3.0
人によっては肩透かしを食らうかも
今までの彼の美術館での個展通り、どうも単純に完成が間に合わなかっただけなのでは?という絵が多い気がしてなりません。笑
最初のアトラクション的なインスタレーションや、すゞしろ日記の原画でうまく誤魔化されているような気がするというか、、。まぁ単純に考えてあの緻密な絵を一人の人間が何年もかけて完成させるということ自体が奇跡に近いのですが。
山口晃の絵画作品が見たくて期待して行くと、「これだけ?」と、人によっては肩透かしを食らう展示内容かもしれません。
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日本は近代を接続し損なっている、いわんや近代絵画をや。
写実絵画やアカデミズム絵画に対する反動としての、あるいはその本来性を取り戻すためのものが西欧の〈近代絵画〉であろう。が、写実絵画やアカデミズム絵画の歴史を持たぬ本邦に移入された近代絵画とはなんであろう。
西欧の近代絵画と日本の近代絵画を蔵する石橋財団コレクションを前にして、改めて、山口晃(1969-)はそう述べます。
今回のジャム・セッションでは、「近代」、「日本的コード」、「日本の本来性」とは何かを問い、歴史や美術といった個人を圧する制度のただ中にあっても、それらに先立つ欲動を貫かんとする山口晃を紹介します。
◆ 山口晃
1969年東京生まれ、群馬県桐生市に育つ。96年東京芸術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)修士課程修了。13年『ヘンな日本美術史』で第12回小林秀雄賞受賞。日本の伝統的絵画の様式を用い、油絵という技法を使って描かれる作風が特徴。絵画、立体、漫画、インスタレーションなど表現方法は多岐にわたる。国内外での展示多数。東京メトロ日本橋駅のパブリックアート、東京2020パラリンピック公式アートポスターを制作。
◆ 同時開催
創造の現場 ー映画と写真による芸術家の記録(5階 展示室)
石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 読書する女性たち(4階 展示室)
会期 | 2023年9月9日(土)~2023年11月19日(日) |
---|---|
会場 | アーティゾン美術館 Google Map |
展示室 | 6階展示室 |
住所 | 東京都中央区京橋1-7-2 |
時間 |
10:00~18:00
(最終入場時間 17:30)
|
休館日 |
月曜日 9月19日、10月10日 ※ただし、9月18日、10月9日は開館 |
観覧料 | 日時指定予約制 2023年7月7日(金)よりウェブ予約開始 ウェブ予約チケット 1,200円 当日チケット(窓口販売) 1,500円 学生無料 (要ウェブ予約)
|
TEL | 050-5541-8600 (ハローダイヤル) |
URL | https://www.artizon.museum/ |
3.0
今までの彼の美術館での個展通り、どうも単純に完成が間に合わなかっただけなのでは?という絵が多い気がしてなりません。笑
最初のアトラクション的なインスタレーションや、すゞしろ日記の原画でうまく誤魔化されているような気がするというか、、。まぁ単純に考えてあの緻密な絵を一人の人間が何年もかけて完成させるということ自体が奇跡に近いのですが。
山口晃の絵画作品が見たくて期待して行くと、「これだけ?」と、人によっては肩透かしを食らう展示内容かもしれません。
山口晃氏といえば、緻密な「現在過去map」を思い浮かべるが、展覧会では様々な作品を通して氏の新たな魅力を感じ取ることができる。例えば…
①セザンヌ作品の「油絵画家の視点による分析」が最高に面白い。
②雪舟作品に見る大陸の「あの景色…readmore
5.0
20231018
じっくり見て、やっぱり東京オリンピックっておかしな大会だったと再確認。
パラリンビックのポスターは良いけど。
俯瞰で街を見ると物語や歴史が浮き上がってくるのが面白い。
随分前からUP詩の「すずしろ日記」を愛読。
小さくて細かいところがいつも見にくいんだけど、パネルになってるとわかりやすいかも。
中断していたUP再講読します。
3.0
ジャムセッション、結構面白かったです。
山口晃を体感するというか脳内をチラ見するというか展示やギミックが効いていました。
流石日本美術界のトップランカーだなぁと感心しました。
好きな雪舟四季山水図の対面に発光している壁があって非常に見づらくて残念。
何らかの意図はあるとは思うのですが人の作品を見にくくするのは頂けない、自分のでやって欲しい。
会期後半が良いかもというのを目にしましたが特段気にせず見たいときに見れば良いと思います。
コレクション展は相変わらず充実。
他館からの川合玉堂の彩雨、清方の一葉の展示が嬉しい。イイ作品です。
金山平三が三作品、長谷川利行も見られて嬉しい。
山口晃のほうはそれなりに観客がいますがコレクション展は快適に鑑賞出来ます。
4.0
サンサシオンだとか「近代」だとか「日本的コード」だとか
よう分からんテーマだが、小難しい話を抜きにしても
山口晃の細密画は見応え有りです!!
会場内、作品の他にパネルが沢山あってセザンヌだとか雪舟だとかに
対しての考察だとかが細かに書いてあり読み応え抜群です。
個人的にはセザンヌってあんまり好きな画家ではなかったんどけど
山口の彼に対する考察を呼んで、ちょっと見方が変わりました。
少ないけどインスタレーションもあって良かった。
雪舟作品の中に入り込めるかの様な作品『アウトラインアナグラム』、良きです。
久しぶりに雪舟の『四季山水図』見たけど素晴らしかったなあ。
歳を重ねるとこーゆー作品が染みるのよね。
でもちょっとそのコーナーだけ暗くて見づらいのはご愛敬。
今なら特別企画として洛中洛外図屏風が見れます。
(このフロアじゃないけど)
見応え200%です!!
5.0
ネタバラシをしてはいけないけど、展覧会に足を1歩踏み入れた途端に、物理的に別世界に連れ込まれますよ!頭くらくら、この世に戻るのに這って出なければならなかった私。この世に這い出した後は山口ワールド全開!世間のセザンヌ好きには悪いけど、「なんでこんな面白みのない無難な絵(ファンの方すみません!)がみんな好きなのかなぁと常々思っていたのですが、その答えがちょっとわかりました!すずしろ日記おもしろし!山口晃ファンもそうでない人も一見の価値ありです。
4.0
まずは入口にある斜度15度の部屋で、自分の感覚の心許なさを体感できます。スキー場なら初心者コースの斜度なのに、エッジのない靴のせいで、まともに立っていられない(笑)
展示に関しては、とにかくテキスト(すゞしろ日記等)が多いので、立ち止まる時間が長くなりがちです。順路が示されていないので、見やすい作品をホッピングしながら鑑賞すればいいと思います。
印象深いのはパラ五輪モチーフの「馬からやヲ射る」ですね。パッと見、足で弓を操作しているように見えないのに、よく見るとたくさんの仕掛けを発見する。仕掛けに気づくことで、パラ五輪やそれに関係する事柄に考えを巡らすようになる。押し付けがましくなく、ちょっとだけ啓蒙してくれる作品です。
本展ではテキストのパネル展示が追加されていくようなので、会期後半のほうが作品を多く見られるという意味でお得かも。
関連展示にあった新収蔵品「街の窓」が、10月からのキュビズム展(@国立西洋美術館)のメインビジュアル「パリ市」に色合いが似てる…と思って調べたら、両方ともロベール・ドローネーの作品でした!
こういうのを見つけると、鑑賞がどんどん楽しくなる!
4.0
アーティゾン美術館で年に1回開催するジャム・セッション展。今回で4回目。基本、現代美術家の個展なんですが、アーティゾン美術館のコレクション、つまり石橋財団コレクションから作品を選んで、何らかのインスタレーションを組み上げる、という趣向です。というわけで、今回は山口晃さんが、アーティゾンのコレクションからセザンヌと雪舟を選んで、展示を構成しています。
ただまあ、セザンヌと雪舟だけでは済まないわけで、いくつかの絵画作品と、テーマとはあまり関係ない絶妙なインスタレーションで構成されています。ちなみにテーマは「「近代」、「日本的コード」、「日本の本来性」とは何か」というあたりだそうです。というわけで最初の《汝、経験に依りて過つ》という作品では近代とは関係なく、身体感覚を揺すぶられ、別のインスタレーションでは飛蚊症を体験し、最後の部屋では、まだ設営中な感じで、また見に来ないとなあと思わせるあたりは、さすがだなあと思います。
ちなみに、山口晃展としては凄いことに、最初から図録が販売されている。予約販売ではない。担当学芸員の方の苦労が偲ばれます。ただ、この図録、A3サイズで、ページを閉じないタイプです。それぞれポスターとして使用可能ということで、税込2200円です。あと、会場は撮影OKです。まあ、展示がどう変わっていくか、2回ぐらいは見に行きたいと思います。
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