5.0
武四郎も暁斎も素晴らしい
20240424
日曜に鼎談を聞いて、余韻が残る間に鑑賞。
二人ともすごい。
こういう風に何かに没頭できるってスバラシイ。
大首飾りも用賀で見て以来なので、またまた「重そうだ」と思ってしまったワタシ。
首にかけてみたいな。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ - 日本全国 300 の美術館・博物館と 858 の開催中&開催予定の展覧会をご紹介中!
絵師・河鍋暁斎と、探検家で好古家、著述家、北海道の名付け親である松浦武四郎は、幕末から明治期に活躍し、お互いを知る仲でした。画鬼と呼ばれた暁斎は、あらゆるものを描いた生来の絵師で、武四郎から依頼され、武四郎を釈迦に見立てた「武四郎涅槃図」を描いています。
本展では静嘉堂文庫美術館所蔵の暁斎の代表作の一つ「地獄極楽めぐり図」を全場面展示するほか、松浦武四郎記念館所蔵の重要文化財、暁斎筆「武四郎涅槃図」と、そこに描かれた「大首飾り」(静嘉堂文庫美術館所蔵)をはじめとした武四郎愛玩の品々(武四郎記念館所蔵品と静嘉堂文庫美術館所蔵品)を初めて同じ空間で展示し、「武四郎涅槃図」を立体的に再現します。
あわせて、武四郎の生家に伝来した武四郎蒐集の古物の目録である『蔵品目録』掲載の資料で、近年静嘉堂が所蔵することが再認識された古写経類、天神画像など書画類を紹介します。さらに、武四郎のパトロンの一人、川喜田石水(川喜田家第14代)と百五銀行頭取で陶芸家の川喜田半泥子(川喜田家第16代)、三菱第四代社長・静嘉堂初代理事長・岩﨑小彌太との関係にもふれ、幕末明治の多才な二人と、彼らを支えた人々の、古物(文化財)への情熱に思いを馳せる機会となれば幸いです。
会期 | 2024年4月13日(土)~2024年6月9日(日) |
---|---|
会場 | 静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内) Google Map |
住所 | 東京都千代田区丸の内2-1-1 明治生命館1F |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 |
月曜日(祝休日は開館し翌平日休館) 展示替期間、年末年始など |
観覧料 | 一般 1,500円 大高生 1,000円 中学生以下 無料 障がい者手帳提示の方 700円(同伴者1名 無料) |
TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | https://www.seikado.or.jp/ |
5.0
20240424
日曜に鼎談を聞いて、余韻が残る間に鑑賞。
二人ともすごい。
こういう風に何かに没頭できるってスバラシイ。
大首飾りも用賀で見て以来なので、またまた「重そうだ」と思ってしまったワタシ。
首にかけてみたいな。
4.0
「画鬼」 と呼ばれ自らも北斎同様「画狂」と認し、流派を問わず多くの画術を貪欲に吸収し、あらゆるものを描いた生来の絵師、河鍋暁斎と、一方探検家で好古家、著述家、北海道の名付け親である松浦武四郎はまた「鬼才」と言われたらしいのです。「画鬼」河鍋暁斎の代表作《地獄極楽めぐり図(静嘉堂所蔵/会期中場面替えで全場面展示)》と河鍋暁斎筆の《武四郎涅槃図(重文/松浦武四郎記念館蔵)》の競演が今展の見どころ、メインだそうです。正直なところこの「鬼才」松浦武四郎のことは全く知らなかったですが、二人ともなかなかのくせ者の様です。幕末明治期にはこんな変人が沢山いたみたいですね(笑)。
まずは今展メインビジュアル、暁斎の《地獄極楽めぐり図》は、これまでも度々部分的には観て来たと思います。こちら、暁斎の有力なパトロン、日本橋の大店勝田五兵衛の依頼で、14歳の若さで夭折した娘「たつ」のために描かれた、全40帖の長大な画集「供養画」で、暁斎は仏教の理を一部無視しても、たつの旅路を、優雅で丁寧な筆致で、またユーモラスであたたかな絵で、飾りました(この作品に関わらず、暁斎の画く鬼や閻魔大王はどこかユーモラスで情緒深く、また仏なども、まるで現世の町人たちのように人間味に溢れていたりしますが)。この折本、表紙も美しいですが、柴田是真の手になる収納箱がまた奇麗で、その蓋内には、たつの姿の影絵(シルエット)がありました。ちょっとウルっと来ますね。藤田もきっとあたたかな気持ちになったと、そしてまた涙したのではと、思いました。
次いで、今展は武四郎の好古家としての側面にフィーチャーしていました。暁斎と武四郎、二人の関わりを軸に、色々な作品が紹介されていました。武四郎の、数え65~67歳の頃に撮影されたその姿を確認することができる唯一の写真、が展示されていました。つまり写真嫌いだったのですね。晩年、彼は集めたコレクションを解説した《撥雲余興》という図録を、1878(明治10)年と1883(同15)年に出版。この時に、挿絵を依頼したのが、河鍋暁斎などの絵師だったそうです。そんな古物の中から、ちょっと不思議な制作年不祥《木鬼面》に《鬼面鈴》 も展示されていて、これはいったい??と言う感じでしたが、なかなか面白いです。『撥雲余興』第二集とほぼ同時期、武四郎が暁斎に、自分の生前涅槃図を描かせたというのが《武四郎涅… Read More
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿は、
こちらから。ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
東京都千代田区で開催中の展覧会