5.0
河井寬次郎の変遷が分かる企画展
展示会場は2、3、4階ですが、あまり関連性はありません(いつものこと)。
4階は河井寛次郎中心の日本陶磁コレクション。寛次郎というと、民藝運動の中心人物として語られますが、それ以前の時代から年代によって作風が変化していくことが(30点あまりですが)分かる面白い展示です。
他の企画展ではあまり脚光を浴びない「民藝以前」の寛次郎の方が私は好みでした。
3階は、茶道具コレクション。各地の焼き物の違いを見比べることが出来る展示。
ここで面白かったのが、展示されている茶器と合わせて同じ絵(茶入茶碗写真帖)が観られることです。最初、細川家は何故「茶入茶碗写真帖」に描かれている全ての茶入茶器を持っているんだ!?と驚きましたが、逆なんですね。「茶入茶碗写真帖」はそもそも細川家所蔵の茶入茶器を描いた図鑑だそうで、どちらにしても細川家凄い。
2階は、細川家のあった(ある?)熊本の八代焼コレクション。意識して八代焼を観たのは初めてだと思いますが、とても文様の美しい焼き物でした。
2階でしかし私が一番観たかったのは、18代当主細川 護煕氏の焼き物です。私は彼の作品を熱海山口美術館で初めて観ましたが、「政治よりこちらに才能があったのか」と感銘を受けました。残念ながら2点のみの展示です。
永青文庫様、次は是非、理事長(細川 護煕氏)の企画展をお願いいたします。