5.0
松岡清次郎の眼に触れる
再開記念展とのことでしたが、再開前には行ったことがなく、初訪問。
行ってみて驚いたのが、想像以上に展示品が多かった点。展示室は計6つに分かれていて、1階の1~3室は彫刻が中心で、2階の4室で東洋陶器名品選、5,6室で日本画の展示と充実した内容でした。
写真撮影もほとんどがOKで、嬉しかったです。
個人的に気に入ったのが、3室の古代東洋彫刻のコーナー。ガンダーラ彫刻やインド彫刻、クメール彫刻などそれぞれに顔が違っていて、地方ごとの特色が垣間見えて面白かったです。特に気に入った作品は、ガンダーラの「菩薩立像」。当時の王族などをモデルとしていたらしく、髭も生えていてイケメン!インドの「踊る少年クリシュナ」や「音楽の神シヴァ」は見ているこちらまで楽しくなってくるような彫刻でした。
4室には美術館創設の契機となったという「青花龍唐草文天球瓶」や松岡美術館の看板となっている「青花双鳳草虫図八角瓶」がありました。「青花龍唐草文天球瓶」は、松岡が買った時の新聞記事なども展示されていました。
また、所どころに松岡のことばが配置されていて、松岡の思想も知れてとても良かったです。
午年生まれだからと唐三彩の馬俑を好んだというという松岡のコレクションも他の館では中々見られないものがあり、見どころの1つとなっていました。
5,6室の日本画も渡辺省亭「桜にやまどりの図」や円山応挙「梅月亀図」をはじめ、名品が多く飾られていました。
今回の展示は終わってしまいましたが、次回の展示も期待大です。ぜひ観に行きたいと思います。