3.0
わかったつもりで楽しめました
毎年発売される「今年おすすめの展覧会」的なムック本の表紙に、やけに「マリー=ガブリエル・カペ」が使われていたので、どんなものかと期待していました。
普段、西洋絵画をほとんど見ないので、キャプションによる見方のアドバイスはありがたいですね。
色や小物に込められた意味とか、神話や聖書からの引用とか、前提となる知識がないと
「きれいだね」という感想だけで終わってしまうので。
技巧系が好きなので、『アレクサンドリアの聖カタリナの神秘の結婚』のドレスや草の描き込みは見応えがありました。
今回、自分の絵の見方の変化が感じられたのは『ソドムを去るロトとその家族』です。
ちょうどEテレの「3か月でマスターする 絵を描く」を見始めて、影の付け方や遠近感の出し方など、絵を描く工程を実技で知ったところだったんですが、「光を表現するのに白を使う」というのがこの絵にピッタリはまっていて、こういうことか!と妙に納得しました。
描き方の理論や見方がわかると、画家の工夫や意図がちょっとわかったような気がしてうれしくなりますね。