4.0
友人とじっくり楽しみました。
神奈川から関西へ訪れた友人と、丸1日、京都を堪能しました。
その中の一つが、この特別展でした。
雪舟伝説とあるように、雪舟の、国宝群にとどまらず、
後世に続く歴史も追える内容、
いかに様々な画家に影響を与えたか、面白く拝見しました。
ありがとうございました。
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日本美術史上もっとも重要な画家の一人とされる雪舟。六件もの作品が国宝に指定されていることが象徴的に示しているように、雪舟に対する現在の評価は突出したものがあります。しかし、それは単純に作品が優れているという理由だけによるのではありません。雪舟とその作品に対し、歴史的に積み重ねられてきた評価の上に、今日の高い評価があるのです。
本展では、主に近世における雪舟受容を辿ることで、「画聖」と仰がれる雪舟への評価がいかにして形成されてきたのかを検証します。桃山時代に雪舟の後継者を自称した雲谷派と長谷川派、雪舟画風を流派様式の礎とした江戸時代の狩野派はもとより、これら漢画系の画家とは異なる実にさまざまな画家たちが雪舟を慕い、その作品に学びながら、新しい絵画世界を切り開いていきました。
一口に雪舟受容といってもそれ自体複雑な性質を孕み、多角的に把握すべきものです。その多様な雪舟受容を通して、「画聖」雪舟誕生の過程を明らかにすることを目指します。
【FEATURE|内覧会レポート】
雪舟はなぜ画聖(カリスマ)になったのか―多くの絵師が憧れた雪舟の魅力に迫る
会期 |
2024年4月13日(土)~2024年5月26日(日)
|
---|---|
会場 | 京都国立博物館 Google Map |
住所 | 京都府京都市東山区茶屋町527 |
時間 | 9:00~17:30 (最終入場時間 17:00) |
休館日 |
月曜日 ※ただし、月曜日が祝日・休日の場合は開館し、翌火曜日休館 |
観覧料 | 一般 1,800円(1,600円) 大学生 1,200円(1,000円) 高校生 700円(500円)
|
TEL | 075-525-2473 (テレホンサービス) |
URL | https://www.kyohaku.go.jp/ |
4.0
神奈川から関西へ訪れた友人と、丸1日、京都を堪能しました。
その中の一つが、この特別展でした。
雪舟伝説とあるように、雪舟の、国宝群にとどまらず、
後世に続く歴史も追える内容、
いかに様々な画家に影響を与えたか、面白く拝見しました。
ありがとうございました。
5.0
入ってすぐのフロアでかなりの充実感がありました。そこから雪舟の作品と伝雪舟の作品の比較、また雪舟を師としてどれだけの画家が模写してきたかがよくわかる展示で、雪舟の作品の素晴らしさももちろん感じますが他の画家の作品にも興味を感じさせる素晴らしい展示でした。
雪舟没後500年余り、この間に「雪舟が何をどう表現しようとしたのか」を理解出来た人物は、雪舟の弟子筋から始め現在の専門研究者らまでも含めてほぼ皆無であるからには、「雪舟の後世への影響」などと言って展覧会を開いてみても、ただ…readmore
5.0
京博だけ、ということで東京から出向きました。兎にも角にも、国宝6件が勢ぞろいなので行かなくちゃ、本物にご対面しないと、と。
副題の通り、日本絵画の歴史はカリスマ雪舟が大きなの基点ということ、実によくわかる展示でした。「雪舟伝説」と銘うち、等伯・探幽・光琳・若冲・・・とその影響に関連付けてゆく画期的な展開構成なので、こうなるのですね。即ち、先ず最初の第一章のひと部屋になんと国宝6点大集結!からのスタートなのです。出し惜しみなし。リアル雪舟初心者としては、ここでいきなりのクライマックスです。ロープウェイで山頂に上りゆっくり尾根歩きして下山するような新鮮な楽しみ方でした。
リアル雪舟初めての身で最も強く印象付けられたのは《破墨山水図》。この、強弱濃淡はっきりした破墨の躍動感は、印刷物ではとてもわからないものですね。
4.0
後期展示となってもそれほど展示替えがある訳ではないが、それでももう一度じっくり雪舟を見たいと思いました。
雪舟の国宝作品だけでなく、伝雪舟も含め多くの雪舟と伝わる作品が展示されており、今後これほどの雪舟を私は目にすることがあるだろうかと考えて再訪しました。
3階の雪舟部屋も国宝展の時ほどに混んでおらず、皆さん譲り合い並べば十分に堪能できました(感謝)
これまで大陸に渡って画を学んだ日本人画僧はたくさん居たと思い込んでいたのでした。
雪舟に学び、模本を作り、伝え伝えられ、繰り返し繰り返し。
構図やモチーフ、モチーフの配置は雪舟様とでも言えそうだけど、端麗瀟洒、探幽は探幽だし、蕭白は蕭白でした。
何度見ても見足りないような気もしながら、展覧会場を後にしました。
鉄斎の異様な『妙義山図・瀞八丁図』を見ても、似ていな?と・・・
5.0
素晴らしい作品ばかりでした。
大胆な構図に力強い筆、細やかなその時代の生活感も伝わってくる緻密で繊細な画風と嬉しくなります。まさに画聖と仰がれるわけですね。
室町時代に明まで行かれ、偉業と画風を確立される情熱に感銘を覚えました。
後世に日本だけでなく外国にも影響を与えるのは十分にわかるところです。ちょうど同時期ラファエロが活躍していて西のラファエロ、東の雪舟の様です。
とにかく日本の長い歴史の中では、日本海側が表玄関だったはずがいつ頃からか太平洋側が中心になっています。
政治的なものは別にして芸術や歴史的には西洋美術に多大な影響を与えています。
今一度東洋の素晴らしさを見直す時ではないでしょうか。古代より鎌倉や室町時代までの数多くの芸術作品を観る意味でも、もう少し角度を変え広げてみる必要があるのではないでしょうか?
4.0
雪舟の国宝6点をまとめて拝見できるとあって、前売り券を買って行きました。タイトル通り、雪舟が如何にして画聖として奉られたか、ということが3フロアを使って見せてくれました。
今回、初めて知ったことは
・雪舟の弟子はそれなりにいたのに、流派としては一端途絶える。
・桃山時代に長谷川等伯と雲谷等顔が後継者として名乗りを上げる
・江戸時代には狩野探幽が雪舟流を取り入れる
といったあたりです。勉強になりました。
尾形光琳、伊藤若冲あたりが雪舟をフォローしていたのはほかの展覧会で見たことがあるので、特に驚きはなかったけど、改めて見ると、みんな雪舟が好きなのね、という感じです。最もへそ曲がりな曾我蕭白でさえ雪舟フォロワーなわけで、もう敵なしという感じ。
ふと考えると、現代の作家も雪舟をフォローしてますね。雪舟展を見る前に京都京セラ美術館で村上隆展を見たのですが、《慧可断臂図》へのオマージュとして《慧可断臂 心、張り裂けんばかりに師を慕い、故に我が腕を師に献上致します》(2007)という作品がありました。村上さん、雪舟展を意識してらっしゃるのね、とは思いましたが、雪舟展を見終えて改めて見ると、差し出されているのは村上さん自身の腕かもしれないな、と思えてきました。あと福田美蘭の作品にも《慧可断臂図》を使った作品があったし、李禹煥が「両義の表現」という本で雪舟を賞賛していたりする。現代作家から見た雪舟展なんてのを企画してほしいと思う今日この頃です。
5.0
「雪舟の国宝6点がそろう機会を見逃したくない!」というミーハーな気持ちで見に行きましたが、行って正解!
国宝・重文から伝まで、雪舟の作品だけでもお腹いっぱいなのに、その影響圏を面白い構成で見せてくれています。
「天橋立図」こちらは初めて知った国宝。よく見ると、寺社や島の名前が書き込まれていて、完全に旅行ガイド!あの風景を頭の中で再構築して描けるのがスゴイ。
「山水長巻」パネル展示のおかげで、初めて通しで見ることができました。この作品の良さは部分的に見ては伝わらないですね。山水画に描かれた人を探すのが好きなので、16メートルを十分楽しみました。
「梅潜寿老図」多くの画家が模倣している作品なので見るのを楽しみにしていたけど、茶色に変色していて、絵も色もほとんどわからない。辛うじて、笹の葉の緑が見える程度…、残念!
「四季花鳥図屏風」雪舟作は東博のやまと絵展に何度も通って見たので素晴らしいのは確認済み。雲谷等益の模倣の出来栄えはちょっと…。肝心の鶴はみすぼらしい姿になっているし、右隻の左下にあるはずの蓮と二羽の鳥はなくなっているし。雪舟作と並べて展示しなかったのは、比較されると可哀そうだから?
「富士三保清見寺図」一体、何点あるの?と思うくらい、同じテーマの作品を並べてました。模倣したくなる構図なんでしょうね。
「十六羅漢図」山口雪渓はまったく知らなかった画家で、絵柄を見ても雪舟の影響がわからない。どこ?と思ったら、「名前を一字もらいました」って。「自称・私淑の弟子」みたいな画家の作品まであり、雪舟ワールドがどこまでも広がっていました。個人的には羅漢図が好きだし、描き込みが多いのも好きだし、河鍋暁斎や現代作家の平良志季さんに通じる雰囲気があって、山口雪渓はお気に入りの画家になりました。
うれしかったのは曾我蕭白の「月夜山水図屛風」が見られたこと。最近買った蕭白展の図録(2005年・京博)にあり、気になっていた作品だったので、すぐに見る機会に恵まれてラッキーでした。
ちなみに、その図録の解説には「金泥の霞の表現のみなもとにいるのは岩佐又兵衛」とあるので、奇想の画家といえども、いろんな先達から学んでいるんだなぁと感心しました。
最初に結論から申し上げると、この「雪舟伝説」展は、雪舟という画僧の作品とそれに影響を受けた後世の画家たちの作品を観て知るには最良かつ最高の展覧会です。
とにかく集結した作品が完璧と呼べるぐらいの充実度で、附された解説も初心者…readmore
5.0
雪舟の国宝6件全部見られる!最高!以上!
いやまあこういう感想になっても仕方がないという凄すぎる内容です。
東博の四季山水図と京博の四季花鳥図の両重文もそのうち国宝に格上げされるでしょうし。
他の絵師、特に狩野派は雪舟フォロワーとしての一面を強調しているのでちょっと飽きが。
ただ曾我蕭白だけは憧憬しながらも人と同じことはしない自分だけが出来ることをやっていて最高。
なので基本は3階の雪舟フロアを中心に堪能しました。
京博特別展は3→2→1階と降っていく構成なのでどの展覧会でも夕方遅くは3階がとっても空くんですね。
雪舟展も例外ではなくて閉館1時間前は3階ガラッガラです。
山水長巻も並びがなくどの場面もじっくりと鑑賞できました。
慧可断臂図も独り占めでじっくり。雪舟国宝ではコレが一番カッコイイかなぁ。
ホントに滅多にない貴重な機会だと思います。お早めにどうぞ。
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