FEATURE

2018年(上半期 1~6月)に開催スタートの注目
の展覧会を一挙にご紹介!(第1弾は、関東編)

「プラド美術館展」「ブリューゲル展」「建築の日本展」「ルドンー秘密の花園」「写真都市展」ほか

トピックス

ピーテル・ブリューゲル2世 《野外での婚礼の踊り》 1610年頃 Private Collection
ピーテル・ブリューゲル2世 《野外での婚礼の踊り》 1610年頃 Private Collection
「ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜」(東京都美術館にて1月23日(火)より開催)より

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みなさま、新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

今年も、新しい年のはじめに、アートアジェンダがおすすめする、2018年の上半期(1月から6月まで)に始まる8つの注目の展覧会をご紹介します。

第1弾として、東京他で開催される関東エリアの展覧会のご紹介です。
第2弾、関西版&全国版のおすすめ展覧会はこちら

近年、各美術館の個性をより感じさせる展覧会が多くなりました。また、国立や県立などの大きな美術館だけでなく、区立美術館なども見応えのある良い展覧会を開催しています。大々的に宣伝を行っていない美術館でも、見逃せない展覧会が多くあります!ぜひアートアジェンダをご参考にして、今年もたくさんの美術館・展覧会をお楽しみください。

ひとつ目は、世界屈指の美の殿堂「プラド美術館」から、ベラスケスの作品7点を軸に、17世紀絵画の傑作61点などが紹介される「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」。国立西洋美術館にて、2018年2月24日(土)から開催

ティツィアーノ《音楽にくつろぐヴィーナス》1550年頃 マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado
ティツィアーノ《音楽にくつろぐヴィーナス》1550年頃 マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado
2018年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(1)
「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」
開催美術館:国立西洋美術館
開催期間: 2018年2月24日(土)〜2018年5月27日(日)
ディエゴ・ベラスケス《王太子バルタサール・カルロス騎馬像》1635年頃 マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado
ディエゴ・ベラスケス《王太子バルタサール・カルロス騎馬像》1635年頃
マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado

「プラド美術館」は、スペイン王室の収集品を核に1819年に開設された、世界屈指の美の殿堂です。西洋美術史上最大の画家のひとりであるディエゴ・ベラスケス(1599-1660年)の作品7点を軸に、17世紀絵画の傑作61点などが紹介されます。

ベラスケスは、17世紀スペインを代表するのみならず、西洋美術史上最も傑出した画家のひとりであり、マネやピカソなど後世の芸術家たちにも大きな影響を与えています。プラド美術館では、彼が残した作品の半数近くを所蔵していますが、国民的画家としての重要性から、まとまった数で貸し出される機会は極めて限られており、重要作ばかり7点の出品は、日本で開催される展覧会では過去最多の作品数です。

ペーテル・パウル・ルーベンス《聖アンナのいる聖家族》1630年頃 マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado
ペーテル・パウル・ルーベンス《聖アンナのいる聖家族》1630年頃
マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado

また、ルーベンス、ムリーリョ、スルバランなど、17世紀黄金時代の数々の名画も出品されます。ベラスケスが宮廷画家として活躍した17世紀のスペインは、他にも多くの重要な芸術家を輩出するとともに、国王らにより未曾有の規模で芸術の擁護と収集が進められ、名実ともに絵画の「黄金時代」を迎えました。日本とスペインの外交関係樹立150周年を記念して開催される本展は、スペインだけではなくイタリアやフランドル絵画の作例も加えて、61点の油彩画と9点の資料によって17世紀マドリード及びスペインの国際的なアートシーンが再現されます。

ふたつ目に、16世紀のフランドル地方を代表する画家ピーテル・ブリューゲル1世に始まる“ブリューゲル一族”の作品を中心に、フランドル絵画を紹介する「ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜」。東京都美術館にて、2018年1月23日(火)から開催

ピーテル・ブリューゲル2世 《野外での婚礼の踊り》 1610年頃 Private Collection
ピーテル・ブリューゲル2世 《野外での婚礼の踊り》 1610年頃 Private Collection
2018年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(2)
「ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜」
開催美術館:東京都美術館
開催期間: 2018年1月23日(火)〜2018年4月1日(日)
ヤン・ブリューゲル1世(?)、ルカス・ファン・ファルケンボルフ 《アーチ状の橋のある海沿いの町》 1590-1595年頃 Private Collection, Belgium
ヤン・ブリューゲル1世(?)、ルカス・ファン・ファルケンボルフ 《アーチ状の橋のある海沿いの町》
1590-1595年頃 Private Collection, Belgium

16世紀のフランドル(現在のベルギーにほぼ相当する地域)を代表する画家ピーテル・ブリューゲル1世。聖書の世界や農民の生活、風景などを時に皮肉も交えながら描き、当時から高い評価を得ました。

息子のピーテル2世、ヤン1世も父と同じ道を歩みました。長男のピーテル2世は人気の高かった父の作品の忠実な模倣作(コピー)を描き、次男のヤン1世は父の模倣にとどまらず、花など静物を積極的に描き、「花のブリューゲル」などと呼ばれ名声を得ています。

さらにヤン1世の息子ヤン2世も、子供の頃から父の工房で絵を学んで画家となり、ヤン2世の息子たちもまた同じ道を歩むなど、“ブリューゲル一族”は150年に渡り画家を輩出し続けたのです。このブリューゲル一族の作品を中心に、16、17世紀のフランドル絵画を紹介する展覧会、出展される作品は、通常は観ることのできない貴重なプライベート・コレクションであり、ほとんどが日本初公開という貴重な機会です。

この展覧会の 公式サイトのオープニング画像(外部リンク) が、ピーテル・ブリューゲル2世の《野外での婚礼の踊り》の絵から人々が躍り出したり、ヤン・ファン・ケッセル1世の《蝶、カブトムシ、コウモリ、カマキリの習作》から、蝶やカブトムシたちが飛び始めたりと、凝っていて見応えがあります。

3つ目に、近年人気の高まっている建築関連の展覧会をご紹介。現代建築がグローバルに均質化するいま、日本の古建築と近現代の建築を比較分析しながら日本の建築を概観する「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」が、2018年4月25日(水)より森美術館にて開催

安藤忠雄《水の教会(星野リゾート トマム)》1988年 北海道 画像提供:星野リゾート トマム
安藤忠雄《水の教会(星野リゾート トマム)》1988年 北海道 画像提供:星野リゾート トマム
2018年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(3)
「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」
開催美術館:森美術館
開催期間: 2018年4月25日(水)〜2018年9月17日(月・祝)
隈研吾建築都市設計事務所 《梼原・木橋ミュージアム》 2010年 高知 撮影:太田拓実
隈研吾建築都市設計事務所 《梼原・木橋ミュージアム》 2010年 高知 撮影:太田拓実

フランク・ロイド・ライト、ブルーノ・タウトなど、20世紀を代表する近代建築家たちにも強い影響を与えた日本の伝統建築。若き日のライトは、1893年のシカゴ万博で初めて日本の伝統的空間に接し、そこに20世紀の近代建築が目指すべき空間性を発見、独自のスタイルを確立したといわれています。

日本においては、伝統を再考し、新たな建築の可能性を模索してきた丹下健三、谷口吉生、隈研吾などが国際的にも高い評価を得てきました。これまで数多くの日本人建築家が、建築界のノーベル賞と称されるプリツカー賞を受賞しています。日本の現代建築がこれほどまでに国際的に注目される背景には、古代より現代に受け継がれる日本建築の遺伝子が存在し、創作において潜在的な影響を与えているからとは考えられないでしょうか。

吉田五十八 《ロイヤルホテル(現リーガロイヤルホテル)メインラウンジ》 1973年 大阪 画像提供:株式会社竹中工務店
吉田五十八 《ロイヤルホテル(現リーガロイヤルホテル)メインラウンジ》 1973年 大阪 画像提供:株式会社竹中工務店

日本の古建築と近現代の建築を比較分析し、その表現の差異や継承を、貴重な資料や模型、体験型インスタレーションの展示を通して顕在化を試みる展覧会。現代建築がグローバルに均質化するいま、歴史を踏まえ、日本の建築を概観することで、独自性ある都市や建築の未来を考えます。

4つ目は、20世紀を代表する写真家 ウィリアム・クラインの作品とともに、日本やアジアの写真家たちを紹介する「写真都市展 -ウィリアム・クラインと22世紀を生きる写真家たち-」。六本木の21_21 DESIGN SIGHT にて、2018年2月23日(金)より開催

2018年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(4)
「写真都市展 -ウィリアム・クラインと22世紀を生きる写真家たち-」
開催美術館:21_21 DESIGN SIGHT
開催期間: 2018年2月23日(金)〜2018年6月10日(日)
ウィリアム・クライン「Self portrait, Paris 1995 (1995 Painted)」
ウィリアム・クライン「Self portrait, Paris 1995 (1995 Painted)」

写真が発明されてから約200年近くに生み出された写真は天文学的な数に及び、テクノロジーやネットワークの革新とともに、その表現形式や制作手法、つくり手と受け手の関係にも大きな変化がおこっています。

20世紀を代表する写真家 ウィリアム・クラインは、写真、映画、デザイン、ファッションのジャンルを超えた表現と、ニューヨーク、東京、モスクワ、ローマ、パリなどの世界の都市を捉えた作品で、現代の視覚文化に決定的な影響を与えました。

ウィリアム・クライン「Red Light, Piazzale Flaminio, Rome 1956」
ウィリアム・クライン「Red Light, Piazzale Flaminio, Rome 1956」

ウィリアム・クラインが世界の都市を捉えた作品とともに、斬新な眼差しで21世紀の都市と人間を見つめ、従来の写真のフレームを大きく飛び越えようとする日本やアジアの写真家たちを紹介する展覧会です。

5つ目は、モスクワのプーシキン美術館から巨匠らの17~20世紀の風景画65点が来日する「プーシキン美術館展──旅するフランス風景画」。東京都美術館にて、2018年4月14日(土)から開催

クロード・モネ 《草上の昼食》 1866年 © The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.
クロード・モネ 《草上の昼食》 1866年 © The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.
2018年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(5)
「プーシキン美術館展──旅するフランス風景画」
開催美術館:東京都美術館
開催期間: 2018年4月14日(土)〜2018年7月8日(日)

珠玉のフランス絵画コレクションで知られるモスクワのプーシキン美術館から、17世紀から20世紀の風景画65点が来日します。神話の物語や古代への憧憬、あるいは身近な自然や大都市パリの喧騒、果ては想像の世界に至るまで、描かれた時代と場所を軸にフランス近代風景画の流れを紹介します。

様々な情景を舞台にした風景画は、その土地のにおいや太陽の煌めき、風にそよぐ木々や街のさざめきをも感じさせてくれます。なかでも、初来日となるモネの《草上の昼食》では、同時代の人物たちとみずみずしい自然の風景が見事に調和しています。印象派の誕生前夜、26歳となる若きモネの魅力溢れる作品です。

ピエール=オーギュスト・ルノワール 《庭にて、ムーラン・ド・ラ・ギャレットの木陰》 1876年 © The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.
ピエール=オーギュスト・ルノワール 《庭にて、ムーラン・ド・ラ・ギャレットの木陰》
1876年 © The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.

ほかにもロラン、ブーシェ、コロー、ルノワール、セザンヌ、ゴーガン、ルソーらの作品が集います。

つづいてのおすすめ展覧会は、印象派の画家たちと同世代でありながら、幻想的な内面世界に目を向けたオディロン・ルドン。“植物”に焦点を当てた貴重な展覧会「ルドンー秘密の花園」が2018年2月8日(木)から、三菱一号館美術館にて開催

《キャリバンの眠り》 オディロン・ルドン 1895-1900年 油彩/カンヴァス オルセー美術館蔵 Paris, musée d'Orsay legs de Mme Arï en exécution des volontés de son mari, fils de l'artiste, 1984
《キャリバンの眠り》 オディロン・ルドン 1895-1900年 油彩/カンヴァス オルセー美術館蔵
Paris, musée d'Orsay legs de Mme Arï en exécution des volontés de son mari, fils de l'artiste, 1984
2018年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(6)
「ルドンー秘密の花園」
開催美術館:三菱一号館美術館
開催期間: 2018年2月8日(木)〜2018年5月20日(日)
《神秘的な対話》 オディロン・ルドン 1896年頃 油彩/カンヴァス 岐阜県美術館蔵
《神秘的な対話》 オディロン・ルドン 1896年頃 油彩/カンヴァス 岐阜県美術館蔵
Paris, musée d'Orsay legs de Mme Arï en exécution des volontés de son mari, fils de l'artiste, 1984

オディロン・ルドン(1840-1916年)は、印象派の画家たちと同世代でありながら、幻想的な内面世界に目を向け、その特異な画業は、今も世界中の人の心を魅了して止みません。

そのルドンの作品の中でも特に植物に焦点をあてた、前例のない展覧会です。ルドンの作品のコレクターであったドムシー男爵の城館の食堂を飾った、最大級のパステル画《グラン・ブーケ(大きな花束)》(三菱一号館美術館が所蔵)を、同食堂の残りの15点の壁画(オルセー美術館所蔵)が合わせて展示されます。

また、出品作およそ90点のうち大半は、オルセー美術館、ボルドー美術館、プティ=パレ美術館(パリ)、ニューヨーク近代美術館、シカゴ美術館など海外の主要美術館の所蔵作品により構成する、大規模なルドン展となります。

7つ目のおすすめ展覧会は、佐伯祐三、靉光、麻生三郎など「池袋モンパルナス」「落合文化村」「ニシムイ美術村」に集った画家や詩人の作品約90点を紹介する「20世紀検証シリーズ No.6 東京⇆沖縄 池袋モンパルナスとニシムイ美術村」。板橋区立美術館にて、2018年2月24日(土)より開催

山元恵一《貴方を愛する時と憎む時》1951(昭和26)年、沖縄県立博物館・美術館蔵
山元恵一《貴方を愛する時と憎む時》1951(昭和26)年、沖縄県立博物館・美術館蔵
2018年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(7)
「20世紀検証シリーズ No.6 東京⇆沖縄 池袋モンパルナスとニシムイ美術村」
開催美術館:板橋区立美術館
開催期間: 2018年2月24日(土)〜2018年4月15日(日)

1930年代の池袋周辺には、アトリエ付き住宅長屋が立ち並び、その様子はパリの芸術家街になぞらえ「池袋モンパルナス」と呼ばれました。そこには若き日の靉光(あいみつ)、麻生三郎や沖縄から上京した南風原朝光(はえばる ちょうこう)、山元恵一といった画家たち、詩人の小熊秀雄らも集い、切磋琢磨しながら新たな表現を模索します。

佐伯祐三《下落合風景(テニス)》1926(大正15)年頃、新宿区(落合第一小学校)蔵
佐伯祐三《下落合風景(テニス)》1926(大正15)年頃、新宿区(落合第一小学校)蔵

隣接する「落合文化村」にも佐伯祐三、松本竣介、沖縄出身の名渡山愛順(などやま あいじゅん)らをはじめとする画家たちが文学者、音楽家たちと共に居を構えています。池袋、落合一帯は様々なジャンルの芸術家が集まり、文化の醸成の場となりました。

1941年に始まる太平洋戦争は、こうした営みを一変させ、自由な作品発表の場は失われます。

戦後「池袋モンパルナス」は再建され、次世代の画家が集まり、新たな美術運動の発信の場となりました。地上戦で大きな被害を受けた沖縄の首里にも学生時代を池袋や落合で過ごした名渡山や山元を中心に「ニシムイ美術村」が1948年に建設されます。画家や彫刻家に加え、文化人たちも集い、ここは戦後沖縄の美術と文化の展開に主導的な役割を果たしました。

「池袋」「落合」「ニシムイ」に集った画家や詩人の作品約90点により、東京と沖縄に華開いたアトリエ村を総括して紹介する展覧会です。

最後、8つ目のおすすめ展覧会です。川越に生まれ、東京美術学校卒業後、資生堂意匠部などを経て、本の装釘や舞台装置・挿絵などの世界で存分に才能を発揮した小村雪岱(こむらせったい)の展覧会「生誕130年 小村が、川越市立美術館にて、2018年1月20日(土)より開催

小村雪岱《おせん 傘》昭和12年(1937) 資生堂アートハウス蔵
小村雪岱《おせん 傘》昭和12年(1937) 資生堂アートハウス蔵
2018年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(8)
「生誕130年 小村雪岱-「雪岱調」のできるまで-」
開催美術館:川越市立美術館
開催期間: 2018年1月20日(土)〜2018年3月11日(日)

川越に生まれ、装釘・舞台装置・挿絵など多分野で才能を発揮した小村雪岱(こむらせったい 1887-1940)の展覧会が開催されます。

荒木寛畝(あらきかんぽ)塾や、東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科選科で、下村観山に就いて基礎を学んだ雪岱は、卒業後、国華社、資生堂意匠部を経て、主に本の装釘や舞台装置の世界で活躍していました。

そんな雪岱を一躍有名にした仕事が、昭和8年(1933)に朝日新聞に連載された邦枝完二(くにえだかんじ)作「おせん」の挿絵でした。華奢な人物像、極細の線による無駄のない描写、余白を生かした画面構成、白黒二階調の明快な配色などを特徴とする雪岱の絵画スタイルが、大衆の心を魅了したのです。以降、挿絵画家としても認められた雪岱は、多忙を極めながらも数々の名作を生み出しました。

小村雪岱《「お伝地獄」挿絵原画》昭和10年(1935) 埼玉県立近代美術館蔵
小村雪岱《「お伝地獄」挿絵原画》昭和10年(1935) 埼玉県立近代美術館蔵

雪岱の画業は実に多岐にわたります。とりわけ挿絵の仕事と、その中で育まれた「雪岱調」とよばれる独自の絵画スタイルに注目した展覧会が開催されます。

関西&全国版も近日公開予定です。また、2018年【下半期】のおすすめ展覧会は、5月を予定しています。引き続きどうぞお楽しみに。

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