ガウディとサグラダ・ファミリア展
東京国立近代美術館|東京都
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協働、適材適所、自然への敬意、造ること(仕事)、平和への祈り、総じて愛なのだ
30年以上前、大した予備知識もなく訪れたバルセロナのサグラダ・ファミリアで、飽くことなく眺めた「生誕のファサード」。当時、彫刻が物語を語っていることは知らずとも、心がぐっと掴まれ、ぐわっと揺さぶられた。その強烈な体験は、ずっと覚えており、本展で展示された彫刻を見て、なるほどと合点がいった。一体一体の彫刻にこんなに力があるのだもの、その集合体を生で見たら、それは、ぐぐぐっと心が掴まれるわけだ。あたらめて、芸術ってすごい、ガウディとその仲間たち、継承者たちの方々ってすごい。
サグラダファミリアを人間の叡智の集大成と呼ぶ人がいたら、迷わず賛同。
展示内容は、見ごたえ十分。聖堂の写真、ファサードの彫刻マップなど、よりよくサグラダファミリアを知ることができ、親切、丁寧、分かりやすく濃い内容の案内に深く感謝。知ることにより、より愛が深まる思いがした。
展示後半に流れていたNHKスペシャルの映像で、最後にマリアの塔に光が宿るシーンで、涙が浮んだ。戦争や人災で、世界各地の建築、自然が破壊されている現状。失われた尊いたくさんの命。灯される光に平和への祈りを、重ねた。(異教徒である私も)
ガウディの名言の展示もとてもよかった。人として、職人として、知識人として、芸術家として、リーダーとして、仲間として、友達として、優れていた人だということが伝わった。
真摯に仕事に、運命に、人生の責務に向き合うって美しい、と、暑い夏の一日、本展を訪れる機会に恵まれたことに感謝し、会場をあとにした。
携わっているすべての方々のご尽力に感謝します。濃く、素敵な体験ができました、ありがとうございました。
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