4.0
楽しめました
"ブリューゲル"は一族で活躍していることを知りました。ヤンブリューゲルの花の絵は写真よりも実物がずばらしかったです。全体的に小さく細かい作品が多かったので、双眼鏡を持参すれば良かったと思いました。
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16世紀のフランドル(現在のベルギーにほぼ相当する地域)を代表する画家ピーテル・ブリューゲル1世。聖書の世界や農民の生活、風景などを時に皮肉も交えながら描き、当時から高い評価を得ました。
息子のピーテル2世、ヤン1世も父と同じ道を歩みました。長男のピーテル2世は人気の高かった父の作品の忠実な模倣作(コピー)を描き、次男のヤン1世は父の模倣にとどまらず、花など静物を積極的に描き、「花のブリューゲル」などと呼ばれ名声を得ました。
さらにヤン1世の息子ヤン2世も、子供の頃から父の工房で絵を学んで画家となり、ヤン2世の息子たちもまた同じ道を歩み、ブリューゲル一族は150年に渡り画家を輩出し続けたのです。(ちなみに農民の生活を多く描き、本展にも出展されるダーフィット・テニールス2世は、ヤン1世の娘の夫です)本展では、このブリューゲル一族の作品を中心に、16、17世紀のフランドル絵画を紹介します。
◆貴重なプライベート・コレクション、
そのほとんどが日本初公開
本展では、ピーテル・ブリューゲル2世による《野外での婚礼の踊り》などブリューゲル一族の画家たちが生み出した宗教画、風景画、寓意画、静物画などおよそ100点を展示。その多くが、通常観ることのできない貴重なプライベート・コレクションに収められています。そのため、出展される作品のほとんどが日本初公開となります。
◆細密絵画のルーツと伝統
ピーテル1世が亡くなったのは1569年。長男のピーテル2世は5歳頃、次男ヤン1世はわずか1歳頃のことでした。父と同じ道を歩み、父の作品の模倣作(コピー)も描いている2人ですが、どのように絵を学んだのでしょうか。父の工房にはお手本となる作品も残されていたと思われますが、2人に絵の手ほどきをしたのは、ピーテル1世の義理の母、2人にとっては祖母にあたるマイケン・ヴェルフルストだと言われています。彼女は当時としては珍しい女性の芸術家で、1567年に出版された書物の中でも、最も優れた女性芸術家の1人として取り上げられるなど高い評価を得ていました。今回の出展作品には縦・横30cm未満の比較的小さな作品が多く含まれていますが、いずれも驚くほど細部を描きこんでいます。例えば、ヤン1世による《水浴する人たちのいる川の風景》は、わずか17×22cmの作品ですが、水面に映る人影まで細かく描かれています。単眼鏡やオペラグラスの携帯もお勧めです。
◆「工房作」・「共作」とは
本展には工房作や共作が多数出展されています。工房作とは、画家が自身の弟子たちに指示して描かせた作品です。師匠である画家の監督の下、弟子たちは師匠の下絵にもとづいて描いていきます。人物の表情などの重要な部分を最後に師匠自身が描くこともあります。たとえ画家本人が直接描いていなくとも、弟子たちは師匠の指示通りに描いているため、作品にはその画家の創意や構想が表されているとみなされました。
一方、複数の画家が共同してひとつの作品を描くこともあり、それは共作と呼ばれます。物語画や寓意的な主題において、人物を描く画家と、風景や静物の専門家が分担して描く作例などが多く見られます。共作は画家自身が別の画家に依頼する場合もあれば、注文主が複数の画家に共作での制作を依頼することもありました。
会期 |
2018年1月23日(火)〜2018年4月1日(日)
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会場 |
東京都美術館
![]() |
住所 | 東京都台東区上野公園8-36 |
時間 |
9:30〜17:30
(最終入場時間 17:00)
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休館日 |
月曜日 2月13日(火) ※ただし2月12日(月)は開室 |
観覧料 | 一般 1,600円(1,400円) 大学生・専門学校生 1,300円(1,100円) 高校生 800円(600円) 65歳以上 1,000円(800円)
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TEL | 03-5777-8600(ハローダイヤル) |
URL | http://www.ntv.co.jp/brueghel/ |
4.0
"ブリューゲル"は一族で活躍していることを知りました。ヤンブリューゲルの花の絵は写真よりも実物がずばらしかったです。全体的に小さく細かい作品が多かったので、双眼鏡を持参すれば良かったと思いました。
5.0
当時画家はやっぱり特殊な職業だったんだとわかります
ピーテル・ブリューゲルのボス風の、しかし柔らかな絵を子孫が真似て進化させていく姿には感動を覚えます。
私は花のブリューゲルと呼ばれる次男の絵が特に好きです。
2.0
作品の横にどのブリューゲルが描いていたのかが一目でわかるプレートがあるのが◎。小さな作品が多いので単眼鏡持参が良いです。会場が非常に暗いのが少し残念。
4.0
ファミリーの作品が一堂に会する展覧会。
貴重なのは個人コレクションが多く、国内で観られるのは最初で最後の作品かもしれないものが多いこと。
「バベルの塔」展からの流れで、ブリューゲル一族を知ることができます。
2.0
ブリューゲル展期待していましたがいろいろと残念な展覧会でした。
一族の画業を展望するということでもちろん意図した構成なのでしょうが
如何せん似たような作風の絵が続くので飽きてきます。
バベルのような目玉作品もないのでフワッと始まって何となく終わってしまうという
かなりアッサリ目の起伏に乏しい構成で1時間チョイで鑑賞出来ます。
期間限定ですが写真撮影がOKなフロアもあってそれ自体は良い試みだと思います。
小品が多いので単眼鏡がマストです。
早割を購入しておいて良かったです。この内容で1600円は高い…
5.0
ヒエロニムスボスの展覧会以来、またまた不思議な生き物ワールドが帰ってきたのかな、と思いきや、今回は不思議な生き物もたくさんいますが、ネーデルランドの風景画と人々の生活に焦点を当てたような作品が大多数でした。
一瞬、普通のふいけいがと思うような作品の中にチッコイヒトとか不思議なきものがちょこちょこ見え隠れする、そんな感じです。
ブリューゲル親子から、一族一門が引き継いでいったブリューゲルの遺産ともいうべき絵画の技法や考え方、風景の捉え方が一目でわかるのでとても楽しく見ることができました。
誰が描いたのかキャプションでとてもわかりやすく説明されているので歴史がニガテでもよくわかりました!!楽しく見れます。
が、細かいものがたくさんあるので単眼鏡や双眼鏡がオススメです。
4.0
1月23日(火)から2月18日(日)まで、一部の作品が撮影可能ということで
会期3日目に来訪。一部と書いてありますが2階の展示室に展示されている
作品群すべて撮影可能。一つ一つの作品がほどよい間隔で展示されているので
見やすく、来館者数も撮影可能という特別な期間にしてはかなり少なめ。
観に行くタイミングを計られている方は「今」がその時です(笑)
ガイドもストーリー性があり、技法に関してや作品の見どころポイントが
わかりやすく解説してありおススメ。
ミュージアムショップの多様なグッズ展開も必見です
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周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
東京都台東区で開催中の展覧会
ピーテル・ブリューゲル2世 《野外での婚礼の踊り》 1610年頃 Private Collection
ピーテル・ブリューゲル1 世(下絵)、ピーテル・ファン・デル・ヘイデン(彫版) 《最後の審判》 1558年 Private Collection
マールテン・ファン・ファルケンボルフ、ヘンドリク・ファン・クレーフェ 《バベルの塔》 1580 年頃 Private Collection, France
ピーテル・ブリューゲル1世と工房 《キリストの復活》 1563年頃 Private Collection, Belgium
ヤン・ブリューゲル1世 《水浴をする人たちのいる川の風景》 1595-1600年頃 Private Collection, Switzerland
ヤン・ブリューゲル1世(?)、ルカス・ファン・ファルケンボルフ 《アーチ状の橋のある海沿いの町》 1590-1595年頃 Private Collection, Belgium
ピーテル・ブリューゲル2世 《鳥罠》 1601年 Private Collection, Luxembourg
ヤン・ブリューゲル2世 《冬の市場への道》 1625年頃 Private Collection
ピーテル・ブリューゲル1世(下絵)、フランス・ハイス(彫版) 《イカロスの墜落の状景を伴う3本マストの武装帆船》 1561-1562年頃 Private Collection