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2026年に開催される注目の展覧会20選!

「クロード・モネ -風景への問いかけ」「大ゴッホ展」「拡大するシュルレアリスム」「百花繚乱~海を越えた江戸絵画」
「ルーヴル美術館展」「テート美術館展」「南都仏画展」「ルーシー・リー展」「特別展 空海と真言の名宝」「森万里子展」ほか

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新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

新しい年のはじめに、アートアジェンダがお薦めする、2026年に開催される20の注目の展覧会をご紹介します。

2026年は(も、というべきか)、モネ没後100年、オルセー美術館の開館40周年、東京都美術館の開館100周年記念の企画などにより、印象派の展覧会が目白押しです。そのほか、注目のシュルレアリスム展や、日韓美術の関係史をひも解く大規模な展覧会、現代美術作家の個展など、見逃せない期待の展覧会の数々をご紹介しています。

ここに掲載しきれなかった他の注目の展覧会も多々ございます。ぜひ、アートアジェンダ展覧会情報 をご参考にしていただいて、今年もたくさんの美術館・展覧会をお楽しみください。

いよいよ開催が実現!モネ没後100年となる2026年を記念する今年
「クロード・モネ -風景への問いかけ」が、アーティゾン美術館で開幕

クロード・モネ《日傘の女性 戸外の人物習作―左向き》1886年、オルセー美術館蔵
Photo © GrandPalaisRmn (musée d'Orsay) / Stéphane Maréchalle/ distributed by AMF
クロード・モネ《日傘の女性 戸外の人物習作―左向き》1886年、オルセー美術館蔵
Photo © GrandPalaisRmn (musée d'Orsay) / Stéphane Maréchalle/ distributed by AMF

当初2020年、続いて2021年に予定されていた本展は、クロード・モネの没後100年を記念する今年、いよいよ開催されます。本展は1926年に亡くなった印象派の巨匠、モネを讃える国際的な祝祭の年の幕開けを飾ります。印象派の画家、クロード・モネ(1840–1926)は、自然光の美しさに魅了されて表現方法を探求し、新しい時代の世界観と詩情の織りなす革新的な風景画を創造しました。

本展では、ル・アーヴル、アルジャントゥイユ、ヴェトゥイユ、ジヴェルニーなど、モネの創作を語る上で重要な場所と時代から、画業の発展を丹念にたどります。また、同時代の絵画や写真、浮世絵、アール・ヌーヴォーの工芸作品などの表現との関わりから、モネの創作の背景や動機を読み解きます。さらに、現代の映像作家アンジュ・レッチアによるモネへのオマージュとして制作された没入型の映像作品も展示します。オルセー美術館が誇るモネの作品40点以上を含む約90点に、アーティゾン美術館をはじめとする国内の美術館や個人所蔵の作品を加えた、約140点を通して、風景画家としてのモネの魅力に迫ります。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報( 1 )
「モネ没後100年 クロード・モネ -風景への問いかけ」
開催美術館:アーティゾン美術館
開催期間:2026年2月7日(土)〜5月24日(日)

2期に分けて開催される1期目、ゴッホ作品は約60点、ほか印象派巨匠の名作を展示。大ゴッホ展 夜のカフェテラス」が、神戸・福島・東京へ巡回

本展は神戸を皮切りに福島、東京を2期に分けて巡回します。神戸では阪神・淡路大震災から30年、福島では東日本大震災から15年の節目の年に取り組む事業として企画されました。

第1期の目玉は、約20年ぶりに日本で公開となる《夜のカフェテラス・フォルム広場》。他にも《自画像》をはじめとする初期のオランダ時代から数多の傑作を生みだしたアルル時代までのゴッホ作品約60点や、同館が所蔵するクロード・モネ、オーギュスト・ルノワールら同時代の印象派巨匠の名作を展示します。アルル時代から晩年までを紹介する第2期の注目作品はオランダの至宝と称される《アルルの跳ね橋》で、2027年に東京に巡回します。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報( 2 )
「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」
開催美術館:上野の森美術館
開催期間:2026年5月29日(金)〜8月12日(水)


「阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展 夜のカフェテラス」
開催美術館:神戸市立博物館
開催期間:2025年9月20日(土)〜2026年2月1日(日)


「阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展―夜のカフェテラス」
開催美術館:福島県立美術館
開催期間:2026年2月21日(土)〜5月10日(日)

日本国内の名品のみで構成された、開幕以来話題の展覧会「拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ」

ルネ・マグリット《王様の美術館》1966年 横浜美術館
ルネ・マグリット《王様の美術館》1966年 横浜美術館

1924年にアンドレ・ブルトンが定義づけた動向であるシュルレアリスム(超現実主義)は、無意識や夢に着目した、フロイトの精神分析学に影響を受けて発生しました。当初は文学における傾向として起こったものですが、徐々にその影響は拡大し、オブジェや絵画、写真・映像といった視覚芸術をはじめ、広告やファッション、インテリアへと幅広い展開をみせました。

シュルレアリスムが芸術のみならず社会全体に影響をもたらしたことは、今日においてもなお特筆に値するものです。シュルレアリスムの発生から約100年を経た今、本展覧会は日本国内に所蔵されている多様なジャンルの優品を一堂に会し、シュルレアリスムの本質に迫ろうというものです。圧倒的存在感をもって視覚芸術、ひいては社会全体へと拡大したシュルレアリスムを、表現の媒体をキーワードとして解体し、シュルレアリスム像の再構築をめざします。大阪から東京へと巡回します。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報( 3 )
「拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ」
開催美術館:大阪中之島美術館
開催期間:2025年12月13日(土)〜2026年3月8日(日)


「拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ」
開催美術館:東京オペラシティ アートギャラリー
開催期間:2026年4月16日(木)〜6月24日(水)

4万点に及ぶ大英博物館の日本美術コレクションから、代表的な8人の浮世絵師による版画を中心に優品を紹介「百花繚乱~海を越えた江戸絵画」

円山応挙《虎の子渡し図屏風》江戸時代・1781~1782年 大英博物館蔵
© The Trustees of the British Museum
円山応挙《虎の子渡し図屏風》江戸時代・1781~1782年 大英博物館蔵
© The Trustees of the British Museum

1753年に開館したイギリス・ロンドンの大英博物館は、世界を代表するミュージアムのひとつです。同館の日本美術コレクションは、海外では最も包括的と評されるほど量・質ともに充実しています。そのコレクション形成を支えてきたのは、ジャポニスムが流行した19世紀後半以来、海を隔てた異国の地・日本の文化に魅了された人々でした。数々の収集家や学芸員が築いたつながりは、国境や時代を越えて広がり、今日まで受け継がれています。

本展では、4万点に及ぶ同館の日本美術コレクションから、イギリスから初里帰りの喜多川歌麿の貴重な肉筆画《文読む遊女》や円山応挙《虎の子渡し図屏風》、葛飾北斎《万物絵本大全図》版下絵などを含む、江戸時代の屏風、掛軸、絵巻の絵画作品と、歌麿、写楽、北斎、広重など代表的な8人の浮世絵師による版画を中心に、優れた作品を厳選して紹介します。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報( 4 )
「大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画」
開催美術館:東京都美術館
開催期間:2026年7月25日(土)〜10月18日(日)


「大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画」
開催美術館:大阪中之島美術館
開催期間:2026年10月31日(土)〜2027年1月31日(日)

「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」の作家らの自由な活動により世界的な注目を集める90年代の英国のアートシーンの軌跡

ヴォルフガング・ティルマンス《ザ・コック(キス)》2002年、テート美術館蔵
© Wolfgang Tillmans, courtesy Maureen Paley, London; Galerie Buchholz,Berlin/Cologne; David Zwirner, NewYork/Hong Kong
ヴォルフガング・ティルマンス《ザ・コック(キス)》2002年、テート美術館蔵
© Wolfgang Tillmans, courtesy Maureen Paley, London; Galerie Buchholz,Berlin/Cologne; David Zwirner, NewYork/Hong Kong

本展覧会は、テート美術館が同館のコレクションを中心に、1990年代の英国美術の革新的な創作の軌跡を多角的に紹介する企画です。約60名の作家による約100作品を通して、この時代のクリエイティブな熱狂がいかに世界のアートシーンに決定的な影響を与えたのかを検証します。

本展では、ダミアン・ハースト、ジュリアン・オピー、ルベイナ・ヒミド、スティーヴ・マックイーン、トレイシー・エミン、ヴォルフガング・ティルマンスなど、サッチャー政権時代を経て緊張感漂う英国社会に登場した実験的な作家たちの作品を展示。大衆文化、個人的な物語や社会構造の変化などをテーマとし、絵画、彫刻、写真、映像、インスタレーションなど多様な手法を用いた作品の数々を紹介します。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報( 5 )
「テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた 90s 英国アート」
開催美術館:国立新美術館
開催期間:2026年2月11日(水・祝)〜5月11日(月)


「テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート」
開催美術館:京都市京セラ美術館
開催期間:2026年6月3日(水)〜9月6日(日)

国宝が目白押し!珠玉の仏教絵画「南都仏画」の歴史を選りすぐりの仏画・仏像の名品とともにたどる初の試み。ボストン美術館から一挙に里帰り

国宝 十一面観音像 平安時代(12世紀) 奈良国立博物館
国宝 十一面観音像 平安時代(12世紀) 奈良国立博物館

南都と呼ばれた奈良に、古代から連綿と受け継がれたきた珠玉の仏教絵画、それが「南都仏画」です。奈良時代には後生まで規範とされていく国際色豊かな天平絵画が大寺院を彩り、平安時代になると貴族好みの優美な仏画が盛んに礼拝されました。南都仏画の復興期にあたる鎌倉時代以降、天平の図像にもとづく復古的な仏画が描かれるようになるとともに、「南都絵所」と呼ばれる奈良の仏画工房に所属した絵仏師たちが仏画や絵巻の制作、さらには仏像の彩色にも携わるようになります。

本展覧会は、「南都仏画」の歴史を選りすぐりの仏画・仏像の名品とともにたどる初の試みです。特に注目は、米国・ボストン美術館が所蔵する南都ゆかりの仏画が一挙里帰りすることです。約20年の構想を経て実現する国際共同企画として、ボストン美術館と奈良国立博物館所蔵の2大コレクションが集結します。さらには、南都のまぼろしの名刹・内山永久寺の堂内を彩った名画や仏像が一堂に会する貴重な機会となります。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報( 6 )
ボストン美術館共同企画 特別展「南都仏画―よみがえる奈良天平の美―」
開催美術館:奈良国立博物館
開催期間:2026年7月18日(土)〜9月13日(日)

豊かな色彩と繊細さ、凛とした佇まい―20世紀を代表するイギリスの陶芸家、ルーシー・リーの造形の源泉や作品に表された信念に迫る展覧会

ルーシー・リー《青釉鉢》1980年頃 井内コレクション(国立工芸館寄託)撮影:品野塁
ルーシー・リー《青釉鉢》1980年頃 井内コレクション(国立工芸館寄託)撮影:品野塁

20世紀を代表するイギリスの陶芸家、ルーシー・リー(1902-1995)。オーストリアのウィーンで生まれたルーシー・リーは、ウィーン工芸美術学校で轆轤(ろくろ)を用いた制作に魅了され、陶芸の道へと進みました。作家としての地位を確立しながらも、1938年に戦争で亡命を余儀なくされると、作陶の場をイギリスのロンドンへ移します。ろくろから生み出される優雅なフォルム、象嵌や掻き落とし技法による独創的な文様、そして釉薬によって生み出される豊かな色彩など、彼女の作品がもつ繊細さと凛とした佇まいは、多くの人々を魅了し続けています。

国内では約10年ぶりの回顧展となる本展では、ウィーンで出会ったヨーゼフ・ホフマンや、ロンドン時代に知り合ったバーナード・リーチ、ハンス・コパーなど、リーと交流のあった作家たちの作品をあわせて展示し、日本を中心とした東洋のやきものとの関係性も見直します。制作初期から円熟期まで、リーが出会った場所、もの、人、時代背景を交えながら作品を紐解くことで、その造形の源泉や作品に表された信念に迫る展覧会です。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報( 7 )
「ルーシー・リー展―東西をつなぐ優美のうつわ―」
開催美術館:東京都庭園美術館
開催期間:2026年7月4日(土)〜9月13日(日)

42名の巨匠たちによる70点の作品により、フランスの印象派とその前後を充実のラインナップで紹介。ゴッホの《跳ね橋》などが主な見どころ

フィンセント・ファン・ゴッホ《跳ね橋》1888年 油彩、カンヴァス ヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団蔵
Vincent van Gogh, The Drawbridge, 1888, Oil on canvas
フィンセント・ファン・ゴッホ《跳ね橋》1888年 油彩、カンヴァス ヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団蔵
Vincent van Gogh, The Drawbridge, 1888, Oil on canvas

中世からポスト印象派まで約10万点に上るヨーロッパでも有数の絵画コレクションを擁するドイツ、ケルン市のヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団は、1824年にケルン大学教授で神学者のフェルディナンド・フランツ・ヴァルラフのコレクションが遺贈されたことを起源とし、1861年に実業家ヨハン・ハインリヒ・リヒャルツの寄付により開館。第二次世界大戦による損害を乗り越え、市民の力によってコレクションを拡充してきた歴史を持ちます。2001年には新館に移転し、同時にコルブー財団より印象派とポスト印象派の絵画が寄贈されコレクションは一層厚みを増しました。

この豊かなコレクションより、本展ではフランスの印象派とその前後を充実のラインナップで紹介します。伝統と新しい芸術の間で葛藤したマネやコロー、光の表現を追求したモネやルノワール。さらに理論的に美を追求したセザンヌ、シニャックや、個人の感性を色彩で解放したマティス、ユトリロまで。42名の巨匠たちによる70点の作品を通じ、絵画史に残る革新は画家たちの、時に世代を超えた、相互の影響関係の中で展開されたことに気付かされるでしょう。とりわけ、ドイツの美術が新たな局面を迎える頃に収集されたマネの《アスパラガスの束》と、印象派以降の流れのなかでも際立つ存在であるゴッホの《跳ね橋》が見どころです。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報( 8 )
「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち ヴァルラフ=リヒャルツ美術館所蔵」
開催美術館:あべのハルカス美術館
開催期間:2026年7月4日(土)〜9月9日(水)

真言宗各派十八本山が誇る、国宝・重要文化財を多数含む寺宝を、
「空海」「後七日御修法」「十八本山」「秘仏」といったテーマで紹介

真言宗各派総大本山会(各山会)は、真言宗の十八本山で構成されています。2023年に真言宗の宗祖・弘法大師空海の生誕1250年を迎えたのを記念し、各山会加盟の各宗派の本山が総力を挙げて展覧会を開催します。真言宗各派総大本山会は、毎年、真言宗最高の儀式とも言われる後七日御修法の大阿闍梨を、所属する十八本山の管長・山主の中から選出し、執行します。この大阿闍梨が、その年の真言宗長者を務めるのが慣例です。

本展覧会は、各派の壁を超えた真言宗十八本山および関係寺院が所蔵する国宝・重要文化財を多数含む寺宝が一堂に会する展覧会です。教科書でおなじみの国宝「信貴山縁起絵巻」(奈良・朝護孫子寺蔵)をはじめとする名品の数々、各山会の紐帯となる後七日御修法に関連して、国宝「十二天像」(奈良・西大寺蔵)や重要文化財「聖観音菩薩・梵天・帝釈天立像(二間観音)」(京都・教王護国寺[東寺]蔵)などの寺宝が出品されるほか、秘仏開帳をテーマに「弘法大師坐像」(和歌山・金剛峯寺蔵)や、重要文化財「十一面観音菩薩立像」(三重・観菩提寺蔵)、重要文化財「如意輪観音菩薩坐像」(大阪・大門寺蔵)といった、普段は目にすることのできない各地の秘仏が並ぶのも見どころです。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報( 9 )
弘法大師生誕1250年記念 特別展「空海と真言の名宝」
開催美術館:東京国立博物館
開催期間:2026年7月14日(火)〜9月6日(日)

国際的に注目される森万里子の大規模個展。30年以上にわたる実践から初期から最新作まで約80点の作品を展観。作品資料やアーカイブも初公開

森万里子《Wave UFO》1999-2002年 脳波インターフェース、ビジョンドーム、プロジェクター、コンピュータシステム、グラスファイバー、テクノジェル®、アクリル、カーボンファイバー、アルミニウム、マグネシウム 528×1134×493cm 展示風景:「森万里子:Wave UFO」ブレゲンツ美術館(オーストリア)2003年 撮影:リチャード・リーロイド
森万里子《Wave UFO》1999-2002年 脳波インターフェース、ビジョンドーム、プロジェクター、コンピュータシステム、グラスファイバー、テクノジェル®、アクリル、カーボンファイバー、アルミニウム、マグネシウム 528×1134×493cm 展示風景:「森万里子:Wave UFO」ブレゲンツ美術館(オーストリア)2003年 撮影:リチャード・リーロイド

森万里子は、美術、哲学、科学を統合させ、未来を展望する作品を発表してきました。1990年代に、ポストヒューマン、サイボーグ的アイデンティティを演じる作品で国際的に注目されたのち、彼女の関心は、近未来的な世界観と日本のアニメ文化などを融合させた美学から、日本の自然信仰、仏教といった古代思想や精神世界、さらには縄文、ケルトなどの古代文化へと徐々に拡張してきました。また、量子論、宇宙物理学、神経物理学にも接点を求めて、第一線の科学者やエンジニアともコラボレーション。2000年以降は没入型の空間体験を促す大型インスタレーションも制作しています。作品に共通する過去と未来を横断する時間の超越性は、今日も森が探求しつづけるコンセプト、仏教的な宇宙観を起点に、あらゆる物事の相互関連性を希求する「Oneness(※)」へ繋がっていきます。2010年には自然環境と人類の繋がりを考えるパブリックアートを六大陸に恒久的に設置することを目指しファウ公益財団を設立、すでにブラジルと宮古島で実現しています。
※万物の一体性

本展は、2002年に東京都現代美術館で開催された「森万里子 ピュアランド」展以来、国内では24年ぶりの美術館での個展となります。インタラクティブなインスタレーション、彫刻、ビデオ、写真、ドローイング、パフォーマンスなど30年以上にわたる実践から約80点の作品が一堂に会する大規模個展です。初期から最新作まで、代表作が緩やかに時代を追って展示され、作品資料やアーカイブも初公開されます。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(10)
「森万里子展」
開催美術館:森美術館
開催期間:2026年10月31日(土)〜2027年3月28日(日)

をテーマに絵画や彫刻、工芸や写真など約110点を展示。

開館40周年のオルセー美術館から、ミレー《落穂拾い》をはじめ、ルノワール、モネ、ゴッホらの作品を紹介。テーマは 「いまを生きる歓び」

ジャン=フランソワ・ミレー《落穂拾い》1857年 オルセー美術館 © Musée d'Orsay, Dist. GrandPalaisRmn / Patrice Schmidt / distributed by AMF
ジャン=フランソワ・ミレー《落穂拾い》1857年 オルセー美術館 © Musée d'Orsay, Dist. GrandPalaisRmn / Patrice Schmidt / distributed by AMF

「印象派の殿堂」とも称され、2026年に開館40周年を迎えるオルセー美術館のコレクションから、「いまを生きる歓び」をテーマに絵画や彫刻、工芸や写真など約110点を展示。近代化により急速に変わりゆく19世紀から20世紀初頭の社会で生まれた芸術は、絶えざる技術革新の波を生きる今の私たちになお新鮮な視座を示してくれます。ミレー《落穂拾い》をはじめ、ルノワール、モネ、ファン・ゴッホらの作品をとおして、多様な歓びのあり様を紹介します。

本展は、2026年に開館100周年を迎える東京都美術館の節目の年を締めくくる特別展となります。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(11)
「オルセー美術館所蔵 いまを生きる歓び」
開催美術館:東京都美術館
開催期間:2026年11月14日(土)〜2027年3月28日(日)

世界屈指の暁斎コレクター、イスラエル・ゴールドマン氏の所蔵作品から肉筆画と版画の名品、日本国内の展覧会初出品など厳選の約100点を紹介

河鍋暁斎《地獄太夫と一休》明治4~22(1871-89)年 絹本着彩 イスラエル・ゴールドマン・コレクション Photo: Ken Adlard
河鍋暁斎《地獄太夫と一休》明治4~22(1871-89)年 絹本着彩 
イスラエル・ゴールドマン・コレクション Photo: Ken Adlard

幕末・明治期に活躍し、今なお国内外で高い人気を誇る絵師・河鍋暁斎(1831-89)。手がけた画題は神仏画から戯画、動物画、妖怪画にいたるまで、非常に多岐に渡り、彼の作品そのいずれにも卓越した画技と機知に富んだ発想が見られます。

本展では、世界屈指の暁斎コレクターである、イギリス在住のイスラエル・ゴールドマン氏の所蔵作品から約100点を厳選し、コレクションを代表する肉筆画と版画の名品、および日本国内の展覧会では初出品となる優品の数々を紹介します。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(12)
特別展「ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界」
開催美術館:神戸市立博物館
開催期間:2026年7月11日(土)〜9月23日(水・祝)

1945年以降の日韓美術の関係史をひも解く、はじめての展覧会。日韓の国公立美術館の取り組みにより50組以上の作家による約160点の作品が集う

田中功起《可傷的な歴史(ロードムービー)》2018年 ビデオ・インスタレーション サイズ可変 個人蔵
田中功起《可傷的な歴史(ロードムービー)》2018年 ビデオ・インスタレーション サイズ可変 個人蔵

地理的にも文化的にも近しい他者として、長い歴史を歩んできた日本と韓国。その中でも、1945年以降今日に至るまでの美術は、どのような関係にあったのでしょうか。二国間の接点や断絶、共通点と差異を中心に考えると、たがいの、そして自己の意外な姿が立ち上がってくるかもしれません。

1965年の日韓国交正常化から60年となる節目に合わせ、韓国国立現代美術館との共同企画により、日韓現代美術の関係史を紐解きます。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(13)
「いつもとなりにいるから 日本と韓国、アートの80年」
開催美術館:横浜美術館
開催期間:2025年12月6日(土)〜2026年3月22日(日)

レオナルド・ダ・ヴィンチの傑作《女性の肖像》が初来日。ルネサンス美術の本質的特徴を、ルーヴル美術館の所蔵品から浮き彫りにする展覧会

レオナルド・ダ・ヴィンチ《女性の肖像》、誤って付された別称《美しきフェロニエール》1490‒1497年頃 パリ、ルーヴル美術館
© GrandPalaisRmn (musée du Louvre) / Michel Urtado
レオナルド・ダ・ヴィンチ《女性の肖像》、誤って付された別称《美しきフェロニエール》1490‒1497年頃 パリ、ルーヴル美術館
© GrandPalaisRmn (musée du Louvre) / Michel Urtado

イタリアで花開き、15-16世紀にヨーロッパ各地で隆盛したルネサンス美術の本質的特徴を、ルーヴル美術館の所蔵品から選りすぐられた50点余りの絵画、彫刻、版画、工芸の名品を通して、浮き彫りにしようとする展覧会です。初来日となるレオナルド・ダ・ヴィンチの傑作《女性の肖像》、通称《美しきフェロニエール》をはじめ、ルネサンス期の重要な作家たちの作品を紹介します。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(14)
「ルーヴル美術館展 ルネサンス」
開催美術館:国立新美術館
開催期間:2026年9月9日(水)〜12月13日(日)

ノルウェー近代絵画を代表する作家の一人、ニコライ・アストルップ。ノルウェーから来日する貴重な作品約130点による自然の輝きに満ちた世界

ニコライ・アストルップ《ルバーブ》1911-21年 DNB貯蓄銀行財団/コーデ・ベルゲン美術館
ニコライ・アストルップ《ルバーブ》1911-21年 DNB貯蓄銀行財団/コーデ・ベルゲン美術館

ニコライ・アストルップ(Nikolai Astrup 1880-1928)は、20世紀初頭のノルウェーで最も傑出した画家の一人として、近年、世界的にも評価が高まっています。雄大な自然に囲まれたノルウェー南西部、ヨルステル湖畔で育ったアストルップは生涯のほとんどをこの地で過ごし、季節ごとに変化する風景を描きました。白夜の空に炎が揺らめく幻想的な夏至祭の夜、手仕事のぬくもりを感じる日用品に彩られた室内、画家であり園芸家とも呼べるほどの情熱をもって自ら育てたルバーブなど庭の植物たち――。ノルウェーの自然に溶け込み、内部からその豊かな世界を描き続けたアストルップの絵画は、自然の神秘を体現するかのような奥深い魅力で見る者の心をとらえ、広大な風景の中へと誘います。

本展では、油彩画に加え、アストルップがとりわけ卓越した仕事を残した木版画の作品も紹介します。日本の浮世絵版画にも影響を受けながら、彼独自の芸術へと昇華させたアストルップの木版画は、その多くが刷りごとに異なる表情をもつ一点ものです。いずれもノルウェーから来日する貴重な作品約130点により、自然の輝きに満ちたアストルップの世界をお楽しみください。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(15)
「ニコライ・アストルップ(仮称)」
開催美術館:東京ステーションギャラリー
開催期間:2026年11月21日(土)〜2027年1月31日(日)

AIBO(アイボ)やエアロスミスのアルバムジャケットのデザインを手がけた空山基の芸術的進化と創作の歩みを総観する最大規模の回顧展

空山基《Sexy Robot type II floating_gold》 2025年 UV硬化樹脂、アクリル、銀メッキ、ステンレススチール、スチール、LEDライト H270 × W103 × D108 cm ©Hajime Sorayama. Courtesy of NANZUKA
空山基《Sexy Robot type II floating_gold》 2025年 UV硬化樹脂、アクリル、銀メッキ、ステンレススチール、スチール、LEDライト H270 × W103 × D108 cm ©Hajime Sorayama. Courtesy of NANZUKA

本展では、空山が1978年にウィスキーの広告のために最初に描いたロボット作品や、恐竜、ユニコーンなど幅広くロボット造形を追求した最新のキャンバス作品、デザインを手がけたAIBO(アイボ)の原画や、エアロスミスのアルバムジャケットとして知られる代表作品に加え、最新の彫刻作品、新作の映像インスタレーションも展示。空山基が半世紀にわたり追い求めてきた、光・透明・反射という表現の核を圧倒的なスケールで体感できる極めて貴重な機会です。

本展は、1970年代後半から現在までの代表作を通じて、空山が築き上げてきた芸術的進化と創作の歩みを総観できる、まさに集大成といえる最大規模の回顧展です。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(16)
「SORAYAMA 光・透明・反射 -TOKYO-」
開催美術館:CREATIVE MUSEUM TOKYO
開催期間:2026年3月14日(土)〜5月31日(日)

日本に里帰りした伊藤若冲《果蔬図巻》や新収蔵《老松白鶴図》、最初期の作《蕪に双鶏図》など、初期から晩年までの若冲作品約40点を網羅

伊藤若冲《果蔬図巻》(部分)福田美術館蔵 通期展示
伊藤若冲《果蔬図巻》(部分)福田美術館蔵 通期展示

2023年にその存在が確認された伊藤若冲《果蔬図巻》は長年ヨーロッパで所蔵されていましたが、一昨年ついに日本へ里帰りしました。本展では約1年間の修理を経て蘇った本作に加え、2025年にコレクション入りした《老松白鶴図》を初公開します。さらに、若冲最初期の作である《蕪に双鶏図》など、初期から晩年までの若冲作品約40点を網羅。

また、福田美術館が所蔵する与謝蕪村、円山応挙、長沢芦雪(ながさわろせつ)ら、若冲と同時代に京都で活躍した画家たちの優品も併せて紹介します。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(17)
「若冲にトリハダ! 野菜もウリ!」
開催美術館:福田美術館
開催期間:2026年4月25日(土)〜6月1日(月)

日本戦後美術における重要な作家 中西夏之の没後10年の初回顧展。1950年代後半より始まる制作の軌跡を辿り、彼独自の絵画観を浮かび上がらせる

中西夏之《弓形が触れて III》1977 年、油彩 竹/カンヴァス、国立国際美術館蔵 (C)NATSUYUKI NAKANISHI
中西夏之《弓形が触れて III》1977 年、油彩 竹/カンヴァス、国立国際美術館蔵 (C)NATSUYUKI NAKANISHI

現代日本を代表する画家 中西夏之(1935-2016)の、没後10年にして初の回顧展です。1950年代の後半より始まる制作の軌跡をたどり、彼独自の絵画観を浮かび上がらせることが主な目的となります。

中西の手がける絵画は、何かある対象を描いたものでは必ずしもなく、その意味で、具象にも抽象にも分類できません。「絵」はいかにして画面上に現れるのか。そもそも、絵画の存在する「場所」はどこなのか。たえず根本に立ち返る彼の絵画実践は、いま、とりわけここ日本で絵画を制作することについて考えなおすための、格好のヒントを与えてくれるはずです。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(18)
「中西夏之 緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」
開催美術館:国立国際美術館
開催期間:2026年3月14日(土)〜6月14日(日)

茨城県水戸市泉町に2026年2月に新設のクヴェレ美術館。茨城県ゆかりの横山大観や小川芋銭のほか、上村松園、竹内栖鳳など巨匠たちの作品を展観

横山大観 ≪白牡丹≫ 大正14年(1925) クヴェレ美術館蔵【後期展示】
横山大観 ≪白牡丹≫ 大正14年(1925) クヴェレ美術館蔵【後期展示】

茨城県水戸市泉町にクヴェレ美術館が、2026年2月14日にテツ・アートプラザ内にオープンします。コレクションの中心は、福田三千男(哲文化創造公益財団法人 理事長)が収集した日本近現代の絵画と工芸作品、市内のコレクター故・吉田光男氏より寄贈されたシルクロードにまつわる作品や陶磁器約630点です。同館を代表するコレクションから、3期にわたって選りすぐりの名品の数々を紹介します。

第1期となる本展では、近代日本画と東洋陶磁を中心とした作品を展示します。茨城県ゆかりの横山大観や小川芋銭のほか、上村松園、竹内栖鳳など巨匠たちの作品と、インド、地中海、中国、朝鮮半島そして日本と幅広い地域から集められた工芸作品が皆様をお出迎えします。古今東西の美と人々がであい、交差し、新たな歴史がこの場で紡がれていきます。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(19)
クヴェレ美術館 開館記念展Ⅰ「Meet 美の交差点 近代日本画と東洋陶磁」
開催美術館:クヴェレ美術館
開催期間:2026年2月14日(土)〜7月5日(日)

アニメ&漫画界のレジェンド・安彦良和の魅力に迫る、過去最大級の展覧会。800点超の作品資料をとおして約50年にわたる創作活動の軌跡を辿る

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅵ 誕生 赤い彗星
Blu-ray Disc Collectorʼs Edition(初回限定生産)』 飾れる収納箱用イラスト原画 © 創通・サンライズ
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅵ 誕生 赤い彗星
Blu-ray Disc Collectorʼs Edition(初回限定生産)』 飾れる収納箱用イラスト原画 © 創通・サンライズ

『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザイナー兼アニメーションディレクターをつとめ、また、『アリオン』『巨神ゴーグ』等のアニメ監督としても知られ、さらには『ナムジ』『虹色のトロツキー』『乾と巽-ザバイカル戦記-』といった日本の古代史や近代史をテーマとした歴史漫画も数多く手がけてきた安彦良和(やすひこよしかず 1947-)の魅力を存分に味わえる回顧展です。

初公開を含むアニメ制作時の貴重な資料、端正美麗なカラーイラスト、漫画原稿など800点を超える作品資料をとおして、約50年にわたる創作活動の軌跡をたどります。

2026年アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(20)
「描く人、安彦良和」
開催美術館:新潟県立近代美術館
開催期間:2026年3月7日(土)〜5月24日(日)

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