関西&全国版、2019年(上半期 1~6月)に
開催スタートの注目の展覧会を一挙にご紹介!
「フェルメール展」「クリスチャン・ボルタンスキー」「世紀末ウィーンのグラフィック」
「明恵の夢と高山寺」「生誕110年 岩船修三展」ほか
トピックス

bpk / Staatliche Kunstsammlungen Dresden / Herbert Boswank / distributed by AMF
関東版に引き続き、第2弾、2019年の上半期(1~6月)に始まる注目のおすすめ展覧会【関西&全国版】をご紹介いたします。(第1弾は、関東編はこちらから)
東京の上野の森美術館で大盛況を呼んでいる「フェルメール展」(2月3日(日)まで)が、いよいよ大阪市立美術館にて、2月16日(土)より開幕するほか、2016年9月に、東京都庭園美術館にて初個展が開催されて話題となった、クリスチャン・ボルタンスキーの展覧会が、国立国際美術館にて開催、その他、各美術館の貴重なコレクション作品なども織り交ぜながら構成する、特色ある展覧会も多く開催予定です。
今もっとも話題性のある展覧会が、いよいよ関西でも開幕!待望の「フェルメール展」が、大阪展のみで展示される作品も迎え、大阪市立美術館にて、2019年2月16日(土)から開催。

油彩・カンヴァス 71.1×60.5cm アイルランド・ナショナル・ギャラリー
Presented, Sir Alfred and Lady Beit, 1987 (Beit Collection) Photo © National Gallery of Ireland, Dublin NGI.4535
- 2019年下半期(関西&全国編) アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(1)
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「フェルメール展」
開催美術館:大阪市立美術館
開催期間:2019年2月16日(土)~2019年5月12日(日)
2000年に大阪市立美術館で開催された「フェルメールとその時代展」は、日本初のフェルメール展として約3か月間で60万人が来場し、フェルメールブームを本格化させるきっかけとなりました。
17世紀のオランダ絵画の黄金期を代表する画家 ヨハネス・フェルメール(1632-1675)は、現存する作品が35点ともいわれ、その希少性と神秘的な魅力から世界屈指の人気を誇っています。

Rijksmuseum. Purchased with the support of the Vereniging Rembrandt, 1893
今回は日本初公開となる「取り持ち女」や、大阪展でのみ展示される「恋文」など、前回の5点を上回る6作品が展示されます。
現代のフランスを代表するアーティストのひとり、クリスチャン・ボルタンスキー(1944年-)。さまざまな手法によって、歴史や記憶、そして死や不在をテーマとした作品を発表するボルタンスキーの広大なる芸術世界を紹介する「クリスチャン・ボルタンスキー - Lifetime」が、国立国際美術館にて、2019年2月9日(土)より開催

© Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo © The Israel Museum, Jerusalem by Elie Posner
- 2019年下半期(関西&全国編) アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(2)
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「クリスチャン・ボルタンスキー - Lifetime」
開催美術館:国立国際美術館
開催期間:2019年2月9日(土)~2019年5月6日(月・振)
1960年代後半より短編フィルムを発表し始めたボルタンスキーは、1970年代に入り、写真を積極的に用いるようになりました。
クリスチャン・ボルタンスキーは、人が歩んできた歴史や文化人類学への関心を土台として、自己あるいは他者の記憶に関連する作品を多数制作し、注目を集めます。

© Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Ydessa Hendeles Art Foundation, Toronto, Photo by Robert Keziere
国立国際美術館、国立新美術館、そして長崎県美術館の3館が共同で企画する本展は、ボルタンスキーの初期作品から最新作までを紹介する、国内初めての大規模な回顧展です。1970年代から近年までのボルタンスキーの様々な試みを振り返ると同時に、ボルタンスキー自身が「展覧会をひとつの作品として見せる」と語るように、作家自身が会場に合わせたインスタレーションを手掛けるという構想のもとに企画されました。
半世紀を超える作家活動を経て、いまなお、積極的に創造を続けるボルタンスキーの広大なる芸術世界が堪能できる機会です。
世紀末ウィーンのグラフィック作品コレクションを収蔵する京都国立近代美術館の、300件にのぼる膨大なコレクションにより、世紀末ウィーンの息吹と魅力を伝える「世紀末ウィーンのグラフィック デザインそして生活の刷新にむけて」が、京都国立近代美術館にて開催中。

- 2019年下半期(関西&全国編) アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(3)
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「世紀末ウィーンのグラフィック デザインそして生活の刷新にむけて」
開催美術館:京都国立近代美術館
開催期間:2019年1月12日(土)~2019年2月24日(日)
2015年に世紀末ウィーンのグラフィック作品コレクションを収蔵した、京都国立近代美術館。このコレクションは、アパレル会社の創業者、平明 暘 氏が蒐集したものです。
1897年の「分離派」結成から1914年の第一次世界大戦勃発までのウィーンでは、グスタフ・クリムトやヨーゼフ・ホフマンらを中心に、新しい時代にふさわしい芸術そしてデザインのあり方が模索され、数多くの素晴らしい成果が生まれました。

中でもグラフィックの分野は、印刷技術の発達や雑誌メディアの隆盛を背景に、新しい芸術の動向を人々に伝え、社会に浸透させる重要な役割を担いました。
本展では、300件にのぼる膨大なコレクションの全貌を紹介し、世紀末ウィーンの息吹と魅力を伝えるものです。
国宝「曜変天目」「密庵墨蹟」や重要文化財「柿・栗図(伝牧谿筆)」「油滴天目」など、龍光院の奇跡の至宝の数々を紹介する「大徳寺龍光院 国宝曜変天目と破草鞋」が、MIHO MUSEUM(滋賀県)にて、2019年3月21日(木・祝)より開催

- 2019年下半期(関西&全国編) アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(4)
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「大徳寺龍光院 国宝曜変天目と破草鞋(はそうあい)」
開催美術館:MIHO MUSEUM
開催期間:2019年3月21日(木・祝)~2019年5月19日(日)
江月宗玩(こうげつ そうがん)和尚(1574〜1643)を開祖として慶長11年(1606)に建立された、龍光院(りゅうこういん)。大坂堺の豪商で茶人でもある天王寺屋・津田宗及の次男として生まれた江月は、高い教養と優れた禅風で知られ、当時の龍光院は、高松宮好仁親王、小堀遠州、松花堂昭乗ら一流の文化人が集う寛永文化の発信地でした。
また天王寺屋伝来の名宝は、江月によって大坂夏の陣の難をくぐり抜け、現在その多くが龍光院に伝えられています。

天目台/琉球 16-17世紀 大徳寺龍光院蔵 全期間展示
本展は、国宝「曜変天目」「密庵墨蹟」や重要文化財「柿・栗図(伝牧谿筆)」「油滴天目」などの天王寺屋伝来の名宝をはじめ、寛永文化の美を伝える江月所用の品や、江月に帰依した人々ゆかりの文物、歴代寺伝の什物を展覧するとともに、江月以来脈々と受け継がれてきた禅の法燈、大徳寺龍光院の現在の姿も紹介します。
これまで一般の拝観を受け付けず特別公開の機会もなかった龍光院の奇跡の至宝を堪能できる機会です。
鎌倉時代初頭に明恵上人が、後鳥羽院から栂尾の地を与えられた頃にはじまる、高山寺。魅力的なエピソードに満ちた「明恵」という人間に迫る展覧会「明恵の夢と高山寺」が、中之島香雪美術館にて、2019年3月21(木・祝)より開催

- 2019年下半期(関西&全国編) アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(5)
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特別展「明恵の夢と高山寺」朝日新聞創刊140周年記念
開催美術館:中之島香雪美術館
開催期間:2019年3月21日(木・祝)~2019年5月6日(月・振)
京都市の北西にある高山寺(こうさんじ)の歴史は、鎌倉時代初頭に明恵(みょうえ)上人(1173-1232)が後鳥羽院から栂尾(とがのお)の地を与えられた頃にはじまります。
その後、高山寺は明恵上人の存在とともにあり、現在もその遺徳は寺の隅々まで及んでいます。

本展では、魅力的なエピソードに満ちた「明恵」という人間に迫ります。わけても、語る上で欠かせない「明恵の夢」を切り口にします。
明恵が19歳の修行期から58歳の晩年まで自分の見た夢を記した「夢記(ゆめのき)」は、行数にして2500行を超え、点数にして470点余りという膨大な数が現在まで伝わっています。
夢、夢想、夢感など、生涯の大部分にわたる夢の記録が残り、明恵の人生の重要な側面を照らし出します。明恵の「夢記」は、しばしば「夢日記」と称されてきましたが、その位置づけは日記にとどまらず、仏教者としての真摯な修行の一環でした。
村山龍平(1850~1933)の収集品にも「夢記」があります。本展ではその一巻を手がかりに、各所に所蔵される「夢記」とそれに関連する絵画、彫刻作品を通して、明恵にとっての「夢」の意味を探ります。
あわせて、修理が完成した全四巻の鳥獣戯画も紹介されます。
歌川国芳、月岡芳年のほか、芳年とともに国芳門下の双璧とされた落合芳幾などにもスポットを当て、国芳を領袖とする「芳ファミリー」の活躍を紹介する「特別展 挑む浮世絵 国芳から芳年へ」が、名古屋市博物館にて、2019年2月23日(土)より開催

- 2019年下半期(関西&全国編) アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(6)
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「特別展 挑む浮世絵 国芳から芳年へ」
開催美術館:名古屋市博物館
開催期間:2019年2月23日(土)~2019年4月7日(日)
歌川国芳 (1797-1861) は、旺盛な好奇心と柔軟な発想、豊かな表現力を武器として、武者絵や戯画に新機軸を打ち出し、幕末にいたって浮世絵のさらなる活性化につなげた浮世絵師です。今日では「奇想の絵師」としてその人気は定着してきています。
親分肌の国芳を慕って多くの弟子が集いましたが、なかでも「最後の浮世絵師」と称される月岡芳年(1839-92) が特筆されます。国芳の奇想をよく受け継ぎ、さらに和洋の融合を推し進めた彼の作品は、近年再び高く評されるようになってきました。

本展では、国芳、芳年のほか、芳年とともに国芳門下の双璧とされた落合芳幾 (1833-1904) などにもスポットを当て、国芳が切り開いたさまざまな新生面を弟子たちがいかに継承、変化させていったのかをたどる機会です。
大学在学中より一貫して鉄を素材に作品を制作してきた彫刻家 青木野枝の近作および新作のインスタレーションによって構成される「青木野枝 ふりそそぐものたち」が、長崎県美術館にて、2019年2月9日(土)より開催。

- 2019年下半期(関西&全国編) アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(7)
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「青木野枝 ふりそそぐものたち」
開催美術館:長崎県美術館
開催期間:2019年2月9日(土)~2019年3月24日(日)
大学在学中より一貫して鉄を素材に作品を制作してきた彫刻家 青木野枝(あおきのえ 1958-)。
その作品の佇まいは「鉄彫刻」という言葉が呼び起こすイメージとは対極にあるものです。工業用の鉄板を溶断し切り抜いた持ち運び可能なピースの一つ一つを、まるで空間に置いて行くように溶接し、つなぎ合わせることで生み出される作品。
それは、まるで空中に描かれたドローイングのように展開し、見る者と空間を共有しつつ、その空間そのものの質と意味を鮮やかに変容させるのです。

九州の公立美術館においては初となる、彫刻家 青木野枝の個展です。近作および新作のインスタレーションによって構成される本展では、石鹸や石膏など近年青木が鉄とともに用いてきた素材に加え、色ガラスという新たな素材を使用した作品も公開されます。
ヨーロッパで新しい美術思潮に触れたのち、アイヌ・ユーカラの世界へ心を寄せ、アイヌの人々や神話をモティーフにした作品が多くの人に愛された、岩船修三の回顧展「生誕110年 岩船修三展」が、北海道函館美術館にて、2019年2月9日(土)より開催。

- 2019年下半期(関西&全国編) アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(8)
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「生誕110年 岩船修三展」
開催美術館:北海道立函館美術館
開催期間:2019年2月9日(土)~2019年4月7日(日)
1908(明治31)年、函館随一の繁盛をほこった岩船呉服店の三男として生まれた、岩船修三(いわふね しゅうぞう)。
岩船は、函館商業学校(現・北海道函館商業高校)に入学後、美術部「極光画会」で油彩画に取り組みます。卒業後は上京し、東京美術学校を受験するも失敗。佐野忠吉の紹介により洋画家の青山熊治に師事し、絵の道に進むことを反対していた父からも認められます。1930(昭和5)年には帝展に初入選。
1936年から、フランスに留学し、ピカソやマティス、藤田嗣治らの知遇を得ます。しかし、戦争激化のため1939年にやむなく帰国。その後、光風会展を舞台に活動しました。旭川で終戦を迎えた岩船は、全道展の創立に加わり、1946年に函館に戻ってからは、赤光社の再建に尽力するなど、北海道画壇をけん引する存在となります。

1960年代に入ると、独特の色彩感覚を生かした詩情あふれる画風を確立しました。1960年代後半から取り組んだアイヌの人々や神話をモティーフにした作品は、多くの人に愛されました。また、1974年には取材でアラスカを訪れてからは、アラスカの雄大な自然をテーマにした作品をたびたび発表しています。
本展では、岩船修三の生誕110年を記念し、北海道立函館美術館のコレクションを中心にその画業を回顧します。
今年も、ぜひ多くのアートに触れて、心にたっぷり栄養を届けつつ、豊かな一年をお過ごしください。
これらの他にも、各地で魅力的な展覧会が開催予定です。ぜひ、アートアジェンダ 展覧会情報ページ より、お住まいの地域やお出かけ先の地域を設定して、ご興味ある展覧会をお探しになって、たくさんの展覧会にお出かけ下さい!
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