5.0
幕末・明治の歌舞伎役者の錦絵
「歌舞伎を描く」展、後期を拝見。
歌舞伎役者の錦絵(錦絵帖)を所狭しと陳列した展示室には圧倒されました。保存状態がとても良く、発色の美しいこと!見応え抜群でした。
大河ドラマ「べらぼう」や三月歌舞伎座「忠臣蔵」通しの影響からか、会場はオシャベリオバチャン大集合でした。
全作品、静嘉堂文庫さまご所蔵作品なので、今後の展覧会でも見られる可能性大いにありかと。
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静嘉堂では、三菱二代社長の岩﨑彌之助の夫人・早苗氏が愛玩した錦絵帖を所蔵し、1996年『 静嘉堂文庫の古典籍第二回歌川国貞展 美人画を中心に』 にて主要作品を紹介しました。その後、2010年、2018年にも公開し、今摺ったように美しい「錦絵帖」は、国内外から高く評価されています。
本展では、静嘉堂の錦絵コレクションによって、初期浮世絵から錦絵時代、幕末明治まで、役者絵の歴史をたどります。
幕末明治は錦絵黄金期であり、歌舞伎界では「団菊左」の時代です。浮世絵師の中で最多の役者絵を描いた国貞、そして彼の弟子で明治の写楽と称えられた国周の生誕190年を迎える2025年、秘蔵の国周の錦絵帖も初公開します。多彩な役者絵の世界をご堪能ください。
会期 | 2025年1月25日(土)~2025年3月23日(日) |
---|---|
会場 |
静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)
![]() |
住所 | 東京都千代田区丸の内2-1-1 明治生命館1F |
時間 |
|
休館日 |
月曜日(祝休日は開館し翌平日休館) 展示替期間、年末年始など |
観覧料 | 一般 1,500円 大高生 1,000円 中学生以下 無料 障がい者手帳提示の方 700円(同伴者1名 無料) |
TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | https://www.seikado.or.jp/ |
5.0
「歌舞伎を描く」展、後期を拝見。
歌舞伎役者の錦絵(錦絵帖)を所狭しと陳列した展示室には圧倒されました。保存状態がとても良く、発色の美しいこと!見応え抜群でした。
大河ドラマ「べらぼう」や三月歌舞伎座「忠臣蔵」通しの影響からか、会場はオシャベリオバチャン大集合でした。
全作品、静嘉堂文庫さまご所蔵作品なので、今後の展覧会でも見られる可能性大いにありかと。
4.0
彌之助の妻、早苗夫人の錦絵帖、びっくりするくらい状態がよく、色鮮やかでした。
歌舞伎に詳しくないのですが、十分に楽しめました。
江戸時代の鳥居清長や歌川豊国・国貞、葛飾北斎と有名どころがずらり。
大河ドラマ繋がりで、蔦屋重三郎出版の錦絵と、蔦重の墓碑の拓本が展示されてました。
前期に行って、後期も行く気満々でしたが果たせず(涙)
錦絵帖は初公開とのことでしたが、まだまだ公開されていない名品をお持ち?
今後の企画も期待してます。
5.0
今更どこから「あらたな作品が発見され」たんですかね??
しかも量もすごい。驚きです。
いやー、めちゃくちゃ状態良く、摺りも良く、色も良く、内容も濃くて、すごく楽しかったです。
歌舞伎関連は疎いので腰が引けがちなのですが、今回は見ているだけで楽しくて仕方なかった!
特に歌舞伎を観ながらお客さんが色んなものを食べていて、でっかいまんじゅう?のようなものや、どう見ても蕎麦??マジですか?とか、単眼鏡片手にニヤニヤが止まりませんでした。
前期見に行けずに後悔です。
次回も楽しみにしております!
4.0
岩崎家に納める錦絵、そもそも版元の摺りのクオリティが違ったの? と勘繰りたくなるほどの摺り・状態の良さです。
主催者は「今摺ったように美しい」と謳ってますが、その通りです。
三菱二代社長岩崎彌之助の令夫人早苗氏のコレクションの「錦絵帖」、ピンピンの揃い物でまばゆいばかりです。
三章立ての本展の第一章、役者絵・歌舞伎絵が育まれた経過を紹介してくれていて、理解が深まります。冒頭の「歌舞伎図屏風」から始まり、二代鳥居清信の紅摺絵~草色・紅色・墨の三板重ね摺~の気品ある丁寧な仕事、鳥居清長のしなだれる八頭身遊女、に魅せらます。
そして、続く第二章・第三章は、歌川国貞、豊原国周の豪華絢爛たる役者絵が続々と。明治期の役者絵となると、情緒性よりも人目を惹くインパクト、商業寄りのポスターアート風情ですが、その頂点といえる本展の作品群は素直に楽しい。大判三枚続物くらいは当たり前。国貞「八犬伝犬の草紙」は50枚、国周「梅幸百種」は100枚、と展示される幾つかの揃い物は、周りの小口金装飾も鮮やかで、本当にお宝。
圧倒され気味の鑑賞。その中でほっこり愉快な作も推しとして。
・国周「勇肌磨腕揃」、彫り物自慢のスター役者9人が居並び楽しげ
・国周「大磯禱龍館之図」五世尾上菊五郎、海水浴場の砂浜で腕組みする菊五郎オフショットが素敵
・国貞「芝居町新吉原風俗絵鑑」 緊密リアリティの肉筆画帖
太田記念美術館での豊原国周生誕190年記念展とあわせて、国周の評価がこれからどんどん高まりそう、と感じました。期待も込めて。
3.0
奥様、たくさん集めましたね(笑)すごいコレクション。どれもとてもきれいに保存されていて、大切に扱っていたんだなというコレクター魂も感じられます。明治の役者絵は色もはっきりとしてくるので江戸とはまた異なる迫力があります。
4.0
浮世絵関連の展示は毎年コンスタントに行われるので
どこかで「だいたいこんなものが出るんだろう」的な思い込みがどっかにあるのだけど
こんな想定を超えたものがドバっと出てくるとは思わなんだ
キャッチーな図案、構図に目に飛び込んでくる艶やかな色彩
ずらっと一列に並べられたコレクションの展示は
横目に眺めながら歩くだけでも楽しい
個人的にインパクトがあったのは
大磯禱龍館之図
こういうのもありなんだ!
非常に楽しい企画展だった
4.0
豊原国周生誕190年なのですね。芳年ファンの私は、一応はザクっと知っている程度の国周の作品を、こんなに沢山観たことは今までありませんでした。役者ゆかりの紋や文様を枠に用いる画面構成は、師である三代豊国譲りで、画面いっぱいに役者の顔が描かれた、大顔絵と呼びたい作品が多いです。浮世絵は好きなのですが、歌舞伎はちょっと不案内な私。歴史背景もストーリーや場面のことも今一で、キャプションに頼るしかありません。それでも何より、赤や紫、濃紺で彩られた派手な色彩で、超鮮やかで、それが一種独特な、ちょっと異常なまでの迫力と臨場感を、より際立たせているのです。バランスの良い姿で元祖?「ジョジョ立ち」を決め、ドラマチックだったり詩情的だったりの芳年とは、また全く違った魅力でした。幕末期から明治へ、歌舞伎の変革期にあって、国周作品の役者絵芝居絵は、そのまま歌舞伎の歴史も見せてくれているようです。「錦絵帖」や役者絵の「肉筆画」も多く展示されていて、初公開作品も多いのだとか。流石に三菱!! 彌之助や夫人の趣好や人脈や財力に、いつもながらに驚かされます。本展、数点を除いて前後期でほとんどが展示替えされます。少し前に終了した川崎浮世絵ギャラリーさんには行かれませんでしたが、今、太田記念美術館さんも、同様の展覧会をこちらも前後期作品完全入れ替えでやっていますね(両展共後期も行きたいですが)。どっぷり<国周作品の美と面白さに浸かってしまいました。
それから今話題の「蔦重」コーナーもあり、とても面白かったです。
珍しく休日に行ったのですが、やはり空いていてゆっくり鑑賞出来ました。太田記念美術館とは相互割引もあります。
5.0
静嘉堂文庫美術館で初公開作品の公開が、多々ありますが、初公開が優品の確率がかなり高いです。今回も驚き!国貞以外にも国周作品をこれ程多数所蔵しているとは!しかも、彫り、摺り、構図を含め優品揃いです。同時代の清親、芳年に比べ、マイナー感のある国周の再評価がこの展覧会を機に更に進むのではないかと思われる位の内容です。国貞の肉筆画帖のコーナーもあり、こちらも必見です。撮影可なのも嬉しい限りです。後期展示も楽しみです。
3.0
国周の作品は色が鮮やかですね。
赤と藤色の発色が特にキレイで、楊洲周延っぽいと思って見ていたら、周延の師匠だったんですね。歌舞伎の知識がなくても、十分に楽しめる作品でした。
国周以外の作品では、「古今東京名所 江戸橋三菱の荷蔵」と「芝居町 新吉原 風俗絵鑑」が面白かった。煉瓦造りの蔵に赤いスリーダイヤが輝く堂々とした倉庫が並んでいて、ハイカラな感じがいいんですよ。芝居町は大好きな群像図なので、全員の顔を認識するくらいの勢いで見てました。画中画もあったけど、サインが読み取れなかったのが残念!
相変わらず東京駅と有楽町駅のどちらから行くか絶妙に迷う静嘉堂美術館でスタートした展覧会【歌舞伎を描く】。
初期の浮世絵から色鮮やかな錦絵、最盛期の明治初期まで、静嘉堂の所蔵品のみで役者絵の歴史を辿る展覧会です。
最初に結論言…readmore
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豊原国周《九代目市川団十郎の弁慶》明治4年(1871)頃 静嘉堂文庫美術館蔵
三代目歌川豊国(国貞)《梨園侠客伝》「八代目市川団十郎の助六」文久3年(1863)静嘉堂文庫美術館蔵
二世鳥居清倍《山下金作の難津、市川団十郎の佐野源左衛門、松本幸四郎の青砥左衛門》享保8年(1723)静嘉堂文庫美術館蔵