特別企画展 日本画の棲み家

泉屋博古館東京

  • 開催期間:2023年11月2日(木)~2023年12月17日(日)
  • クリップ数:54 件
  • 感想・評価:15 件
特別企画展 日本画の棲み家 泉屋博古館東京-1
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望月玉泉《雪中蘆雁図》(左隻) 明治41年(1908) 泉屋博古館東京
望月玉泉 《雪中蘆雁図》(右隻) 明治41年(1908) 泉屋博古館東京
橋本雅邦《春秋山水》(左隻) 明治37年(1904)頃 泉屋博古館東京
橋本雅邦《春秋山水》(右隻) 明治37年(1904)頃 泉屋博古館東京
木島櫻谷《震威八荒図衝立》大正5年(1916) 泉屋博古館東京
初代宮川香山《倣洋紅意窯変花瓶》明治時代 泉屋博古館東京
平福百穂《松樹に栗鼠図》大正~昭和前期 泉屋博古館東京
岸田劉生《四時競甘》大正15年(1926)泉屋博古館東京
竹内栖鳳《禁城松翠》昭和3年(1928)泉屋博古館東京
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

明治時代における西洋文化の到来は、絵画を鑑賞する場に地殻変動をもたらしました。特に西洋に倣った展覧会制度の導入は、床の間や座敷を「棲み家」とした日本絵画を展覧会場へと住み替えさせました。その結果、巨大で濃彩な作品が増えるなど、日本絵画は新しい「家」にふさわしい表現へと大きくシフトしていきます。

このような時代のなかで集められた泉屋の日本画は、むしろ邸宅を飾るために描かれたもので、来客を迎えるための屏風や床映えする掛軸など、展覧会を舞台とする「展覧会芸術」とは逆行する「柔和な」性質と「吉祥的」内容を備えています。

本展は、かつて住友の邸宅を飾った日本画を展観し、今日その姿を消しつつある日本画の「棲み家」に光を当てることで、床の間や座敷を飾る日本画の魅力とその行方を館蔵品から紹介するものです。また現代の作家に「床の間芸術」をテーマとした新作を描いてもらうことで、今後の日本画と鑑賞の在り方について考えるきっかけとなれば幸いです。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2023年11月2日(木)~2023年12月17日(日)
  • ※一部展示替えあり
会場 泉屋博古館東京 Google Map
住所 東京都港区六本木1丁目5番地1号
時間 11:00~18:00
  • ※金曜日は19:00まで開館
    (入館は閉館の30分前まで)
休館日 月曜日 
※祝日の場合は開館、翌平日休館
観覧料 一般 1,000円(800円)
高大生 600円(500円)
中学生以下 無料
  • ※20名様以上の団体は( )内の割引料金
    ※障がい者手帳等提示の方は本人および同伴者1名まで無料
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
URLhttps://www.sen-oku.or.jp/tokyo/

泉屋博古館東京の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

泉屋博古館東京 泉屋博古館東京

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

住友家の正月床飾り必見

勿論、屏風や掛け軸も見応えあるが、別室に飾ってあった住友家の正月飾りが興味深かった。
床尻銅なんて、勉強不足の私には初めてで家業の銅精錬を大事にしていたと感じた。

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morinousagisanさん、他1人

4.0

展覧会展示会ではなく、日常生活の中での芸術の愉しみ、を考えさせられました。

「床の間の芸術」と言っても最近「床の間」のある家はそうはありませんね。生活の中の絵画はどうあるべきか。現代作家も交えて日常のなかの絵画の可能性を探る展覧会です。
平日午前、空いていてとてもゆっくりじっくり楽しめました。
展示品は、とても豪華な内容でした。とにかく櫻谷が凄いです。そして芳崖に栖鳳に雅邦、鉄斎、見惚れます。百穂の栗鼠が可愛いです。初代香山の窯変花瓶も素晴らしいです。鳥肌ものです。望月玉泉《雪中蘆雁図》、初めてではないと思うのですが、季節的にもとても和みました。今回は現代作家の一部を除いて写真アウトなので、ちょっと残念です。
生活の中の絵画、展示会は展示会で良いですが、もともと生活の中で活かされるべき芸術品、だと思います。
実は今の私の家には一応「床の間」があります。本床と違い棚とで二間使いで奥行きは三尺、あと書院出窓付きです。結構ちゃんとしたヤツです。最近の家としては珍しいと思います。昔、小さなアパートに住んだ時にも、布団を出して寝起きする唯一の6帖和室の隅に、屋久杉の化粧板を置いて、小さな置き床をつくり、小さな軸に色紙絵をかけたり、小さな花を活けたり苔球を置いたり、香炉を置いたり、正月には干支の置物を置いたりしていましたよ。狭い家でも、なんとなくけじめの様な気持ちでした。鑑賞なんて言えるものではなく、安いけどただ気に入って買った掛け軸は、気づけば随分何幅もあるけれど、年を取り、他人が訪れることはなくなり、自分も家のことをいろいろ面倒になってしまい、壺や置物は地震で壊れたら大変と思い、正月用の軸が一年中かかったままだったりしてしまっています。もっとちゃんと、生活の中でこそ自分なりの芸術を、和洋問わずで愉しまなければなと、つくづく思いました。

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uchikoさん、morinousagisanさん

4.0

坪庭のような、生花のような。

掛け軸を飾るという生活を送ったことがないので、あまり興味を惹かれることもなく、本当にたまたま知人に誘われて鑑賞に行きました。

一つ一つ眺めているうちに、水や風、揺れる日差しに落ちる影、ああ、これは部屋に持ち込める自然なのだな、と思えてきました。

日本の生花というよりは、中国の文人花のような、あるいは坪庭のような、好みに合わせて飾り、そしてその場にいる人に息を吐かせて和ませていたのだろうなぁ、と想像しながら楽しむことができました。

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morinousagisanさん

4.0

床の間の美術

「床の間不要論」みたいなのがあったのか

なんというか、SNSなどでよく流れてくる
「~はオワコン!~なんて必要ない」論を彷彿とさせるな
そう思うと今も昔もあまり人のマウントの仕方って変わらないのかもしれない

床の間を飾った品々たち
もともとは招いた人を出迎えもてなす美術の「棲み処」だったものが
寄り大衆に向けた展覧会などで映えるものへと変化していく

正直解説読んでて耳がいたい(笑)
今まさに展覧会で鑑賞してる身としてはかなり痛い所をついてくる

床の間を全く見たことない人はそんなに多くはないと思うので
展示された絵画や調度が「どのように飾られ」「それをどんなふうに楽しむか」
はそこそこ容易に想像できると思うし、
そうやってみるとより楽しい

自分ならそこにどんなものを飾りどんなものを置くのか

第三章「床の間芸術を考える」のコーナーでは
「こんなものもありなのか!」
とちょっとした驚きがありより面白く見ることができる展示だった

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uchikoさん、morinousagisanさん

5.0

ノスタルジーな床の間と畳

子供の時に住んでいた家には床の間のある和室がありましたが、今の住宅事情(マンション)ではもはや贅沢で、うらやましい限りでした(笑)

掛け軸も屏風も立派で大きくて、さすが財閥の家はスケールが違う。
絵とともに飾るお道具も素敵で。宮川香山の深紅の花瓶、素敵でした。
木島櫻谷の雪中梅花、雪に負けずに花を咲かせる老梅、迫力を感じました。

現代作家の作品は、今風の床の間の解釈で、表現方法が面白かったです。

床の間と畳の和室、ほしい・・

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morinousagisanさん

3.0

落ち着いた雰囲気

週末の開館直後に訪問。空いていますがコンスタントに観覧者が入館する感じでした。基本は収蔵品が主で、床の間を飾る目的だけ合って、どれもめでたい意匠でした。正月の展示でもよかったのではないかと思いました。印象に残ったのは木島櫻谷の雪中梅花で、雪の感じや鮮やかな梅が印象的でした。毛色が違って面白かったのが現代作家による作品の展示です。様々な発想が興味深いと思いました。全体の展示が50点弱ですので、気軽に見られると思います。

4.0

お客様気分で

前回の「楽しい隠遁生活 ―文人たちのマインドフルネス」が、とても楽しかったのと、チケットもいただいたので(ありがとうございました!)今回も楽しみに伺いました。

住友邸にお呼ばれすることはないけれど、妄想でお客様になったつもりで拝見しました。橋本雅邦の春秋山水図が特に感じたのですが、全体的にマイナスイオンというか、静かな湿度を感じました。木島櫻谷の雪中梅花が今回のハイライトなのでしょうが、それすら豪華であっても出しゃばらない、お客様へのしつらえとして収まっているように思います。時節柄、新年にむけての吉祥ものの展示が多かったのも、和めました。また、日本画のお楽しみ、かわいい!動物たちもやっぱりかわいい。(地下鉄駅から上ってくるエスカレータのポスターも、かわいい子たちが使われてて、美術館ってこういう切り口が上手ですよね。)
ただ、最後の方に床の間に飾るものは、素人に公開するものではなく、住友のお客様・粋人には分かる特別なもの的解説があり、素人の私としてはちょっと冷水を浴びた気がしました。また、泉屋博古館の解説は学芸員さんが独特なのも良き!なのですが、今回はそれも味わえず、上級鑑賞者向けの展覧会だったのかな、とも感じました。

REPORT

床の間芸術という会場芸術

我が家にも床の間はあって、いちおう酒井抱一の掛け軸が掛けてある。もちろん印刷だけど。
でもその下方は物置と化しており、なんやかやが放置されて風鎮なんかはまるで見えない。せっかくの立葵紫陽花に蜻蛉図が泣いている。
って、1年中6…readmore

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さいさん

4.0

ゆっくり見れました

床の間に飾る日本画を沢山展示されており
屏風絵もありました。

実際に飾られている所を写した写真などもありました!
日本画や水墨画を見るのは初めてだったのですが
洋画と違った力強い迫力があり圧巻でした。

人も少なくゆーっくり見ることが出来たので見れるうちに是非行ってみてください♫

4.0

床の間芸術と会場芸術

天気が良い休日の昼間でしたが、空いていて、とても鑑賞しやすかったです。
初めて伺いましたが、品のいい美術館、という印象でした。

床の間芸術がテーマの今回、住友家の床の間を彩ったであろう作品がたくさん展示されていました。
さすが住友家です。一般家庭の普通の床の間には置けるわけがない大きな掛け軸や屏風があり、見応えがあります。
個人的には木島櫻谷の雪中梅花が好きでした。ゆっくり見られてとてもよかったです。
あとは、住友家正月飾りが、なんとも言えないじわっとくるものがありました。一言で言うと「なんかいい!」

床の間芸術と会場芸術は、現代においては同じように展示で見かけるものなので、当時の方々の葛藤など考えたことがありませんでした。
川端龍子が「会場芸術」と揶揄されたという話は知っていましたが、逆に床の間芸術側もその地位が危ぶまれていたとは…
床の間不要論は今もありますが、ぜひ素晴らしい作品を愛でる空間として残していきたいですね。床の間芸術も、会場芸術と言われたものも、両方それぞれの良さがありますので。

最後に、現代の芸術家のみなさんの作品群、こちらも見応えがありました。
植物の睡眠と森の夜という2作品は、キャプションにしばらく考えさせられます。作者の長澤耕平さんがどういう人なのか興味が湧いてしまいます。

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Sukekiyo-Acckermanさん

4.0

床の間芸術とは何か

座敷や床の間を「棲み家」としてきた日本画が、明治に入って展覧会芸術へと「棲み家」すなわち場を変えた中で、改めて「床の間芸術」としての日本画を考えるというコンセプトの美術展。展示はかつて住友の邸宅を飾った日本画ということだが、「床の間芸術」であり続けたなら、これらの作品を見る機会はなかっただろうなと考えると、やはり「床の間芸術」とは何かという思いがする。
作品自体は、住友コレクションだけあって、木島櫻谷《雪中梅花》《震威八荒図》(表に鷹、裏に逃げる雀が描かれており、遊び心満載)、狩野芳崖《寿老人図》、橋本雅邦《春秋山水図》、富岡鉄斎《畫扇救窮》など、佳品が揃い、楽しめる。
現代作家が考える「床の間芸術」は、床の間に飾られることはないだろうなと思いつつ、展覧会をあとにした。

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morinousagisanさん

5.0

床の間芸術知りました

美術館には度々、足を運びますが専門的な知識はなく、今回の展示会で初めて「床の間芸術」という言葉を知りました。
日本家屋に飾られ生活空間で鑑賞されることに向いた題材や画風がよく理解できる展示でした。
木島櫻谷「震威八荒図」、「雪中梅花」は見応えがあり、じっくりと鑑賞させていただきました。

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morinousagisanさん

3.0

邸宅にお邪魔したつもりで「雪中梅花」をめでる

泉屋博古館の収蔵品は地味なイメージが強いんですが、今回は金屏風を並べてきましたねー!中でも木島櫻谷の「雪中梅花」は金・白・赤のコントラストが美しく、ベンチに座ってずっと眺めてました。梅の花に雪が積もる気象状況を想像しながら見るのは楽しいですよ。説明文によると「四季の金屏風の制作を依頼した」ということなので、そもそも邸宅に合うように作られている作品。季節ごとに飾られていたのを見たかった!
3月からの展覧会で四季連作が全点公開されるようなので期待します。

狩野芳崖の「寿老人図」も見どころが盛りだくさんです。寿老人の針金のように飛び出した眉毛や髭、お尻の毛が逆立っている鶴、逆さまに落ちるように飛ぶ蝙蝠、ぼんやりした玄鹿…、吉祥モチーフだらけなのに有難みより可笑しみを感じてしまう作品です。

屏風や幅広の掛軸を堪能した後だったので、「床の間芸術を考える」というテーマはあまり考えなかったですね(笑)

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morinousagisanさん

3.0

試される絵画鑑賞

床の間芸術、結構良かったです。
対象が一般大衆ではなく、邸宅を訪問する限られた客人というのがなかなか試されますね。
この絵画の取り合わせの意味合いや趣向を貴方わかっていますよね、という。
ごめんなさい結構あっさり軽めの絵が多いなぁと思ってしまった一般庶民です。
大観以前の狩野芳崖、橋本雅邦、望月玉泉、村田香谷、木島櫻谷(大観より年下だけど)など楽しめます。
現代作家の展示室が写真撮影可能でした。

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karachanさん、morinousagisanさん

4.0

現代作家ともコラボ、ユニークな切り口で日本画の観かたを提示

床の間、座敷等かつての日本画の棲みかに光を当てる事で住友コレクションの絵画への理解、愉し方が深まりました。現代作家とコラボし、あらためて床の間芸術、卓上芸術の魅力を発信する魅力的な内容になっております。図らずも大田区立龍子記念館で龍子+1と題し、現代作家とのコラボで会場芸術の在り方を問う展覧会が開催中ですので併せて観覧すれば楽しさ倍増です。

THANKS!をクリックしたユーザー
morinousagisanさん
  • 1
  • BY TK

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望月玉泉《雪中蘆雁図》(左隻) 明治41年(1908) 泉屋博古館東京

望月玉泉 《雪中蘆雁図》(右隻) 明治41年(1908) 泉屋博古館東京

橋本雅邦《春秋山水》(左隻) 明治37年(1904)頃 泉屋博古館東京

橋本雅邦《春秋山水》(右隻) 明治37年(1904)頃 泉屋博古館東京

木島櫻谷《震威八荒図衝立》大正5年(1916) 泉屋博古館東京

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平福百穂《松樹に栗鼠図》大正~昭和前期 泉屋博古館東京

岸田劉生《四時競甘》大正15年(1926)泉屋博古館東京

竹内栖鳳《禁城松翠》昭和3年(1928)泉屋博古館東京

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