4.0
マン・レイの人生を感じることができます。
マン・レイの人生の中で、交流のあった女性を絡め、マン・レイの美意識を感じられる写真が多数鑑賞することができます。
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20世紀を代表する万能の芸術家マン・レイの人生には多くの女性が登場します。彼は親しい女性たちをモデルにし、写真では、ときに優しく甘美で、ときに強く自立的で、ときには神々しいまでに美しい女性像を生み出しました。
本展ではマン・レイの生涯を4つの時代に分け、20世紀のさまざまな芸術潮流とファッションを追いながら、その時々に登場する女性たちに焦点を当て、総点数250を上回る選りすぐりの作品で振り返ります。
◆ 本展の見どころ
POINT 1 前衛美術のミューズとなった女性たち: 女性を美しく、同時に客観的な目で捉えた写真家マン・レイ
マン・レイは1921年に文化・芸術の中心地であったパリへ渡り、「パリのアメリカ人」となってモンパルナスに暮らし、芸術家や文学者、モード界や社交界の人々とひろく交流しながら、さまざまな出会いと恋愛を経験します。恋人だったキキ・ド・モンパルナスやリー・ミラーのほかにも、多数の女性アーティストたちとたえず交友し、彼女たちを、新しい時代に生きる自由で自立した女性像として写真にのこしました。
POINT 2 シュルレアリスムとファッション 1920-30年代パリのアートとモード: マン・レイの新しい「目」と「センス」
シュルレアリストとしてモード誌に登場したマン・レイは、モデルをオブジェのように捉えたり、写真の新技術をとりいれるなど、ファッション写真に新風を吹き込みました。作品に魅了されたモード界、社交界の人々は進んでマン・レイの被写体になることを望み、そのポートレート群は一時代の西欧文化を見わたせるほどです。マン・レイの「交友録」ともいえるポートレートを中心に、新しいセンスで構成されたファッション写真の数々、当時のドレスやジュエリーも紹介します。
POINT 3 遊びとユーモアとエスプリ: 「万能の人」マン・レイはその自由な「手」で、それらを作品化しつづけた
写真家としての名声のほか、画家であり映画作家であり文筆家でありデザイナーでもあったマン・レイは、芸術の諸領域を自由に行き来していた「万能の人」でした。たえず新しい技法を案出しながら変貌をつづけ、技術よりアイディアを重んじてきたその作品世界には、堅苦しいところや力んだところがありません。マン・レイは女性たちをテーマにして、作品世界をどのように展開したでしょうか。
◆ Man Ray マン・レイ 1890 - 1976
フィラデルフィア生まれ。ブルックリンで仕立屋を営む両親のもと、手先の器用な少年は画家になることを志す。ニューヨークでは既存の価値の破壊をめざすダダイストを名のり、芸術活動を開始。1921年にパリ・モンパルナスへ。シュルレアリストたち、社交界の人々と交友し、前衛作家としての活動のかたわら時流に先んじた肖像・ファッション写真家として活躍する。レイヨグラフ、ソラリゼーションなどの写真技法を初めて本格的にとりいれた。第二次大戦中はアメリカへ戻ったが、ふたたびパリへ。画家・オブジェ作家としての名声もやがて確立した。
【FEATURE|展覧会レポート】
「真価を引き出す芸術家マン・レイの力」
会期 | 2021年7月13日(火)~2021年9月6日(月) |
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会場 | Bunkamura ザ・ミュージアム Google Map |
住所 | 東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura B1F |
時間 |
10:00~18:00
(最終入場時間 17:30)
|
休館日 | 7月20日(火)のみ休館 |
観覧料 | 【オンラインによる日時予約制】 一般 1,700円(1,500円) 大学・高校生 800円 中学・小学生 500円
|
TEL | 050-5541-8600 (ハローダイヤル) |
URL | https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_manray.html |
4.0
マン・レイの人生の中で、交流のあった女性を絡め、マン・レイの美意識を感じられる写真が多数鑑賞することができます。
3.0
何回結婚したのかな?と、思いながらの鑑賞。マン・レイと周辺の方々との関係性を垣間見せる展示となっていました。解説を読まずに回ると、ふつうの写真が多かったなぁで終わってしまったかもしれません。周辺の方々の写真を通して、マン・レイの生涯をちょっと学べる展覧会でした。
5.0
女性のよいところ、うつくしいところ、神秘的なところをどんなふうに捉えていたのか、マンレイの視点から感じることのできる面白い展覧会でした。
自分の視点とはちょっと違うようなところも、同じように感じるところもあり、写真家(芸術家)の感性によるもののとらえ方、人のとらえ方が感じられるようで興味深かったです。
4.0
最終日に行ってきました。写真家のイメージが強かったのですが、マン・レイは絵画から出発した人だったんですね。リトグラフやオブジェ、彫刻など多彩な作品が見られて、彼の多彩さにあらためて驚きました。
そして、彼の人生を彩ったミューズたちの美しさ! フォトジェニックで個性的で意志のきらめきがある女性たちばかり。シュルレアリズムの芸術家のエネルギッシュな活動も見られる刺激的な展覧会でした。
5.0
狂乱の20年代、黄金の20年代!
第一次世界大戦後の特需に沸いて、享楽的な都市文化が発展した。
街にはジャズが流れ、世界がお祭りだった時代。
この展示は、マン・レイの作品を通して当時にタイムスリップできる。
ココ・シャネル、ピカソ、ダリ…彼と交流のあった有名人のポートレイトを見ると、本当になんて人材豊かな時代なんだろうと驚く。
そして、シュルレアリズムの芸術家たちとの交友関係。この展示は、シュルレアリズムのその当時の流れがわかる、いわば「シュルレアリズム入門」としての役割も果たしている。
マン・レイは恋多き男である。そしてその恋を材料に芸術作品を生み出している。
それは彼を取り巻く他の芸術家たちも一緒だ。恋が作品に形を変える、それは生きるために恋をし、恋が人生を作っていく。
なんて華やかで享楽的な時代なんだろう。
できることなら1920年代に生まれたかった。そして、パリのモンパルナスに住みたかった。
当時のシャネルのドレスやスキャパレッリの帽子などが展示されていたが、今見てもぜんぜん古さを感じさせず、素敵だった。
5.0
期待以上のストーリが展開されている写真展でした。ニューヨークやパリで生涯女性と共に写真を撮り続けていたマンレイはとにかくモテていたようです。
特に素敵だと思ったのが「ガラスの涙」です。涙がガラス玉のようになっていて、モノクロなのに涙の透明感と立体感が素晴らしく美しいと思いました。その涙には悲しみと美しさが共存しているなんともいえない魅力ある作品でした。化粧品会社にも起用されている有名な作品で、何度見ても美しい涙でした。
出口付近に「ガラスの涙」の大きなパネルがあるので、ここでも足をとめてじっくりと見ることができます。
ミュージアムショップではTシャツ、ポスター、ミニプリントなどが販売されていますが、人気のものは既に売り切れでした。マンレイ作品の人気ぶりが伺えます。
4.0
雨の平日午後、閉幕間際でありますが、日時予約を利用していきました。
混雑は許容範囲内、壁面のくぼみ状になっている部分があり、人が滞留する場所があります。努力されていますが、展示方法をもうひとひねりお願いしたい。また、日本語の表現が、本来の意味と少しずれているところがいくつかあり、残念です、ので、星は一つ減らします。
マン・レイは写真家だと思っていましたが、多才な芸術家であると再認識できました。
女性たちとのかかわりは、モデルや恋人として、の域にはとどまらず、内面や才能、を引き出していき、彼女たち自身も素晴らしい芸術家になっていくという、素敵な関係性だったとおもいます。最後の奥様、ジュリエット・ブラウナーは素晴らしい方で、晩年の作品群は彼女なしでは生まれなかったでしょう。世界観を構成してみせてくれた、良い展示です。
4.0
マン・レイの生涯と女性達の2つの軸で構成された展示で、女性達の美しさを写真に落とし込むマン・レイの美学と技法を堪能できました。多くの写真に魅了されましたが、特に「アングルのヴァイオリン」はその美しさが強烈に脳裏に焼き付いています。シュルレアリスム好きな方はぜひ見逃さないでほしいです。
説明で出てくる用語や時代背景の解説は最小限だったように感じたので、あまり知らないという方はダダイズムやシュルレアリスム、撮影技法等を予習して鑑賞するとより理解が深まり楽しめると思います。
5.0
マン・レイといえば、思いつく作品がいくつかある。今回展示されていた《アングルのヴァイオリン》や《黒と白》などの写真作品や絵画作品の《天文台の時刻に―恋人たち》など、マン・レイといってすぐ思い浮かぶ代表作は、一通り観ることができる。さらに、モビールのように天井からつるした65個のハンガーと床には空のスーツケースが開いて置かれた《障碍物》という名前の謎めいた素敵なオブジェや、《育児法》という名前の、まるで植木鉢に生えたサボテンのように、黒い筒から緑の手(ブロンズに着彩)がにょきっと出てきた置物など、マン・レイという芸術家にいだいていたイメージが、どんどん覆されてさらに興味が深まるような、幅広い作風の数々が展示されている。
ただ、あまりにも作風が多岐にわたりすぎて、この芸術家について捉えるのは到底難しい!という思いにも至る。
芸術家すぎるほどの芸術家、という印象だ。見た目の作品からはまるで縁の無さそうなタイトルの付け方に、いったいどんな物語が潜んでいるのかとワクワクするし、そういう謎めいたすべてがマン・レイらしい、ともいえる。鑑賞後の余韻が長引く、印象に残る展覧会である。
5.0
マン・レイって本当は、何人かいるグループなんじゃないかな?
って疑ってしまうほどに、
多才っぷりがすごかった。
桃と雲のオブジェがあったり、
手をモチーフにした沢山の手の
オブジェや、絵画があったり
(個人的にここの展示は面白かった)
最後の方に展示されていた晩年?の絵はポップな感じの絵画だし。
何て言うか、
なんだかよくわからない
しかし、
なんだかよく分からないなりに
展示されている女性たちのポートレートは
本当に素敵だ。
そこには、ゆるふわ女子でもなく
アザと可愛いい感じでもない。
眩いほどの美しいオーラをまとった、
雰囲気があって、意志が強そうでとにかくカッコいいミューズ達がいる。
つかみどころがない
マン・レイではあるが、
ひとつ私なりにわかったこと
それは、
女性を見る目があるってこと
さらにその女性たちを作品を通じてより一層に、
輝かせたこと
あとはやはり謎なままだ
5.0
シュルレアリスムの旗手、マン・レイが制作の中で、モデルとなり、ときにはミューズとなった女性たちとの関係性を軸に展示された展覧会です。
彼女たちのほとんどがマン・レイのもとを去っていくため、マン・レイに対してちょっとかわいそうといった思いを持つかもしれませんが、描かれる側・写される側にあった彼女たちが自分たちで表現するようになったとも言えるなと思いました。
巖谷國士さんが監修された図録も素敵なので、帰り際にミュージアムショップで手に取ってみてはいかがでしょうか?
4.0
ニューヨーク→パリ→ハリウッド→ふたたびバリと、マン・レイの足跡をたどりながら、その中で出会った人々、とりわけ女性たちにスポットを当てつつ、マン・レイの幅広い作品群を写真メインで鑑賞できる展覧会でした。
画家であることを自負していたようなのでマン・レイは不本意かもしれないけど、女性たちがどれも美しく撮られているので、写真作品の評価が高いのも頷けます。
私がマン・レイを知るきっかけになった作品「天文台の時刻に-恋人たち」「アングルのヴァイオリン」「ガラスの涙」「祈り」を見ることが出来たのも良かった。
他にも「破壊されるべきオブジェ」が「破壊されないオブジェ」となり、その後「永続するモティーフ」になったという小ネタ的エピソードを妙に面白く感じたり、「自己催眠によって自動口述にふけっている詩人ロベール・デスノスの言葉を、アンドレ・ブルトンの妻シモーヌ・カーンがタイプライターで速記している光景」の写真を見て、この光景をリアルで見てみたかったな~などと思ったりもしましたが。
本展では女性たちの他、生涯を通じてマン・レイの友人だったマルセル・デュシャン(ローズ・セラヴィ)、そして謎を投げかけ続けるイジドール・デュカス(ロートレアモン伯爵)にも存在感を感じました。
なお、図録は「書籍」として提供されていました(税別2,500円)。
4.0
マン・レイは多様な種類の作品を残していますが、本展覧会は写真作品にかなり比重が置かれており、絵画やオブジェ等の作品が添えられている内容でした。
展示のボリュームもあり、タイトルにある「女性たち」に関わる作品に焦点を絞っているというよりは、彼の人生全体を辿っていくことができる展覧会です。
4.0
マンレイ、良かったです。
写真家だと思っていましたがこんな多様で芳醇な作家人生だったと驚き。
いつもアッサリ終わってしまうBunkamuraですが今回はまだあるの?といったくらい
充実した作品群でとても見応えあります。
中盤あたりのブロンズ像が良いです。
この夏観るべき展覧会の一つだと思います。
4.0
モンパルナスの女王として人気を博したキキ・ド・モンパルナスさんのアングルのヴァイオリンを見たくて行ってきました。キキさんの魅力は実際に会ってみないと分からない部分がありますね。
作品を見て、リー・ミラーさんは綺麗だなぁと思いました。弟子ではなく、助手として採用されたんですよね。
バジャージュ(桃・雲・風景)は3Dで、気のせいか桃の香りがしたような気がしました。
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