浄瑠璃寺九体阿弥陀修理完成記念
特別展「京都・南山城の仏像」

東京国立博物館

  • 開催期間:2023年9月16日(土)~2023年11月12日(日)
  • クリップ数:54 件
  • 感想・評価:13 件
浄瑠璃寺九体阿弥陀修理完成記念 特別展「京都・南山城の仏像」 東京国立博物館-1
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国宝 阿弥陀如来坐像(九体阿弥陀のうち) 平安時代(12世紀) 京都・浄瑠璃寺
重要文化財 十一面観音菩薩立像平安時代(9世紀) 京都・海住山寺
重要文化財 十一面観音菩薩立像平安時代(10世紀) 京都・禅定寺
重要文化財 阿弥陀如来立像鎌倉時代・嘉禄3年(1227)頃 行快作 京都・極楽寺
浄瑠璃寺九体阿弥陀堂 画像提供:飛鳥園
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

京都府の最南部、木津川に育まれた風光明媚な一帯は南山城と呼ばれます。京都と奈良の間に位置し、独自の仏教文化が花開いたこの地には奈良時代や平安時代に創建された古刹が点在し、そこには優れた仏像が伝わります。

平安時代に貴族たちが極楽往生を願い、九体阿弥陀(9体の阿弥陀如来像)を阿弥陀堂に安置することが流行しましたが、九体寺とも呼ばれる浄瑠璃寺には当時の彫像・堂宇が唯一現存します。9体の阿弥陀如来像が並ぶ様子はまさに極楽浄土の世界を表わしています。

また、かつて恭仁京があった瓶原を山腹から望む海住山寺の檀像の十一面観音菩薩立像は、鋭く明快な彫りが魅力の平安時代初期の名作として知られ、10世紀末に東大寺の平崇上人が創建した禅定寺には、彫刻の造形が和様化し始めた時代の特徴を示す巨大な十一面観音菩薩立像が伝わります。そして、極楽寺の阿弥陀如来立像のように、鎌倉時代に奈良の地で活躍した慶派仏師の手になる仏像も存在しています。それぞれの時代に作られた仏像が伝わることは、この地が絶え間なく信仰の場であったことを表わしています。

本展は、浄瑠璃寺の九体阿弥陀の修理完成を記念して開催されるものです。南山城に伝わる国宝、重要文化財をはじめとする数々の貴重な仏像を通じて、その歴史や文化の奥深さを辿ります。

【FEATURE|内覧会レポート】
平安時代の仏像の変遷をたどる京都・南山城エリアの代表作が勢ぞろい

開催概要EVENT DETAILS

会期 2023年9月16日(土)~2023年11月12日(日)
会場 東京国立博物館 Google Map
展示室本館特別5室
住所 東京都台東区上野公園13-9
時間 9:30~17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日 月曜日、9月19日(火)、10月10日(火)
※ただし、9月18日、10月9日は開館
観覧料 一般 1,500円
大学生 800円
高校生 500円
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
URLhttps://yamashiro-tokyo.exhn.jp/
SNS

東京国立博物館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

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巡回展TRAVELING EXHIBITION

浄瑠璃寺九体阿弥陀修理完成記念 特別展「京都・南山城の仏像」 巡回情報
※巡回先は、全情報が載っていない場合もございます。最新の巡回先一覧は、展覧会公式サイトなどでご確認いただけますよう、お願いいたします。
また、会期が変更など開催情報に変更が生じる場合がありますので、お出かけの際には、公式サイトにて最新情報をご確認ください。

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

3.0

仏像を味わう

一部屋のみの展示ということで、展示数も多くなく、小ぢんまりとした印象。しかし、お客さんはたくさん入っていて、さすがトーハクという感じでした。
仏像はそれぞれ魅力的で、見どころ満載でした。
それぞれの造形的な美しさや表情など見入ってしまいました。
展示としては特に十一面観音の解説パネルが良かったです。パネルによって十一面観音の楽しみ方が増えました。

今回、何より素晴らしいと思ったのが修復をして文化財を守っていくということ。時が経つにつれ、劣化していくことは避けられません。そうした中で、修復をして文化財を次代に繋いでいくということは重要です。
今後とも国立博物館には文化財を守る役割を果たしていってほしいと思います。

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morinousagisanさん

4.0

良かった!

最終日に滑り込み。
入って早々に、隣に来た年配の女性が手を合わせて目を閉じて拝み始めたんですけど(笑)、半分(;^_^Aとなりましたが、半分わかるわ~って思いました。
長年大事にされたきたその具合というか、人の徳を引き出す仏様、力のある仏様って、見るとやっぱり感じるものがありますよね。
私今日もの凄く具合が悪くて、前日一日臥せってて、かなりフラフラで頭痛もひどかったんですが、見終わったら治ってました。年に何回かこういうことあります。
しかもこれを現地に行って全部見ることはかなり難しいので、本当にありがたや~です。

話題になってたのは千手観音ですよね。デザインが凄い。よくこんな風に彫ろうと思ったなぁとびっくりです。
どの仏様も良かったですが、自分が好きなのは、阿弥陀如来像の横で多聞天・広目天に踏まれる邪鬼。なんかめっちゃしょげている・・・(笑)かわゆす♡でした。
獅子に乗ってる文殊菩薩様がすらっとしてて素敵でぽお~♡っとしてるうちに頭痛が治ってました。
薬師如来のご利益じゃないの?と言われちゃいそうですね。素敵な薬師様3体もいらっしゃいました。実はあの小瓶から何か出ていたのかも・・・。
マニアには物足りないかもですが、私は多くない分じっくり見られて満足でした。

トーハクの展示する仏像、毎回いいですね。
次回も楽しみにしています。

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harukaさん、uchikoさん、Nikiyaさん、karachanさん、morinousagisanさん、他1人

3.0

狭め

部屋は1部屋しかないため、狭めでした。
ただ、ちゃんと興味深い仏像はたくさんあり見応えはありました。

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Nikiyaさん

5.0

浄瑠璃寺の阿弥陀如来像

現存する九体阿弥陀(9体の阿弥陀如来像)のうち1体が東京にいらっしゃっている貴重な機会に東博さんにお邪魔しました。
四天王の内、広目天と毘沙門天が両脇を固めて、この近さで鑑賞できるなんて贅沢の極みでした。

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さいさん、Nikiyaさん

4.0

仏像を知るきっかけに

仏像好きの友人に勧められて観に行きました。展示数は18点と多くないので、ゆっくりじっくり観ることができました。禅定寺の十一面観音立像は高さが3メートルもあり迫力がありました。仏像についてもっと知りたくなり、ミュージアムショップで仏像の解説本を購入してしまいました。この展覧会が仏像を知るきっかけとなりそうです。

4.0

コンパクトにまとまってる

ここ数年、本館の特別5室で良い仏像に関する特別展が催されている印象。

今回の「南山城の仏像」展も展示数こそ少ないものの、奈良と京都にはさまれた中々旅行ではいかない南山城という地域の見どころのある仏像が見やすく展示してあり、このエリアの魅力を発見する機会を得ることができました。

展示の仕方にも工夫があり、普段なかなか間近でみることのできない背面や光背をじっくりと観察できる配置になっていました。特に十一面観音はその各面が何を表しているか解説パネルもあり、理解を深めながらじっくりと鑑賞することができました。

4.0

コンパクトながら、南山城の優れて個性豊かな仏様たちに出会えました。

平安後期が鎌倉時代、「末法思想」が叫ばれる中、「観無量寿経」という経典には、人々は現世での行ないに応じて、9通りの極楽往生の方法があると説かれていて、その9通りの往生を具現化したのが「九体阿弥陀」で、急激に信仰を集めたとか。当時絶大な権力を握った藤原道長をはじめ、貴族たちはこぞって九体阿弥陀像を造像したそうですが、そのほとんどは失われ、浄瑠璃寺の九体阿弥陀像は、その唯一の現存例と言われます。世田谷育ちの私は九体阿弥陀と言えば「九品仏浄真寺」(五島慶太の墓所もあります)。残念ながら時代が新しく江戸初期のモノなのですが、9体それぞれ、上品上生・上品中生・上品下生・中品上生・中品中生・中品下生・下品上生・下品中生・下品下生という、『観無量寿経』に説く九品往生の思想に基づく極楽往生の9つの階層を表している阿弥陀如来坐像が揃って其々の御堂におわします。なので「九体阿弥陀」に馴染みもあり、京都奈良へ旅行した際は、若干不便な場所ながら南山城の浄瑠璃寺にはたいてい訪れています(ただし浄瑠璃寺の九体阿弥陀の印相は中尊が来迎印、残り脇仏8体はすべて定印でした)。
その浄瑠璃寺の九体阿弥陀が、明治期以来およそ110年ぶりの修理が完成した記念という特別展が、この夏、奈良博で開催されていました。その巡回展ということで、トーハク本館 特別5室で、奈良博での特別展をしていたもの一部(18体、更にうち2体は展示替される)を展示しているそうです。残念ながらもう奈良まで出かけることが出来なくなってしまっているので、選りすぐり、だろうと自分を慰めつつトーハクにて鑑賞して来ました。平安時代の仏像の変遷が一堂に見られる、という割に出展数は少ないです。会場の展示の仕方もシンプルすぎるくらいでした。それでも内容は、まあなかなか変化に富んだ仏たち揃いで、良かった‥かなです。奈良博で、行かれない分色々資料映像などを観ていました。巨大な国宝阿弥陀如来坐像を運び出す作業映像は、面白かったですよ。奈良博では国宝九体阿弥陀は二体で、後背は取り外して別に置かれ、背中を全て露にしていたようですが、こちらでは一体で、後背はついた状態でした。穏やかで優しいお顔立ちは、平安時代後期に流行した定朝様の特徴だそうです。背中は観れなくても仕方ないですね。現地では離れていてとても見えない後背の彫刻もしっかり観る… Read More

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ぷりんさん、uchikoさん、micco3216さん、morinousagisanさん

5.0

奈良博に行きたかった

3月に伺った神童寺でこの展覧会があることを知って以来、絶対に行くつもりだったけど諸事情で断念した奈良博。

規模はうんと小さくなっても、初見の仏像あり、再会のものありで楽しめた。
博物館ではいろんな角度からじっくり見て楽しむけれど、畑の真ん中や山の中にぽつんとあるお寺を訪れてすばらしい仏像に会い、ご住職のお話をうかがいながら拝観する楽しみ、どちらも捨てがたい。
まだ訪れていない海住山寺などにも絶対行こうと思いを新たにした。

11室もとても見ごたえがあるのでお忘れなく。

5.0

コンパクト巡回展だったのが吉と出ました。

そもそも、奈良博でやった特別展を東博の特別5室(狭い!)でどうやって開催するの?と思っていたら、見事にダウンサイジングしてました(笑)
そのため、図録も奈良博と東博の2種類用意している手の込みよう。いろいろ開催方法を工夫しているんですね。

出品が限定されていてどうだったかというと、個性豊かな18体に絞ったことで、飽きずに見られるちょうどよい内容になっていました。
私は仏像といえども立体アートの感覚で見てしまうので、細かい部分をニヤニヤしながら楽しみました。
多聞天と広目天の衣や具足に彩色と柄が残っているのを見て、全体の彩色を復元したらどうなるかと想像したり、牛頭天王の牛が片耳なのが気になったり、千手観音のフォルムがメキシコ展の鷲の戦士と重なって見えたり…。
十一面観音の説明パネルもわかりやすく、南山城という背景を知らなくても、十分面白かったです!

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はるにゃんさん

4.0

背側も見える

平日に訪問。平日だからか、高齢者が多く、意外と混雑していました。普段あまり拝見することの無い南山城の仏像群です。全部で20体弱の展示ですが、ずらりと並ぶ仏像は荘厳さがすごいです。お寺で見るのとは異なり、「芸術品」という目で見てしまいますが、普段みることができない後部や横からの姿がじっくり見られてよかったです。千手観音菩薩立像は手が細かくつくられていて、手のひらにちゃんと目らしきものが書かれているのもすごいと思いました。国宝の3体も素晴らしく見入ってしまいました。じっくり見ても1時間はかからないと感じました。ただ、思ったより混むかもしれません。

4.0

コアな仏像ファンも唸らす東博の仏像展覧会

ここ数年の東博の仏像展示は本当にいけてる!常設展で室生寺や大安寺の仏像が展示されたり、櫟野寺、聖林寺の展覧会、そして今回は南山城!しぶい処をついてきます。仏像ファンにはまさに聖地、流石に蟹満寺や観音寺の白鳳、奈良の仏、岩船寺の一木丈六の阿弥陀様はお越し頂いておりませんが、浄瑠璃の諸像、禅定寺のご本尊3メートルの十一面観音を筆頭に平安初期、後期、鎌倉の慶派仏に神像と南山城の仏像を、概観出来る素敵な展示になっております。

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kamakura23さん、morinousagisanさん
  • 2
  • BY TK

4.0

南山城の魅力

京都の中ではややマイナーといえるかもしれない南山城
しかし中心部にはない魅力がある良い雰囲気のエリアだ

今回の展示は「見どころが散らばってるので歩いてめぐるには結構大変な」
南山城エリア各寺院の仏像をいっぺんに楽しめる
ものすごく贅沢な展示である

旅行好きならば「過去行ったことあるあのお寺のあの仏像」との再会であるし
「行ってなかった場所」の再確認の場でもある

やっぱ南山城はいいなあ。




個人的には寿宝寺の千手観音菩薩立像の千本の腕はやはり迫力だなぁと

THANKS!をクリックしたユーザー
kamakura23さん、morinousagisanさん

4.0

南山城の仏像が集合

特別展ですが、本館一階の特別5室のみの展示のため、展示数は多くはないです。
ほとんどの作品がガラスケースに入っておらず、近くから側面や背面も見ることができる仏像も多く、仏像の背に描かれた文字、正面よりも側面に彩色がきれいに残っていたり、十一面観音はぐるっと回りながら見ると、頭部の小さいお顔も全て表情が違うのがわかったり、じっくり拝見できました。

平安時代初期から鎌倉時代(平安後期)まで、顔立ちや体格が少しずつ変化しているのも興味深かったです。

奈良県に近い地域の代表的な仏像を(旅行で回るのは、ちょっと大変そう)、一度に拝観できる貴重な機会でした。

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morinousagisanさん

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国宝 阿弥陀如来坐像(九体阿弥陀のうち) 平安時代(12世紀) 京都・浄瑠璃寺

重要文化財 十一面観音菩薩立像平安時代(9世紀) 京都・海住山寺

重要文化財 十一面観音菩薩立像平安時代(10世紀) 京都・禅定寺

重要文化財 阿弥陀如来立像鎌倉時代・嘉禄3年(1227)頃 行快作 京都・極楽寺

浄瑠璃寺九体阿弥陀堂 画像提供:飛鳥園

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