5.0
すごく良い展示会でした!
すごく良かったです!
珍しい展示なので観に行けて嬉しかったです。
平日の混んでなさそうな時にもう一回観に行きたかった。
こういう展示は興味がある人はきっとたくさんいると思います。
また開催してくれたら嬉しいです。^ ^
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北東北のくらしが生んだ やさしい祈りのかたち
江戸時代、寺院の本堂の形状や荘厳が均一化され、上方や江戸で造られた立派な仏像が日本各地の寺院でご本尊として祀られるようになったいっぽうで、地方の村々では小さなお堂や祠などを拠り所として、素朴でユニークな仏像・神像が祀られました。仏師でも造仏僧でもない、大工や木地師の手によるこれら民間仏は、端正な顔立ちや姿のご本尊と違って、煌びやかな装飾はありません。
その彫りの拙さやプロポーションのぎこちなさは、単にユニークなだけではなく、厳しい風土を生きるみちのくの人々の心情を映した祈りのかたちそのものといえます。
本展は、東京ステーションギャラリーにおいて初めて仏像・神像を紹介する展覧会です。青森・岩手・秋田の北東北のくらしのなかで、人々の悩みや祈りに耳をかたむけてきた個性派ぞろいの木像約130点で日本の信仰のかたちについて考えます。
民間仏とは
幕府や諸藩によって、寺院が「本山(ほんざん)」とそれに属する「末寺(まつじ)」に整理された近世以降、日本各地の寺院本堂の形状や荘厳(仏壇の装飾など)は宗派ごとに均一化され、同時に大阪・京都・江戸・鎌倉などの高い技術をもつ工房で制作された端正な仏像・神像が祀られるようになりました。
いっぽう、地方の小さな村々では十王堂(地蔵堂、閻魔堂)や観音堂など集会所を兼ねた場所が人々の拠り所でした。こうした場所や民家の神棚に祀られた十王、地蔵、観音、大黒天・恵比須などの木像は、仏師ではなく地元の大工や木地師らが彫ったもので、これを「民間仏」といいます。
粗末な素材を使って簡略に表現された民間仏は、日常のささやかな祈りの対象として大切にされてきました。
会期 | 2023年12月2日(土)~2024年2月12日(月・振) |
---|---|
会場 | 東京ステーションギャラリー Google Map |
住所 | 東京都千代田区丸の内1-9-1 |
時間 |
10:00~18:00
(最終入場時間 17:30)
|
休館日 |
月曜日、12月29(金)~1月1(月)、1月9(火) ※ただし1月8、2月5、2月12は開館 |
観覧料 | 一般 1,400円(1,200円) 高校・大学生 1,200円(1,000円)
|
TEL | 03-3212-2485 |
URL | http://www.ejrcf.or.jp/gallery |
割引券 | http://www.ejrcf.or.jp/gallery/campaign.html |
5.0
すごく良かったです!
珍しい展示なので観に行けて嬉しかったです。
平日の混んでなさそうな時にもう一回観に行きたかった。
こういう展示は興味がある人はきっとたくさんいると思います。
また開催してくれたら嬉しいです。^ ^
4.0
イメージとして持っていた仏像の威厳や荘厳さとはまた違う、かわいらしさや身近さを感じさせる作品群でした。おそらくは文化の中心地である京都、近畿から離れていたからこそ洗練されすぎない制作工程や技術論で仏師が自由な感性や発想で原初的なほとけさまの像を創れたのかと思います。まったく新しいものを観れたという満足感がありました。
5.0
会期末に訪問。
初めての東京ステーションギャラリーだったので、細長い部屋に通されたときは「展示少ないのかな??」と心配しました。下の階にも展示が続いていて、見ごたえ十分でした。笑顔の仏像癒やされました。
鬼やらいの節分目前にようやくの訪問。会場の東京ステーションギャラリーはJR東京駅直結でアクセスがダントツです。
予約制ではない平日の夜会場入りしましたが国宝・重文の無い知名度低めな仏像の展覧会としては混雑とはいかないものの盛況…readmore
3.0
北東北、青森・岩手・秋田の寒く厳しいくらしの中で、小さなお堂や祠を拠り所に祀られた、素朴で愛らしくユニークな木彫の仏像や神像を紹介する展覧会です。会場には、端正な顔立ちをしたものや、迫力満点の肉体表現も、彩色や文様装飾もありません。それでも時代は主に江戸期のものです。仏師や造仏僧でもない、大工や木地師の手によってつくられた「民間仏」は、稚拙な技術のため大雑把で荒い彫り口のものばかりです。像型は木材を最小限に彫り出したお顔を付けた感じのものや、吹けば飛ぶようなか細いものや、完全幼児体系のずんぐりさん。手の表現がなかなか面倒だったのか、おしるしのように小さな腕に剣などを持たせていたり…。何故かみなどこかで見たようなお顔です。観音菩薩などでもどことなく笑顔の像が多いです。十王などはさすがに頬が張って目鼻の造作がしっかりしているものもいますが、他は意外にもワリト弥生顔が多いようです。作者の個性なのか、不動明王(青森洞圓寺)なのになで肩でしなやかな体つきだったり…。ちょっと楽しいです。青森恵光院の、修行の開祖・役行者像は、すずしいお顔で右手に鉞を持ち右足を組んで、なかなかに印象的です。十王像がとても多いのは、地獄で亡者の罪を裁くという十王に対する関心が強かった表れかもしれませんが、亡くなった家族や友人の供養を行う十王堂は、一方で村人たちにとってささやかな娯楽の場でもあり、十王たちが恐い・厳めしい表情より、面白く、またやさしげな表情が多くみられるのは、親しみの気持ちや、やさしく?ってほしいという願いもあったのかもしれません。岩手朝日庵地蔵堂の十王の一体が俳優笹野高史さん似で、金鳥のCMを思い出しててしまい一人で吹いてしまいました。
仏教や神道の仏像神像というより、民間信仰のよりどころとしての「ほとけ」たちが、造形はいかに稚拙であっても、その地域で愛された大切に祀られていたことが、よく伝わってきて、仏像好きという方にはちょっと物足りないかも知れませんが、それなりにとても楽しい展覧会でした。東京STGさんとしては、ワリト混んでいた方だと思います。
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寒さに耐え、自らの温もりを逃さぬように、肩を強張らせる人たちの姿に似たお姿に、北国の仏さまらしさを感じました。親しみのある表情を浮かべた仏さまに会いに行く住民たちの風景が、展示スペースに時を越えて蘇っているような気分さえしました。仏さまの前で、泣き笑う人たち、人間社会の悲喜交々を見守ってきたような佇まいに、人間は、人間たちの力だけで生きている訳ではないんだと、暖かく守られている安心感と同様に、自分が人間である事を良くわきまえて、日頃の生活を改めて襟を正そうと思い、振り返る事の出来た展覧会でした。
4.0
文化人類学的には、きっと深い考察があるんだろうけど、それは抜きにして面白かった。
普段勉強してきた仏師達が作った仏像のルールや決め事はまったく関係ない仏様たち
《六観音立像》のようにアジアの匂いのする「頑張ってるな」という作風もあるが、
大抵のものはゆるすぎるくらいの造形に、こちらの口元が弛む。
正直威厳も無いんですけど、なんだか寄り添ってくれる何かがとても興味深かった。
お顔もなんだかどこにでもいる「おっさん」の顔してたり、
十王たちは、うっかりすると吉田戦車やしりあがり寿の漫画の登場人物のようで、
なんだかこちらも笑顔になってしまうものばかりでした。
雑な感じも想像以上で、そこが良かった。
1月17日・2時入館。ちょっと混雑だが鑑賞に支障なし。撮影不可。
5.0
はちきれそうな頬やぷくっとしたおなかの、幼児体系が愛らしい童子像
とてもなで肩の不動明王
菩薩かもしれないけど微笑んでるように見える女神像
なぜか乳房のある菩薩像
まさかりを持った役行者像
素朴で、個性的、でも思わず拝みたくなるような神仏が並んでいました。
解説もユーモアにあふれ、キューレーターの方のノリノリの気持ちを感じ、くすっと笑いたくなります。
菩薩だから●●を持ってとか、●●様式の衣の表現が、などの蘊蓄は一切関係なく、それぞれ存在感のある、ゆるキャラ系の仏さまたちに癒されました。
会場を巡るうちに、自分の表情も気持ちも自然に穏やかなった気がしました。
4.0
今年最後は、みちのくの神々にご挨拶。
道祖神、民話伝承、もののけ・・・
柳田邦夫の世界なのかと思っていましたが。
民間仏?
地域信仰=民間仏の世界ってユニークで面白い。
4.0
どの仏様も個性的なお顔や形でとても愛らしい。仏像というとどうしても興福寺の阿修羅像のような完成された美しさをイメージしてしまいがちだけれど、本当はもっと身近でもっと日常的に愛されているものなのだと感じた。会場で短い動画を見ることができるが、それを見るとそれぞれの仏様の地元での立ち位置が良くわかった。それと同時に少子高齢化でさまざまな慣習を守ることができなくなって来ている地方もあるのだろうと思った。展覧会自体は良かったが、東京ステーションギャラリーは撮影不可であるのに絵はがきの種類が少ないことが難点であるので星をマイナスする。
4.0
端正な仏像も良いけれど このような素朴な仏様も味わいがあって好ましいですね
木材なので 手の欠損が多いです
<童子跪坐像>に惹かれました 私なんてごめんなさいを毎日しなければならない日々を送っています
あべのハルカスの円空展も 関東に来て欲しいなぁ
周辺美術館共通券が復活してくれたのは良かったです
4.0
無宗教でせいぜい冠婚葬祭のときに宗教を思い出すだけの私でも、こういった素朴な民間仏には手を合わしたくなる。まあ木食とか円空とかが好きなので、素朴な仏像を拝見と、軽い気持ちで訪問したのですが、ちょっと違った。
神なのか仏なのか、あいまいな感じで、仏像や神像の文法的な規律はそこにはなく、自由で素朴な信仰心がむき出しになっているのかもしれない。運慶とか快慶などの仏師が制作した中央から与えられた仏とは別の価値観の世界なんでしょう。
だから、モアイ像によく似ていたり、ニコニコと笑っていたり、お不動様なのに可愛いとか、そういった規格外の仏像がこの展覧会の見所なんでしょう。
5.0
国宝、重文指定とは皆無、殆どが江戸時代の仏像ばかりなのにこの楽しさ。民藝という概念で注目された円空、木喰仏の先、大工や木地師の手による魅力的な造形に惹かれ、癒されます。民間の大工右衛門四良の造仏や山神信仰に焦点を当てた章は興味深かく面白い!円空仏や平安の仏像、神像も展示されていて瀬戸内寂聴さんが再興した天台寺から魅力的な2像が展示。個性派揃いの130点は必見です。
4.0
展示されているものは、粗削りで時に滑稽だったりユニークな形をしているものばかり。あえてそういう仏像・神像を選んだとも言えそうですが、その土地に住んでいる人にとって、身近な存在でささやかな祈りの対象であることが、良く伝わってきます。
本展は北東北の3県に絞っていますが、全国津々浦々、こういう民間仏は多数埋もれているんだと思います。正統派の仏像のメッカ京都でも、辻々におもしろい形をしたお地蔵さんがいらっしゃり、地元の人たちに愛されています。
それぞれの土地に埋もれて、スポットライトが当たらない存在なので、貴重な展覧会です。
探せばもっとおもしろいものがあるのだと思いますが、きっと当の仏の皆さんは、そっとしておいてほしいと思っている気もしますね。
4.0
みちのくいとしい仏、とても良かったです!
稚拙で素朴な仏像がちょっと居心地悪そうにちょこんと佇む様子が愛らしい。
国宝や重文の指定を受けていないけどそれぞれの場所で長きに渡って大事に保存、
というわけでもなく結構無造作、ぞんざい、適当に扱われているのもまた微笑ましい。
大切な誰かに寄せる想い願い祈りを込めた豊かな造形に胸を打たれました。
情感溢れる優しいキャプション、赤レンガの展示室ともバッチリ合っています。
この時期に東京駅で見られるというのも実にイイ。
すごくステキな展覧会でした。
5.0
これは原初的な畏怖そのものだ
「習合ではなく混在」というようなことが解説にあったけど
神も仏もそうじゃないものも
人々が畏れ敬い祈った、そういういろんなものをすべてないまぜにした
そういうプリミティブなものがドバドバとあふれ出している
これは凄いな。思った以上に霊感を刺激される
青森市観音寺の如来立像など
「稚拙な仏像」と解説にはあるが
まさしく「何か人知を超えた超越的なものへの祈り」そのものの姿だ
ホントは京都の龍谷ミュージアムで展示されてた時に観るつもりだったのだけど
いろいろあって見損ねていたので今回の東京での展示は凄く楽しみにしていた
其れもあって描きたい以上に楽しむことができた。
またみちのくに足を運ばないとなあ
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