関西&全国版、2021年下半期に開催スタート
の注目の展覧会を一挙ご紹介!
「メトロポリタン美術館展」「特別展 奈良博三昧」「モンドリアン展」「特別展 皇室の名宝」
「ポーラ美術館コレクション展」「京のファンタジスタ 若冲と同時代の画家たち」
2021年下半期におすすめの展覧会、第1弾 東京ほか関東エリアのおすすめ展覧会 に引き続き、第2弾・関西版&全国版のおすすめ展覧会のご紹介です。
京都や奈良、九州のほか、全国各地の12の展覧会をご紹介しています。ぜひご参考にして、下半期もたくさんの展覧会鑑賞をお楽しみいただけたらと思います。
そのほかにも、沢山のおすすめ展覧会が開催中&開催予定です。ぜひ、展覧会情報一覧 をご参考にしていただいて、今年の後半もたくさんの展覧会にお運びください。
フェルメールからカラヴァッジョ、レンブラント、ルノワール、ゴッホまで、誰もが知る画家たちの珠玉の名作がメトロポリタン美術館から勢揃い
世界三大美術館のひとつで、創立150年の歴史を持つニューヨーク・メトロポリタン美術館。その西洋絵画コレクションから名品65点(うち46点は日本初公開)をまとめて紹介するかつてない展覧会が大阪・東京で開催されます。
ラファエロ、ティツィアーノ、カラヴァッジョ、ジョルジュ・ド・ラ・トゥール、レンブラント、フェルメールから、マネ、モネ、ルノワール、ゴッホまで、誰もが知る画家たちの珠玉の名作で、ルネサンスから19世紀まで、西洋絵画史500年の流れをたどります。
- 2021年下半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関西版&全国版(1)
- 「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」
開催美術館:大阪市立美術館
開催期間:2021年11月13日(土)〜2022年1月16日(日)
抽象絵画の先駆者として知られるモンドリアンが、抽象的な作品を描き始める40代半ば以前に多く手掛けた貴重な風景画作品も多数展示
20世紀を代表する画家のひとりピート・モンドリアン(1872-1944)。その名とともに知られる垂直水平の線と、三原色、無彩色で描かれた〈コンポジション〉シリーズは、絵画史の転換点として画家の誕生から150年を迎える現在も重要であり続けています。
こんにちでは抽象絵画の先駆者として知られるモンドリアンですが、40代半ばから抽象的な作品を描き始める以前には多くの風景画を手掛けており、オランダの風車や砂丘、教会や花の描き方には豊かなヴァリエーションが見られます。
あわせて、モンドリアンとともにデ・ステイルの中心作家として活動したテオ・ファン・ドゥースブルフやヘリット・トーマス・リートフェルトら関連する作家の作品展示をとおして同時代における抽象芸術の広がりを紹介します。
- 2021年下半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関西版&全国版(2)
- 「モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて」
開催美術館:豊田市美術館
開催期間:2021年7月10日(土)〜2021年9月20日(月・祝)
伊藤若冲と同時代の画家たちを紹介する展覧会が、福田美術館と嵯峨嵐山文華館の二館で共同開催。近年新たに発見された《蕪に双鶏図》も通期で展示
近年人気が高まっている伊藤若冲(1716~1800)は、錦小路市場の青物問屋「枡屋」の長男として生まれました。昨年、福田美術館で初公開された「蕪に双鶏図」は、家業に従事していた30代初め頃に制作されたもので、若冲最初期の作品として注目を集めました。
若冲が活躍した18世紀の京都は、絵画と俳諧の2つの分野で才能を発揮した与謝蕪村(1716~1783)、日本において文人画を大成した池大雅(1723~1776)、写生を基本とした革新的な画風を確立した円山応挙(1733~1795)、人々を驚嘆させた奇抜な画風の曾我蕭白(1730~1781)など、個性豊かな絵師たちが群雄割拠していました。彼らは互いに交流し、影響を受けながら、それぞれの画風を確立していきました。本展覧会では、若冲と同時代の画家たちの作品を展示し、彼らの絵の魅力に迫ります。
第一会場・福田美術館/どうしてこんなに天才たちが
本展覧会では、福田美術館が所蔵する「蕪に双鶏図」や、最晩年の82歳のときに描いた「群鶏図押絵貼屏風」をはじめとする若冲作品をすべて展示(会期中展示替あり)。また、与謝蕪村の最晩年作の金屏風である「老松図屏風」などの優品はじめ、彼らに影響を与えた作品や、同時期に大坂で活躍した個性的な画家たちの作品を展示し、若冲が生きた時代の画家たちの魅力を紹介します。
第二会場・嵯峨嵐山文華館/天才くらべてみました
嵯峨嵐山文華館では、若冲・応挙・芦雪・呉春など、18世紀から19世紀にかけて活躍した画家の絵画を、孔雀や虎といった画題ごとに並べて展示いたします。
- 2021年下半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関西版&全国版(3-1)
- 「京(みやこ)のファンタジスタ ~若冲と同時代の画家たち」
開催美術館:福田美術館
開催期間:2021年7月17日(土)〜2021年10月10日(日) - 2021年下半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関西版&全国版(3-2)
- 「京(みやこ)のファンタジスタ ~若冲と同時代の画家たち」
開催美術館:嵯峨嵐山文華館
開催期間:2021年7月17日(土)〜2021年10月10日(日)
国立西洋美術館のコレクションから、ヴェロネーゼ、エル・グレコ、ドラクロワなど、ルネサンスから20世紀にかけて活躍した作家たちの作品が展示
本展では国立西洋美術館のコレクションより、西洋美術の歴史を彩るヴェロネーゼ、エル・グレコ、フラゴナール、ドラクロワなど、ルネサンスから20世紀にかけて活躍した作家たちの作品を紹介します。
また国立西洋美術館といえばロダンの彫刻を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。そのロダンと山形市出身の彫刻家・新海竹太郎の関わり合い、そして山形の「洋画」と国立西洋美術館収蔵品の展示も見どころです。
- 2021年下半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関西版&全国版(4)
- 「令和3年度国立美術館巡回展 国立西洋美術館コレクションによる 山形で考える西洋美術 ──〈ここ〉と〈遠く〉が触れるとき」
開催美術館:山形美術館
開催期間:2021年7月17日(土)〜2021年8月27日(金)
奈良博コレクションの中から、国宝全13点を含む選りすぐった合計245件で日本仏教美術1400年の歴史をたどり、仏教美術コレクションの魅力に迫る
奈良国立博物館は、豊かな仏教文化が花開いた古都奈良の地、東大寺、興福寺、春日大社に囲まれた一角に位置します。明治28年(1895)にわが国2番目の国立博物館として開館して以来、近隣の社寺とも協力しながら、仏教美術を中心とした文化財の展示公開とともに調査・研究・収集・保存を行っており、全国の仏教美術ファンから「奈良博(ならはく)」の愛称で親しまれてきました。
約2千件を数えるコレクションの多くが仏像、仏画、古写経、仏教工芸などの優品で占められており、質・量ともに「仏教美術の殿堂」と呼ぶにふさわしい内容を誇っています。
本展では、奈良博コレクションの中から選りすぐった合計245件(うち国宝13件、重文100件※国宝は全て出品)の作品によって、日本仏教美術1400年の歴史をたどって行きます。展示は全10章からなり、日本仏教の黎明期である飛鳥・白鳳・天平寺院の遺宝、密教や浄土教が生み出した仏像・仏画、日本の神々とほとけが織りなす神仏習合の造形、日本仏教を支えた高僧の肖像と書、奈良の地とゆかりが深い仏教美術など、各時代にわたる名品によって構成されています。
- 2021年下半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関西版&全国版(5)
- 「特別展 奈良博三昧-至高の仏教美術コレクション-」
開催美術館:奈良国立博物館
開催期間:2021年7月17日(土)〜2021年9月12日(日)
絵画、陶彫、マンガ、絵本、イラストなどのジャンルを縦横無尽に横断しながら独創的な世界を展開したタイガー立石の大回顧で立石芸術の魅力に迫る
1941年、九州・筑豊の伊田町(現・福岡県田川市)に生まれた立石は、大学進学のために上京。63年の「読売アンデパンダン」展でデビューし、翌年には中村宏(1932-)と「観光芸術研究所」を設立。時代や社会を象徴する人物やイメージなどを多彩に引用して描かれたその作品は、和製ポップ・アートのさきがけとして注目を集めました。65年からは漫画も描きはじめ、「タイガー立石」のペンネームで雑誌や新聞にナンセンス漫画の連載をもつまでになります。60年代末から多くの子どもたちが口にした「ニャロメ!」という言葉は赤塚不二夫(1935-2008)と交流があった立石の造語でした。
しかし、マンガ家として活動が多忙になった1969年3月に、立石は突如としてミラノへ移住。そこから延べ13年にわたるミラノ時代は、マンガからヒントを得たコマ割り絵画を精力的に制作する一方、デザイナーや建築家とのコラボレーションで数多くのイラストやデザイン、宣伝広告などを手がけていきました。
イラストレーターとしての活動が多忙になってきた立石は再び環境を変えるため1982年に帰国。85年から千葉・市原を拠点に活動します。90年以降は絵画や陶彫作品を「立石大河亞」、マンガや絵本を「タイガー立石」の名義で発表していきました。
立石は1998年4月に56歳という若さでこの世を去りましたが、本展では、生誕80年をむかえる今年、約200点の作品・資料によってその多彩な活動を振り返ります。
- 2021年下半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関西版&全国版(6)
- 「大・タイガー立石展 -トラック、トラベル、トラップ、トランス」
開催美術館:青森県立美術館
開催期間:2021年7月20日(火)〜2021年9月5日(日)
ポーラ美術館の珠玉の西洋絵画コレクションから精選した絵画や化粧道具など総数86件を紹介。フランスを舞台に活躍した画家たちの美意識に触れる
2002年9月、箱根・仙石原に開館したポーラ美術館のコレクションは、西洋絵画、日本の洋画、日本画、版画、彫刻、東洋陶磁、日本の近現代陶芸、ガラス工芸、化粧道具など多岐にわたり、総数は約1万点におよびます。
本展はポーラ美術館の珠玉の西洋絵画コレクションから精選した74点の絵画に化粧道具を加え、総数86件の作品を紹介します。
時代を映すファッショナブルな「女性像」、近代化によって大きく変貌する「パリ」、画家たちが旅先で出会った風景や、南仏など重要な制作地をめぐる「旅」を通して、フランスを舞台に活躍した画家たちに時代や様式を超えて受け継がれる美意識を浮き彫りにしていきます。
- 2021年下半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関西版&全国版(7)
- 「ポーラ美術館コレクション展 モネ、ルノワールからピカソ、シャガールまで」
開催美術館:あべのハルカス美術館
開催期間:2021年7月9日(金)〜2021年9月5日(日)
写真、映画、ファッションなど、多分野で活躍するアーティスト蜷川実花の大規模個展。独特な色彩感覚と世界観を全身で体感!
独特な色彩感覚と世界観で知られる蜷川実花は、2000年度には木村伊兵衛写真賞を受賞、近年では台北などで個展を開催するなど、国内外で高い評価を得る写真家です。
本展では蜷川実花の写真作品を、「虚構と現実」をテーマに展示します。色鮮やかな花々を撮影した「永遠の花」、著名人をとらえた「Portraits of the Times」、父の死に向き合う日々を撮影し、新境地となった「うつくしい日々」などのシリーズなど、蜷川実花の活動を様々な作品をとおして紹介します。
- 2021年下半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関西版&全国版(8)
- 「蜷川実花展―虚構と現実の間に―」
開催美術館:山梨県立美術館
開催期間:2021年7月10日(土)〜2021年8月29日(日)
小早川秋聲(しゅうせい)の初期から晩年にいたる日本画約110点および資料から、その清新で叙情的な画業の全貌を紹介する初めての大規模回顧展。
戦死した将校を描いた異色の戦争画《國之楯》。この作品を描いたのは大正期から昭和期にかけて京都を中心に活躍した日本画家、小早川秋聲(こばやかわしゅうせい 1885~1974)です。この度、個人コレクションを中心に、秋聲の初期から晩年にいたる日本画約110点および資料から、その画業の全貌を紹介する初めての大規模回顧展を開催します。
鳥取県にある光徳寺の長男として生まれた秋聲は、9歳で東本願寺の衆徒として僧籍に入ります。その後、京都で谷口香嶠、山元春挙といった日本画家に絵を学び、文展、帝展を中心に活躍しました。しばしば中国に渡り東洋美術を研究、欧州を旅し西洋美術を学ぶなど、旅を多くした画家でもあります。
やがて、従軍画家として戦地に派遣されるようになります。代表作《國之楯》は陸軍に受け取りを拒否され、長く秘匿されていましたが、戦後、改作され公開されるに至りました。
本展は、新たに発見された戦争画をはじめ初公開の作品を多数含め、戦争画にとどまらない、秋聲の清新で叙情的な画業を幅広く紹介します。
その後、東京ステーションギャラリー(2021/10/9~11/28)、鳥取県立博物館(2022/2/11~3/21)に巡回します。
- 2021年下半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関西版&全国版(9)
- 「小早川秋聲 旅する画家の鎮魂歌」
開催美術館:京都文化博物館
開催期間:2021年8月7日(土)〜2021年9月26日(日)
オンライン開催された見本市!68カ国3235組の応募から日本人8名を含む23カ国76作家が入選。イタリアで叶わなかった入選作の原画展示が日本で
1964年から続く、世界で唯一の子どもの本専門の国際見本市「ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア」では毎年、絵本原画のコンクールが行われており、世界各地から多くのイラストレーターが作品を応募しています。5点1組のイラストを用意すれば誰でも応募できる公募展で、絵本の専門家である審査員たちによって、すでに絵本として発表された作品も未発表のものも全て公平に審査されます。
西宮市大谷記念美術館では1978年からこのコンクールで入選した作品を紹介する「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」を、毎年恒例の展覧会として開催してきました。しかし、昨年は新型コロナウイルスの影響により、西宮市大谷記念美術館での開催は中止となりました。今年に入っても依然収束が見えない状況ではありますが、ボローニャの見本市事務局では、新たな試みとしてオンラインでのコンクールの審査を行い、見本市もオンライン開催されました。
その結果、今年は例年になく質の高い作品が数多く集まり、68カ国3,235組の応募のうち、日本人8名を含む23カ国76作家が入選を果たしました。イタリアではかなわなかった入選作の原画展示を日本で行います。
- 2021年下半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関西版&全国版(10)
- 「2021イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」
開催美術館:西宮市大谷記念美術館
開催期間:2021年8月21日(土)〜2021年9月26日(日)
新元号「令和」ゆかりの地、太宰府において、宮内庁三の丸尚蔵館が所蔵する皇室のコレクションの中から、皇室の名宝を紹介する九州では初の展覧会
天皇陛下の御即位にともない、新たな時代を迎えました。新たな御代(みよ)をことほぎ、新元号「令和」ゆかりの地、太宰府において、皇室の名宝を紹介する展覧会を開催します。
本展は、宮内庁三の丸尚蔵館が所蔵する皇室のコレクションの中から、皇室の御慶事に際して九州各地から献上された品々や、各時代の日本美術の名品をとおして、皇室の文化継承、皇室と九州の深いつながりを紹介します。
時代を越えて皇室が守り伝えてきた貴重なコレクションが、九州の地でまとまって公開される初めての機会です。
- 2021年下半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関西版&全国版(11)
- 「特別展 皇室の名宝 - 皇室と九州をむすぶ美 -」
開催美術館:九州国立博物館
開催期間:2021年7月20日(火)〜2021年8月29日(日)
480万点ほどの膨大な数の標本を保管する国立科学博物館の収蔵庫から世界屈指の動物標本「ヨシモトコレクション」を中心に哺乳類などの標本を紹介
国立科学博物館の収蔵庫には、およそ480万点ほどの膨大な数の標本が保管されていますが、その多くは普段は公開されていません。この展示では、その収蔵庫の中から世界屈指の動物標本コレクションとして知られる「ヨシモトコレクション」を中心に、選りすぐりの哺乳類などの標本を紹介するものです。
生物の形は長い進化の歴史の成果です。 それはその時代の環境に対しての一つの解であり、動物の剥製はその歴史の「ある一時」を切り取った姿です。 剥製となった動物が生きた環境には、その生息地における気候、地形、天敵や捕食対象、寄生虫、共に生きる同種他個体などがそこに含まれます。剥製を観察することで、環境への適応による動物の生き様や多様性の複雑さ、そして自然が創り出した美しさを知ることができます。
テーマは「観察の眼、発見の芽」です。“声なき標本たち”の姿を通して、見つめる眼(観察)と見つける眼(発見)を育み、他の動物との意外な共通点、私たちの日常とのつながりなど、標本にまつわる学びや問いを発見することができる展示となっています。
- 2021年下半期 アートアジェンダがおすすめする注目の展覧会情報・関西版&全国版(12)
- 「WHO ARE WE 観察と発見の生物学 国立科学博物館収蔵庫コレクション|Vol.01 哺乳類」
開催美術館:大分県立美術館(OPAM)
開催期間:2021年7月22日(木・祝)〜2021年9月12日(日)
2021年下半期おすすめ展覧会(関西版&全国版)では、12の展覧会を取り上げてみました。その他にも当サイトでは、全国のたくさんの展覧会をご紹介しています。展覧会情報一覧 ページより、お住まいの地域やお出かけ先の地域を設定して、ご興味ある展覧会を見つけてみてください。(第1弾 東京ほか関東エリアのおすすめ展覧会 はこちら。)
今年の下半期もぜひ、美術館・博物館で心豊かな時間をお過ごしください。
アートアジェンダ編集部