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2019年(上半期 1~6月)に開催スタートの注目の展覧会を一挙にご紹介!
「クリムト展」、特別展「国宝 東寺」、「新・北斎展」「奇想の系譜展」「バレル・コレクション」「ラファエル前派の軌跡展」ほか(第1弾は、関東編)

グスタフ・クリムト《ユディトⅠ》 1901年 油彩、カンヴァス 84 x 42 cm ウィーン、ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館 © Belvedere, Vienna, Photo: Johannes Stoll
グスタフ・クリムト《ユディトⅠ》 1901年 油彩、カンヴァス 84 x 42 cm
ウィーン、ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館 © Belvedere, Vienna, Photo: Johannes Stoll
「クリムト展 ウィーンと日本 1900」(東京都美術館にて 4月23日(火)開催)より

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みなさま、あけましておめでとうございます。
本年もアートアジェンダをよろしくお願い申し上げます。

今年も新しい年のはじめに、アートアジェンダがお薦めする、2019年の上半期(1~6月)に始まる8つの注目の展覧会をご紹介します。

第1弾は、東京他で開催される関東エリアの展覧会のご紹介です。
(第2弾の関西版&全国版は、近日中にご紹介予定です。)

今年は、オーストリアと日本の外交150周年を記念した「クリムト展」、「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」などのウィーン世紀末芸術や、空海が作り上げた立体曼荼羅などの東寺の密教美術を紹介する特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」の他、ラファエル前派展、奇想の系譜展といった、比較的通好みともいえそうな、マニアックな内容の展覧会が多く開催予定です。

それ以外にも見どころ多い展覧会が多く開催予定です!ぜひ、アートアジェンダの展覧会情報 をご参考にしていただいて、今年もたくさんの美術館・展覧会をお楽しみください。

ひとつ目は、オーストリアと日本の外交150周年を迎える記念の年となる今年、19世紀末ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムト(1862-1918)を紹介する過去最大級の展覧会「クリムト展 ウィーンと日本 1900」。東京都美術館にて、2019年4月23日(火)から開催されます。

グスタフ・クリムト《アッター湖畔のカンマー城III》 1909/1910年 油彩、カンヴァス 110 x 110 cm ウィーン、ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館© Belvedere, Vienna, Photo: Johannes Stoll
グスタフ・クリムト《アッター湖畔のカンマー城III》 1909/1910年
油彩、カンヴァス 110 x 110 cm ウィーン、ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館
© Belvedere, Vienna, Photo: Johannes Stoll
2019年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(1)
「クリムト展 ウィーンと日本 1900」
開催美術館:東京都美術館
開催期間:2019年4月23日(火)~2019年7月10日(水)

グスタフ・クリムト(1862~1918)は、19世紀末から20世紀初頭のウィーンで活躍した画家です。

代表作《接吻》はオーストリアの芸術を代表する国宝的作品として位置付けられ、今や国外への出品は許されない作品となっています。

写実的でアカデミックな画風から出発したクリムトは、やがて金箔を多用する「黄金の時代」を経て、装飾的で抽象的な色面と人物を組み合わせた独特の画風を確立、ウィーン・モダニズムの旗手として活躍しました。

無垢な少女、魔性の女、運命の女…女性の様々な魅力を描き出した華麗な女性像は、国内外で圧倒的な人気を誇ります。

日本国内でも展覧会開催を希望する声は耳にしますが、クリムトは遅筆なうえ、作品がナチス・ドイツに接収されたり、戦火で焼失したりするなど歴史の波に翻弄され、現存する作品が多い作家とは言えません。また建物の天井画や壁画など、現地を訪れなくては実物を見られない作品も多々あります。

このたびクリムトの没後100年を記念して開催する本展は、クリムト作品をまとめて見ることのできる貴重な機会で、日本では過去最大級となる約20点のクリムトの油彩画が揃います。

エゴン・シーレ《自画像》1911年 油彩/板 27.5×34 cm ウィーン・ミュージアム蔵 ©Wien Museum / Foto Peter Kainz
エゴン・シーレ《自画像》1911年 油彩/板 27.5×34 cm
ウィーン・ミュージアム蔵 ©Wien Museum / Foto Peter Kainz

また、国立新美術館にても、同じく、日本・オーストリア外交樹立150周年記念を記念した「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」が、2019年4月24日(水)から開催されます。

2019年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(1-2)
日本・オーストリア外交樹立150周年記念
「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」
開催美術館:国立新美術館
開催期間: 2019年4月24日(水)~2019年8月5日(月)

19世紀末から20世紀初頭にかけて、ウィーンでは、絵画や建築、工芸、デザイン、ファッションなど、それぞれの領域を超えて、新しい芸術を求める動きが盛んになり、ウィーン独自の装飾的で煌びやかな文化が開花しました。

18世紀の女帝マリア・テレジアの時代の啓蒙思想がビーダーマイアー時代に発展し、ウィーンのモダニズム文化の萌芽となって19世紀末の豪華絢爛な芸術運動へとつながっていった軌跡をたどり、ウィーンの豊穣な文化を知る展覧会の決定版です。


二つ目は、北斎が勝川派の絵師として活動した最初期(20~35歳頃)から、自由な発想と表現による肉筆画に専念した画狂老人と呼ばれる晩年(75~90歳頃)までの壮大な画業を通覧する「新・北斎展 HOKUSAI UPDATED」。森アーツセンターギャラリーにて、2019年1月17日(木)より開催。

「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」天保2年(1831)頃 島根県立美術館(新庄コレクション)
「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」天保2年(1831)頃 島根県立美術館(新庄コレクション)
2019年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(2)
「新・北斎展 HOKUSAI UPDATED」
開催美術館:森アーツセンターギャラリー
開催期間: 2019年1月17日(木)~2019年3月24日(日)

北斎の代表作としては、国際的にも“Great Wave”と称されて名高い「神奈川沖浪裏」を含む「冨嶽三十六景」シリーズや、19世紀のヨーロッパにおけるジャポニスムの流行の契機となった『北斎漫画』などが一般的に知られていますが、これらは、約70年に及ぶ北斎の画業のほんの一端にすぎません。

本展では、北斎の絵師人生を作風の変遷と主に用いた画号によって6期に分けて紹介します。

「弘法大師修法図」 弘化年間(1844-47) 西新井大師總持寺
「弘法大師修法図」 弘化年間(1844-47) 西新井大師總持寺

20歳で浮世絵界にデビューし、勝川春朗(かつかわしゅんろう)と名乗り、勝川派の絵師として役者絵や挿絵本を手がけた“春朗”期(20〜35歳頃)。

勝川派を離れ、琳派の俵屋宗理(たわらやそうり)の名を襲名し、肉筆画や狂歌絵本の挿絵といった新たな分野に意欲的に取り組み、また「宗理美人」と呼ばれる楚々とした女性像を創造するなどの独自の様式を築いた“宗理”期(36〜46歳頃)。

当時江戸で流行し始めた読本の挿絵に全力を傾注し、一般によく知られた葛飾北斎を名乗った、“葛飾北斎”期(46〜50歳頃)。

文化7年に戴斗(たいと)と号した頃から、北斎の関心は絵手本に移り、有名な『北斎漫画』を含む多彩な絵手本を矢継ぎ早に刊行した“戴斗”期(51〜60歳頃)。

「冨嶽三十六景」をはじめとした北斎を代表する錦絵の揃物を次々と生み出した為一(いいつ)と名乗った“為一”期(61〜74歳頃)。

そして、「画狂老人卍」と名乗った最晩年。自由な発想と表現による肉筆画に専念し、描くテーマも古典に取材した作品や花鳥、静物、宗教的な題材など浮世絵師の世界から離れ、独自の画境を追い求めた“画狂老人卍”期(75〜90歳頃)。

国内外の名品、近年発見された作品、初公開作品を通じて、その壮大な画業を通覧し、真の北斎に迫ります。


産業革命期に英国随一の海港都市として栄えたスコットランド・グラスゴー出身の海運王 ウィリアム・バレルが集めた、9,000点以上にも及ぶコレクションの中から西洋近代絵画に焦点をあてた「印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション」が、Bunkamura ザ・ミュージアムにて、2019年4月27日(土)より開催

エドガー・ドガ《リハーサル》 1874年頃、油彩・カンヴァス © CSG CIC Glasgow Museums Collection
エドガー・ドガ 《リハーサル》 1874年頃、油彩・カンヴァス © CSG CIC Glasgow Museums Collection
2019年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(3)
「Bunkamura30周年記念 印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション」
開催美術館:Bunkamura ザ・ミュージアム
開催期間: 2019年4月27日(土)~2019年6月30日(日)

産業革命期に英国随一の海港都市として栄えたスコットランド、グラスゴー出身の海運王ウィリアム・バレル。

彼は、古今東西におよぶ様々なジャンルの芸術作品を集めてコレクションを築き、グラスゴー市に寄贈しました。その後、同市に美術館「バレル・コレクション」が設立され、一般公開をしています(現在改修工事のため閉館)。

ポール・セザンヌ《エトワール山稜とピロン・デュ・ロワ峰》 1878-79年、油彩・カンヴァス、ケルヴィングローヴ美術博物館蔵 © CSG CIC Glasgow Museums Collection
ポール・セザンヌ 《エトワール山稜とピロン・デュ・ロワ峰》 1878-79年、油彩・カンヴァス、ケルヴィングローヴ美術博物館蔵
© CSG CIC Glasgow Museums Collection

本展では、9,000点以上にも及ぶバレル・コレクションの中から西洋近代絵画に焦点をあてた73点の作品と、同市のケルヴィングローヴ美術博物館が所蔵するゴッホやルノワールを含む7点の作品を展示します。

日本初公開のドガの知られざる名作《リハーサル》をはじめ、バレルが独自の視点で収集した良質のフランス絵画のほか、イングランド出身のクロホール、スコットランド出身の画家、オランダのハーグ派の作品を含む全80点を通じて、写実主義から印象派への流れをたどります。


唐で新しい仏教である密教を学んで帰国した弘法大師空海が、真言密教の根本道場とした「東寺」。空海にまつわる数々の名宝をはじめ、東寺に伝わる文化財の全貌を紹介する特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」が、東京国立博物館にて、2019年3月26日(火)より開催

仏像曼荼羅イメージ 東寺蔵
仏像曼荼羅イメージ 東寺蔵
2019年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(4)
特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」
開催美術館:東京国立博物館
開催期間: 2019年3月26日(火)~2019年6月2日(日)

東寺(教王護国寺)は、平安京遷都に伴って、王城鎮護の官寺として西寺とともに建立されました。

唐で新しい仏教である密教を学んで帰国した弘法大師空海は、823年に嵯峨天皇より東寺を賜り、真言密教の根本道場としました。2023年には、真言宗が立教開宗されて1200年の節目を迎えます。

空海のもたらした密教の造形物は、美術品としても極めて高い質を誇り、その多彩さや豊かさはわが国の仏教美術の中で群を抜いています。

国宝 両界曼荼羅図(西院曼荼羅)[伝真言院曼荼羅])のうち胎蔵界<br />平安時代・9世紀 東寺蔵 [展示期間:4月23日(火)~5月6日(月・休)]
国宝 両界曼荼羅図(西院曼荼羅)[伝真言院曼荼羅])のうち胎蔵界
平安時代・9世紀 東寺蔵 [展示期間:4月23日(火)~5月6日(月・休)]

本展は、空海にまつわる数々の名宝をはじめ、東寺に伝わる文化財の全貌を紹介するものです。

空海が作り上げた曼荼羅の世界を体感できる講堂安置の21体の仏像からなる立体曼荼羅のうち、史上最多となる国宝11体、重文4体、合計15体が出品されるほか、彫刻、絵画、書跡、工芸など密教美術の最高峰が一堂に会します。


5つ目は、英国美術の全面的な刷新をめざして、世の中にすさまじい衝撃をもたらしたラファエル前派兄弟団の功績をたどり、この時代のゆたかな成果を展覧する「ラファエル前派の軌跡展」。三菱一号館美術館にて、2019年3月14日(木)より開催

Dante Gabriel Rossetti, Venus Verticordia, 1864-68, Oil on canvas on loan from Russell-Cotes Art Gallery & Museum,Bournemouth, BORGM 0189
Dante Gabriel Rossetti, Venus Verticordia, 1864-68, Oil on canvas on loan from Russell-Cotes Art Gallery & Museum,Bournemouth, BORGM 0189
2019年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(5)
「ラファエル前派の軌跡展」
開催美術館:三菱一号館美術館
開催期間: 2019年3月14日(木)~2019年6月9日(日)

1848年、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティらが結成したラファエル前派兄弟団は、英国美術の全面的な刷新をめざして、世の中にすさまじい衝撃をもたらしました。

この前衛芸術家たちの作品は、観る者の心に訴えかけ、広く共感を呼びました。人々は、社会の基盤が移りゆくなかで、彼らの芸術に大きな意義を見出したのです。

その精神的な指導者であるジョン・ラスキンは、あらゆる人にかかわる芸術の必要性を説く一方で、彼らとエドワード・バーン=ジョーンズやウィリアム・モリスら、そして偉大な風景画家J.M.W.ターナーとを関連づけて考察しました。

本展では、英米の美術館に所蔵される油彩画や水彩画、素描、ステンドグラス、タペストリ、家具など約150点を通じて、彼らの功績をたどり、この時代のゆたかな成果を展覧します。


つづいては、1970年に刊行された美術史家・辻惟雄による『奇想の系譜』に基づく、江戸時代の「奇想の絵画」の決定版、「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」。現代の目を通した新しい「奇想の系譜」を発信する展覧会が、東京都美術館にて、2019年2月9日(土)より開催。

曽我蕭白 《群仙図屏風》(右隻) 紙本着色 六曲一双 各172.0×378.0cm 明和元年(1764) 文化庁 重要文化財 【展示期間:3月12日~4月7日】
曽我蕭白 《群仙図屏風》(右隻) 紙本着色 六曲一双 各172.0×378.0cm 明和元年(1764)
文化庁 重要文化財 【展示期間:3月12日~4月7日】
2019年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(6)
「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」
開催美術館:東京都美術館
開催期間: 2019年2月9日(土)~2019年4月7日(日)

本展は、1970年に刊行された美術史家・辻惟雄による『奇想の系譜』に基づく、江戸時代の「奇想の絵画」の決定版です。

歌川国芳 《宮本武蔵の鯨退治》 大判錦絵三枚続 弘化4年(1847)頃 個人蔵
歌川国芳 《宮本武蔵の鯨退治》 大判錦絵三枚続 弘化4年(1847)頃 個人蔵

岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳に、白隠慧鶴、鈴木其一を加えた8人の代表作を一堂に会し、重要文化財を多数含む展示を予定しています。

豊かな想像力、奇想天外な発想にみちた江戸絵画の魅力を紹介。現代の目を通した新しい「奇想の系譜」を発信します。


7つ目のおすすめ展覧会は、20世紀建築の巨匠ル・コルビュジエが設計した国立西洋美術館本館の開館60周年を記念して開催される「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代」展。国立西洋美術館にて、2019年2月19日(火)より開催。

ル・コルビュジエ「サヴォワ邸」(1928-31年)
ル・コルビュジエ「サヴォワ邸」(1928-31年)
2019年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(7)
「国立西洋美術館開館60周年記念
ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代」
開催美術館:国立西洋美術館
開催期間: 2019年2月19日(火)~2019年5月19日(日)

20世紀建築の巨匠ル・コルビュジエ(1887-1965)が設計した国立西洋美術館本館は、2016年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。

開館60周年を記念して開催される本展は、若きシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエの本名)が故郷のスイスを離れ、芸術の中心地パリで「ピュリスム(純粋主義)」の運動を推進した時代に焦点をあて、絵画、建築、都市計画、出版、インテリア・デザインなど多方面にわたった約10年間の活動を振り返ります。

シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエ)《多数のオブジェのある静物》1923年 油彩、カンヴァス 114×146cm パリ、ル・コルビュジエ財団 ©FLC/ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2018 B0365
シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエ)《多数のオブジェのある静物》1923年
油彩、カンヴァス 114×146cm パリ、ル・コルビュジエ財団
©FLC/ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2018 B0365

本展はル・コルビュジエと同時代の作家たちの美術作品約100点に、建築模型、出版物、映像など多数の資料を加えて構成されます。ル・コルビュジエが世に出た時代の精神を、彼自身が作り出した世界遺産建築の中で体感できる、またとない機会となるでしょう。


卓越した画技を持ち、着色と水墨という2つの表現を使いこなし、仏画・花鳥画・美人画など、多岐に渡るジャンルで優れた作品を遺した、河鍋暁斎。幕末・明治の動乱期にも独自の道を切り開いた暁斎の足跡を展望する「河鍋暁斎 その手に描けぬものなし」が、サントリー美術館にて、2019年2月6日(水)より開催

惺々狂斎画帖(二) 河鍋暁斎 一帖のうち一図 明治3年(1870)以前 河鍋暁斎記念美術館【全期間展示】(ただし場面替あり)
惺々狂斎画帖(二) 河鍋暁斎 一帖のうち一図 明治3年(1870)以前
河鍋暁斎記念美術館【全期間展示】(ただし場面替あり)
2019年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(8)
「河鍋暁斎 その手に描けぬものなし」
開催美術館:サントリー美術館
開催期間:2019年2月6日(水)~2019年3月31日(日)

河鍋暁斎(かわなべきょうさい 1831~89)は天保2年(1831)、下総国古河(現・茨城県古河市)に生まれました。

数え2歳のときに家族とともに江戸に出て、7歳で浮世絵師・歌川国芳のもとで絵を学び始めます。その後、駿河台狩野派の前村洞和(?~1841)や、洞和の師・狩野洞白陳信(?~1851)に入門し、独立後は「狂斎」と号し、戯画などで人気を博しました。

鳥獣戯画 猫又と狸 河鍋暁斎 一面 19世紀 河鍋暁斎記念美術館【展示期間:3/6~3/31】
鳥獣戯画 猫又と狸 河鍋暁斎 一面 19世紀 河鍋暁斎記念美術館【展示期間:3/6~3/31】

そして、明治3年(1870)40歳のとき、書画会で描いた作品が貴顕を嘲弄したなどとして投獄され、以後、号を「暁斎」と改めました。

この筆禍事件や明治政府を茶化したような風刺画によって、暁斎は「反骨の人」というイメージで語られるようになります。もちろん、38歳で明治維新を迎えた暁斎が、当時の江戸っ子たちと同様、新しい政府や急速な近代化に対して複雑な思いを抱いていたことは想像に難くありません。しかし、これらの行動の根底にあったのは政府に対する強い反発ではなく、あくまでも、慣れ親しんだ江戸文化への思慕であったと考えられます。

江戸幕府の終焉とともに狩野派は衰退していきますが、暁斎は生涯、狩野派絵師としての自負を持ち続けました。暁斎の高い絵画技術と画題に対する深い理解は、日々の修練と古画の学習を画業の基礎とした狩野派の精神に支えられたものでした。

たとえば、晩年に日課として制作していた観音図や、先人たちの作品を丹念に写した縮図などからは、作品と真摯に向かい合った暁斎の姿がうかがえます。

本展では「狩野派絵師」としての活動と「古画学習」を大きな軸としながら、幕末・明治の動乱期に独自の道を切り開いた暁斎の足跡を展望します。

2019年も見応えありそうな展覧会が目白押しです!これら以外にも、各地で魅力的な展覧会が開催予定です。ぜひ、アートアジェンダ 展覧会情報ページ より、お住まいの地域やお出かけ先の地域を設定して、ご興味ある展覧会をお探しになって、たくさんの展覧会にお出かけ下さい!

関西&全国版も近日公開予定です。どうぞお楽しみに。

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