4.0
850年前に想いを馳せ
なんと平安時代末期の世の乱れに端を発し、850年間もの長い間、南無阿弥陀仏と唱え続けられてきたとは凄いことです!
早来迎は修復されて鮮やかでした。こんな感じでお迎えに来てもらえると楽しいことが待ってそうですね。
法然上人絵伝は、やまと絵でしょうか。落ち着いた色使いに癒され、ありがたい説教を聴いた気分がしました。
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平安時代末期、繰り返される内乱や災害・疫病の頻発によって世は乱れ、人々は疲弊していました。比叡山で学び、中国唐代の阿弥陀仏信仰者である善導(ぜんどう、613~681)の教えに接した法然(法然房源空 ほうねんぼうげんくう 1133~1212)は、承安5年(1175)、阿弥陀仏の名号を称えることによって誰もが等しく阿弥陀仏に救われ、極楽浄土に往生することを説き、浄土宗を開きました。その教えは貴族から庶民に至るまで多くの人々に支持され、現代に至るまで連綿と受け継がれています。
本展は、令和6年(2024)に浄土宗開宗850年を迎えることを機に、法然による浄土宗の立教開宗から、弟子たちによる諸派の創設と教義の確立、徳川将軍家の帰依(きえ)によって大きく発展を遂げるまでの、浄土宗850年におよぶ歴史を、全国の浄土宗諸寺院等が所蔵する国宝、重要文化財を含む貴重な名宝によってたどるものです。
困難な時代に分け隔てなく万人の救済を目指した法然と門弟たちの生き方や、大切に守り伝えられてきた文化財にふれることのできる貴重な機会です。
会期 |
2024年4月16日(火)~2024年6月9日(日)
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会場 | 東京国立博物館 Google Map |
展示室 | 平成館(上野公園) |
住所 | 東京都台東区上野公園13-9 |
時間 |
9:30~17:00
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観覧料 | 一般 2,100円(1,900円) 大学生 1,300円(1,100円) 高校生 900円(700円)
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TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | https://tsumugu.yomiuri.co.jp/honen2024-25/ |
SNS |
4.0
なんと平安時代末期の世の乱れに端を発し、850年間もの長い間、南無阿弥陀仏と唱え続けられてきたとは凄いことです!
早来迎は修復されて鮮やかでした。こんな感じでお迎えに来てもらえると楽しいことが待ってそうですね。
法然上人絵伝は、やまと絵でしょうか。落ち着いた色使いに癒され、ありがたい説教を聴いた気分がしました。
浄土宗開宗から850年という節目に、全国の寺院から宗祖・法然ゆかりの至宝が多数集結する、トーハクの特別展「法然と極楽浄土」行かせていただきました。有難いことに、入場の並びもなく、会場内もとても意外に空いていて、ゆっくり鑑賞出来…readmore
5.0
法然上人の「専修念仏」の教えについて、分かりやすかったゆえに他の宗派から批判を浴びて讃岐に配流されていたことなど、法然上人のことが分かりやすく展示されていました。重要文化財が多く展示されていて見応え十分でした。
5.0
浄土宗=法然、知恩院は総本山、南無阿弥陀仏と唱えると誰でも極楽浄土に行ける、ぐらいしか知識がなかったのですが、今回の展示を通じてさらに知ることができました。
家康が三河の頃から浄土宗で、上野の増上寺に「三大蔵」を寄進していたとか、京都以東への広がりの一端を辿ることができました。
訪問したのが、知恩院の御忌大会の頃だったので、御像は展示されていませんでしたが、機会があれば知恩院のミッドナイト念仏にも参加してみようと思います。
「嵯峨の立釈迦、讃岐の寝釈迦」として知られていた立体涅槃像もすばらしかったです。
4.0
実は、さほど期待してませんでした。私の関心度合いの低さもあり地味なテーマに感じていました。加えて前期展示に行けず、目玉の《早来迎》や《綴織當麻曼荼羅》は入替で見られないこともあり。
はたして、実際に行った方々のレビューを色々読み、多少の予習も踏まえたうえで臨んだところ、次から次へと興味が湧き広がり実に面白い展覧会でした。国立博物館三館あげての特別展、浄土宗寺院から御本尊のお引越しもあり、力の入りようを感じました。
知恩院の国宝《法然上人絵伝》は10年かけて制作された全48巻の絵巻ですが、上人の生涯の大河ドラマの大変な宝物。香雪美術館《二河白道図》や《阿弥陀三尊來迎図》(これは目玉の早来迎の入替後)、このあたりは一枚の絵で人々は救われるように極楽浄土をイメージする拠り所となるのですね。第二章「阿弥陀仏の世界」で展示さの二体の鎌倉時代の阿弥陀如来立像、これは、平安時代後期の一丈六尺の巨大な仏像の功徳で貴族が極楽浄土に、の時代から庶民に目を向けた三尺立像スタイルへの変遷としてよく理解できました。奈良當麻時の御本尊の入替後展示となる《當麻曼荼羅図(貞亨本)》は約900年後の江戸時代貞享年間制なので流石にきらびやかで別モノですが、4m四方の原寸大で迫力です。(ここは流石に御本尊を見たかった、残念!)
京都報恩寺《蒔絵逗子入阿弥陀三尊立像》、10cm四方の逗子箱に収まる白檀素材の超ミニチュア三尊像ですが、超絶レベルの精巧緻密さ、鎌倉時代になるとそんな彫刀があったのですね。。
第四章「江戸時代の浄土宗」は巡回三館の中でも東博が充実なのでしょうが、増上寺宝物の大迫力。宋版&元版の大蔵経は家康寄進の大変なものにて、かっこいい展示に本企画の気合を感じました。五百羅漢図は活き活きとして素直に楽しい。祐天寺の御本尊も拝見、すばらしい。
浄土宗と浄土信仰、法然の歴史の流れがよく理解できました。期待以上に感激したがゆえに見逃した目玉中目玉の二作への思いが募ります。秋に京博に出向いてみたい。
5.0
正直私は歴史的知識が浅いので、書物・文献関係は門外漢、でも十二分に満喫できた。
なんとか「阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎)」の展示に間に合った。これは実に良かった。修復後なので色合いも細かい服の金の模様もはっきりと見ることができた。構図もどこか現代的でとても素晴らしかった。行く前にNHKで特番があってその知識も役だった。
「當麻曼陀羅(貞享本)」は大迫力の作品。鮮やかで細かく視線を巡らせると1本の映画を観るような満足を得られた。
裸の木彫像に法衣を着せる「法然上人座像」も面白かったし、「法然上人絵図」なんかはなんだかイコンのようで物語を追うことができた。
最後の「五百羅漢図」はえぐみが強くてクセになる。羅漢さん達は誰もが悪役商会並の強面で笑顔もちょっと恐いw。
どれもこれも歴史的に重要なもの&「ありがたいもの」なんだろうけど、それを抜きにしても楽しめた。
最後に撮影可の「仏涅槃群像」は、かなり可愛い……不謹慎だけど。
余談:ちょっとポストカードの種類が少ないし印刷もいまいちだった。
5月10日(金)10時15分入館。混雑無し。「仏涅槃群像」以外撮影不可。
4.0
早来迎、キレイでした。
早来迎の魅力は、白い雲の造形と空間の広さだと思います。波のような躍動感のある雲に乗った菩薩が、45度の斜面を駆け下りてくる構図!こんな一団を見たら、ワクワクするでしょうね。
今回の修復では表装も以前のものに近づけたそうで、山吹色の裂が光輝いて、ありがたみが増した感じです。
古い仏画を見て残念に思うのは、表面が煤けて絵が見えないこと。東博の常設展でも、タイトルから描いてあるものを推測するしかない作品が多くて、いつもスルーしてしまいます。
なので、こんなにキレイに修復してくれた紡ぐプロジェクトには大感謝です。
紡ぐプロジェクトのリーフレットには早来迎のビフォー・アフターが大きく掲載されているので、必見・必読・必持ち帰りです。
そして、お目当ての「五百羅漢図」。この作品、大好きなんです!サイズ、色彩の美しさ、ドラマチックな構図、丁寧な描き込み、いくら見ても見飽きない。
増上寺で10幅ずつ公開しているから、それを見に行けばいいとも思うけど、展示替えが年に3回程度なのと、ガチャ的な要素が楽しみで、外部での展示に期待してしまうんですよ。
「禽獣」のテーマが好きなので、今回展示される4幅がめっちゃ楽しみでした。前期展示の第64幅は赤ちゃん龍がえさを食べさせてもらう様子が描かれていて、文句なく可愛らしい。
後期も楽しみです。
展覧会会場の入場前に、「展覧会早わかり映像」(10分ぐらい)をぜひご覧ください!
そこで知った知識→父親は武士。《法然上人絵伝》には、9歳の時に夜討ちに遭うも戦うことを恐れない勢至丸(法然少年)の姿が。そして、その時の父の遺言に…readmore
桜が散って日も浅いのに夏日になりそうな休日、4月16日から開幕した特別展「法然と極楽浄土」をようやく訪問です。
休日でしたが夕方のせいか、来場者は大分余裕でした。来場予約も無くスルスル入場。
日本で半数近い信者数を誇る浄土仏教…readmore
5.0
「南無阿弥陀仏」という言葉は知っていましたが、詳しくは知りませんでした。
それを堅苦しくなく教えてくれる展覧会です。
書物・仏像・仏画等々、見応えたっぷり!
とても大きな曼荼羅や修復後初公開の早来迎図、国宝もたっぷり見ることができ、
とっても満足(展示替えがあるので、後期も行かないとっ!!)
ただ、最後のフォトスポットである立体涅槃群像。
実際に展示されている法然寺とはちょっと違った展示方法がちょっと残念な気が。
写真が撮れるのは嬉しかったのですが・・・。
5.0
目に水晶を使うのは良く見るけど、
「唇」に使っているのは初めて見た
透明な水晶越しにその向こうのうろが透けて見える
より生々しさ、みずみずしさの演出だ
かと思えば胸のパーツに水晶を使い、
その内側から光る金色の輝きを表した涅槃像もある
なんだこれ
仏教関連、お寺関係の企画展は結構見てきてると思ったけど
こんなの初めて見るぞ?
今回の展示は期待以上に気になるものがいっぱいあった
上記二つだけでなく、例えば
紫檀塗螺鈿厨子
阿弥陀二十五菩薩来迎図
山越阿弥陀図
法然上人涅槃図などはなんかもうどうしたらいいのかわからないインパクトがある
(なにがどうインパクトがあるのかは実物をぜひ見てほしい)
香川法然寺の仏涅槃群像なんか
そのしぐさ感情j表現佇まいの迫力に圧倒されてしまう
なんだよこれ、こんなの見たことないよ…
残念ながらいくつかまだ会場に来ていない仏像があり
これは日を改めてもう一度行かねばなアなどと思うのである
5.0
仏像の丸みのある背中のリアルな雰囲気、建立当初のものと思われる彩色の美しさ、掛軸に描かれている衣の柄の細密さと色の美しさ、どれも素晴らしく、空いている時間帯でしたのでじっくり拝見しました。また、教本の文字や押されていた葵の紋の印、現代の印刷技術のようでした。
毎回思う残念なこと、ハイヒールでコツコツ音を立てて歩く人、スニーカーだけどやたら足音の大きい人、右往左往する人、ものすごく気になります。中には足の調子が悪く致し方ない無い方も居ると思いますが、ほんの少しだけでも他社へ配慮できませんかね。スマホもお願いだこらマナーモードにしてください!
4.0
来迎図、ニ河白道図、法然上人絵伝、浄土三部経、當麻曼荼羅等は全国浄土系寺院に多数伝わり、観る機会も多くそれ程珍しくないが、本展覧会はそれらの最高峰が展示されてます。現存最古の作品、写本や大本山、総本山から作品が出品されてます。目玉は国宝3点、法然上絵伝、綴織當麻曼荼羅、阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎)と過去最大級の撮影スポットです。法然以降の弟子の法脈も関連美術品で詳しく紹介されてます。
4.0
法然、良かったです。
法然と浄土宗、その弟子や系譜を中世から近世まで掘り下げる力の入った展覧会です。
県外初公開の綴織當麻曼陀羅と修復後初公開の早来迎が目玉です。
特に早来迎は金と白のパキッとしたコントラストと山水との対比がカッコイイ。
両者が同時に見られる5/6までに一度は来るのが肝になると思います。
法然の涅槃図はもさくて暑苦しい感じが面白い。
本展は金曜土曜の夜間開館は無し。そこまでの集客を見込んでいないのでしょう。
土曜午後でもそれほど混雑せずに結構快適に見られました。
展示室一番最後のエリアが写真撮影可能です。
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