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2020年上半期に開催スタートの
注目の展覧会第2弾、関西&全国版

京都では、福田美術館の開館に続き、京セラ美術館がリニューアルオープン。話題の展覧会
も続々巡回、「コートールド美術館展」「デザインあ展」「リヒテンシュタイン展」ほか

トピックス

伊藤若冲《蕪に双鶏図》
伊藤若冲《蕪に双鶏図》
開館記念展「若冲誕生~葛藤の向こうがわ~」(福田美術館にて2020年3月20日(金・祝)開催)より

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昨年10月、京都の嵯峨嵐山に福田美術館が開館したことに続き、今年3月には、京都市美術館が、京都市京セラ美術館として、リニューアルオープンします。

また、近年話題の続いた待望の展覧会も各地に巡回中で、「コートールド美術館展」「デザインあ展」「リヒテンシュタイン展」などが各地にて開催しています。

その他、個性的な美術館・展覧会もご紹介します。
こちらでおすすめ仕切れなかった、見応えのある展覧会も各地で開催中です。ぜひ、アートアジェンダの展覧会情報 をご参考にしていただいて、今年もたくさんの美術館・展覧会をお楽しみください。

家業を継ぐか、絵に専念するか、葛藤に苦しむ若冲の絵の才能を見いだし、精神的に支えた大典禅師をはじめとする禅僧や支援者たち。画業への道が開かれた若冲作品の魅力とその背景に迫る「若冲誕生~葛藤の向こうがわ~」が、2020年3月20日より開催。

伊藤若冲《群鶏図押絵貼屏風(左隻)》
伊藤若冲《群鶏図押絵貼屏風(左隻)》
2020年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(1)
開館記念展「若冲誕生~葛藤の向こうがわ~」
開催美術館:福田美術館
開催期間:2020年3月20日(金・祝)~2020年6月21日(日) (火)

昨年10月にオープンした福田美術館から、まだまだ人気の続く江戸時代の画家、伊藤若冲(1716-1800)の最初期の作品とされる初公開の「蕪に双鶏図」から、晩年までの作品と若冲に影響を与えた禅僧や画家たちを取り上げ、若冲作品の魅力とその背景に迫る展覧会が開催。

曾我蕭白(1730-1781)、円山応挙(1733-1795)など個性あふれる同時代の画家たちの作品も展示され、若冲の生きた18世紀京都画壇の秀作が楽しめる展覧会です。

86年もの歴史を持つ公立美術館が、京都市京セラ美術館として3月21日(土)より、リニューアルオープン。「京都の美術 250年の夢」と題して、江戸後期から250年の歴史を彩ってきた総計400点を越える名作が、三部構成で紹介

曾我蕭白《群仙図屏風》(右隻) 1764年 文化庁蔵 重要文化財
曾我蕭白《群仙図屏風》(右隻) 1764年 文化庁蔵 重要文化財
2020年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(2)
「京都市京セラ美術館開館記念展 京都の美術 250年の夢」
開催美術館:京都市京セラ美術館
開催期間:2020年3月21日(土)~2020年12月6日(日)

1933年に「大礼記念京都美術館」の名称で開館した、86年の歴史を持つ公立美術館が、京都市京セラ美術館として、いよいよリニューアルオープン。

「京都の美術 250年の夢」と題して開催される開館記念展では、伊藤若冲、与謝蕪村、池大雅、曽我蕭白、円山応挙、松村呉春、長澤芦雪にはじまり、明治から昭和にかけて、東京画壇に対抗する京都画壇を隆盛させた竹内栖鳳、上村松園、土田麦僊、村上華岳など、江戸後期から250年の歴史を彩ってきた総計400点を越える名作が、三部構成で紹介されます。

そして戦後から現代にかけては伝統を受け継ぎ革新的な日本画を描いた小野竹喬、福田平八郎、堂本印象、池田遥邨などに至るまで、日本画の代表作家を中心に、同時代に活躍した工芸家たち、明治期に登場した洋画家や彫刻家たち、さらには戦後における現代美術の若き作家たちまでを紹介。

人間国宝らの現代の名工たちの技と、最新の科学技術が融合によって再現された、天平美の芸術的深みや品格が最大の見どころ。「特別展 よみがえる正倉院宝物 ―再現模造にみる天平の技―」が、4月18日(土)より開催。

模造 螺鈿紫檀五絃琵琶 裏 [らでんしたんのごげんびわ うら] 正倉院事務所蔵
模造 螺鈿紫檀五絃琵琶 裏 [らでんしたんのごげんびわ うら] 正倉院事務所蔵
2020年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(3)
「特別展 よみがえる正倉院宝物 ―再現模造にみる天平の技―」
開催美術館:奈良国立博物館
開催期間:2020年4月18日(土)~2020年6月14日(日)

天皇陛下の御即位をはじめとする皇室の御慶事を記念して、明治時代から正倉院宝物の再現模造事業が行われてきました。その際に製作された数百点におよぶ作品の中から、調度品・楽器・染織品・仏具など多彩な分野から選りすぐりの100点近くが出品されるかつてない規模の展覧会です。

正倉院宝物の製作当初の鮮やかな姿が、およそ1300年の時を経て、現代の名工たちの技によってよみがえります。

また、正倉院宝物に見ることのできる特殊な技法や素材に焦点を当て、再現模造事業を通じて継承された日本の伝統技術が、映像や関連資料などで紹介されます。

東京展(東京都美術館)で好評を博し、現在は、愛知県美術館にて、そして、その後 3月28日(土)からは神戸市立博物館に巡回する話題の展覧会「コートールド美術館展」。マネ、ルノワール、セザンヌ、ゴーガンら、巨匠たちの代表作が一堂に。

エドゥアール・マネ 《フォリー=ベルジェールのバー》 1882年 油彩、カンヴァス 96×130cm コートールド美術館© Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)
エドゥアール・マネ 《フォリー=ベルジェールのバー》 1882年 油彩、カンヴァス 96×130cm コートールド美術館
© Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)
2020年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(4)
「コートールド美術館展 魅惑の印象派」
開催美術館:神戸市立博物館
開催期間:2020年3月28日(土)~2020年6月21日(日)

イギリスが世界に誇る印象派・ポスト印象派の殿堂、コートールド美術館から、マネ最晩年の傑作《フォリー=ベルジェールのバー》、ルノワールが第一回印象派展に出品した記念碑的作品《桟敷席》、セザンヌ《カード遊びをする人々》、ゴーガン《ネヴァーモア》ほか、選りすぐりの絵画・彫刻約60点が一堂に会します。

美術館の創設者は、サミュエル・コートールド(1876-1947)。イギリスの実業家で、卓越した審美眼を持つコレクターでもありました。フランス近代絵画の魅力を母国に伝えたいと、1920年代を中心に、精力的な収集を行います。

1932年、ロンドン大学に美術研究所が創設されることが決まると、コレクションを寄贈。研究所はコートールド美術研究所と名付けられ、その展示施設としてコートールド美術館が誕生しました。

東京展他では、沢山の感想・評価 が寄せられました。ぜひご参考にしてお出かけください。

日本各地を巡回中、大人もこどもも楽しめる、話題の「デザインあ展」が、4月11日から長崎県美術館にて開催。「梅干しのきもち」にもなれる、体感型の展覧会にでかけてみよう!

「梅干しのきもち」 パーフェクトロン photo:© SATOSHI ASAKAWA
「梅干しのきもち」 パーフェクトロン photo:© SATOSHI ASAKAWA
2020年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(5)
「デザインあ展 in NAGASAKI」
開催美術館:長崎県美術館
開催期間:2020年4月11日(土)~2020年6月14日(日)

子どもたちのデザイン的な思考をはぐくむ NHK・E テレの人気番組「デザインあ」から、番組のコンセプトを実際の体験に発展させた企画展。

番組では、身のまわりに意識を向け(みる)、どのような問題があるかを探り出し(考える)、よりよい状況を生み出す(つくる)という一連の思考力と感性を「デザインマインド」ととらえ、斬新な映像表現をもちいて伝えています。この「デザインマインド」を、みて、体験できる展覧会です。

私たちの日常や身のまわりには数多くのデザインがあること、そして意識しないと気付かないデザインの力やデザイン的なものの考え方について、さまざまな角度とユニークな切り口によって、楽しみながら身近に感じてもらえるのが特長です。

「デザインあ展 in SHIGA」「デザインあ展 in YAMANASHI」の感想・評価も届いています。ぜひお出かけ前に、ご参考にしてみてください。

こちらも、東京、宇都宮、そして大分へと巡回。リヒテンシュタイン侯国から、侯爵家秘蔵のルーベンス、ヤン・ブリューゲル(父)、クラーナハ(父)を含む北方ルネサンス、バロック、ロココを中心とする油彩画や陶磁器など、合わせて126点が展示。趣向を凝らした展示の絵画と陶磁器の共演が見どころ。

フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー《磁器の花瓶の花、燭台、銀器》1839年、油彩・板 所蔵:リヒテンシュタイン侯爵家コレクション、ファドゥーツ/ウィーン © LIECHTENSTEIN. The Princely Collections, Vaduz–Vienna
フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー《磁器の花瓶の花、燭台、銀器》1839年、油彩・板
所蔵:リヒテンシュタイン侯爵家コレクション、ファドゥーツ/ウィーン
© LIECHTENSTEIN. The Princely Collections, Vaduz–Vienna
2020年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(6)
「ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」
開催美術館:大分県立美術館(OPAM)
開催期間:2020年3月6日(金)~2020年4月19日(日)

世界で唯一、侯爵家(君主)の家名が国名となっているリヒテンシュタイン。

スイスとオーストリアにはさまれた小国ながら、世界でも屈指の規模を誇る個人コレクションを有し、その華麗さが宝石箱にもたとえられ世界の注目を集めています。

本展は、侯爵家秘蔵のルーベンス、ヤン・ブリューゲル(父)、クラーナハ(父)を含む北方ルネサンス、バロック、ロココを中心とする油彩画と、ヨーロッパでも有数の貴族の趣向が色濃く反映された、ウィーン窯を中心とする優美な陶磁器など、合わせて126点が展示されます。

絵画と陶磁器の共演は、趣向を凝らした展示とともに、細部までじっくり堪能していただけたらと思います。

Bunkamura ザ・ミュージアム(東京展)では、沢山の感想・評価が寄せられました。ぜひご参考にしてお出かけください。

【アートアジェンダニュース|内覧会レポート】 “明るく照らされた岩“を意味するヨーロッパの小国、リヒテンシュタインから届いた芸術の至宝。その質の高い作品の数々に胸を打たれる、必見の展覧会。芸術の粋にたっぷりと酔いしれたい。

日本を代表する建築家 隈研吾によるデザイン設計が特徴的な美術館建築も見どころのひとつ。富山市ガラス美術館で開催される、「ミクロコスモス:あらたな交流のこころみ」。身の回りの世界と自分自身との関係を、7人の作家による作品で展観。

勝川夏樹《Fascination with magnification II》2018年 作家蔵(部分)
勝川夏樹《Fascination with magnification II》2018年 作家蔵(部分)
2020年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(7)
「ミクロコスモス:あらたな交流のこころみ」
開催美術館:富山市ガラス美術館
開催期間:2020年2月29日(土)~2020年6月21日(日)

これらの作品が、ガラスという素材でできていることに驚かされます。豊かなガラスの表現が楽しめる展覧会です。

作家たちは身近な植物や生き物、あるいはそれぞれの表現素材そのものの中に、力強さや美しさ、生命感を見いだしながら作品を制作しています。

自分とは異なる存在や物質と出会い、それらの成り立ちや性質に寄り添いながら、制作行為の中で自らの感覚を重ね合わせていくこと。こうした、自分以外の存在との交流のこころみの中で、作家たちは小宇宙とも言うべき繊細で複雑な作品世界を構築しています。

豊かな想像力をもって周囲の世界と関わり合うことの重要性を提示する、ガラスと表現のあらたな様相をお楽しみください。

十和田市のシンボルロードである官庁街通りをひとつまるごと「美術館」に見立てた、全国でも珍しい取り組み“アーツトワダ”の完成から10周年。十和田市現代美術館にて、鈴木康広、目【Mé】、津田道子ほか、国内外の気鋭作家たちによる作品を、1年を3期に分け、企画・展示。

鈴木 康広《空気の人》2007/2017 年 ※参考作品
鈴木 康広《空気の人》2007/2017 年 ※参考作品
2020年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(8)
アーツトワダ10周年記念展「インター + プレイ」
開催美術館:十和田市現代美術館
開催期間:2020年4月18日(土)~2020年5月30日(土)

2020年、十和田市のシンボルロードである官庁街通りをひとつまるごと「美術館」に見立てた、全国でも珍しい取り組み“アーツトワダ”が、完成から10周年を迎えます。十和田市現代美術館は、そのアーツトワダの中核施設となっています。

アーツトワダは、時代の先端的表現と多様な人々を受け入れる包容力の両方を併せ持つものを追い求めてきました。10周年記念展となる本展は、そのようなアーツトワダの姿勢を体現するものとして、一年を通し3期に分けて内容を変えつつ行われます。
※会期中、3期に分けて出展作家が変更となります。

◆アーティスト
鈴木 康広、目【Mé】、津田 道子、evala、松原 慈、水尻 自子、青木 千絵、野村 誠(問題行動トリオ)、佐久間 新(問題行動トリオ)、砂連尾 理(問題行動トリオ)

唯一当初の姿を伝える東塔が「凍れる音楽」と称され親しまれている薬師寺。2009年から行われている解体修理が、2020年4月に落慶法要を行います。東塔大修理落慶を記念して、薬師寺の歴史と文化に触れることのできる展覧会が、2月28日(金)よりあべのハルカスにて開催。

国宝 聖観音菩薩立像 白鳳~奈良時代(7-8世紀) 薬師寺蔵 ©飛鳥園
国宝 聖観音菩薩立像 白鳳~奈良時代(7-8世紀) 薬師寺蔵 ©飛鳥園
2020年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(9)
「国宝東塔大修理落慶記念 薬師寺展」
開催美術館:あべのハルカス美術館
開催期間:2020年2月28日(金)~2020年4月19日(日)

薬師寺は、西暦680年天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒を祈願して伽藍建立を発願したことに始まります。

幾度も伽藍が焼失した中で、東塔は唯一当初の姿を伝えており、「凍れる音楽」と称され親しまれていますが、2009年から初めて本格的な解体修理が行われ、2020年4月に落慶法要を行います。

この展覧会は、東塔大修理落慶を記念して、東塔の頂を飾っていた水煙や建築資料、聖観音菩薩立像、吉祥天女像などの創建以来伝えられてきた寺宝、薬師寺に伝わった法相教学に関わる文化財などにより、薬師寺の歴史と文化を紹介します。

「昭和の狩野永徳」と評され、横山大観・川合玉堂とともに「近代日本画の3巨匠」の一人に数えられる日本画家・川端龍子。従来の日本画にはなかった規格外の大作で人々を圧倒し魅了した龍子の展覧会が広島県立美術館にて、4月2日(木)より開催。

《龍巻》1933年、大田区立龍子記念館
《龍巻》1933年、大田区立龍子記念館
2020年上半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報(10)
「生誕135年記念 川端龍子展―衝撃の日本画」
開催美術館:広島県立美術館
開催期間:2020年4月2日(木)~2020年5月31日(日)

川端龍子(かわばたりゅうし)は、和歌山市に生まれ、上京して若手の洋画家・挿絵画家として活動します。しかし、単身渡米した現地で日本の古美術にふれたことを機に、日本画に転向。翌年、再興日本美術院展において画壇デビューを果たします。

「一にも川端、二にも龍子」と言われる程、横山大観の信頼を得て、院展のホープとして将来を嘱望されました。

しかし、日本画を独学で学んだ龍子のあまりに大胆で豪放な表現は、繊細巧緻な画風が主流であった当時の院展内で軋轢を生み、美術院を脱退。翌年、「健剛なる芸術」の創造を目指した日本画団体・青龍社を旗揚げします。それまでの日本にはなかった規格外の対策を次々と発表し、センセーションを巻き起こしました。

戦後は、在野の巨匠として青龍社で後進を育てながら、精力的に制作を続け、1959(昭和34)年には文化勲章を受章しました。

川端龍子の生誕135年を記念した本展では、大田区龍子記念館による全面協力のもと、50年以上にわたった龍子の画業全体を回顧します。

◎ 2020年上半期に開催スタートの注目の展覧会(第1弾は関東版)はこちら

関西&全国版では、以上10の展覧会をご紹介しました。こちらにご紹介しきれなかった、おすすめの展覧会も多々あります。ぜひ、アートアジェンダ 展覧会情報ページ より、お住まいの地域やお出かけ先の地域を設定して、ご興味ある展覧会を見つけてみてください。

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