神技の向こう側
超絶技巧展もこれで3シリーズ目。毎回毎回「超」とか「絶」とかを通り越したアンビリーバブルなスゴ技に驚かされてきた。
今回も各地を巡回中で、待ってれば私の地元にも来るのだがそれは1年後。
そこまで待てぬ、もはや辛抱たまらんとなっ…readmore
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三井記念美術館を皮切りに2014年から2015年にかけて全国を巡回した「超絶技巧!明治工芸の粋」展、2017年から2-19に全国巡回した「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」展で、多くの人々を魅了した「超絶技巧」シリーズの第3弾。
本展では、金属、木、陶磁、漆、ガラス、紙など様々な素材を用い、孤独な環境の中、自らに信じられないほどの負荷をかけ、アスリートのような鍛錬を実践している現代作家17名の作品、64点を紹介します。いずれも単に技巧を駆使するだけでなく、「超絶技巧プラスα」の美意識と並外れたインテリジェンスに裏打ちされた作品をセレクトしました。
また超絶技巧のルーツでもある七宝、金工、漆工、木彫、陶磁、刺繍絵画などの明治工芸57点もあわせて展覧します。明治工芸のDNAを受け継ぎながら、それらを凌駕するような、誰にも真似できないことに挑戦し続ける作家たちの渾身の作品を、ぜひその目でお確かめください。
◆ 出品現代作家(五十音順)
青木美歌(ガラス)、池田晃将(漆工)、稲崎栄利子(陶磁)、岩崎 努(木彫)、大竹亮峯(木彫)、蝸牛あや(刺繍)、小坂 学(ペーパークラフト)、長谷川清吉(金工)、彦十蒔絵 若宮隆志(漆工)、樋渡 賢(漆工)、福田 亨(木彫)、本郷真也(金工)、前原冬樹(木彫)、松本 涼(木彫)、盛田亜耶(切り絵)、山口英紀(水墨画)、吉田泰一郎(金工)
会期 |
2023年9月12日(火)~2023年11月26日(日)
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会場 | 三井記念美術館 Google Map |
住所 | 東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号 三井本館7階 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
月曜日 、9 月19日(火)、10月10日(火) ※但し9月18日、10月9日は開館 |
観覧料 | 一般 1,500円(1,300円) 大学・高校生 1,000円(900円) 中学生以下 無料
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TEL | 050–5541–8600(ハローダイヤル) |
URL | https://www.mitsui-museum.jp/ |
超絶技巧展もこれで3シリーズ目。毎回毎回「超」とか「絶」とかを通り越したアンビリーバブルなスゴ技に驚かされてきた。
今回も各地を巡回中で、待ってれば私の地元にも来るのだがそれは1年後。
そこまで待てぬ、もはや辛抱たまらんとなっ…readmore
4.0
タイトルからいつもの明治の超絶技巧系の展示かなと思ったら大間違い
むしろ現代作家の作品展示がメイン
しかしこれがまたすごい
正直どう説明したらいいのかわからない
正直展示室入ってからすぐ「どういうことだよ!」って圧倒されっぱなし
オーパーツというか超科学的な何かのような雰囲気漂う
池田見将の作品のギラギラとしたたたずまいは素晴らしく印象的だ
有機的な柔らかさを感じさせる稲崎栄利子の作品も「すごい」としか言葉が出てこない
展示室冒頭で圧倒されるけど、
そのあとも次から次へと予想を覆すような作品がどんどん出てくるので
本当に「どうなってるんだよ!」って気持ちになってくる
そして明治工芸も忘れちゃいけない
過去と現在の「とんでもないやつら」の共演
ほんっといつの時代も凄まじい物はあるもんだ
4.0
日曜日に訪問。観覧者は比較的多く、行列はできないですが途切れず、という感じでした。入館する前に烏の作品があり、これの精密さや仕掛けにびっくりします。入館すると現代作家の超絶技巧作品が展示されているのですがこれらがすさまじいものです。どうしたらこれできるの、どのくらい時間がかかるの、といったものばかりで、それを考えると気が遠くなりそうです。一木造りあり、自在置物ありで、どれも目を見張ります。明治工芸も合わせて展示があり、それぞれ素晴らしいです。それでもやはり現代作家の作品は素晴らしいです。会期末に向けて混雑しそうですのでお早めに。
5.0
すごーい!の連発です。
昔と今の作品の両方が展示されています。どちらも巧の技で見ごたえあります。
現代の作家さんは、技の歴史にさらに独創性が加わり、どうしたら考えつくのか、どうやって作ったのか、想像もつきません。
どれもすごかったですが、マイベストスリー
・百千金字塔香合 小さなピラミッドの全体に極小の螺鈿がびっしりできらっきら
・あなたと私の間に 暗室に浮かび上がるガラスが幻想的
・Euphoria これが陶磁だなんて。。。そっと触ってみたい
超絶技巧シリーズ、毎回、見に行ってますが、毎回、驚きの連続で飽きません。
写真撮影できる作品が多かったです。
5.0
今年春くらいから、大竹亮峯さんの月光を見たくて ずっと楽しみにしていた展覧会でした!
実物を見られたこと自体とても貴重でしたが、他の展示内容もとても充実していて、見応えがありました。
特に個人的に好きだったのは、
・漆芸家の樋渡賢さんの作品。精密な描写と、月と蝙蝠の棗のような細部まで計算された粋な演出
・明治期の並河靖之の七宝。どれも細かく繊細な作品ばかり。特に金属は墨で描いたような線で抜き出してある
・12代西村總左衛門の刺繍作品。猟犬の作品は特に秀逸。
12代西村總左衛門の作品は特に衝撃的でした。
自分も日本刺繍をしているのですが、刺す向きで光の艶の出方がある ということは教わっていたのですが、艶が出ることは知っていても、厚みは変わらないのに、あらゆる向きから立体的に感じられるように刺してあり、指し方でこれほど光と立体感を表現できるのかと衝撃でした。
今後の刺繍の可能性を広げていただく経験となりました。
彩色象牙の作品もあり、現在象牙彫刻を始めた身としても こちらもとても勉強になりました。
今回の展覧会は、何らかの創作活動をされている方にとっては、本当に刺激的な内容ではないかと思います。
今回の展示、京都の清水三年坂美術館からの貸し出しも多かったので、こちらへ訪問もしたいと思います。
5.0
再入場不可なので、制作過程を収めた動画を見てからの入室をオススメします。動画を見ると、作品をまた見たくなりますから!
使っている道具や、細部にこだわる過程での葛藤が紹介されていて、大変な人生を選んでしまった人たちだからこそ作れる作品なんだと実感します。「月光」の花が咲く様子も見られます。
ちなみに、月光の入っているケース、普段は国宝を展示するときに用いているものだそうです。
過去2回の超絶技巧展は見逃したので、今回の展覧会はめちゃくちゃ楽しみにしていました。過去図録の購入→過去展示のおさらい→本展鑑賞1回目→写真撮影・図録入手→鑑賞のおさらい→本展鑑賞2回目(動画視聴からの入室)という流れですが、実物を見るたびに新しい発見がありますね。
いろいろな超絶技巧を見ると、造形の技量もさることながら、想像力の広げ方に感心させられます。木彫に見えない水滴とか、金工に見えない犬の毛の表現とか、木彫なのに薄すぎて破れそうな鶴とか、素材と質感がまるで違うものを生み出してしまう思考回路がすでに芸術品だと思います。
びっくりしたのは盛田さんの切り絵作品です。切り絵を台紙に置かず、すべて浮かせて配置して、切り絵本体とその影で作品に仕上げてしまう奇想っぷり。しかも、1辺が1m以上のサイズ!こんな切り絵は初めて見ました。
明治工芸が素晴らしいのは言わずもがな、それに引けを取らない現代作家さんたちの作品を十分堪能しました。工芸好きな方は必見です!
あと、本展と同時期に出品作家さんたちが個展を開いているので、そちらも併せて楽しみました。池田さんと蝸牛さんの個展は終了したけれど、10月後半には大竹さん、本郷さん、松本さんたちが参加するkogei next展や福田さんの個展があります。そちらも楽しみー!
5.0
10/3
凄い技術・技巧ということはしっかりわかる。
でも、美術館に飾るだけ?
床の間に納まりきらないものも多い。
謎だ。
でも、スバラシイことは確か。
明治の人だけでなく、現代の作家も負けていないことに快哉。
こういう作家さんたちがいてくれて、DNAが続くことが、日本スバラシイ。
4.0
「超絶技巧」シリーズ第3弾ということだが、初めての鑑賞。宮川香山の《褐釉蟹貼付台鉢》のようなものを想像していたが、それ以上だった。会場入ってすぐの福田亨《吸水》。一切色付けしていないということもさりながら、蝶が吸っている水滴は、台座となっている木の周囲を削って残したもの(???)とか。否応なく期待が高まる。その後も池田晃将《百千金字塔香合》、前原冬樹《グローブとボール》、長谷川清吉《銀製 梱包材》等々。すべて超絶で、素材と表現されたものとのずれから感覚が混乱するものも多数。鑑賞者も段々興奮してくるのか、展示が進むほど声も大きくざわついていき、監視員が忙しく「静かに」のプレートを示して回っている。最後の方に、昨年亡くなった青木美歌の《あなたと私の間に》が展示され、繊細さに心打たれるとともに厳粛な気持ちとなって鑑賞を終える。人の手技によるという驚きと感動。
三井記念美術館 の「超絶技巧、未来へ!明治工芸とそのDNA」を見た。
展示では、現代と明治期、両時代の天才技工作家たちによる「時空を超えた競演!」を大集結。全てが「まさか!」と思う素材からなることに、イチイチ驚いていた。
「超絶…readmore
5.0
朝日新聞の夕刊で紹介されていたので、「どれどれ」と出かけて行って、ウッヒョーの一言!なぜに、何故にここまで作り込むの?素敵?すぎる!花器にお水を入れると開くという月下美人も素晴らしかったけど、猫好きの私を捉えたのは、三毛猫と鯛の頭!いやーん、これ欲しい!三毛猫の目が凄すぎ!
5.0
今展では、金属、木、陶磁、漆、ガラス、紙など様々な素材を用い、自らに信じられないほどの負荷をかけ、アスリートのような鍛錬を実践している現代アーティストたち17名の作品、64点が紹介されています。いずれも単に技巧を駆使するだけでなく、「超絶技巧プラスα」の美意識と並外れたインテリジェンスに裏打ちされた作品がセレクトされていました。また「超絶技巧」のルーツでもある七宝、金工、漆工、木彫、陶磁、刺繍絵画などの明治工芸57点もあわせて展示されていました。明治工芸の優れたDNAを受け継ぎながら、それらを凌駕するような、誰にも真似できないことに挑戦し続ける作家たちの渾身の作品たちは、何れも素晴らしく驚きと感動を禁じ得ません。単眼鏡を覗きつつどうなっているのかと作品のケースをぐるぐる回って観てしまいます。
最近「超絶技巧」という言葉、元々音楽でよく使われていた言葉を、美術でもずいぶんと頻繁に耳にするようになった気がします。私としてはこの傾向は嬉しい限りです。美術館で「超絶技巧」と言えば京都の清水三年坂美術館さんですよね。2010年泉屋博古館分館時代の「幕末 明治の超絶技巧 世界を驚嘆させた金属工芸」は三年坂美術館さんの所蔵品中心でした。三井さんとしては2014年「超絶技巧!明治工芸の粋」展、2017年「驚異の超絶技巧! 明治工芸から現代アートへ」展に次ぐ今回は、「超絶技巧」シリーズの第3弾になります。その他も、現代の技では、2014年Bunkamuraで今回も展示されている前原冬樹の展覧会があったり、雅叙園百段階段で「神の手ニッポン」展Ⅰ・Ⅱ・Ⅲが催されていましたし、そごう美術館さんでも大森暁生展や切り絵展やらの「超絶技巧」系のような展覧会がありましたね。高島屋さんでも今年刺繍絵画の「超絶技巧」展がありました。そんな風にどんどん注目されている現代の「超絶技巧」。今、三井さんのお隣三越本店で、日本伝統工芸展が開催されていますが、そちらの作品なども皆、伝統と経験を礎に、ものすごい努力の下、新しい挑戦を繰り返し編み出された渾身の作品で、もはや「超絶技巧」と言っていい作品たちも多いと私は思うのですが‥。ともあれ今展では究極の神業「超絶技巧」をじっくり楽しませて頂きました。今展変わったところで池田晃将の作品は目を引きます。この春に国立工芸館での「ポケモン×工芸化展」で紹介されていて知りま… Read More
5.0
若い現在の工芸家達の渾身の作品にただただ圧倒されました。
明治工芸の素晴らしさは知っていましたがそれを超える現代作家達の技術の素晴らしさ、精神力を感じました。
その後、三越で現代工芸家の作品も見てきましたが、芸術作品のレベルの高さに感激しました。明治工芸の代表的な工芸家の作品もあり、大変興味深い企画展でした。
特に大竹亮峯氏の「月光」は凄かったです!
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