5.0
天才絵師
妖しく輝く天才絵師の金蔵さん。土佐の地で今も蝋燭の灯りに揺らめいて、見た人の心を決して離さないその魅力は刻まれます。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ - 日本全国321の美術館・博物館と601の開催中&開催予定の展覧会をご紹介中!
土佐の絵師・金蔵(1812~76)は高知城下で生まれ、幕末から明治初期にかけて数多くの芝居絵屏風をのこし、地元高知では「絵金さん」の愛称で長年親しまれてきました。歌舞伎や浄瑠璃のストーリーを極彩色で絵画化した芝居絵屏風は、同時代の絵画のなかでも一段と異彩を放つものです。絵金の屏風は、今なお夏祭りの間に神社や商店街の軒下に飾られ、提灯や蝋燭の灯りで浮かび上がる画面は、見る者に強い印象を残しています。
1966年に雑誌『太陽』で特集されたことを契機に、絵金は小説・舞台・映画の題材として取り上げられ、1970年前後には東京・大阪の百貨店で展覧会が開催されるなど一時ブームとなりました。高知県立美術館では1996年と2012年に回顧展が開かれていますが、芝居絵屏風の多くが神社や自治会などに分蔵されており、それらをまとめて観られる機会は滅多にありません。
近年、高知県香南市赤岡町に絵金蔵が開設され、香南市野市町には創造広場「アクトランド」(現・アクトミュージアム)の絵金派アートギャラリーがオープンするなど、絵金の画業を再評価し、作品を保存・研究・展示する環境が整ってきました。高知県外で半世紀ぶりとなる本展は、あべのハルカス美術館(2023年)、鳥取県立博物館(2024年)へ巡回し、いよいよ東京での開催です。
サントリー美術館は「生活の中の美」を基本理念としています。「夏祭りに夕立が来たら、屏風より先に提灯を片付けた」と語られるほど、絵金は生活に溶け込みつつ、高知の文化のなかで大切に受け継がれてきました。東京の美術館では初の大規模展となる本展を通じて、絵金の類稀なる個性と魅力をお楽しみください。
| 会期 |
2025年9月10日(水)~2025年11月3日(月・祝)
|
|---|---|
| 会場 |
サントリー美術館
|
| 住所 | 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階 |
| 時間 |
|
| 休館日 | 火曜日 |
| 観覧料 | 一般 1,800円(1,600円) 大学生 1,200円(1,000円) 高校生 1,000円(800円)
|
| TEL | 03-3479-8600 |
| URL | https://www.suntory.co.jp/sma/ |
5.0
妖しく輝く天才絵師の金蔵さん。土佐の地で今も蝋燭の灯りに揺らめいて、見た人の心を決して離さないその魅力は刻まれます。
4.0
20251005
ちょっとびっくりな芝居絵屏風。
しらないまま見に行った私がわるいのか?
でも、すごい迫力とそれを愛する土佐の方々の熱量に脱帽。
5.0
外連味たっぷりの人物、鮮やかな衣装、背景に描かれている異時同画法、迫力ある芝居絵屏風がずらり。
4階から3階の吹き抜けは、実際の夏祭りが再現されて屋台?の台に屏風を展示。
屋台の下をくぐりながら進み、下から見上げていると、展示室の照明が昼・夜と切り替わり、夏祭の現場にいるような雰囲気に。ステキな展示方法でした。
この部屋は、撮影可でした。
実際の夏祭りの録画の上映では、屏風を素手で扱っていてちょっとびっくり。
でも、地元で大事に伝えている様子が伺えて、ほっこりしました。
がっつり描きこんだ屏風のほかに、絵馬提灯、風俗絵巻、下絵もありました。
ささっと描いたスケッチの巧みなこと!
男雛が踊る「紙雛図」は軽やかで愛らしく、濃ゆーい芝居絵屏風とはまた違う魅力がありました。
前期・後期を制覇できて大満足(笑)
これだけの絵金作品が集まるのは、めったにない機会でしょう。
凄惨な場面も多いので、お子さんは怖いかも。
これからも地元で大事に、継承してください。
東京まで来てくれて、ありがとう~
4.0
幕末明治期の高知の祭り文化がうかがえます。二曲の正方形の屏風の画面一杯に、血みどろ、情念、物語をテンコ盛り。一枚の屏風絵で、芝居小屋を移設したような趣を楽しむのでしょうね。
冒頭の展示では、昼、夕、蝋燭、3つの光での見え方を比較しています。なるほど、これは夕光、蝋燭光でみるものだ、と実感。機会があれば、実際の祭りを訪れてみたい。
5.0
絵金のことは知らず、予備知識のないなかで見に行きました。
一番最初に目にする作品は夏祭りのように照明が暗くなり絵の迫力があります。
どの作品も絵の話や人物の説明があるので絵の背景がわかります。
屏風絵は初めて見ましたが、まず大きさに圧倒されました。
登場人物の表情に目が奪われますが、
よく見ると帯締めの模様が描かれているなど緻密に描かれているなあと思いました。
屏風絵のテーマとして仇討ちなどが多いせいかどの人物も憤怒や悲観などの表情が多く
笑顔の人物がほぼいないことが印象的でした。
高知の夏祭りでは夜、ろうそくの明かりでこれらの屏風絵を見るそうです。
暗いなかでみたらさぞ迫力があるでしょう。
4.0
1970年前後にブームがあったらしいけど、さすがに知らない。高地の夏祭りの夜にお披露目されることが多いそう。私は漫画「ギャラリーフェイク」で初めて知った。実物観るのは初めて。
すごい大衆的なドロドロで血みどろ。血しぶきだけを見ても、国芳・芳年のようなスタイリッシュさは微塵も無い。うっかりすると見世物小屋の匂いまでしてきそう。ある意味強烈な個性で、弟子や周辺の絵師の作品もあったのだが、それらはまったく気配が感じられない。絵金独自の作風は血が騒ぎワクワクしてしまう。
知ってる題材もあるのだが、どれも無惨で怪しすぎる。よくもまぁ受け継がれてきたものだとも思った。
3階吹き抜けの再現の展示だけ撮影可だったけど、本物を熱帯夜の外気で見たら寝苦しくて堪らないだろう。
ジュニア向けのシートが用意されていたけど、これを見せるのかぁ?
9月25日(木)2時入館。混雑なし。3階吹き抜けの部屋のみ撮影可。
4.0
実際にどういう感じてこれらの作品が飾られるのか
それが感じられる構成になってるのはすごくうれしい
絵馬台にかざられたのを見上げるのは何んともいいものだ
動きと迫力の感じられる表情の歪みや力の入る肢体
釜淵双級巴のシリーズも見ごたえがある
これはいいなあ。実際に祭りの場で観れたらワクワクするだろうなあ
各展示にどういう物語のどういう場面かの解説があるのもうれしい所
しかし、絵金のかいせつがなんだかんだと「謎の一つである」みたいに締めくくられてて謎しかないジャンみたいな気持ち(笑)
4.0
「絵金(弘瀬金蔵)」? 高知では有名? こんな絵金祭り(今でも催されている)のことも絵金蔵のことも、今まで全然知りませんでした。高知県下では、屋外使用を主としていながらも、約200点の絵金の芝居絵屏風類が現存しているのだそうです。これほどしっかり保存されていながら、親しまれながら、分からないことだらけ、いろいろ謎の多い絵師なのだそうで‥、いよいよ面白いです。これ、多分、東京で見られるの、凄い貴重な機会なんでしょう。サントリーさん、ありがとうございます。
入って最初の作品で、照明のある状態と蝋燭?の燈のゆらめく赤い光の状態を見せられ、その違いを観覧者の誰もが実感。次々に展開される芝居のクライマックスシーンを描いた「血みどろ絵」や元祖ジョジョ立ち「見得姿」。衣装に場面構成。とにかく目が離せません。大量の、土佐独特二つ折り屏風の「芝居絵」に「台提灯絵」を見るのは初めてです。恐ろしい絵の多い一方、稚児は本当にちゃんと可愛らしいのも良いです。そしてその可愛らしい子を守りたいという、大人の必死な愛情や優しさもちゃんと、ちょっとした指先使いや身体の傾きなどで表現しているんです。絵がとりわけ上手い!とか何とかいうモノではなくて、その場面のとらえ方が良いんですよね。それに一枚の中にも時間の流れがちゃんと見えています。魅せられました。晩年病で右手が利かなくなっても、左手だけで描き続けたとか。凄すぎます。サントリー美術館の大階段室吹き抜けの大空間を生かして並ぶ、両面絵馬台の櫓は、迫力を更に上げてくれていました。この部分のみは撮影も可です。
平日午前、空いていました。これ、見た方が良い展覧会だと思います。
展覧会会期中、美術館6階ホールにて「絵金への誘い」(制作:香南ケーブルテレビ)が無料上映されているとのことでしたが、5分で、今ならYouTubeでも見ることが出来ます。他にもサントリーさんの関係で色々なVTRを見られます。予習がわりに見て行かれるのも良いかと‥。
文化9年(1812)、江戸時代中期の土佐藩、高知城下に生まれた絵師。
明治9年(1876)に64歳で亡くなるまで、数多くの芝居絵を描き残している。人物も表情や仕草、着物の柄に各種小道具、大道具・・・あらゆるものを流麗な筆運びにより、忠実に再現…readmore
5.0
最初に絵金作品に出合ったのは2020年の江戸博開催の特別展「奇才―江戸絵画の冒険者たち―」で2作品が展示されていて、いつかまとめてこの類を見ない芝居絵屏風を観てみたいと思い、ようやく実現!代表作多数に弟子の作品や絵巻、肉筆軸装作品と満足の内容でした。ライティングの工夫やセットも豪華!前回の英一蝶展を含め本年度マイBEST5に入る展覧会でした。後期も行きます。
4.0
絵金の芝居絵をたっぷりと都心で鑑賞出来る貴重な機会です。
極彩色の派手な絵面にインパクトがありますが相当巧い人なんだなと思います。
手の動き、特に小指の表情が豊かで魅力的です。
大阪で見てから特段歌舞伎に詳しくなったわけでもないのでキャプションも参照。
3階吹き抜けの屋台づくりの箇所が写真撮影可能でした。
4階の階段脇から横目に見られるのも嬉しい。
ハルカスも雰囲気のある展示構成だったし絵金だと中の人は張り切っちゃうのかなぁ。
サントリーも照明による明るさの変化で絵金作品を楽しめる箇所がありました。
後期展示替えも楽しみにしています。
4.0
2023年に大阪でも見たんですが、そのときの感想は「こんな場面ばかり描かなくても…」でした。
「血みどろ絵」という先入観とこちらの鑑賞経験の浅さで、楽しみにしていた割にはあまり…という感じでした。
もっとも、そのときは手長足長が見たかったので、その点はよかったです。
2年経って、再チャレンジしたら、あら不思議。
血みどろの場面よりも背景に描かれている刃傷沙汰に至るまでの細かい場面に目が行って、戯作から絵を起こすとこうなるんだろうなと納得しました。
ドラマチックな場面じゃないと絵にならないですからね。
それにしても、描かれる命の軽さといったら!
ちょっと怖くなりますね。
発色のよい屏風絵もいいですが、掛軸と白描画がよかったです。
赤いまわしの『力士図』は顔がきれいすぎて、女性っぽいんですよね。
白描画の『三人上戸』は泣き・笑い・怒りの描き分けが見事です。
タイトルにも書いた通り、今回、本物の手長足長は出品されていません。
とはいえ、絵金の屏風を飾るには不可欠と判断したのか、レプリカで対応してくれています。
なぜか3Dではない薄っぺらい作りにしているので、本物を見たことがあると笑っちゃうんですが、見ているうちに屏風絵の濃さと相殺されるのかペラペラでもいいじゃんと思えてきます(笑)
巡回展は記憶を引っ張り出したり、忘れていた部分を再確認したり、いろいろ楽しめるから、ほんと好き。
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿は、
こちらから。ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
東京都港区で開催中の展覧会
伊達競阿国戯場 累 二曲一隻 香南市赤岡町本町二区 【通期展示】
花衣いろは縁起 鷲の段 二曲一隻 香南市赤岡町本町二区 【通期展示】
浮世柄比翼稲妻 鈴ヶ森 二曲一隻 香南市赤岡町本町一区 【通期展示】
釜淵双級巴(絵馬提灯) 第二十四 二十四点のうち アクトミュージアム 【通期展示】
義経千本桜 加賀見山旧錦絵(横幟)[部分] 河田小龍
一張 安政4年(1857) 高知県立歴史民俗資料館 【展示期間:9/10~10/6】
大阪会場展示風景
大阪会場展示風景