憧憬の地 ブルターニュ
―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷

国立西洋美術館

  • 開催期間:2023年3月18日(土)~2023年6月11日(日)
  • クリップ数:113 件
  • 感想・評価:16 件
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ポール・セリュジエ 《ブルターニュのアンヌ女公への礼賛》 1922年 油彩/カンヴァス 100.5x95cm ヤマザキマザック美術館
※展示は5月7日(日)迄
ウィリアム・ターナー 《ナント》 1829年 水彩 30x44cm ブルターニュ大公城・ナント歴史博物館
クロード・モネ 《嵐のベリール》 1886年油彩/カンヴァス 65.4x81.5cm オルセー美術館(パリ)
©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Adrien Didierjean / distributed by AMF
クロード・モネ 《ポール=ドモワの洞窟》 1886年 油彩/カンヴァス 65x83cm 茨城県近代美術館
アルフォンス・ミュシャ 《岸壁のエリカの花》 1902年 カラー・リトグラフ 75x35cm OGATAコレクション
アルフォンス・ミュシャ 《砂丘のあざみ》 1902年 カラー・リトグラフ 75.0x35.0cm OGATAコレクション
エミール・ベルナール 《ポン=タヴェンの市場》 1888年 油彩/カンヴァス 72.5x91cm 岐阜県美術館
ポール・ゴーガン 《海辺に立つブルターニュの少女たち》 1889年 油彩/カンヴァス 92.5x73.6cm 国立西洋美術館 松方コレクション
ポール・ゴーガン 《ブルターニュの農婦たち》 1894年 油彩/カンヴァス 66.5;92.7cm オルセー美術館(パリ)
©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
シャルル・コッテ 《悲嘆、海の犠牲者》 1908-09年 油彩/カンヴァス 263x347cm 国立西洋美術館 松方コレクション
リュシアン・シモン 《ブルターニュの祭り》1919年頃 油彩/カンヴァス 165x200.5cm 国立西洋美術館 松方コレクション
アンリ・リヴィエール 《連作「ブルターニュ風景」より:《ロネイ湾(ロギヴィ)》 1891年 多色刷り木版  226x349mm 国立西洋美術館
モーリス・ドニ 《花飾りの船》 1921年 油彩/カンヴァス 88.3x113.3cm 愛知県美術館
黒田清輝 《ブレハの少女》 1891年 油彩/カンヴァス 80.6x54.0cm 石橋財団アーティゾン美術館
山本鼎 《ブルトンヌ》 1920年 多色木版 368x287mm 東京国立近代美術館
※展示は5月7日(日)迄
岡鹿之助 《信号台》 1926年 油彩/カンヴァス 45.7x53.2cm 目黒区美術館
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

19世紀後半から20世紀にかけ、各国の画家たちがフランス北西端のブルターニュ地方を訪れ、この地を多くの作品に描きとめました。

本展では国立西洋美術館の「松方コレクション」をはじめ、国内美術館や個人コレクションおよそ30か所からブルターニュを表した作品約160点を選りすぐり、それぞれの画家たちがこの地に何を求め、見出したのかを探ります。

さらに、同じころブルターニュを訪れた日本の画家たちにも注目する初の展覧会となります。

◆ ブルターニュ地方とは?
フランス北西部、大西洋に突き出た半島を核としたブルターニュ地方は、古来より特異な文化圏を形成していました。断崖の連なる海岸線に岩々が覆う荒野といった雄大な自然、先史時代の巨石遺構や独特な宗教的モニュメント、ケルト系言語を話す人々の素朴で信心深い生活様式 — このフランスの内なる「異郷」は、19世紀になると人々の注目を集めるようになります。美術の領域でも、新たな画題をもとめる画家たちがブルターニュを目指し、以来この地は流派や国籍を問わず多様な画家たちを受け入れ、19世紀末にはポール・ゴーガンが率いるポン=タヴェン派やナビ派といった、美術史上重要な画家グループの誕生を促しました。またこの時代、日本は明治・大正期。黒田清輝や藤田嗣治など日本から渡仏した画家たちもブルターニュを訪れ、この地を主題とした作品を残しています。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2023年3月18日(土)~2023年6月11日(日)
会場 国立西洋美術館 Google Map
住所 東京都台東区上野公園7番7号
時間 9:30~17:30
  • (毎週金・土曜日は20:00まで)
    ※入館は閉館の30分前まで
    ※5月1日(月)、2日(火)、3日(水・祝)、4日 (木・祝)は20:00まで開館
休館日 月曜日 
※3月27日(月)、5月1日(月)を除く
観覧料 一般 2,100円
大学生 1,500円
高校生 1,100円
中学生以下無料
  • ※本展は新型コロナウイルス感染防止対策のため、日時指定制となります。事前に日時指定予約の上、来場ください
    ※会期期間中は国立西洋美術館券売窓口にて当日券をご購入いただけます
    ご案内可能な直近の時間枠を販売いたします。ただし、来場時に予定枚数が終了している場合がございます
    ※無料入場対象の方は日時指定予約は不要です。直接会場へお越しください。ただし、会場内の混雑等によりご入場をお待ちいただく場合がございます
    ※中学生以下、心身に障害のある方及び付添者1 名は無料(入館の際に学生証または年齢の確認できるもの、障害者手帳を要提示)
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
URLhttps://bretagne2023.jp/
SNS

国立西洋美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

国立西洋美術館 国立西洋美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

憧憬の地 ブルターニュ

フランス西部のブルターニュをモチーフとした作品を集めた展示。単一の画家ではなくこういう共通項で集めた展示は、日本人受けしないのかしら?大雨の日に行ったとはいえ、国立西洋美術館としてはゆったりとした客入りでした。
このような企画だからこそ展示されるような、ミュシャのビスケット缶容器やルドンの風景画は珍しさも合間って良いものを観た、と感じました。
同じ地方を描いていても、ドニの作品は相変わらずピンクがかって幸せそうな風景ですし、ゴーガンの描く少女はいつもどおり不機嫌そう。
そして、こういう集め方をされないとあまりまとめて観ることのない画家の作品が観られるのも楽しいですね。リヴィエールはブルターニュを描きつつ手法は浮世絵だなぁ、等々。

今回の展示で残念だったことは2つ。最終章が「日本出身画家たちのまなざし」だったのですが、それ以外の章の西洋画家と比べるとネームヴァリューがないこと。それと例えば先日の山種美術館「富士と桜」展の場合、日本人であれば誰でも「富士山と桜」を知っています。が、ブルターニュといえばこれ、というものは残念ながら思いつきません。
そのブルターニュ題材の作品を集めても「ああ、この画家が描くとブルターニュでもこうなるのか」という視点が持ちえませんでした。
とはいえ、流石に国立西洋美術館という質と量でした。

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4.0

画家たちを惹きつけたブルターニュ

昼過ぎからSOMPO美術館で「ブルターニュの光と風」を拝見し、その足でこちらへ。SOMPO美術館では終始ゆったり観られたので、西美の展示の人気ぶりに驚きました(いちばん混雑する時間帯に行ってしまった可能性もあり)。
2つの展覧会を拝見したことで、ブルターニュという土地のこと、そこに惹かれた画家たちのことがギュッと深く心と脳裏に刻まれました。ブルターニュを題材にした作品を通して、近代西洋画の表現の変遷(の一端)をうかがえたのも収穫。
お気に入りは、アンリ・リヴィエールの作品群。木版画って、ブルターニュの風景や人々や空気感を表現するのにとても合っていると思いました(ブルターニュに行ったことないけどw)

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4.0

洋画家たちの「憧憬の地」に、行ってみたくなった。

国立西洋美術館とSOMPO美術館でほぼ同時期、「ブルターニュ」を冠した展覧会が催されている。もちろん自分は行ったことのない地域だ。昨今の日本人がよく旅するフランスの地といえば、まずパリ、そして ニース、リヨン、マルセイユ、ボルドー、トゥールーズ、ストラスブール、映画好きならカンヌも、とそんな感じではないだろうか。人気のモンサンミシェルが近いので、訪ねる人も少しは居るかもしれない。フランス最西端、最大の半島で、周囲を海にかこまれ、イギリスとフランスに挟まれているそれだけで、何も知らないが、この地の厳しい歴史を想像してしまう。自分的には正直、子供の頃観ていた「NHK未来への遺産」のカルナック列石の印象があるのみだった。けれど、印象派をはじめ多くの画家たちにとって、ブルターニュはまさに「憧憬の地」、描きたい理想の場所だった様だ。かつて日本人洋画家たちも多く訪れているのには驚いた。自然、光、人、何がそんなに画家たちをひきつけたのだろうか。モネは滞在中に約40点ほどの作品を描いていて、そのほとんどが海岸や海を題材にした作品だそうだ。モネは、日時と光の加減によって違った雰囲気を見せる風景を、繰り返し描いた事が有名なので、よほどこの場所が気に入ったのだろう。クロード・モネ 《嵐のベリール(1886年)》《ポール=ドモワの洞窟(1886  年)》どちらもとても良かった。ポール・ゴーガンの《ブルターニュの農婦たち(1894年)》もなかなか良かった。他、印象的だったのは、アンリ・リヴィエールの連作「美しきブルターニュ地方」より:≪トレブルに停泊する船(1902年)≫、リュシアン・シモン《ブルターニュの祭り》、シャルル・コッテ《悲嘆、海の犠牲者》、そして藤田嗣治 《十字架の見える風景》、金屏風に洋画か描かれている小杉末醒《楽人と踊子》、久米桂一郎《林檎拾い》などがあつた。平日の朝一で開館前の列はどこへ行ったのか、会場内はとても空いていたので、他の人を気にしないで写真を撮る(写真可の作品も結構あった)ことも出来たし、近寄ったり離れたり、ゆっくり鑑賞することが出来た。もし機会があれば、モネのあの海岸を実際自分の目でも観てみたい、などと思ってしまたが、きっともう叶わないだろう。
余談だが、常設展の中、通常なら版画素描の展示室となっている場所で、小企画展が行われていた。これが「《RINGS》橋… Read More

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4.0

日本各地、海外との協力、力の入った展示

ブルターニュ地方というと、お菓子のブルトンヌ!
というイメージしか持っていなかったけれど
さまざまな画家が、都会とは違うこの地域の海、人々に憧れて旅をしたのだろう。

ゴーガンのポン=タヴェン派の時代は、日本では明治時代の半ば。
印象に残った作品は、アンリ・リヴィエールの
連作『ブルターニュ風景』のもの。
初めて知った画家で、シニャックに学び浮世絵の影響を受けたという。
作品解説を見なくとも、なんとなく北斎を感じられる画風が素敵だった。

モネ《ポール=ド・モワの洞窟》は
1年前に茨城県近代美術館でご対面して以来!色がキレイすぎる。

松方コレクションをはじめ、関東・関西近郊、茨城、岐阜、新潟、愛媛、広島、岡山など
国内多くの美術館とオルセー美術館などの海外からも協力を得て
こんなに多くを鑑賞させていただくことができた最高のGW!

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5.0

ブルターニュ尽くし

SOMPO美術館の「ブルターニュの光と風」展で「ブルターニュ」を予習した形となり、国立西洋美術館の「憧憬の地ブルターニュ」展で、さらに「ブルターニュ」を深める機会となりました。
「ブルターニュの光と風」展で初めて知った「バンド・ノワール(黒い一団)」、その代表メンバーであるシャルル・コッテの作品「嵐から逃げる漁師たち」とか「海」はいずれも雲行きの怪しい空ではありますが、黒い一団と称されるほどの黒さはなかったのですが、「憧憬の地ブルターニュ」展で「聖ヨハネの祭火」「夕べのミサ」「月光を浴びる舟」を見たときは、暗い絵であり、黒い一団が描かれており、まさに「バンド・ノワール」だと腑に落ちました。
我の強いイメージのあったポール・ゴーガンですが、初期の作品「ボア・ダムールの水車小屋の水浴」「ポン=タヴェンの木陰の母と子」を見ると、印象派の影響が色濃く表現されているのに驚きました。
「ブルターニュの光と風」展にはなかったアンリ・リヴィエール「満月」の木の表現を見ると、やはりアンドレ・ドーシェの「ラニュロンの松の木」への影響を色濃く感じました(答え合わせみないなことができて楽しい!)。
本展の目玉とも言えるブルターニュにおける日本の画家たちの足跡は、知らないことだらけで見応えがありました。黒田清輝の「ブレハの少女」は以前、アーティゾン美術館で見たことがあったのですが、その際は黒田清輝もこういう絵も描くんだぐらいの印象でしたが、これが「ブルターニュ」で描かれたことを知り、当時の女性が髪を露わにすることがない背景を知って鑑賞するとより人物像の輪郭が心に迫ってくるので、不思議な気持ちになっています。また、岡鹿之助がフランスで藤田嗣治から学び、ともにブルターニュへ行っている事実を知り、岡と藤田のマティエールの類似性に納得しました(藤田嗣治旧蔵トランク:住所の記載があったりしてリアルに感動!)。
こうして見てみると知っている日本画家の多くが、ブルターニュに訪れている事実から、やはりこの地には人を惹きつける何かがあるのだと感じました。

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5.0

ブルターニュ

第1章「見出されたブルターニュ」ではモネ「ポール=ドモワの洞窟」の海の色がとても美しく、ミュシャデザインのお菓子のパッケージもありお洒落で美味しそうでした。第2章「風土にはぐくまれる感性」はゴーガンの作品が多くて見ごたえあり。第3章「土地に根を下ろす」はドニ「花飾りの舟」が日本を感じさせる旗や提灯などが描かれていて色合いも明るくて綺麗でした。第4章「日本発、パリ経由、ブルターニュ行」では日本人画家が描いたブルターニュをまとめて見ることが出来て、構成としても満足感がありました。ブルターニュ地方の地図や風土の紹介もあり、ブルターニュを良く知らなくても楽しめると思います。国内にブルターニュを描いた作品がこんなに多いことに驚きました。最後に藤田嗣治のトランクを見ることが出来たのも良かったです。

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4.0

全国の逸品

日曜日の10時前に到着。混んでるかと思いましたがそれほどでも無い様子。展示室内はそこそこ人が居り、自分のペースで見学できる感じではないです。ストレスはそれほど感じず、撮影可能な絵画の前も混み合っている感じはしませんでした。展示作品の殆どは国内のものですが、ブルターニュだけに絞っているので壮観です。やはり目玉はオルセーからのゴーギャン含む第二章で、見応えがありました。個人的にはベルナールのボンタヴァンの市場が印象に残りました。また、第三章のコッテの「聖ヨハネの祭日」も良かったと思います。最後は日本人作家ですが、どれも見応えがありました。全体的に暗い色調が多いので明るい絵があるとホッとします。160点ほどですが、飽きることがなく、1時間40分くらいでした。時間指定がなくなるGW明けはもう少し混むと思います。

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Nine Livesさん

4.0

ブルターニュを感じられる展覧会

国立西洋美術館だからこそ集められる絵画の多さと質の良さを感じました。
展示会の構成もわかりやすく楽しめました。

導入部は、ブルターニュのイメージを来館者にさせるようなラインナップ。この後に展示される絵画にも度々出てくるモチーフがたくさんありました。少しでも何かを知ってから鑑賞すると、絵もまた違って見えてくることを実感しました。ビスケット缶のパッケージやポスター、ガイドブックなど関連資料も多いのも面白かったです。

最初は印象派の絵画からスタート。
モネはやはり人気で、みなさん写真を撮られてました。ブーダンの《ブレスト、停泊地》の空と雲はさすが空の王者。空にばかり目がいってしまいます。

続いては、ゴーガン。
タヒチに行く前と後では同じ女性の顔も違っていました。また、サリュジエの絵を初めてみましたが、宗教や風習の要素が含まれていて好みでした。《急流のそばの幻影、または妖精たちのランデヴー》は特に良かったです。

リヴィエールの連作は浮世絵の影響がわかるような構図。お気に入りの画家になりました。また林忠正との手紙も展示されてました。浮世絵をパリに広めた1人である林忠正との友好関係も見れて勉強になります。

その後も松方コレクションからドニ、コッテ、シモンの作品が続き、最後は日本画家たちの作品で締められます。
平日に行ったので人も多すぎず、快適でした。常設展も入れるので、ぜひ!

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5.0

ボンタヴァン派やナビ派のインスピレーションの原点

4/14、朝イチで行ってきました。
まず大好きなゴーガン、ベルナール、セリュジェ、ドニらのコーナーへ直行。ゴーガンやベルナールのクロワゾニスムが、なるほど、この陰影を帯びた土地柄と、一種神秘的な土着のケルト人の生活や信仰から生まれたのだな、ととても合点が行きました。それらを観た後にセリュジェ、リヴィエール、ドニらの作品を見渡すと、この地だからこそ、それぞれの特徴が活かされた絵が生まれたのだな、と実感できました。
ゴーガン以前のターナーや印象派が捉えたそれとは全く異なるように感じました。
その他、バンド・ノワールや日本人画家の描いたブルターニュの風景、習俗がこれでもかと展示されています。こんなに多くの日本人画家が異国の、そのさらに異郷に魅せられて訪れていたんですね。
日本人画家のでは、藤田嗣治の『十字架の見える風景』が簡素でありながら、静謐で彼の地の特徴と魅力を一言で言い表したようで非常に気に入りました。
また観に行きたいと思っています。
あ、新宿のブルターニュ展の方も俄然楽しみになりました。

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REPORT

ブルターニュあれこれ

当展を見に来る前に、地図でブルターニュの位置を確認されたかた多くないですか?
その地名は耳にすることはあっても、フランスのどこかというだけで、正確な場所がわかる人ってそんなにいないのでは?
私はまさにそう。Google Mapで調べま…readmore

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Nine Livesさん、morinousagisanさん、micco3216さん、uchikoさん、さいさん

4.0

ブルターニュ関連展示その2

先日SOMPO美術館の展示を見に行ったときに
上野の国立西洋美術館でも展示あったよな?と
ふと思い出したので、こちらにも足を運んでみた

どちらも「異郷の地」ブルターニュをテーマにした展示ではあるけれど
やはり構成、見せ方が全く違うので面白い

あくまで個人的な感想ではあるのだけど、
SOMPOの展示は荒々しい自然の景観の印象が強く
国立西洋美術館の展示は「人と人の生活の周辺にある景色」の印象が強いと思う

現地を訪れた日本人画家たちの作品もかなり多く
彼らの目で見、感じた景色をたっぷりと楽しむことができるのもよいところだ

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5.0

ブルターニュという切り口で展覧会が成立するなんて

ブルターニュというフランス北西の地をテーマに展覧会が成立するとは思っていませんでしたが、それだけ多くの画家がブルターニュに赴き作品を残していることに驚き。
タイトルにブルターニュと入っていれば分かるけど、そうでない作品もたくさんあって、これもブルターニュで描いていたんだと再認識させられる作品も多くありました。

本展では「異郷」と呼んでいますが、歴史文化的にパリを中心にしたフランスとは異質な土地だったんですね。かつては辺境の地で行きたくても簡単に行ける場所ではなかったのが、鉄道が通ることで旅行できる範囲に入り、観光地、別荘地として急速に人気が出たのがブルターニュだと分かりました。

ブルターニュといえばポン=タヴェン派、その代表はゴーガン。ゴーガンの画風がどのように変化していったかが分かるように複数の作品を時系列に展示してあるのは、とても分かりやすかったです。

会場での写真撮影は、最初の展示コーナー「ブルターニュ・イメージの生成と流布」が全てOK、他の展示コーナーではいくつかの作品がOKでした。代表的な作品が撮影OKが多かったので、ありがたかったです。

たまたま偶然のようですが、SOMPO美術館でも同時期に「ブルターニュの光と風」という展覧会を開催しています。SOMPO美術館では、ブルターニュを「辺境の地」とストレートに言っちゃってます。こちらも併せて鑑賞したいです。

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5.0

美しい風景に惹き込まれる

ブルターニュ地方を題材にした展覧会です。多くの画家達が描く美しい景色の数々に心奪われます。ポンタヴァン、ナビ派、総合主義といった美術史を追うことが出来るのもとても魅力的です。最終章ではたくさんの日本人画家が描くブルターニュが集まっていますが、ここも綺麗な絵がたくさんありました。総じてとても美しい展覧会で、大満足の星5つです!

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5.0

まさに憧憬の地

ブルターニュをこんなにたくさんの画家が描いているのか、
松方コレクションと国内美術館の作品でほぼ構成されており、国内にこんなにたくさんの素敵な作品があるのかと、驚きました。

ターナーの水彩画は、人物が大き目に描かれているのが珍しく、ミュシャのリトグラフは民族衣装も華やか。
ゴーガン、ドニは作品の点数も多めで、充実。

印象的だったのは、モネの「ポール=ドモワの洞窟」。青と緑の海の色、白い波、ゴツゴツしているけれども穏やかな色合いの陸地。絵の中の風景に吸い込まれそうでした。
面白かったのは、リヴィエールの多色木版の「ブルターニュ風景」の連作。浮世絵にがっつり影響されてます。
トリは藤田嗣治のトランク。ブルターニュの旅の終わりを告げる、粋な演出でした。

2列3列になるほどではなかったですが、そこそこ混んでました。
写真撮影は、最初の部屋と、各部屋のところどころにありました。
ミュージアムショップは、ブルターニュのお菓子や塩、マカロンモチーフの小物が充実。

2階の版画室で橋本コレクションの指輪を展示しているのに気づき、直行。
常設展は余力がなくなったけれども根性で(笑)、新収蔵品と初公開(セザンヌとピカソ)の3点だけは見てきました。

それにしても、松方コレクションは凄いです。
初公開のセザンヌも松方コレクションでした。
松方幸次郎氏に感謝。

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4.0

芸術家を育てた魅力溢れるブルターニュ

多くの画家を魅了したブルターニュ。パリや南仏と違い、なんて素晴らしい自然と伝統に満ちているのだろう。
あの絵もこの絵も此処で描かれた物だったのかと納得。
ゴーガンは初期のピサロ風からタヒチの女性を想わせる人物像への変遷が揃っている。
日本の新版画風のリヴィエールの木版画が面白い。サインの他に朱色で印まで有る。
ドニの明るい日差しが眩しい。
シャルル・コッテとリュシアン・シモンは伝統的な生活をする人々を明暗で描き分けている。
そして、明治大正時代の日本人画家も次々訪れいた。
坂本繁二郎は此処で馬を描く事にはまったらしい。
フジタは一点のみ。
岡鹿之助の信号台がとても好き。
絵や版画ばかりではなく、お菓子の缶、絵葉書や書籍、トランクなども展示されていて当時へタイムトリップ観光した気分。

一部展示替え有り。3/18~5/7,
5/9~6/11, 4/6~6/11の三種類

第一室は撮影可、他の部屋はカメラマークが有る作品のみ撮影可。

ショップでは特産のゲランドの塩やビスケットも購入できる。

SONPO美術館でも3/25から「ブルターニュの光と風」が開催され、ブルターニュ流行りだ。

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4.0

描きたくなる土地なのだろう

フランス、ブルターニュ地方。調べてみたら実に良い風景が広がっていて
100余年前だったら尚のこと、美しかっただろう事は容易に想像出来る。
そんなこんなでブルターニュの美しい景色を描いたものから、風俗、歴史などを
感じさせる作品まで色々楽しめる。特にゴーガンはまとまった数が見られるので
地味にありがたい。ただ、所々に自前のエッチング、銅版画の類いがちらほらあるので
かさ増し感は否めない。決して悪い訳じゃないけど、2100円払ってるんだから
もっと良いもん見せてくれよ、と思ってしまう。
個人的な見所としては、思いの外、日本人洋画家の作品が充実していた事。
黒田清輝、坂本繁二郎、岡鹿之助も良かったが、個人的なお気に入りは
金山平三の【林檎の下(ブルターニュ)】
林檎と言う割には赤が少なく全体的に明るいグリーンで統一されてて
爽やかで見ていて晴れやかな気持ちになる。
改めて思ったけど松方コレクションって凄いわ!

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出展作品・関連画像IMAGES

ポール・セリュジエ 《ブルターニュのアンヌ女公への礼賛》 1922年 油彩/カンヴァス 100.5x95cm ヤマザキマザック美術館
※展示は5月7日(日)迄

ウィリアム・ターナー 《ナント》 1829年 水彩 30x44cm ブルターニュ大公城・ナント歴史博物館

クロード・モネ 《嵐のベリール》 1886年油彩/カンヴァス 65.4x81.5cm オルセー美術館(パリ)
©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Adrien Didierjean / distributed by AMF

クロード・モネ 《ポール=ドモワの洞窟》 1886年 油彩/カンヴァス 65x83cm 茨城県近代美術館

アルフォンス・ミュシャ 《岸壁のエリカの花》 1902年 カラー・リトグラフ 75x35cm OGATAコレクション

アルフォンス・ミュシャ 《砂丘のあざみ》 1902年 カラー・リトグラフ 75.0x35.0cm OGATAコレクション

エミール・ベルナール 《ポン=タヴェンの市場》 1888年 油彩/カンヴァス 72.5x91cm 岐阜県美術館

ポール・ゴーガン 《海辺に立つブルターニュの少女たち》 1889年 油彩/カンヴァス 92.5x73.6cm 国立西洋美術館 松方コレクション

ポール・ゴーガン 《ブルターニュの農婦たち》 1894年 油彩/カンヴァス 66.5;92.7cm オルセー美術館(パリ)
©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

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