大阪の日本画

東京ステーションギャラリー

  • 開催期間:2023年4月15日(土)~2023年6月11日(日)
  • クリップ数:59 件
  • 感想・評価:13 件
大阪の日本画 東京ステーションギャラリー-1
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中村貞以《失題》1921年、大阪中之島美術館
北野恒富《宝恵籠》1931年頃、大阪府立中之島図書館
北野恒富《五月雨》1938年、大阪中之島美術館[展示期間:5/16~6/11]
生田花朝《天神祭》1935年頃、大阪府立中之島図書館
平井直水《梅花孔雀図》1904年、大阪中之島美術館
菅楯彦《阪都四つ橋》1946年、鳥取県立博物館
矢野橋村《不動窟》1951年、矢野一郎氏(愛媛県美術館寄託)[展示期間:5/16~6/11]
中村貞以《朝》1932年、京都国立近代美術館[展示期間:4/15~5/14]
島成園《祭りのよそおい》1913年、大阪中之島美術館
河邊青蘭《武陵桃源図》1908年、大阪中之島美術館
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

浪速の近代日本画、初の大規模展がやってくる!

商工業都市として発展してきた大阪は、東京や京都とは異なる独自の文化圏を形成し、個性的で優れた美術作品を生み出してきました。市民文化に支えられた近代大阪の美術は、江戸時代からの流れをくみつつ、伝統にとらわれない自由闊達な表現を花開かせました。

本展には、妖艶で頽廃的な作風で人気を博し、「悪魔派」と揶揄された北野恒富や、大阪における女性画家の先駆者で上村松園とも並び称された島成園をはじめ、明治から昭和に至る近代大阪で活躍した、50名以上の才能あふれる画家たちが集結します。

東京や京都の画壇の陰に隠れて、その独自性が見えづらかった大阪の日本画に関する史上初めての大規模展覧会といえるでしょう。

【FEATURE|内覧会レポート】
これぞナニワの心意気!大阪・近代日本画展の決定版「大阪の日本画」。東京ステーションギャラリー 学芸室長 田中晴子氏・大阪中之島美術館主任学芸員 林野雅人氏に聞く、主な見どころ

開催概要EVENT DETAILS

会期 2023年4月15日(土)~2023年6月11日(日)
  • ※会期中、展示替えをおこないます
会場 東京ステーションギャラリー Google Map
住所 東京都千代田区丸の内1-9-1
時間 10:00~18:00
  • 金曜日~20:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日 月曜日 
※5月1日、6月5日は開館
観覧料 一般 1,400円(1,200円)
高校・大学生 1,200円(1,000円)
中学生以下 無料
  • ※( )内は前売料金(3/1~4/14 オンラインチケットで販売)
    ※障がい者手帳等持参の方は100円引き。介添者1名は無料
TEL03-3212-2485
URLhttp://www.ejrcf.or.jp/gallery
割引券http://www.ejrcf.or.jp/gallery/campaign.html

東京ステーションギャラリーの情報はこちらMUSEUM INFORMATION

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巡回展TRAVELING EXHIBITION

大阪の日本画 巡回情報
※巡回先は、全情報が載っていない場合もございます。最新の巡回先一覧は、展覧会公式サイトなどでご確認いただけますよう、お願いいたします。
また、会期が変更など開催情報に変更が生じる場合がありますので、お出かけの際には、公式サイトにて最新情報をご確認ください。

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

大阪のコテコテはいつから?

最終日前日。
そこそこ混雑していました。

知らない画家ばっかりで
大丈夫?ってなりましたが
各章の解説を頼りに楽しめました。

そもそも

名前の漢字が読めません!
作品リストにアルファベットで
表記があって助かりました。

印象に残ったのは

北野恒富(きたの つねとみ)

妖艶から清楚へと
描き方が変化しますが
どちらもいい!画力を感じます。

女性の画家が多いのも大阪の特徴だそうで

子女に教養として絵画を習わせた
のもあったらしい。

会場に当時の写真がありました。

大正5年「女四人の会」

白黒ですが
かわいらしい女性が4人、
おそらく自分たちが描いた絵の前に
並んで写っています。

井原西鶴の『好色一代女』をテーマにしたため、
若い女性が描くなんて!と叩かれたとか。

今なら

妖艶な絵を描く4人組!
なんて人気になりそうだけど

そのうちのひとり

島成園(しま せいえん)

彼女も印象に残りました。

最初に上げた
北野恒富ともつながりがあったようです。

師弟関係をたどるのも
おもしろそう。

それに

京都の上村松園
東京の池田蕉園とともに
「三都三園」と並び称されたとか

私が知らないだけか…
まだまだ勉強不足です。

意外だったのが

大阪の商家の床の間を飾った

「船場派」

京都の四条派とは異なり
あっさりとスマートに描く
大阪らしい作風…

あれっ?

「大阪」って派手なイメージだったけど違うんですね。

じゃあ、いつからコテコテに?

気になります。

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黒豆さん、murakamiさん、morinousagisanさん、さいさん

3.0

佳作揃い

北野恒富は以前に特別展で一同に鑑賞したので、今回も見たことのある作品でしたが、それでもやはり素敵でした。特に個人的に好きなのは「摘草」で、モデルの女性の体温まで感じられるかのようなリアリティにしばし足を止めました。展覧会のメインビジュアルに用いられている中村貞以は、構図の妙を感じました。画面の使い方が秀逸です。島成園の作品も女性(女の子)がとても美しく上品で描かれていて素敵でした。個人的には中国様の文人画作品は好きではないので、それらの点数が殊更に多かったのは少し残念でした。もっと美人画や風俗画が見たかったです。とはいえ、佳作が多かったのは確かで、楽しめました。

THANKS!をクリックしたユーザー
シンディさん、morinousagisanさん

4.0

大阪の美人さんや個性的な人ががたくさん、飾られていましたね。

見終わるとおぼろげながら、「これが大阪かしら?」とも???
是非、間口を狭くして『これが大阪の』とわかる展覧会も今後、お願いしたいです。(勉強不足なのを棚に上げて、です。)
北野恒富と続く門下の中村貞以、生田花朝、木谷千種、が私は気に入りました。
恒富さんの描く人物、「目が、目が・・・」です。「鏡の前」「暖か」などは見ていると画中に引込まれそうで怖くなります。「摘草」を見ると安心します。
菅楯彦、生田花朝の作品は風俗、芸能、祭礼と大阪文化の奥深さを色彩豊かに表現し大阪らしさを感じました。

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シンディさん、さいさん、morinousagisanさん

4.0

悩んだ。

期待値が高かった割に、正直に書くと「わからなかった」というのが一番の感想です。
前期早々に行って、これから後期行きますけど、未だに悩んでます。

思いのほか感想が上がってますね。
それだけ期待値があって、評価があるのもわかるんです。
それぞれの絵や、船場の商人文化の紹介、大阪画壇の紹介等々、意味はわかるし、いいなぁとも思うんですよ。
特に今までそれほど紹介されてこなかったり知らない画家さんたちの絵は見ていて単純に楽しかったです。「いいねぇ!」って感じです。
東京ステーションG、企画外れなし伝説爆走中ですよ。間違いなく。
なんですけど・・・。

一番最初に書いた感想は
「私が(というかきっと多くの方が)真っ先に思い浮かべたのは、谷崎潤一郎の「細雪」=船場文化、商家が栄え育んでいった商業的側面も含んだ文化的なイメージでしたが、
そちらも包括しつつ、非常に体系的に沢山の画家が紹介されています。
初めてお目にかかる画家さんが多い。」
なんですけど、じゃあその特色を「船場はあっさりです」と説明されました、として、この展示で本当にわかったんかい?と言うとノーなんです。
そこが悩みどころ。そんな簡単にわからない。
単純に「あなた、大阪の日本画ってどんなだと思います?」って聞かれたら、この展示見た後でも、自分は答えられないなって思いました。

どうしてなのか悩みに悩んで辿り着いた理由は2つ。
画壇として紹介されてる方が描いてる絵に特に統一感があったわけじゃないというのが一つの理由。
さらに船場のパトロンたちが求めた「あっさり」な絵と、個々の絵のイメージが結構はなれてて重ならないのがもう一つの理由かと・・・。
あくまで想像なんですけど、パトロンには「あっさりなのよろしく~」って言われたらそういうのを描いて、他では自分の好きなように描いて、ってことなのかなぁと。
そうすると、船場文化と画壇を分けて展示する意味も理解できる。
だけどそれは「あっさり」が極まっていく中で、違う方向にも向かっていくということで・・・う~ん、やっぱりこの展示だけだと把握しきれないことが多過ぎ。

いや~・・・これ、内容がよかっただけに相当ハードル高い・・・。
これこそ第2弾がないともやもやし続けることになりそうなので、東京ステーションGさんには是非是非引き続きお願いしたいところです。

最後に、アートアジェンダ… Read More

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Nine Livesさん、シンディさん、murakamiさん、uchikoさん、Boodlesさん、他3人

3.0

おもろいかな大阪の日本画

北野恒富に惹かれて鑑賞を決めた。
前期を逃したのが、ちょっと残念だが、それでも充分満足できた。
妙な生々しさが心に残るの。
そしてその一派や、中村貞以、島成園もとても興味深く拝見した。
綺麗だけで無い、人の体温を感じるおもろさがある。

ただ、自分が文人画、南画、船場派にうとく、けっこうな数があったので、
ちょっとついて行けなかった……。
バランス的に北野恒富的日本画の方を多くして欲しかった。
あと、会場的に屏風の展示で、下がれないのが痛い。

5月24日(水)2時半入館。混雑無し。

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シンディさん、morinousagisanさん、komagatayaさん、さいさん

5.0

大阪 恐るべし!! 大阪画壇の底力に感服。

大阪は日本の大都市。近世よりお金が沢山動いた街なのだから、当然優れた文化芸術が流れ込み集まり、それらに日常的に接して育った人たちの中に、優れた担い手も生まれたはずで、まさに豊かな商人達の支援を受けた個性豊かな画家達が、沢山育っていたのだ。今回の展覧会は、「日本画」といえば京都か江戸(東京)と、思ってしまう人々の認識を、徹底的に覆してくれた。2021年ステーションギャラリーで「コレクター福富太郎の眼」展があったのだそうだが、私は当時コロナ禍でほとんど展覧会を見に行けていない状態だった。なので今回の作家さん方は、私にとってほとんどが初見。なのに凄い!! 入ってすぐから、もう驚きと興奮でぐいぐい引っ張られた。豪奢な花鳥画、祭りや風物、関西では当たり前のシーンの切り取りなど、今まで見たこともない日本画が、そこにあった。方向性も多種多様で底時からを感じる。でありながら皆、話し声まで聞こえて来そうな、あふれんばかりの自然な魅力に満ちていた。もう既に皆さんが沢山書かれているので今更なのだが、女流画家さんも多い。大阪のおばちゃんたちはやはり、パワフルに、それでいて優しく、画壇を引っ張っていたのだろう。展示替えがあったようなので、もっと早くにきていればよかったと、後悔した。

THANKS!をクリックしたユーザー
シンディさん、仁紫さん、morinousagisanさん

5.0

ひと癖も二癖も有る画家が大挙してやって来た

素晴しい展覧会。
北野恒富の徐々に妖しく変わっていく絵柄が楽しい。
清純な少女や意志の強い女性、そして、しなやかな指先がほんのり赤く虚ろな目の妖艶な女性まで。

東京、京都などの行儀の良い官展画家と違い、豊かな商人達の支援を受けた個性豊かな画家達の共演が面白い。
女性画家が多く活躍出来たのも、格式張る事なく作品の持つ魅力を見抜き求めた旦那衆の懐の深さからだろう。

菅楯彦と弟子の生田花朝の描く大阪の庶民生活と祭りの風景は、同じく失われつつある江戸の暮らしを描いた鏑木清方を彷彿させる。

特に気に入った作品は島成園の「祭りのよそおい」
綺麗な着物、白足袋を履いた足元の裕福そうな三人の娘をちょっと離れた所から見つめる娘。
物語の一場面を見ているようで切なくなる。

前後編で作品の入れ替えが有る。
音声ガイドはスマホでアプリをダウンロードして自前のイヤホンを利用する。
ショップは絵葉書の種類をもっと揃えて欲しい。
5/16からの後編も楽しみだ。

THANKS!をクリックしたユーザー
シンディさん、Nine Livesさん、morinousagisanさん、micco3216さん

5.0

これは面白い

展示室入った瞬間に、あ、これは大当たり、面白そう!と思いました。
失礼ながら知らない画家がほとんどでしたので、次はどんな作品なのか、ワクワクしながら回りました。

妖艶すぎて飾る場所に困りそうな女性像(笑)、慈愛に満ちた母子像
描きこまれた孔雀、咲き乱れる色鮮やかな花々
墨一色だけれども生命力にあふれた松、中国絵画を思わせる賢人図
祭りや雅楽といった風俗

江戸後期から第二次世界大戦後くらいまで、多種多様な作品に、大阪画壇の底力を感じました。女流画家の活躍ぶりも素敵でした。

ほぼ展示替えになるので、これは後期も行きたいですね。
会場内のチラシ置き場で、絵柄違いのフライヤーが4種類あるのを発見!
一枚ずつ、いただきました。掲載作品が微妙に違うのも嬉しいです。

THANKS!をクリックしたユーザー
シンディさん、Nine Livesさん、fumiko773さん、morinousagisanさん、micco3216さん

4.0

大阪の風を感じる

日本画といえば京都画壇と江戸画壇。大阪の日本画とはどういうものだろうか。島成園や木谷千種は知っているけれど、などと思いながら来てみると、新鮮な驚き。京都や江戸と違う、商人の街大阪の個性のようなものを感じる。気取りのない親近感というべきか。女性画家が多いというのも、大阪ならではのように思われる。チラシにも使われている中村貞以《失題》には、不思議なおもしろさ。火傷で手指の自由がきかず合掌描きによったという。島成園《祭りのよそおい》は、子供たちを見る目のやさしさ。そして、北野恒富の女性画。大阪弁が聞こえてきそうな、大阪の風を感じる作品ばかり。

THANKS!をクリックしたユーザー
シンディさん、Nine Livesさん、morinousagisanさん

5.0

いやはやの浪花パワー

こんなに多くの大阪パワーをまとめてみるのは初めてだ。
いくつかはどこかで見た記憶があったが、こんなにまとまると大阪の力が漲っている感じ。
大大阪時代のパワーかな?
特に女性陣の力がすごい。年末に大阪中ノ島美術館で女性画家の展覧会が開催予定のようなので、行ってみようと思う。
パワーに圧された展覧会でした。

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シンディさん、Nine Livesさん、はるにゃんさん、morinousagisanさん

5.0

近代大阪の日本画の諸相が看取できるおすすめ展覧会

関東在住だとなかなか観る機会の少ない近代大阪の日本画が各会派毎に展示されていて、体系的に大阪画壇が理解出来ます。全国区の北野恒富、島成園作品は名品多数、他の作家の作品も佳品揃いで見応えあります。キャプシヨン、パネルも簡潔、的を得ていてストレスなく観覧出来ます。後期も名品多数、是非行きます。近代日本画好きな方は特におすすめです。

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シンディさん、Nine Livesさん、はるにゃんさん、morinousagisanさん
  • 4
  • BY TK

4.0

女性の活躍が印象深い

大阪の知り合いが何かにつけて
「東と西の芸能、文化における違い」のような比較をする
そんなに違うのかな?と感じなくもないのだけど

この展示のように分かりやすく解説されると
確かに違うのだなと納得せざるを得ない

第一章の「北野恒富とその門下」だけでも満足度が高い
北野恒富の艶やかさ、
門下生それぞれのはっきりとした個性ある作風
これは楽しい

全体的に女性が活躍する土壌があったことが
展示の構成からも感じられるのだけど
個人的に興味深かったのは第五章の船場派の作品だろう
気取らない身近にあるのが当たり前のような
すっきりとした作風はとてもとっつきやすく気持ちが良い

展示数も多いので時間をかけてじっくりと楽しみたい展示だ

THANKS!をクリックしたユーザー
シンディさん、Nine Livesさん、morinousagisanさん、さいさん、micco3216さん

5.0

初見の画家が大充実!

大阪の日本画、楽しかったです!

未知の作家の多彩な作品ばかりの充実した空間でとても面白かったです。
なんとなく情感溢れる作品が多い感じで女性画家が多いのも印象的でした。
庶民や市井の人々に向けて描いたからなのかもしれません。

お気に入りは22歳で病没したという三露千鈴(みつゆちすず)《秋の一日》です。
幻想的な色彩と優しげな雰囲気、松園清方とはまた違う美しい人の立ち姿に胸を打たれました。すごくイイです。
他に島成園、木谷千種、深田直城、矢野橋村、田結荘千里(たいのしょうせんり)などが良かったです。

空いていてどの作品もじっくりと鑑賞出来ました。近代日本画ファンにはオススメです。
前後期で大幅な展示替えがあるので後期も伺います!
年間パスポート再開もお願いします!

THANKS!をクリックしたユーザー
Nine Livesさん、fumiko773さん、シンディさん、さいさん、uchikoさん、他2人

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