レオポルド美術館 エゴン・シーレ展
ウィーンが生んだ若き天才

東京都美術館

  • 開催期間:2023年1月26日(木)~2023年4月9日(日)
  • クリップ数:153 件
  • 感想・評価:19 件
レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才 東京都美術館-1
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《ほおずきの実のある自画像》1912年 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
アントン・ヨーゼフ・トルチカ 《エゴン・シーレの肖像写真》1914年 写真 レオポルド家コレクション Leopold Museum, Vienna
エゴン・シーレ 《装飾的な背景の前に置かれた様式化された花》1908年 油彩、金と銀の顔料/カンヴァス レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
エゴン・シーレ 《菊》1910年 油彩/カンヴァス レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
エゴン・シーレ 《背を向けて立つ裸体の男》1910年 グワッシュ、木炭/紙 レオポルド家コレクション Leopold Museum, Vienna
エゴン・シーレ 《自分を見つめる人II(死と男)》1911年 油彩/カンヴァス レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
《母と子》1912年 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
エゴン・シーレ 《吹き荒れる風のなかの秋の木(冬の木)》1912年 油彩、鉛筆/カンヴァス レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
エゴン・シーレ 《悲しみの女》1912年 油彩/板 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
エゴン・シーレ 《モルダウ河畔のクルマウ(小さな街IV)》1914年 油彩、黒チョーク/カンヴァス レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
エゴン・シーレ 《頭を下げてひざまずく女》1915年 鉛筆、グワッシュ/紙 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
エゴン・シーレ 《縞模様のドレスを着て座るエーディト・シーレ》1915年 鉛筆、グワッシュ/紙 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
グスタフ・クリムト 《シェーンブルン庭園風景》1916年 油彩/カンヴァス レオポルド美術館寄託、個人蔵 Leopold Museum, Vienna
コロマン・モーザー 《キンセンカ》1909年 油彩/カンヴァス レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
リヒャルト・ゲルストル 《半裸の自画像》1902/04年 油彩/カンヴァス レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna
レオポルド美術館外観写真 © Leopold Museum, Vienna, Ouriel Morgensztern
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

エゴン・シーレ(1890-1918)は、世紀末を経て芸術の熟期を迎えたウィーンに生き、28年という短い生涯を駆け抜けました。シーレは最年少でウィーンの美術学校に入学するも、保守的な教育に満足せず退学し、若い仲間たちと新たな芸術集団を立ち上げます。しかし、その当時の常識にとらわれない創作活動により逮捕されるなど、生涯は波乱に満ちたものでした。

孤独と苦悩を抱えた画家は、ナイーヴな感受性をもって自己を深く洞察し、ときに暴力的なまでの表現で人間の内面や性を生々しく描き出しました。表現性豊かな線描と不安定なフォルム、鮮烈な色彩は、自分は何者かを問い続けた画家の葛藤にも重なります。

本展は、エゴン・シーレ作品の世界有数のコレクションで知られるウィーンのレオポルド美術館の所蔵作品を中心に、シーレの油彩画、ドローイング40点以上を通して、画家の生涯と作品を振り返ります。加えて、クリムト、ココシュカ、ゲルストルをはじめとする同時代作家たちの作品もあわせた約120点の作品を紹介します。夭折の天才エゴン・シーレをめぐるウィーン世紀末美術を展観する大規模展です。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2023年1月26日(木)~2023年4月9日(日)
会場 東京都美術館 Google Map
住所 東京都台東区上野公園8-36
時間 9:30~17:30
  • 金曜日は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)
休館日 月曜日 
観覧料 一般 2,200円
大学生・専門学校生 1,300円
65歳以上 1,500円
  • チケット発売日
    2023年1月12日 (木) 10時より予約開始
    本展は、展示室内の混雑を避けるため、日時指定予約制となっております
TELハローダイヤル
050-5541-8600 (全日/9:00~20:00)
URLhttps://www.egonschiele2023.jp

東京都美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

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感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

3.0

エゴン・シーレ展

(タイトルを考えるのが面倒になってきた・・・)

シーレの素描の巧みさに驚いてしまった。的確で美しい鉛筆の線がどれも好きで、ポストカードは素描作品だけ買った。鉛筆と油彩で描かれた絵も好き。
シーレ以外だと、アルビン・エッガー・リンツという画家の、静かな祈りみたいな絵も心に残った。思ったよりシーレの絵は少なかったかも。

5.0

衝撃の作品群

衝撃の作品群だった。

エゴン・シーレ は、1890年6月12日オーストリア生まれ。

16歳の最年少でウィーンの美術アカデミー入学するも、保守的な学校が合わず退学。

28歳でスペイン風邪で死去。

3日前に妊娠中の妻エーディトがスペイン風邪で死去している。

画家生活わずか10年だが、生前からすでに大きな成功を収めていた。

理由は、時代を読む目とコミュニケーションの能力にある。

そのためシーレは、生涯、パトロンに恵まれた。

批評家のアルトゥール・レスラー、
医師でコレクターのオスカー・ライヒェル、
美術史家のオットー・ベネシュ、
ホテル経営者のフランツ・ハウアー、
軍の将校のカール・グリュンヴァルト、
などなど。

日本でも人気の同時代の画家、クリムトの影響を強く受けている。

遺作の「しゃがむ二人の女」を見ると、シーレの絵が完成していることがわかる。

エロスを神秘に昇華し、暗さを明るさに転換して、健全な美と明るさを体現している。

「新しい芸術家というのは、ごくわずかしかいない。それは選ばれし者にほかならない」

このシーレの言葉がすべてを表している。

REPORT

エゴン・シーレ雑感

会期は終わったし巡回もないけど備忘録的に感想を書き留めておく。
今回のシーレ展、事前に読んだアートアジェンダのレビューがとても参考になった。
すなわち、展覧会タイトル通りのシーレ単独展というにはその出展比率が少なすぎというこ…readmore

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micco3216さん、さいさん

4.0

クリムト、シーレの色彩、緑に注目!

昨年末にかけて2023年の展覧会を吟味する中で、東京都美術館で開催される本展の「エゴン・シーレ展」と「マティス展」が関西への巡回がないので、行きたいけど行けるかかどうかドキドキしている中で、まずは「エゴン・シーレ展」に行けてホッとしています。
今回の「エゴン・シーレ展」は、シーレだけでなく、19世紀末のウィーンで活躍した画家たちの展覧会として、クリムト、ゲルストルにも注目していこうと思いました。
事前情報として耳に入ってきたのは、「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜」展で一躍注目を集めたのが「レッサー・ユリィ」のように、今回は「リヒャルト・ゲルストル」がシーレより常に一歩前を歩んだことで、注目を集めています。キリストを模した「半裸の自画像」には力強さを感じとともに暗い背景には心の闇を感じざるを得ません。
次に合間合間に現れる初対面のクリムトに大興奮。モネやゴッホ、ゴーギャンも描いた「ひまわり(1907-08)」をクリムトも描いていたのかと角川武蔵野ミュージアム内の図書館にある画集で見つけたときは、その煌びやかな緑に驚き、また、姫路市立美術館に行き、周辺を散策した際に立ち寄った雑貨屋さんで「カッソーネの教会(1913)」の複製画を見つけたときは、その美しい緑に魅了されました。今回、「シェーンブルン庭園風景(1916)」を見た瞬間、「ひまわり」や「カッソーネの教会」を思い出し、改めてクリムトの緑が好きであることに気づきました。
その影響もあってか、シーレの描く光の当たる/光を発する「白い肌」、影/闇を表現する「茶色い肌」いずれにも、様々な色(赤・青・黄・緑・橙・紫など)が使われており、特に、緑色の使い方が印象的でした。背景の影響、縁取り、赤い動脈と対照的に青または緑の静脈表現か、心象表現としてベースに隠れた色の配置が自然に見てとれるのが天才と言われる所以であると感じました。

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さいさん、morinousagisanさん、にゃんちゅうさん、micco3216さん

4.0

シーレの表現にみるデザイン性

エゴン・シーレの生涯を追うと同時にその時代の芸術潮流を紹介する構成の本展。分離派ポスターの展示に特徴的なように、世紀末ウィーンはモダンなデザインが本当にすばらしい。文字や人間が意匠化された装飾的な画面にはデザイン的技巧が光っている。
美術においては、魅惑的なクリムトの肖像画が写実性とデザイン性が掛け合わせられた好例だと思うが、シーレの場合、デザイン性は身体の内側から滲み出してくるものであったように見える。
個人的に本展でとくに美しいと感じたのがシーレの裸体画の章だったのだが、暗い展示室に浮かび上がるように照らし出された彼の裸体画は、旧来の理想的な肉感や曲線は描かないものの、身体の形態や動作、それを追う瞬間的まなざしを焼き付けたような躍動感があった。身体のデザイン的瞬間を描き取ったともいえるだろうか。そこには、一定の企図と偶然性に基づく舞踊表現的な要素が多分に感じられた。
身体の身体らしくなさ、絵画の絵画らしくなさを感じさせてくれる、シーレ作品の不安定な心地よさは、この時代のデザイン志向と美術的応用の見事な成功例なのかもしれない。

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morinousagisanさん、micco3216さん

3.0

202303

実際の作品が観られたのは良かったが、エゴンシーレ展というよりは、ウィーン分離派展だった。少しざんねん。

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ひつじさん

5.0

絵の中からの視線が痛い

天才ってこういう人をいうんだなーと思いました。
ジャポニズムの影響を感じる花は、私を見て!的な存在感と生命力があり、風景画は絵本の中の街並みのようにどこか幻想的で、スケッチは線の躍動感に圧倒されました。

描かれた人物がこちらをじーっと見ていて、視線が痛い・・・
描きながら自分自身と対峙していたのでしょうが、100年後の今も、見る人に、あたなは誰?何者?と問いかけてきます。

ウィーンの世紀末の画家達の作品も多く、クリムトの風景画、モーザのキンセンカの花は、素敵でした。
名前を忘れてしまったのですが、街並みを描いた木版画のシリーズ作品、良かったです。

ミュージアムショップは、Tシャツがいろいろありました。
図録が厚くて立派!
ポストカードは変形サイズが多かったです(絵のサイズに合わせた?)。

シーレは人物画の印象が強く何となく怖い感じでちょっと苦手に思っていたのですが、人物画以外の作品を見ることができ、時代の先を行き過ぎて生きづらかったであろう生涯を知ることができました。見に行ってよかったです。

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Nine Livesさん、karachanさん、micco3216さん

3.0

シーレは思ったよりはあるけど・・・。

先に謝りますが、シーレでなくココシュカ目当てなんざます。
油絵1点で(しかもその1点がちょっと・・・)ほぼポスターで、10点位で「はい、ここはココシュカ部屋ね♡」ってそんなん無しですよぉ(泣)・・・せめてエッチングとかドローイングとか何かなかったんかいな・・・(-_-;)
もともと残ってる絵の点数が多くない作家だってことは承知してるので期待しないようにはしていたけど、それにしても・・・。満足だって方もいらっしゃるんで好みはあると思うけど、これだからこういう大型展って・・・ぶつぶつぶつ・・・と言いたくもなるし、日本人完全に舐められとるな、とは思いました。
逆にシーレは思いの外来てるなぁ、って。ドローイングのやばいやつをもっと見たかったのが正直なとこなんですけど、それでもシーレファンはこれは嬉しいでしょうなぁ✨
他はコロマン・モーザー、ゲルストル辺りは見応えあった。特にモーザーは多くない?って感じで今回モーザーを何点もまとめて見られたことは収穫でした。
他の人がドロドロしてるから、どうしてもほっとするのが欲しかったんだという、そういう需要だとは思いますけどね・・・。

あと、これもごめんなさいですけど、象徴主義が理解できてないんですよ、私・・・。
説明されてその場わかった気になるけど、絵だけぱっと見ると、抽象なのか象徴主義なのか何なんだかよくわからん・・・に何度も戻ってる・・・。
この企画展見ても、やっぱりわからなかったです。
「ウィーン分離派がこんなんでした」ということは若干わかったので、それで良しとする・・・気になれない金額だよなぁ・・・。
ポスター多過ぎだよ、全くもう・・・。

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ひつじさん、karachanさん、Nine Livesさん、Nikiyaさん、morinousagisanさん、他1人

4.0

意外と恵まれていたシーレ

エゴン・シーレを中心に同時代のウィーンで活躍した画家たちの展覧会。シーレの作品はだいたい何か不穏な雰囲気がある。苦悩を抱えているような感じもあるが、彼の人生はスペイン風邪のため妊娠中の妻を亡くした3日後に自身も28歳で亡くなったという不幸な最期を除けば、父を亡くすも金持ちの叔父の助けで裕福な暮らしをし、幼いころから天才で巨匠にも早期から才能を認められ、作品も高い評価を受け、戦時中も特別待遇で絵を描き続け、などと意外と恵まれており苦悩などとは無縁のようにも思えた。やたら自画像が多いのは自信とナルシズムのためだったのだろうか。シーレ以外にも、ゲルストルの半裸の自画像は必見だし、ココシュカの作品はポスターも含め私好みだった。シーレ以外の作家は前座のように思われがちだが、こちらも案外見ごたえがある。

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Nine Livesさん、Boodlesさん、morinousagisanさん

4.0

魂を鷲掴み

短い生涯を駆け抜けたシーレ。クリムトに見い出され、また、クリムトと対比されることが多いシーレ。作品は、そこから動けなくなるほど強烈。
シーレ中心の展覧会は30年ぶりだという。ただ、名称はエゴン・シーレ展だが、前半はウィーン分離派等の作品が続き、やや名称に違和感(このあたりどこか都美らしい。)。それでも、自画像や女性像は生々しく、撮影可の風景画も濃密。魂が鷲掴みされる。《ほおずきの実のある自画像》も《悲しみの女》も、その目にこちらの内面が見られているようだ。

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Nine Livesさん

4.0

“生”を鮮烈に表現する独特の画風に釘付け

実に久しぶりのエゴン・シーレ展。
衝動的な印象だったが、画面構成の図と地のバランスが実に綿密。唯一無二の線に魅了されながらも、画像ではわかりにくい塗りの透け具合&厚塗りのマチエールの絶妙さに感服した。その力量は、人物画だけで無く風景画でも遺憾なく発揮されていた。
大型作品は少ないが《母と子》《ほおずきの実のある自画像》《叙情詩人》等油彩画は堪能できる。ドローイングも完成度が高く見逃せない。
私としては、もっと情動的な作品がシーレなら観たかったな。

惜しむらくは、シーレ以外を借りてきすぎ。
初めのフロアでのシーレは少なく、階を上がってやっと増えてくる。
展示構成が少しぎゅうぎゅうで、ライティングもあまりよろしくない。残念。
作品数のバランス的に「エゴンシーレ展」と銘打つのは違うと思う。

2月22日11時半予約入館。日時指定の割には混んでいた。
シーレの風景画のコーナーだけ撮影可。

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Nine Livesさん、黒豆さん、micco3216さん、さいさん

4.0

風景画も独特

平日の午前中だったためか混雑はなくゆっくり鑑賞できた。(もちろん時間指定ではあるが)
風景画の章は写真撮影ができ、油絵や鉛筆画が楽しめた。
シーレの絵で印象に残ったのはポスターの「ほおずきの実のある
自画像」であるが、暗い背景に描かれた「菊」も花が浮かび上がるようだった。

シーレの他にもレオポルド美術館所蔵のクリムトの作品やその仲間の絵も見応えがあった。
コロマン・モーザー(今回初めて名前を知ったが)の「キンセンカ」もオレンジ色が目を引いた。

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Nine Livesさん、はるにゃんさん

4.0

おどろおどろしい作品に圧倒

エゴン・シーレの作品をまとめて見るのは初めて。
クリムトをはじめとするウィーン分離派とか表現主義で括るのは無理で、人間の内面にあるものにぐいぐい迫る衝撃的な作品には圧倒されます。おどろおどろしい作品も多くて、決して観ていて心地いいとはなりません。
そこにはゴッホの影響もあったようで、エゴン・シーレが生まれた年が、ちょうどゴッホの死没年と同じで、そのことに「運命を感じていた」と話していたそうです。
万人受けするとは思えないが、展覧会は平日昼間でもかなりの混雑でした。

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Nine Livesさん

3.0

詩人の誕生

彼は、若くし亡くなり。クリムトの弟子。という印象だが、そのままの展覧会。
ダーク部分は余りなく残念。

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5.0

クリムトが驚愕したデッサン

愛に溢れ装飾性に満ちたたクリムトに対し死と孤独な内面を描くシーレ。ウィーン分離派の中でも異質。強い個性とそれに見合う画力に圧倒される。
同時代に活躍した画家の作品も並ぶが明らかに違うシーレ。
一度見たら忘れられない自画像の目は自己顕示欲が強く寂しげで見ていて辛くなる。
一番見たかった素描は、迷い線が殆ど無く一気に描き上げる力強い線に魅了される。難しいポーズを訳もなく一本の線で描き、その内面をも鋭く表す驚愕の画力は天才のなせる技。
短い生涯ながら初期から晩年迄のほとばしるような、描かずにはいられないようなエネルギーを感じた。
各章毎にシーレの言葉が壁に記されている。


ほぼ同じ時代に、やはり夭折した佐伯祐三展も見て命を削る描く画家二人の生涯を想う。

ショップでは公式図録が二種類。
絵葉書は色々な大きさが有り不思議。
関連書籍は会場外のアートショップでも購入可。
平日でもかなりの混雑で人気の程が伺える。

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Nine Livesさん、Boodlesさん、にゃんちゅうさん、黒豆さん、morinousagisanさん、他1人

4.0

充実した展覧会

平日の昼頃訪問しました。年代性別を問わず多くの方が来館されていました。最初に少しシーレがあり、しばらくはウィーン分離派の絵画が続きます。最初は混雑しますがシーレの絵でなくなるので少しスムーズになります。構成としてはシーレだけを続けるのではなく、他の画家を挟みつつ展示していますので空いている章もあります。ただ、やはりメジャーな作品の前は人だかりができていました。良かったのは「母の肖像」と、「母と二人のこども」でした。後者は不気味さが際立ちますがなんか後を引いてしまいます。また、農民たちが昼食をとっている作品(シーレの作品ではありません)もよかったです。あっという間に2時間も見てしまいました。平日の午後でもそこそこ混んでいたので、これから先さらに混雑が予想されます。お早めにどうぞ。

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Nine Livesさん

4.0

線にシビレます

シーレ、良かったです。

油彩を楽しみにしていたのですがドローイングが凄く良いですね。
これしかないという線をイッパツでビシッとキメるところにシビレます。
闘士がとても良くて一番欲しい作品です。
初めてシーレをまとめて見ましたが最高にカッコいいですね。

ただ本展シーレ展ではないです。シーレと同時代の画家展、もしくはレオポルド美術館展あたりが適当です。
コロマン・モーザー、リヒャルト・ゲルストル(フォーヴ!)、ココシュカなどそれぞれ1~2点良いのはあるのですが
シーレとの関係性に言及がないですし相関図くらいはあっても良いかなと思います。

第9章は全てシーレ作品でここだけ全作品写真撮影可能です。
初っ端の作品が深瀬昌久のHIBIに見えてしまう。

金曜夜間開館を利用で観客も二重にはならない程度の入りでした。
ほおずきの自画像あたりがやや混みな感じでした。
シーレの筆跡を楽しむのに単眼鏡があっても良いと思います。

線がめっちゃカッコいいシーレを堪能しました。

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Boodlesさん、にゃんちゅうさん、morinousagisanさん、Nine Livesさん、micco3216さん、他1人

5.0

誰にも似ていない

当然のことだが、後世に残る画家は他の誰とも違う特徴を持っている。
見たことのない線、色彩で描かれた花の絵二枚でそれを実感した。
人物画はどれを見てもああ、病んでる・・・というしかない印象だが、パトロンでもあったグリュンヴァルトの肖像は端正そのもの。
若い時の作品や、裸婦像の迷いのない線は高い技術を見せつけている。

そんなに好きなほうの画家でもないし、あまり期待せずに行ったが、クリムト、ココシュカなど他の画家のものも佳品ばかり。
その昔ウィーンでセセッションめぐりをした思い出もよみがえり、とても楽しい展覧会だった。

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ココアさん、micco3216さん、Nine Livesさん、morinousagisanさん、karachanさん

5.0

自画像に魅せられる

休日の上野には行くもんじゃない、そう感じるほどに
シーレ展は混んでいた。
強烈な個性と画風で知られるシーレの日本では約30年振りの回顧展。
同時期のウィーンの画家の作品も多数並んでいるが、シーレの
インパクトが強すぎて他が霞んでしまう。
それほどに存在感が強かった。
200枚以上の自画像を遺したと言われるシーレは
アイデンティティーの追及を重ねる様に己を描き続けてきたのだろう。
本展の自画像も多様性に溢れていて、一見して自画像と分からないものもあった。
全体を通して、明るい画風の作品がほとんど無い。風景画でさえ、物悲しさが
漂っている。シーレの作品自体がそういう傾向にあるので、こちらの精気を
吸い取られているような感覚に陥ってしまう。
でも、見たくなってしまうんだよなぁ。そこがシーレの魅力だよなぁ。
グッズコーナーが激激激混みです(泣)
並ぶのを躊躇いましたが、せっかくの記念なのでポストカード何枚か
買って帰りました。図録欲しかったけど、重いから諦めました(泣)

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にゃんちゅうさん、Nine Livesさん、karachanさん、murakamiさん、さいさん、他1人

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エゴン・シーレ 《悲しみの女》1912年 油彩/板 レオポルド美術館蔵 Leopold Museum, Vienna

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