2018年下半期(7~12月)に開催スタートの注目の
展覧会を一挙にご紹介!(第1弾は、関東編)
古今東西の巨匠たちの回顧展や大規模展が目白押し!
縄文展、ミケランジェロ、ルーベンス、モネ、フェルメールからムンク、藤田嗣治まで
トピックス
いよいよ2018年も5か月が過ぎ、梅雨時期を過ぎたころには、下半期に突入です!
そして、この夏以降の2018年後半、主に東京で開催のおすすめ展覧会(関東編)は、古今東西の巨匠の回顧展や大規模展が目白押しで、見逃せない展覧会ばかりです。
2018年下半期(7月から12月)も、アートアジェンダがおすすめする展覧会、今期は盛りだくさんで、13の注目の展覧会をご紹介します。
第1弾として、東京他で開催される関東エリアの展覧会のご紹介です。
(第2弾、関西版&全国版はこちら)
ひとつ目は、“バロック”と呼ばれる壮麗華美な美術様式が栄えた17世紀ヨーロッパを代表する画家であり、「王の画家にして画家の王」と呼ばれた偉大な存在の「ルーベンス展-バロックの誕生」、2018年10月16日(火)から開催
- 2018年下半期(関東編)アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会(1)
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「ルーベンス展-バロックの誕生」
開催美術館:国立西洋美術館
開催期間: 2018年10月16日(火)~2019年1月20日(日)
日本では、名作アニメ『フランダースの犬』で、主人公ネロ少年が一目見たいと望み続け、最終回にはその前で愛犬パトラッシュとともにこと切れる、聖母大聖堂の祭壇画の作者として、ルーベンスは有名ではないでしょうか。しかしながら、ペーテル・パウル・ルーベンスは、17世紀のヨーロッパの芸術界を代表する巨匠であり、「王の画家にして画家の王」と呼ばれたほどの存在です。
この展覧会が興味深いのは、フランドルのアントウェルペンで育ったルーベンスをイタリアとの関係性に着目して紹介する、という点です。
ルーベンスは、幼少のころから、古代美術やルネサンス美術が栄えたイタリアに憧れ続け、そしてついに、23歳頃の1600年にイタリアの土を踏み、1608年まで滞在してこの地の美術を吸収しながら、自らの芸術を大きく発展させました。
フランドルに帰郷した後も、たえずイタリアの美術を参照し、また手紙を書くときはイタリア語を用いるなど、心のなかにイタリアを保ち続けていました。
一方で、若い頃からきわめて有能だったルーベンスは、イタリアの若い画家たちに多大な影響を与え、バロック美術の発展に拍車をかけたと考えられています。ルーベンス作品との出会いによって表現を羽ばたかせるなど、ルーベンスから多くの刺激を受けたイタリアの画家も多かったと考えられています。
ルーベンスの作品を、古代彫刻や彼に先行する16世紀のイタリアの芸術家の作品、そして同時代以降のイタリア・バロックの芸術家たちの作品とともに展示し、ルーベンスという画家だけを取り上げた、大規模な展覧会です。
ふたつ目に、特別展「縄文―1万年の美の鼓動」。約1万3000年前、狩猟や漁撈、採集を行っていた縄文時代の人びとの暮らしのなかにあったさまざまな道具の造形美にじっくりと向き合いたい。国宝全6件が一堂に集まる貴重な機会です。東京国立博物館にて、2018年7月3日(火)から開催
- 2018年下半期(関東編)アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会(2)
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特別展「縄文―1万年の美の鼓動」
開催美術館:東京国立博物館
開催期間: 2018年7月3日(火)~2018年9月2日(日)
いま、1970年の大阪万博開催以来、48年ぶりに内部が公開されて話題を呼んでいる「太陽の塔」を作った岡本太郎は、縄文土器を見て、「いやったらしい美しさ」と評し、「じっさい、不可思議な美観です。荒々しい不協和音がうなりをたてるような形態、紋様。そのすさまじさに圧倒される。」と、自著「日本の伝統」の中で語っています。
「いったい、これが我々の祖先によってつくられたものなのだろうか?」と、同著の中で岡本太郎が問いかけているように、現代の生活においては、まったく見慣れず、馴染むところのない形態であり、紋様といえます。いったい我々の祖先は、どのようなインスピレーションによって、これらの躍動的なフォルムや、エネルギッシュな生命感を称えた縄文土器を生み出したのでしょうか。
「縄文の美」をテーマに、縄文時代草創期から晩期まで、日本列島の多様な地域で育まれた優品が一堂に集められます。会期後半の7月31日からは、国宝土偶「仮面の女神」「縄文のビーナス」も登場し、縄文時代の国宝全6件が初めて一堂に集まります。
我々の祖先のインスピレーションを探りながら、じっくりと堪能したい展覧会です。
3つ目は、「ミケランジェロと理想の身体」。「神のごとき」と称えられたイタリア・ルネサンスの巨匠、ミケランジェロ・ブオナローティ(1475~1564)。彫刻、絵画、建築の各分野で傑出した作品を残したミケランジェロの芸術の神髄「彫刻」を日本で鑑賞できる貴重な機会。2018年6月19日(火) より国立西洋美術館にて開催
- 2018年下半期(関東編)アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会(3)
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「ミケランジェロと理想の身体」
開催美術館:国立西洋美術館
開催期間: 2018年6月19日(火)~2018年9月24日(月・祝)
彫刻、絵画、建築の各分野で傑出した作品を残したミケランジェロは、自らを「彫刻家」と呼んだそうです。
システィーナ礼拝堂の天井画について、「天井画は私の本業ではないので、時間の浪費です」と父親への手紙に記し、「我は画家にあらず」という心の深い悲しみをうたった詩を友人に書き送っていることからもわかるとおり、ミケランジェロ芸術の神髄は彫刻にあります。
これまで、フィレンツェ・アカデミア美術館の《ダヴィデ》など彼の大理石彫刻の名作は、所蔵する各地で至宝とみなされ、それらを紹介する展覧会の実現は、日本では不可能でしたが、今回、ミケランジェロが壮年期に生み出した傑作《ダヴィデ=アポロ》と初期の傑作《若き洗礼者ヨハネ》が初来日!
彫刻2点を含む、古代ギリシャ・ローマとルネサンスの作品約70点により、両時代に追求された男性美、理想の身体が紹介されます。
4つ目は、人間の心の内側の表出し、20世紀美術における表現主義の潮流の先駆けとなった、人間の生と死、愛を繰り返し描いたエドヴァルド・ムンクの展覧会。「ムンク展―共鳴する魂の叫び」が、東京都美術館にて、2018年10月27日(土)より開催
- 2018年下半期(関東編)アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会(4)
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「ムンク展―共鳴する魂の叫び」
開催美術館:東京都美術館
開催期間: 2018年10月27日(土)~2019年1月20日(日)
誰もが知る代表作《叫び》を描いた、エドヴァルド・ムンクは、人間の生と死、愛のテーマ、人間の心の内側の表出など、その作品の多くに自身の人生を反映し、20世紀美術における「表現主義」の潮流の先駆けとなりました。
病弱なうえ、家族の死を体験した幼少期、女性との関係に愛の喜びと苦しみを味わう青年期、神経症に悩まされる壮年期と波乱に満ちた人生を送り、愛や嫉妬、不安や恐怖といった人間の感情を絵画に生々しく描き出しました。
本展は世界最大のムンク・コレクションを誇るノルウェーのオスロ市立ムンク美術館の作品を中心に、代表作《叫び》のテンペラ・油彩画を含む約60点の油彩に版画などを加えた約100点で、ムンクの画業を振り返ります。ムンクの傑作がそろう貴重な機会です。
5つ目は、モディリアーニやシャガール、ユトリロ、キスリング、ローランサンなど、パリのモンマルトルやモンパルナスに集まり、ボヘミアン的な生活をしていた画家たちを指す、エコール・ド・パリ(パリ派)を代表する画家 藤田嗣治の「没後50年 藤田嗣治展」。東京都美術館にて、2018年7月31日(火)から開催
- 2018年下半期(関東編)アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会(5)
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「没後50年 藤田嗣治展」
開催美術館:東京都美術館
開催期間: 2018年7月31日(火)~2018年10月8日(月・祝)
明治19年(1886)に日本で生まれ、80年を超える人生の約半分をフランスで暮らし、晩年にはフランス国籍を取得して欧州の土となったエコール・ド・パリを代表する画家・藤田嗣治(レオナール・フジタ 1886-1968)。
2018年は、藤田が世を去って50年の節目に、制作年順に各時代を代表する「風景画」「肖像画」「裸婦」「宗教画」などのテーマを設け、新たな視点も加えながら、藤田芸術をとらえようとする試みです。
藤田の代名詞でもある「乳白色の裸婦」の代表作はいうまでもなく、初来日となる作品、これまで紹介される機会の少なかった作品などなど、見どころが満載の展覧会です。
つづいてのおすすめ展覧会は、最晩年の大作《睡蓮》に着手してから約100年を迎える画家、クロード・モネの「モネ それからの100年」。初期から晩年までの絵画約30点と、後世代の約30作家の作品群を一堂に展覧し、モネの芸術の豊かさと奥深さ、その普遍的な魅力に迫ります。2018年7月14日(土)から横浜美術館にて開催
- 2018年下半期(関東編)アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会(6)
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「モネ それからの100年」
開催美術館:横浜美術館
開催期間: 2018年7月14日(土)~2018年9月24日(月・祝)
印象派を代表する画家、クロード・モネ(1840-1926)が、最晩年の大作《睡蓮》に着手してから約100年。本展では、モネの初期から晩年までの絵画約30点に加え、後世代の約30作家の作品群を一堂に展覧し、両者の時代を超えた結びつきを浮き彫りにします。
画面にちりばめられた色彩の鮮やかさ、うち震える描線、フレームを越えて拡張していくような画面、そして風景のなかに没入していく眼差し・・・モネの作品のうちにある特質を抽出し、その多面的なエッセンスを現代アートに接続することで、「印象派の巨匠」「モダンアートの先駆者」といった従来の肩書を超える、モネの芸術の豊かさと奥深さ、その普遍的な魅力に迫ります。
7つ目のおすすめ展覧会は、寡作の画家として知られ、現存する作品はわずか35点とも言われるフェルメール。日本初公開を含む8点のフェルメール作品の展示を予定している「フェルメール展」が、上野の森美術館にて、2018年10月5日(金)より開催
- 2018年下半期(関東編)アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会(7)
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「フェルメール展」
開催美術館:上野の森美術館
開催期間: 2018年10月5日(金)~2019年2月3日(日)
フェルメールは寡作の画家として知られ、現存する作品はわずか35点とも言われていますが、「フェルメール展」では日本初公開を含む8点のフェルメール作品の展示を予定しています。
これは、2008年に東京都美術館で開かれた「フェルメール展」での7点を超す国内過去最多の展示となります。現在、世界各地の作品所蔵者との交渉が最終段階に入っており、昨年11月には、出品が確定した4点について、先行発表がありました。
日本美術展史上、最多のフェルメール作品が集う、注目度大の展覧会です。
おすすめ展覧会、8つ目です。京都の大報恩寺※に伝わる、快慶、定慶、行快ら“慶派スーパースター”の名品の数々が紹介される特別展「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」が、東京国立博物館にて、2018年10月2日(火)より開催
- 2018年下半期(関東編)アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会(8)
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特別展「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」
開催美術館:東京国立博物館
開催期間: 2018年10月2日(火)~2018年12月9日(日)
鎌倉時代の1220年(承久2年)に、義空上人(ぎくうしょうにん)が開創した古刹、京都の大報恩寺。その本堂は、応仁の乱をはじめとする幾多の戦火を免れ、京都市内最古の建造物として国宝に指定されています。
本展覧会では、大報恩寺に伝わる、快慶、定慶(じょうけい)、行快(ぎょうかい)ら“慶派スーパースター”の名品の数々が紹介されます。
運慶同世代の快慶、そして運慶次世代の名匠による鎌倉彫刻の競演が、楽しみな展覧会です。
◆ 大報恩寺とは
1220年に義空上人によって開創された真言宗智山派の寺院で、「千本釈迦堂」の名で知られています。その名前の由来は、本堂の行快作の本尊「釈迦如来坐像」(重要文化財)が古来より厚く信仰されていることと、近くに南北を走る千本通があることなどにもとづくようです。
19世紀末のフランスで“ナビ派”の一員として出発した画家 ピエール・ボナール。浮世絵の影響が顕著な装飾的画面により「日本かぶれのナビ」の異名を取りましたが、そのナビ派の画家たち、近年、本国フランスにおいて、評価が高まっています。国立新美術館にて、2018年9月26日(水)より開催
- 2018年下半期(関東編)アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会(9)
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「オルセー美術館特別企画 ピエール・ボナール展」
開催美術館:国立新美術館
開催期間: 2018年9月26日(水)~2018年12月17日(月)
19世紀末のフランスでナビ派の一員として出発した画家ピエール・ボナール(1867‐1947年)。20世紀に入ると、目にした光景の印象をいかに絵画化するかという「視神経の冒険」に身を投じ、鮮烈な色彩の絵画を多数生み出します。
本国フランスでは近年ナビ派の画家たちへの評価が高まり、2015年にオルセー美術館で開催されたピエール・ボナール展では51万人が魅了され、2014年のゴッホ展に次ぐ、歴代企画展入場者数の第2位を記録しました。
オルセー美術館の豊富なコレクションを中心に、油彩72点、素描17点、版画・挿絵本17点、写真30点など約130点超の作品により、謎多き画家ボナールの魅力に迫ります。
独自の美が生み出され、時代を超えて受け継がれてきた「琉球王国」の輝き。紅型(びんがた)に代表される染織や、中国・日本から刺激を受けて描かれた琉球絵画、螺鈿・沈金・箔絵などの技法を使った漆芸作品を中心に琉球王国の美を紹介する「琉球 美の宝庫」。サントリー美術館にて、2018年7月18日(水)より開催。
- 2018年下半期(関東編)アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会(10)
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「琉球 美の宝庫」
開催美術館:サントリー美術館
開催期間: 2018年7月18日(水)~2018年9月2日(日)
「生活の中の美」をテーマに、紅型や琉球漆器といった琉球の美術がコレクションのひとつの核をなしてきたサントリー美術館で開催される展覧会「琉球 美の宝庫」。
東アジアの美を結び、新たに独自の美としてひらいた琉球の美術は、文化の多様性や新鮮な魅力に満ちており、時代を超えて受け継がれてきた琉球王国の輝きを展観できる機会となりそうです。
多くの島々からなる沖縄は、かつては「琉球」と称され、独自の美が生み出された海上王国でした。15世紀に統一王朝が成立し、400年以上にわたって東アジアを舞台に“万国津梁(世界の架け橋)”として繁栄した琉球王国は、諸国の至宝で満ちていたといわれています。
鮮やかな紅型に代表される染織や、中国・日本から刺激を受けて描かれた琉球絵画、螺鈿・沈金・箔絵などの技法を使ったきらびやかな漆芸作品を中心に琉球王国の美が紹介されます。
第二次世界大戦の戦禍をくぐりぬけ現在に守り伝えられた優品が集う貴重な機会であり、とくに首里王府を治めた尚家に継承された「国宝 琉球国王尚家関係資料」は必見です。
19世紀末から20世紀初頭にフランスで活動したオディロン・ルドン。不気味な怪物たちが蠢く世界や、神秘的なヴィジョンに満ちた幻想的な場面を絵画に残しましたが、近年の研究によって新しい側面に光があてられています。「ルドン ひらかれた夢ー幻想の世紀末から現代へ」が、ポーラ美術館にて、2018年7月22日(日)より開催
- 2018年下半期(関東編)アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会(11)
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「ルドン ひらかれた夢ー幻想の世紀末から現代へ」
開催美術館:ポーラ美術館
開催期間: 2018年7月22日(日)~2018年12月2日(日)
19世紀末から20世紀初頭にかけてフランスで活動した芸術家オディロン・ルドン(1840―1916)は、印象派の画家たちとほぼ同じ世代に生まれながらも、不気味な怪物たちが蠢く世界や、神秘的なヴィジョンに満ちた幻想的な場面を絵画に残しました。
その謎めいた絵画ゆえに、これまでルドンは、心の中に潜む「内なる世界」に向き合いながら奇妙な作品を制作し続けた孤高の芸術家と考えられてきました。
ところが、近年の研究によってルドンの新しい側面に光があてられています。公開された彼の手記や手紙にもとづく客観的な分析を通して、彼の作品を同時代の潮流の中であらためて捉えなおしたところ、ルドンは当時目にすることのできた過去の美術史上の傑作や同時代の美術作品をはじめ、自然科学の挿図や戯画などの大衆文化という、彼を取り巻く世界から多大なる影響を受けていることが明らかになってきたのです。
これまで築き上げられてきた孤高の幻想画家という芸術家神話を解き明かし、様々な価値観が交錯する時代のなかで探究を続けた「ひらかれた」芸術家ルドンの姿が明らかにする展覧会です。
『だるまちゃんとてんぐちゃん』や『からすのパンやさん』など、誰もが一度は目にしたことがある絵本作家かこさとしさん。50年以上にわたって、かこさんが作品に込めてきた想いを改めて感じとりたい。「かこさとしのひみつ展-だるまちゃんとさがしにいこう-」が、川崎市市民ミュージアムにて、2018年7月7日(土)より開催
- 2018年下半期(関東編)アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会(12)
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「かこさとしのひみつ展-だるまちゃんとさがしにいこう-」
開催美術館:川崎市市民ミュージアム
開催期間: 2018年7月7日(土)~2018年9月9日(日)
2018年5月、92歳で永眠された、かこさとしさん。50年以上にわたり、「だるまちゃん」シリーズをはじめとする多くの絵本を世に送り出したかこさとしさんの作品世界はいろいろな形で、多くの人の記憶や心に、刻まれているのではないでしょうか。
東京大学工学部応用化学科卒業し、工学博士、技術士(化学)でもあった、かこさとしさんが物語をつくるようになったのは、1950年代の川崎市でのセツルメントと呼ばれる社会活動がはじまりでした。そこで、子どもたちに作文や絵の描き方を教えるほか、自分でも紙芝居や幻灯をつくって、子どもたちに読み聞かせており、このときの体験が、のちの絵本づくりに大きく活かされています。
本展は、かこさとしが生み出した作品を一堂に集め、そのひみつに迫ります。「だるまちゃん」シリーズや『からすのパンやさん』の一場面をはじめ、『どろぼうがっこう』、また、『かわ』や『たべもののたび』など科学絵本の全ての場面を展示するほか、ひみつのキーワードとなる「見る」「知る」「学ぶ」、そして「食べる」場面を中心に展示します。
既成概念にとらわれない豊かな表現が人々を魅了する、知られざる「フィンランド陶芸」の世界。その体系的な展示を日本で初めて試み、黎明期から最盛期ともいえる1950年代・60年代までを名作と共に辿る「フィンランド陶芸 ―芸術家たちのユートピア」が、目黒区美術館にて、2018年7月14日(土)より開催。
- 2018年下半期(関東編)アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会(13)
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「フィンランド陶芸 ―芸術家たちのユートピア」
開催美術館:目黒区美術館
開催期間: 2018年7月14日(土)~2018年9月6日(木)
フィンランド陶芸の体系的な展示の日本で初めて試みです。その黎明期から、最盛期ともいえる1950年代・60年代までを名作と共に辿ります。
19世紀末にイギリスで起こったアーツ・アンド・クラフツ運動(機械生産に対して、手工芸を尊重するなどの美術工芸運動。ウィリアム・モリスが主導)の影響を大きく受けたフィンランドの美術・工芸は、1900年のパリ万国博覧会で高く評価され、世界的な注目を集めました。
この成功は、当時ロシアからの独立を目指していた民衆に誇りと自信を抱かせ、建国の原動力ともなりました。また、フィンランド陶芸の萌芽もここにあります。
本展覧会は、フィンランド陶磁器やガラス作品の世界的コレクターであるキュオスティ・カッコネン氏のコレクションを中心に、知られざるフィンランド陶芸の世界が紹介されます。
2018年下半期、関西&全国版のおすすめ展覧会も、近日公開予定です。
引き続きどうぞお楽しみに。