5.0
お気に入りに登録「こばやかわ しゅうせい」
「國之楯(くにのたて)」が見たくて行ってきました。
描いたのは、小早川秋聲(こばやかわしゅうせい)
明治18年に生まれ、昭和49年まで活躍されました。
ぜんぜん知りませんでしたが、もう忘れないと思います。
円山四条派の山元春挙に師事したためか、画力は確か。経済的にも恵まれていたようで、余裕も感じます。
秋聲は旅好きだったようで、描かれた風景画は日本だけでなく、シルクロードやヨーロッパ、アメリカなど広範囲。多くの方が懐かしい景色を見つけられるかも知れません。
さて、「國之楯」は、感情が揺さぶられる作品ですが、良いか悪いか、すぐ横に下絵が並んで展示されているので、見比べるうちに、冷静になっていました。
むしろ、70代に描いた「天下和順」が、‘’この世は平和である‘’という意味らしいのですが、単純化して描かれた無数の人間が、ダンスしながら永遠に連なっているのを見ると、秋聲の思いがそこに込められているようで感慨深かったです。
小早川秋聲について、あまり情報がありませんが、東京ステーションギャラリーのホームページにある関連漫画がおすすめ。描いてるのは、日本画家・河野沙也子さん。近代日本画家の伝記を漫画で紹介されています。