5.0
たっぷり。撮影可もたっぷり。
20250520
初めての大阪中ノ島美術館訪問。
やっぱり美しい。
上村松篁さんが小さい頃のデッサンが可愛くて、母の顔が見えてきた。
またお孫さんたちとの写真も優しいおばあちゃんで、違った面がみえている。
描くものは女性のみで、松篁さんのデッサンのみが男性?を描いたもの、というのも面白かった。
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京都に生まれた上村松園(1875–1949)は、京都府画学校をへて、鈴木派の鈴木松年と四条派の幸野楳嶺、竹内栖鳳に学び、並外れた努力を重ねて名声を築いた女性画家です。男性で占められていた明治期の美術界にあって、実力派として頭角を現した松園の存在は際立ち、秀逸な才能で早くから全国的に注目されました。文部省美術展覧会(文展)などで制作発表を行い、美人画の第一人者として大正から昭和期にかけて活躍し、74歳で亡くなるまで画業を全うし、ひとりの女性としても喜びや試練に満ちた豊かな生涯を送りました。松園は理想の女性像を模索し、制作において揺るぎない信念を貫き、描かれた気品ある清澄な女性像の数々は今日も観る者に深い感銘を与えます。
本展は、上村松園が誕生して150年の節目を迎えることを記念して、数々の作品によってその画業をあらためてご紹介する回顧展です。松園の芸術は、同時代に女性像を描いた鏑木清方や北野恒富などとは一線を画し、独自の理想を追求しました。また、傑出した女性画家の先駆者として、松園の存在は後進の指針となり、池田蕉園や島成園をはじめ多くの女性日本画家が誕生する契機となりました。四条派の伝統が色濃い京都画壇にあって、自ら美人画の系譜を切り拓いた上村松園は、多くの意味でパイオニアとしての運命を背負い、それを見事に成就したといえるでしょう。
本展は、珠玉の名作を含む作品群によって松園の画業を振り返ります。また、女性として初めて文化勲章を受章し、近代美術史に揺るがない足跡を残した松園芸術の真価を振り返る機会といたします。
会期 |
2025年3月29日(土)~2025年6月1日(日)
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会場 |
大阪中之島美術館
![]() |
展示室 | 4階展示室 |
住所 | 大阪府大阪市北区中之島4-3-1 |
休館日 |
月曜日、5月7日 ※ただし4月28日、5月5日は開館 |
観覧料 | 一般 1,800円(1,600円) 高大生 1,500円(1,300円) 小中生 500円(300円)
|
TEL | 06-4301-7285 (大阪総合コールセンター 受付時間:8:00~21:00 年中無休) |
URL | https://art.nikkei.com/shoen/ |
5.0
20250520
初めての大阪中ノ島美術館訪問。
やっぱり美しい。
上村松篁さんが小さい頃のデッサンが可愛くて、母の顔が見えてきた。
またお孫さんたちとの写真も優しいおばあちゃんで、違った面がみえている。
描くものは女性のみで、松篁さんのデッサンのみが男性?を描いたもの、というのも面白かった。
5.0
序の舞を見たいとずっと思ってまして、念願が叶いました。なかなか芸大には足を運べないので大阪までならと。透き通るような透明感のある美しさでした。他の作品も素晴らしく圧倒されました。
4.0
上村松園の大回顧展、良かったです。
松園は美術館で見る機会は多い方だけど特に好きな作家というわけではなく、
美人画であれば鏑木清方や北野恒富のほうがバラエティ豊かで見ていて面白いなぁと思っていました。
確かに本展でも植物画や動物画がちょっとあるだけでほとんどが美人画なので飽きはくるんです。
でも松園は極めて真摯に美しい人だけを描き続けたということはそれはそれでヤバイことなんだなと。
また松園の母親がかなり立派な方でそりゃあ松園は至高の美人画を極めるよなぁと。
ただ結構良い展覧会だけに出品しなかったのか出来なかったのかは分からないけど
東博の《焔》が出ていないのは本当に惜しいと思う。
本展出品作に対して焔があってこその松園だと思うので巡回無しなら尚更この会場で見てみたかったです。
撮影可能マークがあれば写真撮影可能。意外にあるなぁという印象です。
後期に重文2点が出るからなのか結構快適に鑑賞出来ました。
4.0
松園さん、関西のおばちゃんはそう呼んでしまいます。
ほんまに綺麗いです。凛として気品があって、男性が描く美人像とは違っています。
「色気がない」と言われたこともあったようですが、松園さん自身がこう生きてきたのだろうと思います。松園さんは、自分で考え、自分の人生を選んで突き進んでいきました。
本展の担当は、女性画家を研究し、サントリー美術館にも巡回した「決定版! 女性画家たちの大阪」も担当された学芸員さんです。
展覧会は、一貫した制作姿勢だった松園に通底するテーマに注目して構成されています。
『焔』観たい観たい!ですが、なかなか貸出されないようですね。残念です。
透け感がもう抜群に見事、薄物の着物に透ける下の模様、御簾や蚊帳などから透けて見える、袖先や襟元、襟足から見え隠れする差し色、季節や着物に合わせた帯の柄、女性のTPOを考えた髪形、帯の結び型と今のこれを描けと言われてもそうたやすいことではないでしょう。松園は席画などにも写生にいったり、神社仏閣、博物館の所蔵を写生したり、研究熱心で、古典籍や謡も作画の延長線上で習っていたのでしょう。謡は松篁さんも一緒に家で習っていたようで、謡の時は大きな声が出たと書いていました。
そうなんです、絶対的に後期展示がお薦めと私も思いました。
季節を描いたお軸などは、個人蔵が多いようで、松園さんに瀟洒な美人画を描いてもらいたいと思った方が多くいらしたのでしょう。
松園さんは、本当に理解ある母の存在あってこそでした。作画する母の姿勢を見て育った松篁さんは、松園の美人像が花鳥画に置き換わったようだと本展をみて思いました。
松園は、他の追随を許さない女性画家のパイオニアであったし、唯一無二の日本画家でしたが、女性画家たちがそれぞれの道を選んで其の道を進んだのもそれぞれの生き方であったと話されていました。
松園の描く女性は、松園の母と松園そのものでしょう。
4.0
東京国立近代美術館の中村麗子さんの講演を聞き、上村松園の生涯を学び、困難な人生を歩んでこられた心の強さの本質にお母様の存在があることを知り、また、無表情な能面の奥にある無限の表情を捉える眼差しに、常に燃やす静かな闘志を感じずにはおれません。
前期における中村さんのおすすめは「天人」でした。上村松園が天女を描くことは珍しいとの事でした。
まだ見たことがない「焔」の作品が今回出ないのが残念でした。次の機会に期待。
源氏物語繋がりで、「清少納言(1917-18年)」は、100年以上行方不明であったが、2021年に発見されたというエピソードをあとから知り、もっとじっくり見るべきだったとちょっと後悔…でも見ることができてよかったです。個人蔵だからか、絵ハガキはありませんでした。
3.0
上村松園が好きなので、早速行ってきました。前期と後期のパワーバランスがおかしい。代表作を見たければぜひ後期へ。昭和期の確立された様式美も、大正までのちょっと可愛らしい感じのものも、どれも好き。幸せな空間でした。
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