3.0
住友財閥の財力
住友家の屋敷跡に建設された美術館は、六本木の高層ビルの中で木々に囲まれたオアシス的な施設でした。来訪日はとりわけ暑くて、地下鉄から延々と続くエスカレーターも暑くて大変でした。館内の涼しさは生き返ったようでした(笑)
住友財閥が収集した洋画のうち、印象派を中心に展示した企画でした。
大作と言えば印象派ではありませんが、ジャン=ポール・ローランスの「マルソー将軍の遺体の前のオーストリアの参謀たち」くらいのもので、多くの作品は派手さはないものの、安心して鑑賞できる佳作揃いでした。
中でも印象的だった藤島武二の作品は、氏の代表的な女性の精緻な横顔ではなく、窓辺に差し込む光を効果的に捉えた作品で、まさに「印象派に傾倒している」と感じられて興味深かったです。