ダイナソーな秋の夜の夢【恐竜大夜行】

恐竜好きな人が映画『ジュラシックパーク』を見てると、誰もが1度は思うこと。
【・・・行きたい!あわよくば触りたい!!】
そんなささやかな夢が9月27~28日の2日間、現実のものになりました!!
上野の東京国立博物館・本館前の中庭を、超リアルな恐竜型メカニカルスーツ約20頭がナイトパレードする「恐竜大夜行」が行われましたので、興奮冷めやらずレポートします。

そもそも何故東博で恐竜パレードになるのか、すぐ近くに科博があるのに?
と不思議でしたが、これは2022年の「150年後の国宝展」で恐竜型メカニカルスーツ「DINO-TECHNE」による体験ライブが150年後の国宝候補となった記念との事。
150年後の国宝!納得の理由ですね。文化財の東博で恐竜ライブなんて自分の好みどストライク過ぎて知恵熱発症しないか不安になります。
早々にチケットを購入して、金曜の夜をそわそわ待ちかねます。
しかし、金曜の当日は日中あいにくの雨。ものすごく心配です。。。
恐竜型メカニカルスーツに雨は大敵の為、予め雨天時は規模縮小の室内に変更と分かっていましたが、なんとか晴れてくれないかとひたすら念じて過ごします。
すると、念のおかげか強力な晴れ女or晴れ男が観客の中にいらしたのか、パレード開始30分前になって、雨が小降りに!!
予定通りの野外開催決定との事で、まだ恐竜も見えない内から、特定できない晴れ女or男さんに感謝しつつ普段とは違う東博のパレード会場をパシャパシャ撮影。
チケットはほぼ完売なので、立見席含めて多くの観客がぎっしり並び、今か今かと開始を待ちます。

スタートは地鳴りのように勇壮な和太鼓の演奏から。また、黒い傘を被ってシンプルな提灯を掲げた舞台の黒子(クロコ)のような人達が観客を水先案内するようにパレードの道を練り歩きます。
提灯をゆらゆら揺らす案内人達の最後尾には、古墳時代のようなピンク色の衣装に、伎楽面のようなお面を付けたユリノキの妖精がぼんやり光るバレーボールサイズの球を持ちながら登場。
「ユリノキ」・・・東博のレストラン名がなぜかと不思議でしたが、ユリノキは本館前の広場にある大木でもあり、木の祖先は約1億年前に花を咲かせるようになった品種だそうです。
ユリノキの導きで1億年の扉が開き、恐竜たちのパレード開始です!東洋館の方から、のっしのっしと恐竜が現れます。

最初に現れたのは【ユタラプトル】。
アメリカのユタ州で発見された恐竜です。最新の研究からの裏付けで、身体は薄いグレーの羽毛に覆われて前脚には長めな羽根が付き、面長な顔が鳥を連想させます。
続いて福井県勝山市で発見された【フクイラプトル】。日本で初めて新種として報告された恐竜です。
福井県のゆるキャラ「ラプト」のモデルでもある国産恐竜。新茶のような淡いグリーンの体色に濃いめの緑のストライプ模様で、羽毛の無い爬虫類に近い姿。
実際に目の前に現れた恐竜たちは高さが2m程でそれほど威圧感は無いですが、ラプトルは特に尾が長いので行進しつつ向きを替えると回転する長いしっぽが観客を薙ぎ倒しそうになっています。
しかし薙ぎ倒されそうな観客は歓声を上げて、私含めて皆さま大興奮w

頭突きの得意なパキケファロサウルスに続いて、大型車サイズのトリケラトプス、アンキロサウルス、ステゴサウルスと4つ脚タイプの恐竜が現れ、主役というべきか認知度No.1のティラノサウルスが現れます。
行進中には恐竜たちと観客が一緒になって雄叫びも上がり、約1時間の大夜行はあっという間に終了しました。

恐竜、古生物好きには夢みたいなひと時で大満足。皆口々に感想を語り合いながら会場を後にしました。
今回のイベントは「DINO-A-LIVE」のインパクトあるビジュアルと体験で、日本の技術力、ものづくり文化の粋が集う東博のの魅力を世界に発信するプロジェクトとの事ですので、今後の開催も期待大です。
というかチケットも早々に完売し、追加公演、ライブ配信の希望も多く寄せられているとの事で、追加公演は少なくとも今年中は難しいながら、ライブ配信はほぼ決定との事。
ブラキオサウルスのように首を長くして続報を待ちたいと思います。
恐竜大夜行 from ON-ART (dino-a-live.jp)