5.0
歴史の積み重ねに感動しました
相国寺創建から現在にいたるまでの歴史と、各時代における宗教面・政治面・文化面で果たしてきた役割や影響を、数々の美術品群を通じてたどっていく展示でした。
藝大美術館ははじめてでしたが、見応え十分でとても面白い展覧会でした。
初心者にもわかりやすく、系譜が継がれていく様を興味深くめぐることができました。
『山水図』のイメージが強かった雪舟による『渡唐天神図』は、同展示エリアに飾られた同じモチーフのものと比べて顔立ちや佇まいになんともいえない愛嬌があり、描線をじっくり眺めてきました。
ここにきて水墨画を観ることに楽しさを感じるように!墨の濃淡や線の使い分けを見比べています。
楽しみにしていた伊藤若冲の作品群も、近距離での鑑賞が叶い大満足でした。
ポスターに使用されている『竹虎図』も素敵でしたが、『鹿苑寺大書院障壁画 四之間 双鶏図』が気に入りました。
実際結構な大きさもあるからか、鶏のふてぶてしさと迫力がすごいです!
印刷物ではとても伝え切れないな、と感動しました。
一見シンプルな『玉熨斗図』も、太ーい線の下からわずかに覗く薄墨や、小槌の側面部分の模様など、(視力が悪いこともあり)近くでじっくり観ることができたからこその味わいがあり、エリアのいたるところに見どころがたくさんあってワクワクしました。
板橋美術館の『エド・イン・ブラック』でもお目にかかった『乗興舟』とも再会。
展覧会のテーマ・コンセプト(と一緒に並ぶ美術品たち)が異なると、なんだか作品の表情が変わる気もして…観る側が受ける印象も変化するようで我がことながら面白かったです。
応挙の『大瀑布図』も迫力もあり眺めているだけで爽快な気持ちになりました。作品の前は人だかりができており、人気の高さが伺えました。
展覧会を通じて、将来の世代につなごうという志も感じることができました。
歴史を重ねてきたものの美しさや厳かな様子を堪能するともに、(人の意思と関係なく偶然や成り行きもあるとは思いますが)"積み重ねてつないでいく"という思いや行為そのものに心を打たれました。











