ベルギーと日本
光をえがき、命をかたどる

目黒区美術館

  • 開催期間:2023年4月29日(土・祝)~2023年6月18日(日)
  • クリップ数:39 件
  • 感想・評価:10 件
ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる 目黒区美術館-1
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児島虎次郎《和服を着たベルギーの少女》1910年 油彩・キャンバス 高梁市成羽美術館
太田喜二郎《赤い日傘》1912年 油彩・キャンバス 新潟大学
エミール・クラウス《冬の果樹園》1911年 油彩・キャンバス 大原美術館
武石弘三郎《裸婦浮彫》1939年 大理石 新潟県立近代美術館・万代島美術館
コンスタンタン・ムーニエ《攪錬工》石膏着色 個人蔵
ウジェーヌ・ラールマンス《小径》1918年 油彩・キャンバス 大原美術館
ルネ・マグリット《再開》1965年 油彩・キャンバス 東京富士美術館
©東京富士美術館イメージアーカイブ/DNPartcom
ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる 目黒区美術館-1
ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる 目黒区美術館-1
ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる 目黒区美術館-1
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ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる 目黒区美術館-1
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

戦前の日本人画家の欧米への留学中の作品を収集方針に掲げる目黒区美術館は、ベルギーに留学した太田喜二郎の作品を収蔵しています。当時、パリ留学が主流であった中で、少数ですが、太田と同様にベルギー留学した芸術家がいました。画家の児島虎次郎と、彫刻家の武石弘三郎です。

太田と児島は、ともにゲントの王立美術学校に通い、ベルギーの印象派の画家、エミール・クラウスからも学びます。武石は、ブリュッセル王立美術学校を優秀な成績で卒業し、帰国後は肖像彫刻家として人気を博しました。戦前の日本で「炭坑夫の彫刻家」として人気のあったベルギーの彫刻家、コンスタンタン・ムーニエの日本への紹介でも知られています。

この度は、この3人の作家と彼らに関連するベルギーや日本の作家以外に、当時の印刷物による紹介や展示などにも着目し、戦前の日本におけるベルギー美術の受容について探ります。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2023年4月29日(土・祝)~2023年6月18日(日)
会場 目黒区美術館 Google Map
住所 東京都目黒区目黒2-4-36
時間 10:00~18:00 (最終入場時間 17:30)
休館日 月曜日 
観覧料 一般 800円(600円)
大高生・65歳以上 600円(500円)
中学生以下 無料
  • ※( )内は20名以上の団体料金
    ※障がいのある方とその付添者1名は無料
    ※目黒区在住、在勤、在学の方は受付で証明書類の提示で団体料金になります(他の割引との併用はできません)
    ※入館のための日時指定予約は不要です。
TEL03-3714-1201
URLhttps://mmat.jp/

目黒区美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

目黒区美術館 目黒区美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

REPORT

ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる展 19〜20世紀の両国の画家たちの作品を紹介

先日、目黒区美術館で開催されている「ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる」展を鑑賞してきました。

この展覧会は、ベルギーに留学した日本人画家の太田喜二郎、児島虎次郎、武石弘三郎と、彼らに関連するベルギーと日本の作家たちの…readmore

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アバウトさん

5.0

ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる

ベルギーと言われて、ビールとワッフルくらいしか思いつかないのですが、戦前は関東大震災時にはベルギーの芸術家たちが作品を寄贈してくれたり、と盛んな交流があったことを知りました。
というような、新しい学びもさることながら、兎に角展示されている日本人画家の作品が素晴らしい。
現代日本人に好まれるキャッチーでポップ、かわいらしい印象派な作品が多いです。
特に児島虎次郎「和服を着たベルギーの少女」の”人物・髪飾り・背景”すべてをピンク・赤系に統一した人目を惹くデザイン。
ただ、私は虎次郎では「親牛仔牛」がとても好きです。こちらも(牛や鶏が題材なのに)赤系の絵の具が目を惹き、ドニの風景画のような感じもして、「日本の風景なのに異国的」になっています。虎次郎単独展示をやっていただきたい。

虎次郎以外の日本人画家も素晴らしく、また点数は少ないですが、エミール・クラウスの(こちらも)牛を描いた作品も見ごたえがありました。

ところで、目黒区美術館は1階にカフェスペースがあり、毎回かどうかは知りませんが、企画展示に合わせたメニューを置いてくれます。公営美術館では大変でしょうに。
今回はベルギーワッフル。残念ながら観終えた時間には終わっていたので、売店で買って帰りました。

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morinousagisanさん、さいさん

5.0

充実した内容の展覧会

この展覧会の特徴は、解説がとても充実しているというところ。章だけでなく、そこからさらに区切って充実した内容の解説でした。しかも、解説は鑑賞の妨げになるものではなく、作家の画風の変遷や特徴、ベルギーとの関係などがわかりやすく書かれており、丁寧な印象を受けました。

作品は、見応えのあるものばかり。これまでベルギーの印象派の日本への影響などは知りませんでしたが、太田喜二郎や児島虎次郎の作品を通して、その一端が窺えました。

特に初期の太田の作品は良かったです。光の描き方が素晴らしく、目を惹かれました。
児島も、全体的に良かったです。チラシにも使用されている《和服を着たベルギーの少女》はもちろんのこと、《花鋏を持つ婦人》もすごく良かったです。

そして、武石の彫刻。大理石だからなのか、まろやかな感じがしました。《海》が特に良かったです。アール・ヌーヴォーの影響があったと言われるのも納得でした。ブロンズの《母》もリアルな中に温かみを感じました。
一方、コンスタンタン・ムーニエはリアルさと内に秘めた強さみたいなものを感じられました。

全体を通して、とても見応えのある内容で、大満足な展覧会でした。

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morinousagisanさん、micco3216さん、さいさん

4.0

始めて 知りました

ベルギーと日本の絵画の関係を 考えてみたこともありませんでした! 感動しました! 赤色の使い方・色の雰囲気が とても感動的でした!
始めての色の感じです!

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morinousagisanさん

5.0

虎!虎!虎!

虎目当てで出向いた。
大当たり。虎次郎すっごい! 
もしかしたら虎の絵をここかどこかで見ているのかもしれないけど、今回纏まっていて初めてちゃんと意識して見ました。
印象派・ポスト印象派の影響から点描→それがいつの間にか象徴主義みたいな「線がブワーッ!」みたいな筆致になっていく。
この独特の筆致がすんごい・・・。
「男の裸像」って作品はもうエゴン・シーレみたい。
かと言って絵は暗くないし、「自我の苦悩」みたいな影はない。
ルノワール?・・・でもないかなぁ・・・。
画面は色彩感覚がマティスみたいな・・・なんじゃこりゃあ・・・。
見た瞬間かなり興奮。
いや~、すごかった!

とここで終わりそうですが、勿論他の方が書いてらっしゃる通り、他も素晴らしかったです。油絵・彫刻メインなので、是非実際に見て頂きたいです。

・パリに留学する人が多かったがベルギーに留学した人もいた。当時のベルギーにも印象派がばりばり入っていた。黒田先生が「ベルギーはどうよ?」と勧めました。
・太田喜二郎・児島虎次郎はベルギーへ留学。エミール・クラウス等に習った。ばりばり印象派の絵。クラウスのでかい絵来てますが、すごくいい!
・太田喜二郎やはりばしばし点描打ってます。色彩はチャレンジングですが、優雅な感じがします。お人柄かと。
・児島は点描からなんじゃこりゃ~!へ。大原美術館のコレクションの元になる作品をがんがん買い集めました。
・関連の日本画家として斎藤豊作と吉田苞の作品も少し。斎藤豊作の「羊飼い」は持って帰りたいレベルで目が♡に。
・彫刻の武石弘三郎もベルギーへ留学し、コンスタンタン・ムーニエに習いました。当時のムーニエは「ロダンかムーニエか」位に名を馳せており、日本でもこんなに大人気でした、ということで、2室目は彫刻部屋になってました。
・日本でのベルギー美術の需要と交流→戦災・震災のチャリティーの紹介と作家としてマグリット、ロップスの作品が少し。

目黒美、ありがとう✨ 大満足です。
最終日に展示解説あるようで、行ける方が羨ましいです。

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karachanさん、ぷりんさん、uchikoさん、micco3216さん、morinousagisanさん

4.0

日本人が見たベルギーもいいですね

日本人が見たベルギーの景色、そこに溶け込む人々の自然な様子に感動しました。またベルギーに行きたくなりました。

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さいさん

5.0

戦前の作品とは思えない、明るく現代的な作風の絵画たち

パリ留学が主流だった時代にベルギー留学した3名の作家の作品を中心に据えて、彼らの師や関係する芸術家たちの作品や、その時代の日本とベルギー間の交流についての資料などもあり、とても見応えのある展示だった。
帰国後のそれぞれの作家の作風の変化を通して、当時の日本での印象派への評価や、それぞれ作家の画壇との関係性を垣間見ることができた。

大きい作品が好きなので、『第1章 光をえがく:ベルギーの印象派絵画と日本』は、点描で光を捉えた明るい作風のサイズの大きな作品が多く、とても気持ちのいい空間だった。
幸い人も少なかったため、気になった絵は何度も戻ってゆっくり見ることができた。

太田喜二郎の点描による帽子や日傘を透かした光の表現が美しかったし、エミール・クラウスの『フランドル地方の収穫』は、絵の目の前に立つと開放感を感じた。

展覧会に行くたびに絵画と共に額を見ることも楽しみにしているが、前述のエミール・クラウスの作品と児島虎次郎のいくつかの作品は、額と絵画に一体感を感じるものがありその点でもとても楽しめた。

彫刻はあまり馴染みがないが、『第2章 命をかたどる:ベルギーの彫刻と日本』での吉田三郎の『老坑夫』は、目の窪みや若者のそれとは異なる日々の労働から作られた筋肉の質感を感じられて凄みがあった。

作品の内容とともに、解説もわかりやすく展示空間にもゆとりがあり、とても良い展示だった。

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ぷりんさん、ファイさん、morinousagisanさん、micco3216さん

4.0

丁寧な展示

ベルギー現地の作家と留学した日本人作家それぞれについて分かりやすく説明されてた。ベルギーの作家に関してはあまり知らなかったので解説があってよかった。

作品の印象としては太田喜二郎の作品は明るく光を表現しており好ましく感じた。
児島虎次郎の作品からは彼がベルギーで様々な技法や表現に触れそれらを吸収し, 作品でアウトプットとしているのが見て取れた。
ムーニエやその影響を受けた日本人彫刻家たちの坑夫や工員の彫刻は反転が急速に進む当時の社会の労働者のリアルな表情が表現されているように感じた。

第一次世界大戦後のベルギーと関東大震災後の日本に互いの国が復興のためにチャリティー展覧会を催したというのは現在のアーティストたちの災害復興後の行動に通ずるものがあるように思う。

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ファイさん、nkさん、puffchumさん、morinousagisanさん、micco3216さん

5.0

ほっとする空間

ベルギーに留学した太田喜二郎と児島虎次郎を中心にその師匠や交流のあった画家と、ベルギーと日本の美術の交流をテーマにした企画です。

生き生きとした親牛子牛、着物を着た金髪の少女、かわいい感じの老農夫、秋の彩があふれる林などなど、農村や森、街の光景など、どこか懐かしく、ほっとする絵がたくさん並んでおり、居心地のよい空間でした。

日本では印象派が根付かなかったとの解説、マルグリットを日本に紹介した雑誌、
第一次世界大戦のベルギーを日本が、関東大震災後の日本をベルギーが、それぞれ復興を支援する展覧会が開かれていたこと、へぇぇと思うこともたくさんありました。

画家の略歴や絵の解説も丁寧で、良い企画でした。

THANKS!をクリックしたユーザー
ファイさん、nkさん、puffchumさん、morinousagisanさん、micco3216さん

3.0

ぐるパス目黒①

藤田や佐伯といったパリ派の陽には馴染まなかった陰の作家ですが作風自体はかなり陽であります。
数年前太田喜二郎を特集しましたが今回は児島虎次郎をまとめて見られます。
他館からの出品も多く明示されてはいませんが今回マグリット1点を除きほぼ写真撮影可能です。
ベルギーの作家も楽しめる結構良い展覧会でした。

THANKS!をクリックしたユーザー
ファイさん、puffchumさん、はるにゃんさん、morinousagisanさん、micco3216さん

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出展作品・関連画像IMAGES

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ウジェーヌ・ラールマンス《小径》1918年 油彩・キャンバス 大原美術館

ルネ・マグリット《再開》1965年 油彩・キャンバス 東京富士美術館
©東京富士美術館イメージアーカイブ/DNPartcom

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