5.0
絵金の魅力が広い会場で味わえました
高知の絵金祭りに行った事があります。現地ではロウソクの火や、ちょうちんで観るという形でした。雰囲気は怖さをより感じるものでした。
ハルカスでは大きな作品もたくさん展示されていました。現地の展示を感じられるような演出もあり迫力がありました。
明るいので細かいところまではっきり見えて良かったです。色も凄くきれいで、大事にされてきた事がよくわかりました。
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謎の天才絵師とも呼ばれる土佐の絵師・金蔵は、幕末から明治初期にかけて数多くの芝居絵屏風などを残し、「絵金さん」の愛称で、地元高知で長年親しまれてきました。
同時代のどの絵師とも異なる画風で描かれた屏風絵は、今も変わらず夏祭りの数日間、高知各所の神社等で飾られ、闇の中に蝋燭の灯りで浮かび上がるおどろおどろしい芝居の場面は、見るものに鮮烈な印象を残しています。
本展は、高知県外の美術館で開催する初の大規模展です。幕末の土佐に生き、異彩を放つ屏風絵・絵馬提灯などを残した「絵金」の類稀なる個性と、その魅力について、代表作の数々で紹介します。
会期 | 2023年4月22日(土)~2023年6月18日(日) |
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会場 | あべのハルカス美術館 Google Map |
住所 | 大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階 |
時間 |
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休館日 | 2023年4月24日(月)、5月8日(月)、22日(月) |
観覧料 | 一般 1,600円(1,400円) 大高生 1,200円(1,000円) 中小生 500円(300円)
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TEL | 06-4399-9050 |
URL | https://www.aham.jp/ |
5.0
高知の絵金祭りに行った事があります。現地ではロウソクの火や、ちょうちんで観るという形でした。雰囲気は怖さをより感じるものでした。
ハルカスでは大きな作品もたくさん展示されていました。現地の展示を感じられるような演出もあり迫力がありました。
明るいので細かいところまではっきり見えて良かったです。色も凄くきれいで、大事にされてきた事がよくわかりました。
展覧会場には屋台が組まれ、照明落とした夜祭の雰囲気がとても心地よかった。
お囃子が流れていたわけではないが、頭の中には笛や太鼓や鉦の音が鳴っていた。
そして、屋台には絵金の絵が掲げられ、人は顔をあげてそれに見入る。
ああ、これ…readmore
4.0
土佐の絵師、金蔵の愛称「絵金さん」で、長年愛されてきたとの事ですが、今回初めて知りました。NHK朝ドラ「らんまん」で高知がフューチャーされている時でもあるので、今年は高知が熱いかもしれません。
「絵金さん」は、16歳のとき江戸で狩野派を3年学び、土佐藩家老のお抱え絵師になり、ここまでは順風満帆でした。が、その後、狩野探幽の贋作事件に巻き込まれ、追放され、叔母を頼って赤岡町の町絵師になり、数多くの絵が現在までも引き継がれています。芝居絵などは、描かれているその物語がわからないと、その絵の面白さも半減し、知識が必要だと思います。が、絵そのものが持つ迫力は、実物を見るだけでせまってくるものがあり、祭りの重要な装置であることを実感します。
4.0
大学の文化財保存の授業で出てきた絵金さんが高知県外で観れるということで出張ついでに鑑賞しに行きました。
展示された屏風はどれも恐ろしい場面や悲しい場面を描いているにもかかわらず、ぐっと引き寄せられる魅力がありました。
現地で展示されている様子を映した映像や写真などもありました。
美術というと敷居が高いような感じがしますが、暮らしの一部に入っていた絵金さんはまたちょっと違った感じがして何故か親しみやすかったです!
2部は写真撮影可でしたが、
実際に高知のお祭りで展示させているようなセットで雰囲気がすっごくよかったです。
美術館自体は広くないので1時間ぐらいで十分みてまわれました。
高知でも見てみたいなと思える展覧会でした。
4.0
絵金、結構面白かったです。
あべのハルカス美術館は初訪問、そこまで広くはないんですね。
第2章が夜の夏祭りを模したインスタレーション展示でココは写真撮影可能でした。
夜祭りのあのワクワクする感覚良いですよね。懐かしい感触。
絵金の上手すぎない絵だからこそ猥雑でいかがわしいあの感じになっていると思います。
いわゆる無惨絵や血みどろ絵といった作品が少なめだったのはちょっと残念かな。
あと歌舞伎に詳しくないと面白さは半減してしまいますね。
屏風絵が多く展示は結構アッサリめ、千葉市美術館あたりで開催して欲しいなぁ。
5.0
恐ろしいほどに美しいとはよく言ったもので、本当に、血みどろで極彩色で表情豊かで生々しい。開催会場がコンパクトで、それもふまえて見学にそんなに時間を要すると思っていなかったけれど、とても見応えがあってじっくりと時間をかけて楽しませて貰えました。
立地が観光スポットである高層ビルの上階なので、エレベーターでちょっと閉口します。帰りのエレベーターが、とくに。ですが、これは会場の問題であって、展覧会内容は素晴らしいものでした。
5.0
幕末土佐の絵師・金蔵。通称、絵金さん。
日本絵画初心者の私には初めて聞く名前で、芝居屏風というのも初見です。
画風としてはもう、ドロドロ。血は流れ、生首は転がり、顔は歪む。
これが高知の夏祭りでは、夜の神社で蠟燭の火に灯されて浮かび上がるというのだから
もう祭りというより肝試しか見世物小屋ですね。
とにかく表情がすごい。歌舞伎の見栄や睨みは序の口として、下唇をかみしめる苦悩の表情。毒殺しようとする老婆の狡猾な笑み。
(それら悪意に満ちあふれた顔がひしめき合っているのを見て、なぜかヒエロニムス・ボスの「十字架を担うキリスト」を思い出しました。)
それが、血や死体の中に大写しに描かれているのだから、見ていて嫌悪感すら感じます。でも、目が離せない。この嫌悪感が絵金の最大の魅力といっていいのではないでしょうか。
題材は、葛葉狐、先代萩、千本桜、五右衛門に仮名手本と芝居好きでなくてもタイトルは知っている。(でも詳しいストーリー知らない。。)ものばかり。
おそらく、昔の人は絵を見ただけで分かったんでしょうね。
そう思うと絵馬提灯などは字の読めない人でもストーリーがわかる。
西洋のステンドグラスに似た目的があったのかもしれない。
彼の絵もさることながら、今後はこういった物語にも触れていきたい。
そう思う展示会でした。
今年前半の観たい展覧会がどれも期待以上の良い展覧会で正直驚いている。
「絵金」最初に知ったのは「見世物大博覧会」@みんぱく でだったろうか。
「あやしい絵」展でも観たのかと思っていたところ、2020年の「奇才-江戸絵画の冒険者た…readmore
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