5.0
画家の個性
再訪。ゆっくり写真を撮ったりスマホで知らない固有名詞を調べたりしながら牛歩で鑑賞しても、他のお客さんの邪魔にならなくてよかった。
1回目は「ポーランド絵画」のよくわからないところがいいな、という感じだったが、2回目は画家毎の特徴が見えてきて、それぞれわからなさの種類が違っていた。
「ルサウキ」、「秋」のヤツェク・マルチェフスキは、女性の表情が謎めいているところに惹きつけられたし、「かかし」、「ケシの花」のヴォイチェフ・ヴァイスは、画題自体が非現実的なところに惹かれたのだとわかった。
また、新年に行った印象派展の時も感じたが、たとえ〇〇主義、〇〇派といった芸術潮流の影響を受けていたとしても、その土地その土地の風景を描くことによって独自の色彩が生まれていくのだと、ポーランドの濃い青の空や、明るい黄緑色の草原を見て思った。
企画展で感じていた画家の個性は、コレクション展示でも感じた。安井曾太郎「婦人像」は顔を見た瞬間画家の名前が頭に浮かんだし、木下佳通代も遠くから見てもすぐにわかった。大阪中之島美術館の木下佳通代展行けばよかった。
おまけ
○ヤツェク・マルチェフスキ「ルサウキ」、こういう横長な絵画は珍しいんじゃないだろうか。
○ユリアン・ファワト「冬景色」、掛軸には見る方向があるらしいが、この絵画も右側から見た時が一番よかった。