5.0
東京でも活きている建造物
サグラダファミリアを知ったのは1990年代の事でした。
なぜ現在も建築がされているのか、等の個人的な疑問が本展でかいけつすることができました。
1990年代に知るきっかけとなったイベントの事や、なぜ現代の建築の先駆けとなっているのかなど、その道の素人である私でもある程度のことは理解できました。
ガウディの建築法は、東京の建物にも生かされていて、ああ、あのビルがそうだったんだ、と興味深かったです。
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スペイン、カタルーニャ地方のレウスに生まれ、バルセロナを中心に活動した建築家アントニ・ガウディ(1852-1926)。バルセロナ市内に点在するカサ・ビセンス、グエル公園、カサ・バッリョ、カサ・ミラ、サグラダ・ファミリアなど世界遺産に登録された建築群は、一度見たら忘れることのできないそのユニークな造形によって世界中の人々を魅了し続けています。
ガウディの独創は、西欧のゴシック建築やスペインならではのイスラム建築、さらにカタルーニャ地方の歴史や風土など自らの足元を深く掘り下げることで、時代や様式を飛び越える革新的な表現に到達したことにあります。
今回開催されるガウディ展は、長らく「未完の聖堂」と言われながら、いよいよ完成の時期が視野に収まってきたサグラダ・ファミリアに焦点を絞り、この聖堂に即してガウディの建築思想と造形原理を読み解いていくものです。
図面のみならず膨大な数の模型を作ることで構想を練り上げていったガウディ独自の制作方法に注目するとともに、「降誕の正面」を飾る彫像も自ら手掛けるなど建築・彫刻・工芸を融合する総合芸術志向にも光を当て、100点を超える図面、模型、写真、資料に最新の映像をまじえながらガウディ建築の豊かな世界に迫ります。
※滋賀、愛知へ巡回予定
会期 | 2023年6月13日(火)~2023年9月10日(日) |
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会場 |
東京国立近代美術館
![]() |
展示室 | 1F企画展ギャラリー |
住所 | 東京都千代田区北の丸公園3-1 |
時間 |
|
休館日 |
月曜日 7月18 日(火) ※ただし7月17日(月・祝)は開館 |
観覧料 | 一般 2,200円(2,000円) 大学生 1,200円(1,000円) 高校生 700円(500円)
|
TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | https://www.momat.go.jp |
5.0
サグラダファミリアを知ったのは1990年代の事でした。
なぜ現在も建築がされているのか、等の個人的な疑問が本展でかいけつすることができました。
1990年代に知るきっかけとなったイベントの事や、なぜ現代の建築の先駆けとなっているのかなど、その道の素人である私でもある程度のことは理解できました。
ガウディの建築法は、東京の建物にも生かされていて、ああ、あのビルがそうだったんだ、と興味深かったです。
4.0
サグラダ・ファミリアのことは何も知らなかったのですが、ぼんやりとした印象としては、無秩序でゴチャゴチャしていて統一感のない建物に見えて、また常に建設工事中で中途半端な印象を感じざるを得ませんでした。
でも本展を通して、ガウディがこだわった設計思想や建築原理は、科学的で理にかなったものであったり、自然にあるものから発想されているものであることを認識できました。
ガウディの言葉「人間は創造しない。人間は発見し、その発見から出発する。」というのも納得。謙虚でありつつ不断の探求心を感じます。
キーワードは、「歴史」「自然」「幾何学」です。
それらのキーワードに沿って、逆さ吊り実験から生み出された塔の形、樹木のような形状の柱、モザイクのタイルを貼り合わせた曲面など、どんな原理に基づいて発想されて造られたか、分かりやすい展示がされています。
建物内部は、木漏れ日のような光が広がる空間になるように設計されていて、実際に吹き抜けの大きな空間がステンドグラス越しの光によって虹色に照らされている映像を見ると、ガウディの狙いが伝わってきます。
4.0
日曜日の12時過ぎに到着。人数制限が(寄付による)無料招待券にまで適用されているとは知らずに行ったのだが、思ったより早めの13時半からの整理券が得られた。待ち時間は常設展を先に見ることで有効に使うことができた。入り口には13時40分ごろ着いたが、展示室内に人が多いからか、それから10分ほど並んだ。最初の方はとりあえず人が多く、じっくり見ることができる感じではない。とりあえず見た、ので、今後自分の中で消化していきたいと思う。
3.0
人気で賑わっていて、じっくりていねいに、というかたちではなかなか見られないけれど、解説付きで、細かい彫刻や設計図なんかがみられたところがよかったです。
4.0
8月3日〜日時予約制になりましたが、それでもかなり混雑しています。まず、外に並んでいなければならないので、暑い日には熱中症対策もして行った方がいいです。会場は順番にこだわらず、少しでも観やすい所から。ガウディが学んだ建築学、緻密な幾何学計算、そしてサグラダファミリアは何を表そうとしたものなのか…観て回るに連れて理解が深まって行きます。聖堂の中は温かな光が差し込む森の中のよう。外はキリストの一生が絵物語のようにぐるっと展開されているのがわかります。2026年の完成まであと一息、完成したら行きなくなります。
30年以上前、大した予備知識もなく訪れたバルセロナのサグラダ・ファミリアで、飽くことなく眺めた「生誕のファサード」。当時、彫刻が物語を語っていることは知らずとも、心がぐっと掴まれ、ぐわっと揺さぶられた。その強烈な体験は、ず…readmore
休日の朝イチで訪問しました、大きな規模としては2003年以来20年ぶり開催の【ガウディとサグラダ=ファミリア展】。
人気の高まりを受け8月から入場制限を始めたとの事で、建物の外と中と入場ダブルチェックされて少々謎な物々しさ。
しか…readmore
4.0
少し時間が空いたので、と気楽に向かったのだが
お盆真っ只中で、昼間だったためすごい人混み。
以前からも、人気の展示の様子。
数学的、工学的な計算によって
あの途方もないほど大きくて、歴史があり、神秘的なものを
ガウディが代表して作ってくれたのだなあという感じ。
自分だけで完成させようと考えておらず、他の人へ繋ぐ世紀を超えてのプロジェクト。
理屈的だけでは決してなく、自然を愛し、人類を愛し、神への信仰心も感じられる。
だから多くの人が共感し、惹かれるのだと思う。
バルセロナを訪れたのが、もう6年前なんて!
完成したサグラダ・ファミリアに会いに行きたいが、
ずっとオンゴーイングで、世界中の人を驚かせ、愛され、注目され続ける
アートであってほしいとも勝手ながら思いつつ。
ガウディの言葉や、とっても細密で素敵なスケッチが鑑賞できて
満足度アップした。
【 参考情報 】個人的見解です
拝観時間:じっくり観て 2時間強。
8月3日よりチケットは予約制。夏休みであることもあり、予約制でも場内は相当な混雑(ラッシュ時のよう)です。
入場の列に並ぶと戻れないので、その前にクローク、お手…readmore
3.0
若き日のガウディによる設計スケッチなどが並ぶ第1章「ガウディとその時代」、ガウディの建築様式の源である"歴史的建築や装飾""自然""幾何学"について解説してくれる第2章「ガウディの創造の源泉」、さまざまな模型、彫像、写真、パネルなどでサグラダ・ファミリアを多角的に紹介する第3章「サグラダ・ファミリアの軌跡」、ガウディの思想の現代建築への影響を垣間見ることができる第4章「ガウディの遺伝子」と、非常にシンプルで誰にでもわかりやすい構成(取り上げる事象が幅広いので、"浅く広く"になってしまうのが残念。まぁ、気になったトピックがあれば、鑑賞後に各人がネット等を駆使して調べ、その世界にハマっていけばよいのでしょうw)。
私がもっとも惹かれた(驚いた)のは、単双曲線面、双曲線面、双曲面ヴォールト、コノイド曲線といった模型により、どんな曲面もすべて直線に分解できることを示したコーナーと、逆さ吊り実験の解説。ガウディの建築特有のあの曲線は、自然界からのインスピレーションだけでなく、綿密な幾何学や構造力学も駆使されていたのですね!
日時指定予約で、金曜18時半頃入場(20時閉館)。ウンザリするような混雑ではないけれど、かなりの来館者数。19時を過ぎると、1〜2章が空き始め、19時半以降はどこもじっくりストレスなく鑑賞できました。
ガウディ―は凄いですね。もう30年程前、ツアー旅行でサグラダファミリアに行きました。他のガウディ―の建築も外観だけも含めて幾つも回りました。実物を観るまでは、なんだかひしゃげたり生き物っぽかったりの、グロテスクで気持ちの悪い意…readmore
4.0
展覧会自体はとても良かったですが、激混みでした。
キャプションや展示品になかなか辿り着けず、少しストレスを感じました。
土曜日の夕方という、比較的人の多い時間帯に行ってしまったため、これから行かれる方はタイミングを見計らって行かれることをおすすめします。
さて、肝心の内容ですが、キャプションは難しいところもあり、すんなりと入ってこない部分もありました。しかし、これを捕捉するような映像によって内容が理解しやすくなっており、非常に工夫されているなという印象を受けました。
全体像としてガウディ建築を捉えるのではなく、部分ごとに分解して詳細な説明があったため、これまで気が付かなかった視点で建築を見ることができ、なるほど!の連続でした。
以前バルセロナに行き、サグラダファミリアや他のガウディ建築を観てきましたが、今回の展覧会を受けてもう一度バルセロナに行きたいなと思いました。
曲線を作る際に直線の組み合わせから作ったり、錘でバランスをとり、安定した形を作り出してからそれを逆さまにしてデザインに組み込んだりなど、ストレートな発想ではなく裏の角度から辿り着いている部分が非常に面白いと感じました。
ガウディの考え方も含めて鑑賞でき、視野の広がった展覧会でした。
4.0
ガウディの作品…と言っても基本建築物なので
写真パネルや模型、設計スケッチなどがメインなのだけど
そういったもの一つ一つが興味深い
特徴的なレイアウト、プロポーションがどのように決まるのか
なぜこのような形になったのかが
展示一つ一つを巡ってるうちに
素晴らしく納得し、腑に落ち、すべてを理解できてしまったかのような錯覚に陥る
ああ、これは数学だ。ものすごく数学だ
コローニアグエル教会堂の逆さづり実験や螺旋柱
解説だけでなく実際に目で見える形で展示が作られているので
凄く利害がしやすい
サクラダファミリアの模型など、園恵三デザインがどのような効果をもたらすのか
目で見て理解できるのがとてもうれしい
1882年から現在までのサクラダファミリア聖堂建設の変遷を追うパネル展示が
個人的にとても興味深く、
この長期間にわたり建設が続けられているということを実感することができた
3.0
建築に詳しくないし、バルセロナにも行ったことがないので、どんな展示になるかまったく「???」状態。そのため、予習をしてから行きました。
予習の教材は本展監修の鳥居先生の講演会とニコニコ美術館。
講演会では建築基準逃れのガウディの裏技、サグラダ・ファミリアの出発点の姿、お金の工面といった泥臭い話、ニコニコ美術館では見落としそうなポイントや参考出品の双曲線の模型の解説を仕込んで、いざ鑑賞!
混雑していたので第1章と第2章は説明文をじっくり読む余裕もなく、とはいえ事前の仕込みで彫像まで描き込んだ設計図や破砕タイルの模型はしっかり見ることができました。
撮影がOKな第3章は人波がバラけたので、あらゆる模型を自由に楽しめました。最近できたマリアの塔の星の冠の試作品、マルコの塔の模型もあり、いよいよ全体の完成が見えてきた感じがしました。
最後にNHKが今年5月にドローンで撮影した映像が流れていたんですが、とても綺麗で2度続けて見てしまいました。音楽も素敵で、いつまでも見ていられそうな作品になっています。
3.0
バルセロナは未踏の地なので、サグラダ・ファミリアは見学していませんが、模型、図面、写真、映像などで、たぶん現地に行っても近くで見れないようなサグラダ・ファミリアのあちこちを間近に見れるのは貴重な体験でした。
特に「逆さづり実験」の再現や、二重らせん構造の解説映像など、構造の紹介が秀逸で、計算しつくされた建物であることがよくわかりました。
ガウディのスケッチ(巧い!)や、サグラダ・ファミリア以外の建築の紹介も興味深かったです。サグラダ・ファミリアを中心に、ガウディの生涯とサグラダ・ファイミリアへの情熱をたどるよい内容でした。
なのですが、混雑が。。。。
開幕直後の日曜日、10時に到着しましたがすでにチケット購入と入館の列ができてました。入場時(15分後くらい?)にはもう混雑しており、その後もどんどん混み、タイルや図面など小さめの展示物は、見るのも解説を読むのも一苦労でしたので、★マイナスです。
ミュージアムショップはコラボグッズや、教会の形の落雁やキャンデー、ポストカード、文房具類など豊富でした。いいなーと思った図面のポスターは売れきれの札が貼られていてびっくり。
常設展は、洋画は岸田劉生や原田直次郎、セザンヌなど近代美術館といえばこれ、という作品が並んでました。2~4室は関東大震災から100年に当たるため、震災がテーマに。10室の日本画は新収蔵の池田蕉園の「かえり路」が綺麗でした。10室は女流画家が集まっていたような?
ガウディ展の混雑でパワーが足りず、常設展はささっと見る、になってしまいましたが、10室の日本画はぜひ。ソファーに座って屏風をじっくり拝見できます。
4.0
金曜日のレイトナイトに行ってきました。それなりには混んでましたが鑑賞がスムーズにできました。30年以上前にバルセロナでサグラダファミリアを見たときに、未完の建築でまだ100年近くかかるとされていたのに、完成が間近になってきたらしいとのことで、ガウディの青写真がいよいよ具現されるという実感がわいてくるような展示だったと思われました。 ガウディの設計やデザインがリアルになるのが不可能ではと思うようなものが沢山あったのに、携わってきたあらゆる職工や建築者たちの苦労と努力がすごいとも感じた。さすがに建築家と思われるように緻密な計算によって、設計されていたともわかり、現代アートとも思えるような未来志向の感性をガウディは持ってたのかな?本物は壮大なので、この展示会でディテールが見れて良かった。
そして、完成が自分が生きているうちに完成が見れるのか??という期待とずーっと未完のまま創作が永遠に続いてほしい気持ちもどこかあります。
3.0
平日の午後に行ったが混みすぎである。
たまたまなの!? いつもこうなの!?
他の方のレビューでのご指摘通り、鑑賞環境としては今一つである。
しかも第一章以外は撮影可能である為、人流も悪い。
と、環境の不満ばかり書いてしまったが展示内容はおもしろい!
若かりし頃のガウディの建築やデザインに対する取り組み方や思考を追える様な
資料はかなり興味深い。一見地味だがデッサンを思わせる下絵や建物図案は
ガウディ好きなら生唾モノだろう!
未完の大聖堂サグラダ・ファミリアの細かすぎるとも言える
意匠に、そりゃ完成しないわな、と納得してしまう。
資料映像を見ていて改めてそう思った。
ガウディさん、あんたやり過ぎだよ。
3.0
ガウディ、結構面白かったです。
図面、模型、彫刻、写真、映像、史料でガウディを概観します。
イチ展覧会での網羅は難しくガウディダイジェストという感じです。
大画面でのサグラダファミリア紹介映像は良かったかな。
展示の半分以上は写真撮影可能でした。
で本展すでにかなり混雑しています。重文展よりずっと混んでいます。
天井が低く小分けにした展示室のため狭さが際立ち鑑賞環境としては良くはありません。
ガウディ関連番組も多数予定されているのでお早めにどうぞ。
MOMATコレクションは関東大震災、大辻清司、女性作家を特集しています。
ここ1~2年は名品選で終わらず練られた特集企画が多く充実しています。
2面が失われたことによってより魅力的になった池田蕉園の屏風がイイ。
後期の鏑木清方と北野恒富が楽しみ。
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サグラダ・ファミリア聖堂(降誕の正面側)、 2023年1月撮影
©Fundació Junta Constructora del Temple Expiatori de la Sagrada Família
サグラダ・ファミリア聖堂(降誕の正面側)、 2019年11月撮影
©Fundació Junta Constructora del Temple Expiatori de la Sagrada Família
サグラダ・ファミリア聖堂の内観
©Fundació Junta Constructora del Temple Expiatori de la Sagrada Família
サグラダ・ファミリア聖堂の内観
©Fundació Junta Constructora del Temple Expiatori de la Sagrada Família
本展チラシビジュアル