2025年上半期に開催スタートの注目の
展覧会を一挙ご紹介!(第1弾は関東版)
「西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで」、「ミロ展」、「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」、
「ヒルマ・アフ・クリント展」、「ルノワール×セザンヌ ―モダンを拓いた2人の巨匠」、「おかえり、ヨコハマ」ほか

新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
今年も新しい年のはじめに、アートアジェンダがお薦めする、2025年の上半期(1~6月)に始まる13の注目の展覧会をご紹介します。 第1弾は、東京他で開催される関東エリアの展覧会の紹介です。(第2弾 関西&全国版のおすすめ展覧会は近日公開予定です。)
2025年上半期の関東版では、国立西洋美術館ならではの企画が楽しみな、「西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 vs 国立西洋美術館」、東京都美術館で開催されるジョアン・ミロの大回顧展「ミロ展」、アートファンには注目の2025年の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(NHK)とも連携した東京国立博物館の 特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」などの話題の展覧会の数々をはじめ、抽象絵画を創案した画家として、近年再評価が高まるヒルマ・アフ・クリントの大回顧展「ヒルマ・アフ・クリント展」、アーティゾン美術館ならではのオリジナリティーある魅力的な展覧会が期待できる「オーストラリア現代美術 彼女たちのアボリジナル・アート」、モダン・ハウスという住宅スタイルを多角的に検証する国立新美術館で開催の「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」など、展示内容に期待が高まる様々なおすすめ展覧会をご紹介しています。
ここに掲載しきれなかった他の注目の展覧会も多々ございます。ぜひ、アートアジェンダ展覧会情報 をご参考にしていただいて、今年もたくさんの美術館・展覧会をお楽しみください。
ルネサンスから19世紀末までの600年にわたる西洋美術の歴史をサンディエゴ美術館と国立西洋美術館の所蔵品88点によって紹介

- 2025年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関東版(1)
「西洋絵画、どこから見るか?
―ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 vs 国立西洋美術館」
開催美術館:国立西洋美術館
開催期間:2025年3月11日(火)〜6月8日(日)
2025年3月から開催される、「西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 vs 国立西洋美術館」は、広く西洋美術全般を対象として、中世から20世紀にかけての作品を所蔵する国立西洋美術館ならではの展覧会で、アメリカ・カリフォルニア州にあるサンディエゴ美術館との競演となります。
国立西洋美術館が、東アジアにおいて唯一の体系的な西洋絵画のコレクションを有するのに対し、サンディエゴ美術館は、米国西海岸において最初期に収集された充実した西洋古典絵画のコレクションを有しています。本展では、「作品をどのように見ると楽しめるか」という観点から、ルネサンスから19世紀末までの600年にわたる西洋美術の歴史を両館の所蔵品88点によって紹介します。関連する作品をペアや小グループごとに展示、比較して鑑賞することで、様々な角度から絵画が持つストーリーを深掘りすることができる展覧会です。
初期から晩年までの各時代を彩る絵画や陶芸、彫刻により、90歳まで新しい表現へ挑戦し続けたミロの芸術の真髄を体感する空前の大回顧展

- 2025年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関東版(2)
「ミロ展」
開催美術館:東京都美術館
開催期間:2025年3月1日(土)〜7月6日(日)
1893年にスペイン、カタルーニャ州に生まれたジュアン・ミロ(1893~1983)は、同郷のピカソと並び20世紀を代表する巨匠に数えられ、太陽や星、月など自然の中にある形を象徴的な記号に変えて描いた、詩情あふれる独特な画風は日本でも高い人気を誇ります。そんなミロの創作活動は、没後40年を迎えたいま、世界的に再評価されています。
本展は、〈星座〉シリーズをはじめ、初期から晩年までの各時代を彩る絵画や陶芸、彫刻により、90歳まで新しい表現へ挑戦し続けたミロの芸術を包括的に紹介します。世界中から集った選りすぐりの傑作の数々により、ミロの芸術の真髄を体感できる空前の大回顧展です。
江戸時代に出版業者として活躍した蔦屋重三郎の活動をつぶさにみつめながら、江戸文化を紹介するとともに彼が創出した価値観や芸術性を掘り下げる

- 2025年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関東版(3)
特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」
開催美術館:東京国立博物館
開催期間:2025年4月22日(火)〜6月15日(日)
江戸時代の傑出した出版業者である蔦重こと蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう 1750〜1797)は、喜多川歌麿、東洲斎写楽といった現代では世界的芸術家とみなされる浮世絵師を世に出したことで知られています。本展ではその蔦重の活動をつぶさにみつめながら、天明、寛政(1781~1801)期を中心に江戸の多彩な文化を紹介します。
蔦重は江戸の遊郭や歌舞伎を背景にしながら、狂歌の隆盛に合わせて、狂歌師や戯作者とも親交を深めるなど、武家や富裕な町民、人気役者、人気戯作者、人気絵師のネットワークを縦横無尽に広げて、さまざまな分野を結びつけながら、さながらメディアミックスによって、出版業界にさまざまな新機軸を打ち出します。蔦重はその商才を活かして、コンテンツ・ビジネスを際限なく革新し続けました。そこに根差したものは徹底的なユーザー(消費者)の視点であり、人々が楽しむもの、面白いものを追い求めたバイタリティーにあるといえるでしょう。
この展覧会では、蔦屋重三郎を主人公とした2025年の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(NHK)とも連携し、江戸の街の様相とともに、蔦重の出版活動をさまざまに紹介しながら、蔦重が江戸時代後期の出版文化の一翼を担っていただけでなく、彼が創出した価値観や芸術性がいかなるものであったかを掘り下げていきます。
抽象絵画の先駆者、ヒルマ・アフ・クリントのアジア初となる大回顧展。
すべて初来日となる作品約140点により、その画業の全容を紹介

321×240cm ヒルマ・アフ・クリント財団 By courtesy of the Hilma af Klint Foundation
- 2025年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関東版(4)
「ヒルマ・アフ・クリント展」
開催美術館:東京国立近代美術館
開催期間:2025年3月4日(火)〜6月15日(日)
20世紀初頭、ワシリー・カンディンスキーやピエト・モンドリアンといった同時代のアーティストに先駆け、抽象絵画を創案した画家として、近年再評価が高まるヒルマ・アフ・クリント(1862-1944)。19世紀後半のスウェーデンに生まれたアフ・クリントは、王立芸術アカデミーで正統的な美術教育を受けた後、肖像画や風景画で評価を得、画家としてのキャリアをスタートさせました。一方で神秘主義思想に傾倒した彼女は、降霊術の体験などを通して、アカデミックな絵画とはまったく異なる抽象表現を生み出していきます。そして1906年から1915年にかけて「神殿のための絵画」と呼ばれる全193点の抽象絵画を描き上げます。それらは自身が構想した神殿を飾るためのものでした。その後81歳で死去するまで制作を続けましたが、作品はほとんど展示されることなく手元に残されました。
彼女の残した1,000点を超える作品群、自身の思想を克明に記したノートなどは、長らく限られた人々に知られるばかりで、1980年代以降、ようやくいくつかの展覧会で紹介が始まります。潮目が変わったのは21世紀に入ってからで、アフ・クリントは未知の画家として世界に驚きをもって迎えられることになります。2013年にストックホルム近代美術館からスタートしたヨーロッパ巡回の回顧展でその全貌が明らかになり、100万人以上の動員を記録、また2018年にニューヨーク・グッゲンハイム美術館(アメリカ)で開催された回顧展においては、同館史上最大となる60万人の動員を記録します。その注目は全世界的なものとなり、以降、世界各地で大規模な展覧会が開催され続けています。
アーティゾン美術館ならではのオリジナリティーが期待できる展覧会。
女性アボリジナル作家に焦点をあて、オーストラリア現代美術を紹介

- 2025年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関東版(5)
「オーストラリア現代美術 彼女たちのアボリジナル・アート」
開催美術館:アーティゾン美術館
開催期間:2025年6月24日(火)〜9月21日(日)
地域独自の文脈で生まれた作品への再考が進む近年の国際的な現代美術の動向とも呼応し、オーストラリア先住民によるアボリジナル・アートは改めて注目を集めています。またオーストラリア現代美術では、多数の女性作家が高い評価を得ており、その多くがアボリジナルを出自の背景としています。
2006年にオーストラリア現代美術の展覧会を開催して以降、継続的に作品を収集している石橋財団が、本展で初めて、女性アボリジナル作家に焦点をあて、所蔵作家4名を含む7名と1組の作品をとおして、現代の多様な表現を紹介します。オーストラリア先住民美術への深い理解と認知をめざした意欲的な展覧会です。
今も息づく住宅建築のモダニティ。傑作と称される約14邸を中心とした世界各地の住宅の検証と通じて、私たちの暮らしと住まいを見つめ直す

© Frank O. Gehry. Getty Research Institute, Los Angeles(2017.M.66)
- 2025年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関東版(6)
「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」
開催美術館:国立新美術館
開催期間:2025年3月19日(水)〜2025年6月30日(月)
1920年代以降、ル・コルビュジエやミース・ファン・デル・ローエといった多くの建築家が、機能的で快適な新しい住まいを探求しました。その実験的なヴィジョンと革新的なアイデアは、やがて日常へと波及し、人々の暮らしを大きく変えていきました。
本展覧会では、衛生、素材、窓、キッチン、調度、メディア、ランドスケープという、モダン・ハウスを特徴づける7つの観点に着目します。そして、傑作と称される約14邸を中心とした世界各地の住宅を、写真や図面、スケッチ、模型、家具、テキスタイル、食器、雑誌やグラフィック、映像などを通じて多角的に検証します。
ルノワールとセザンヌという二人の印象派・ポスト印象派の画家に、同時にフォーカスした、オランジュリー美術館による企画・監修の世界巡回展

油彩/カンヴァス、オランジュリー美術館
© GrandPalaisRmn (musée de l'Orangerie) / Franck Raux / distributed by AMF
- 2025年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関東版(7)
「オランジュリー美術館 オルセー美術館 コレクションより
ルノワール×セザンヌ ―モダンを拓いた2人の巨匠」
開催美術館:三菱一号館美術館
開催期間:2025年5月29日(木)〜9月7日(日)
本展は、フランス、パリのオランジュリー美術館が、ルノワールとセザンヌという二人の印象派・ポスト印象派の画家に、初めて同時にフォーカスし、企画・監修をした世界巡回展です。ルノワールの代表作《ピアノを弾く少女たち》やセザンヌの代表作《画家の息子の肖像》をはじめとし、二人の巨匠による肖像画、静物画、風景画、そして、二人から影響を受けたピカソを加え約50点の作品から、モダン・アートの原点を探ります。
また、この世界巡回展はオランジュリー美術館とオルセー美術館の協力により、ミラノ、マルティニ(スイス)、香港を経て日本へもたらされ、三菱一号館美術館が日本唯一の会場となります。ルノワールとセザンヌの交遊と合わせて、自在で多様な表現が生み出されるモダン・アートの誕生前夜に立つ二人の巨匠の、卓越した芸術表現が存分に堪能できる展覧会です。
現実と仮想空間が重なりあう本展で、人類とテクノロジーの関係を考え、不確実な未来をより良く生きる方法を想像する

- 2025年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関東版(8)
「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」
開催美術館:森美術館
開催期間:2025年2月13日(木)〜6月8日(日)
仮想空間と現実世界が接続し、人工知能(AI)が飛躍的に発展するなか、新しいテクノロジーは私たちの日常生活に急速に浸透し、とりわけコロナ禍は仮想空間における活動を加速させました。また、顧みればテクノロジーとアートは、コンピューター・アート、ビデオ・アートなどの歴史のなかで常に併走してきました。近年のビデオゲームやAIの発展がアーティストの創造活動に全く新しい可能性をもたらす一方で、生成AIの登場は、人類の創造力にとっての脅威ともなっています。こうした動向は、現代アートの文脈においても大きく注目されています。
本展では、ゲームエンジン、AI、仮想現実(VR)、さらには人間の創造性を超え得る生成AIなどのテクノロジーを採用した現代アートを紹介します。
フィンランドのアーティスト、タピオ・ヴィルカラの日本初の大規模個展。ガラスのプロダクトを始め、木の彫刻やオブジェ、写真など約300点を展示

Tapio Wirkkala Rut Bryk Foundation collection / EMMA – Espoo Museum of Modern Art
©KUVASTO, Helsinki & JASPAR, Tokyo, 2024 C4785 photo © Ari Karttunen / EMMA
- 2025年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関東版(9)
「タピオ・ヴィルカラ 世界の果て(仮称)」
開催美術館:東京ステーションギャラリー
開催期間:2025年4月5日(土)〜6月15日(日)
2019年に開催したアルヴァ・アアルト展、ルート・ブリュック展につづくフィンランドのアーティスト、タピオ・ヴィルカラ(1915-1985)の日本初の大規模個展です。「ウルティマ・ツーレ」に代表されるガラスのプロダクトをはじめ、木の彫刻やオブジェ、写真など約300点を展示します。
常に自然に向き合いつづけ、その躍動や神秘にインスピーレションを受けたヴィルカラの世界に浸ることのできる展覧会です。
リニューアル後、全館オープンを迎える横浜美術館の「横浜」をキーワードにした、コレクションを中心とした企画展

- 2025年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関東版(10)
横浜美術館リニューアルオープン記念 おかえり、ヨコハマ
開催美術館:横浜美術館
開催期間:2025年2月8日(土)〜6月2日(月)
開港以前にこの地に住んだ人びと。170か国籍を数える市民。意外な横浜発のプロダクト。こうした多様なヨコハマの姿に光を当てた展覧会。横浜美術館のコレクションをフルに活用し、またアーティストに依頼した新作も展示されます。
タイトルには、3年の工事休館を経て「横浜美術館が帰ってきた」という意味と、「生きた時代や生まれた地域を問わず、横浜に関わるすべての人を『おかえり』といって迎え入れたい」という願いが込められています。
学習院大学史料館が「霞会館記念 学習院ミュージアム」としてリニューアルオープン。芸術と伝統文化のパトロネージュをテーマにした特別展が開催

上皇后陛下より学習院へ下賜
展示期間:2025年3月14日〜3月22日
- 2025年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関東版(11)
リニューアルオープン記念展 学習院コレクション
「華族文化 美の玉手箱 芸術と伝統文化のパトロネージュ」
開催美術館:霞会館記念学習院ミュージアム
開催期間:2025年3月14日(金)〜5月17日(土)
古来より、芸術の創作と発展には王侯貴族らをはじめ、それぞれの時代に活躍をした人々が重要な役割を担ってきました。豊富な知識と高い美意識を持った彼らは、優れた芸術作品を収集し、才気溢れる芸術家を見出して、その能力が発揮できるよう惜しみなく援助しました。現在世界有数といわれる各国の博物館コレクションは、こうした人々の芸術への関心と愛好により築かれたものが数多く含まれています。芸術の発展は、彼らによる芸術作品の保護と、芸術家への支援「パトロネージュ」なしには語れません。
わが国もまた、天皇家をはじめとする多くの「パトロン」により、独自の文化や芸術が育まれ、これまで連綿と受け継がれてきました。彼らは伝統儀礼を重んじつつ、日常生活においては歌や文学、書画といった芸術を好み、優れた芸術作品の誕生に大いに貢献しました。わが国の芸術、伝統文化も天皇家をはじめ、国家を支えた人々などのパトロネージュにより発展を遂げてきたのです。
霞会館記念学習院ミュージアムには、天皇家、皇族、華族の学び舎であった学習院ゆかりの史・資料、美術作品など約25万点が収蔵されています。本展ではそのコレクションの中から、芸術と伝統文化のパトロネージュをテーマに6つのコーナーを設け、絵画、工芸品、古文書、文学資料など約100件を展覧します。
細川家の日本陶磁コレクションの多彩な魅力に触れる。河井寬次郎の作品30点あまりによって作風の変遷をたどるほか、茶道具・八代焼に注目

- 2025年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関東版(12)
令和6年度早春展 細川家の日本陶磁 ―河井寬次郎と茶道具コレクション―
開催美術館:永青文庫
開催期間:2025年1月11日(土)〜2025年4月13日(日)
熊本藩主であった細川家には、日本の陶磁作品が数多く伝えられています。特に、茶の湯を愛好した細川家では、茶壺・茶入・茶碗などの「茶陶」が残されました。熊本藩の御用窯であった八代焼(高田焼・平山焼)でも茶道具が多く作られています。八代焼は、素地と異なる色の陶土を埋め込む象嵌技法が特徴で、幕府の使者への進物などに重用されました。
また、永青文庫の設立者である16代の細川護立(ほそかわもりたつ、1883~1970)は、同時代の工芸作家との交流が深く、大正から昭和にかけて活躍した陶芸家・河井寬次郎(かわいかんじろう、1890~1966)の支援も行いました。寬次郎は、初期に中国の古陶磁をもとにした作品で注目され、後に「民藝運動」の中心人物となり、作風が大きく変化しました。
本展では、河井寬次郎の作品30点あまりによって作風の変遷をたどるほか、茶道具・八代焼に注目します。河井寬次郎や八代焼を紹介するのは約20年ぶりです。また特別展示として細川護熙(もりひろ)・護光(もりみつ)の作品を紹介します。
多彩な役者絵の世界を堪能。静嘉堂の錦絵コレクションによって、初期浮世絵から錦絵時代、幕末明治まで、役者絵の歴史を辿る

- 2025年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関東版(13)
「豊原国周生誕190年 歌舞伎を描く ー秘蔵の浮世絵初公開!」
開催美術館:静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)
開催期間:2025年1月25日(土)〜3月23日(日)
静嘉堂では、三菱二代社長の岩﨑彌之助の夫人・早苗氏が愛玩した錦絵帖を所蔵し、1996年『 静嘉堂文庫の古典籍第二回歌川国貞展 美人画を中心に』 にて主要作品を紹介しました。その後、2010年、2018年にも公開し、今摺ったように美しい「錦絵帖」は、国内外から高く評価されています。
本展では、静嘉堂の錦絵コレクションによって、初期浮世絵から錦絵時代、幕末明治まで、役者絵の歴史をたどります。幕末明治は錦絵黄金期であり、歌舞伎界では「団菊左」の時代です。浮世絵師の中で最多の役者絵を描いた国貞、そして彼の弟子で明治の写楽と称えられた国周の生誕190年を迎える2025年、秘蔵の国周の錦絵帖も初公開します。
以上、13のお薦め展覧会をご紹介しました。ここに紹介し切れなかった展覧会も多々ありますので、その他の展覧会も、アートアジェンダ展覧会情報 にてぜひチェックしていただき、今年も沢山の機会に、美術館や博物館にお出かけください。
関西&全国版は近日中に公開予定です。どうぞお楽しみに。