4.0
渋いと思う。
Twitterのタイムラインを眺めていると、ローランサンの評価って
「ゆるふわ」「パステル調」「ひらひらしててあんまり・・・」、
その他「今の文化村で最後の展覧会だから行かなきゃ!」も多かった。
いわさきちひろが大変影響を受けている、ということもあって、
私自身は「見たことはあるがそこまで印象に残っていないなぁ。
でも、ちひろのような引き算の美学を徹底した画家の尊敬を集めた画家が
ゆるふわってあり得るんかいな?」という疑問を持ったまま観に行った。
感想としては3つ。
①1920年代のローランサンもモードも、ヌーヴォーではなくデコ。
デコばっかり。モガの時代やで。
「渋い」しか言葉ない。
色彩も構図も表現も含めて。キュビってるのまである。
絵で食べていく上での需要と供給として、売らん気の末にゆるふわになってった、ということはあるかもしれないが、キュビに手を出すような輩がもともとゆるふわのわけはない。
特に色彩、これパステル調って言う?? こんなグレーな背景ばっかりで?
・・・普通にかっこええやん。・・・?・・・
1930年代の解説に「・・・時代の移り変わりもあり色彩を明るくして鮮やかに・・・」みたいなことが書いてあったが、このHP下の《ばらの女》見たらわかる通り、こんな位で鮮やかとか華やかとか・・・言うてもこんなよ?・・・
世の評価はこの後何とか流行に乗り遅れないように~・・・の結果だと思えてならない。
だとしたら、彼女の代表作が排出された20年~30年がきちんと再評価されるべく、このヴィジュアルイメージではなく「ゆるふわ」イメージ払拭するような方向で、もうちょっと考えてほしかったなぁ。
②後半はシャネル展。
私がタイトルつけるとしたら
「ローランサンとシャネル~20・30年代のモード」ですね。
(これじゃ地味過ぎて入らないか・・・(-_-;))
③Ⅲにジョルジュ・ルバップ、ジョルジュ・バルビエの挿絵や本があったのだけど、テンション上がりまくり。展示は少しだけなんだけど、物販行ったらまんまとクリアファイルとか色々あったので、「わかってらっしゃるぅ~♡」と喜んだ次第。