あらゆる意味でスペシャルな企画展。
大阪の実業家・山本發次郎氏の絵画コレクションは中之島美術館計画の発端であり、そのコレクションの中心となるのが佐伯祐三氏の作品群。
つまり佐伯祐三氏は中之島美術館の顔であり、晩年の作品である「新聞配達夫」はモリディアーニの「髪…readmore
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およそ100年前、大阪、東京、パリの3つの街に生き、短くも鮮烈な生涯を終えた画家、佐伯祐三(1898-1928)。1924年に初めてパリに渡ってからわずか4年余りの本格的画業の中で、都市の風景を題材とする独自の様式に達しました。
特に、一時帰国を挟んだ後の2回目の滞仏期に到達した、繊細で踊るような線描による一連のパリ風景は、画家の代名詞とされ、その比類ない個性は今でも多くの人を魅了し続けています。
私たちは、佐伯の絵画に向き合う時、風景に対峙する画家の眼、筆を走らせる画家の身体を強く想起させられます。
そして、描かれた街並の中に、画家の内面や深い精神性を感じ取ります。それゆえ作品はしばしば、画家自身を映したものー自画像にたとえられます。
本展では、佐伯が描いた「大阪」「東京」「パリ」の3つの街に注目し、画家が自らの表現を獲得する過程に迫ります。
【FEATURE|この名画・名品を観に行きたい!美術館散歩 Vol.13】夭逝の天才画家、佐伯祐三の人生の最期に現れた最高のモデル《郵便配達夫》
会期 | 2023年4月15日(土)~2023年6月25日(日) |
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会場 | 大阪中之島美術館 Google Map |
住所 | 大阪府大阪市北区中之島4-3-1 |
時間 | 10:00~17:00 (最終入場時間 16:30) |
休館日 |
月曜日 5月1日を除く |
観覧料 | 一般 1,800円(1,600円) 高大生 1,500円(1,300円) 小中生 500円(300円)
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TEL | 06-6479-0550(代表)(10:00-17:30) |
URL | https://saeki2023.jp/ |
大阪の実業家・山本發次郎氏の絵画コレクションは中之島美術館計画の発端であり、そのコレクションの中心となるのが佐伯祐三氏の作品群。
つまり佐伯祐三氏は中之島美術館の顔であり、晩年の作品である「新聞配達夫」はモリディアーニの「髪…readmore
5.0
回顧展として佐伯祐三の人生を俯瞰で見ることができ、大満足でした。電信柱や停船のマストから垂直線の構図へのこだわりを感じ、ブラマンクと出会い、あの有名なエピソード『このアカデミックめ!』の衝撃が佐伯にとってどの程度の大きさであったのか、その直後の行動を見ると、ゴッホ兄弟の墓を詣で聖地巡礼をしていた事、後日ゴッホが描いたオーヴェールの教会と同じ画角で絵を描いたとの事。こちらの方が私的には、刺激的でした。せっかくオーヴェールに来たんだからと行かずにはいられないというゴッホ愛を感じるエピソードでした。と同時にブラマンクの叱咤では凹んでおらず、自身を見つめるきっかけになり、成長への起点であることは間違いないと思いました。その結果、佐伯独自の壁のマチエールや、広告、ポスターの文字の線が踊るように速書きで描かれるようになっています。文字が踊るように木の枝も激しい風で揺れ踊っている表現で描かれているのは驚きでした。
個人的に気になったのは、下落合の黒い犬や、ユトリロの影響でパリの街角を描く風景画にいる黒い人影です。その他大勢の表現として黒い人影で表わしている中に、一人だけ赤い服(帽子?)を着た人がいます。本当にその色を着た人がいたというよりも、差し色として表現している、佐伯の心象風景である気がします。
4.0
週末に訪問。雨でしたが結構観覧者が多かったです。佐伯祐三の年代順に展示があり、その画風の変遷がよくわかります。面白かったのは同年に書かれた自画像で、あまりの違いに笑ってしまいました。下落合のシリーズは岸田劉生の絵画を彷彿とさせます。中盤から後半は有名な広告の絵や、郵便配達夫などが並んでいます。展示数は多かったですが興味深く、飽きることはありませんでした。久しぶりの大阪で良い展覧会を見られました。
5.0
佐伯祐三、大阪で観ても最高である。
東京SGより広い会場で展示替えも少なく大充実の作品群を一挙に楽しめる幸せ。
更に多くの作品が写真撮影可能なことにも驚きました。蟹がNGなのは残念。
観客はそれなりに入っていましたが結構余裕がありフラフラと佐伯を存分に堪能しました。
もう5年後には没後100年を迎えますが本展を超えるには都内ではもう新美しかないと思わされます。
大阪会場のほうが東京会場より数段良い環境なので関西圏の方は是非!
美術学校時代の自画像から絶筆とされる作品まで約140点、圧倒されました。
佐伯祐三作品の寄贈は大阪中之島美設立のきっかけとなった、開催すべくして開催された展覧会です。
佐伯が過ごした「街」で章分けされ、佐伯の関心の先が作品に表れ…readmore
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