4.0
新宿が育んだ近代美術の軌跡に感動!
新宿という都市が近代美術に果たした役割を再発見できる、意義深い展覧会だった。
中村屋サロンに集った芸術家たち、パリと新宿を往還した佐伯祐三、戦時下で創作を続けた松本竣介。それぞれの章で異なる時代の芸術家たちの営みが浮かび上がり、まるで新宿の美術史をアルバムで辿るような構成に引き込まれた。
松本竣介の《立てる像》は今回の目玉作品で、戦争への複雑な思いが虚ろな表情に凝縮されており、長い時間見入ってしまった。版画で描かれた昭和初期の新宿風景も、当時の街の雰囲気を知る貴重な記録として興味深かった。
唯一、下落合や目白など周辺エリアが多く、「新宿」の範囲がやや広すぎる印象を受けたが、開館50周年にふさわしい充実した内容だった。










