4.0
「本質」に辿り着くことは出来なかったけど、なんかいいい!!
ブランクーシは10年位前でしょうか、森美術館さんで「シンプルなかたち(‥‥?)」とかいう展覧会で実物の作品はたぶんはじめて?意識して観たと思うのですが、で、その後はあちこちで少しずつ少しずつですが出会って来ました。はっきり言って私はいわゆる「現代アート」が大の苦手です。今展のチラシチケットなどのメインビジュアルの《接吻》(こちらはアーティゾン美術館所蔵なので、コレクション展の方でも時々見かけます。今回その長いバージョンの写真が展示されていましたが、これ!実物観たい!です)は彼の作品の中ではかなり具体的な作品なのでは?と思います。今展は、そんなブランクーシの作品を約90点を集めた、日本初!!の個展だそうで、更にブランクーシの変遷や考えが体系的に分かる展覧会だということでした。不安と期待が綯い交ぜ気持ちで訪ねました。行ってみれば今展、アーティゾンさんの6Fワンフロア―のみの展示で、実は彫刻作品は23点と少なめで、写真が多めでした。ちょっと「あれまあ」とは思ってしまいました。まあ、彼の作品は繊細で扱い難く輸送が大変なので、大規模な展覧会は催されて来なかったなどと聞きました。ならまあある意味仕方ないのか‥と。一部を除いて撮影も可でした。ですので、平日午前ながら、最初の部屋は結構混雑していました。音声ガイドは今展でも無く(所蔵品展のみのスマホ無料ガイドはあります)、また一部を除いて作品にキャプション等が無く、作品番号とタイトルだけで、その番号もなんだか順不同でした。出品目録にキャプションが添えられているものも若干あったのと、年代順の様でしたので、初めは番号のズレを気にしながら観始めていましたが、先に書いたように最初の部屋は人が溜まりがちでしたから、結局早々に諦めました。逆にそのおかげで混雑からの障害もほとんど感じずに、キャプションも気にせず、とても自由に自分なりのペースで観進めることが出来ました。代名詞のようなタマゴ頭や鳥シリーズも、作品に映る自分の姿に苦笑いしながら、色々な高さや角度からぐるぐると眺めまわし、作品と作品のつくる影も一緒に楽しみました。影と言えば「アトリエ」と題されたスペースで、美術館で初めて見る形の照明がありました。この照明、どういう効果なのでしょうか。それから約90点という点数の中に、ブランクーシと関係のあったアーティストの作品も(ロダ… Read More