ハニワと土偶の近代

東京国立近代美術館

  • 開催期間:2024年10月1日(火)~2024年12月22日(日)
  • クリップ数:74 件
  • 感想・評価:10 件
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都路華香《埴輪》(左隻) 1916年 京都国立近代美術館
都路華香《埴輪》(右隻) 1916年 京都国立近代美術館
斎藤清《土偶(B)》1958年 やないづ町立斎藤清美術館
©Hisako Watanabe
虫山人《陸奥全国古陶之図》(部分) 1877~1886年頃 弘前大学北日本考古学研究センター
河鍋暁斎《野見宿禰図》1884年 松浦武四郎記念館
五姓田義松 《埴輪スケッチ(『丹青雑集』より)》1878年 個人蔵(團伊能旧蔵コレクション) 写真提供:神奈川県立歴史博物館
蕗谷虹児《天平神助》1943年 新発田市
日名子実三《全日本軍用保護馬継走大騎乗メダル》1940年 個人蔵
斎藤清《埴輪》1953年 福島県立美術館
©Hisako Watanabe
建畠覚造《はにわ》1953年 和歌山県立近代美術館
宇野三吾《ハニワ形花器》1950年頃 滋賀県立陶芸の森陶芸館
イサム・ノグチ《かぶと》1952年 一般財団法人 草月会(千葉市美術館寄託)
© 2024 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum/ARS, NY/ JASPAR, Tokyo E5599
長谷川三郎《無題―石器時代土偶による》1948年 学校法人甲南学園 長谷川三郎記念ギャラリー
岡本太郎《犬の植木鉢》1954年 滋賀県立陶芸の森陶芸館
芥川(間所)紗織《古事記より》1957年 世田谷美術館
桂ゆき《人と魚》1954年 愛知県美術館
NHK教育番組「おーい!はに丸」1983-1989年放送(左)ひんべえ (右)はに丸 1983年 劇団カッパ座
タイガー立石《富士のDNA》1992年 Courtesy of ANOMALY
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

出土遺物を美的に愛でる視点はいつから芽生え、一体いつから出土遺物は美術作品のなかに登場するようになったのでしょうか。戦後、岡本太郎やイサム・ノグチによって、それまで考古学の資料として扱われていた出土遺物の美的な価値が「発見」されたというエピソードはもはや伝説化しています。

「縄文vs.弥生」というきわめて分かりやすい二項対立の語りは、1950年代半ばに建築・美術にかかわる人々の間でいわゆる「伝統論争」に発展しました。しかし、近代以降、地中から掘り出された遺物に着目した人物は彼ら二人にとどまりません。出土遺物は、美術に限らず、工芸、建築、写真、映画、演劇、文学、伝統芸能、思想、さらにはテレビ番組にいたるまで、幅広い領域で文化現象を巻き起こしてきました。

なぜ、出土遺物は一時期に集中して注目を浴びたのか、その評価はいかに広まったのか、作家たちが遺物の掘りおこしに熱中したのはなぜか——本展は美術を中心に、文化史の舞台に躍り出た「出土モチーフ」の系譜を、明治時代から現代にかけて追いかけつつ、ハニワや土器、土偶に向けられた視線の変遷を探ります。歴史をひもとき、その複雑な機微を知ることで、私たちの足下に積み重なる文化的・社会的な「地層」が浮かびあがってくるでしょう。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2024年10月1日(火)~2024年12月22日(日)
会場 東京国立近代美術館 Google Map
展示室1F企画展ギャラリー
住所 東京都千代田区北の丸公園3-1
時間
  • 10:00~17:00(金曜・土曜は10:00~20:00)
    入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日、10月15日、11月5日
※ただし10月14日、11月4日は開館
観覧料 一般 1,800円(1,600円)
大学生 1,200円(1,000円)
高校生 700円(500円)
  • ※( )内は20名以上の団体料金、ならびに前売券料金(販売期間調整中)
    ※中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等を要提示
    ※キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は、学生証・職員証の提示により団体料金で観覧できます
    ※本展の観覧料で入館当日に限り、所蔵作品展「MOMATコレクション」(4-2F)も観覧できます
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
URLhttps://haniwadogu-kindai.jp/

東京国立近代美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

東京国立近代美術館 東京国立近代美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

5.0

とっても噛みしめがいのある魅力的なテーマ

埴輪・土偶をモチーフにした美術作品を一堂に…という切り口ではなく、(特に埴輪においては)時代の流れの中で、モチーフがもつ意味づけの変遷を辿っていく展示となっており、とても面白かったです。

埴輪は考古学的な価値を認められたあと、戦時下においては、政治的・社会的なメッセージを伝える手段として利用されていたことがよくわかり興味深かったです。
日本神話(神聖なもの、由緒あると考えられていたもの)との結びつき、また、「武人」(忠誠心、勇猛さ)という職業人がモチーフであったことも、軍事政権下では利用しやすかったんでしょうね。考古学的価値と切り離され、戦争支持・協力を促すためのシンボルとして扱われます。
こういった国のプロバガンダにより「当時の人はきっと埴輪を見ると「勇ましい」「神々しい」とか感じていたのかな?」と想像すると、今私が埴輪を見て「かわいい」と感じるのも、自分で認識できていないもの(環境、流行など)により、埴輪と「かわいい」を結びつけるような刷り込み的な働きが働いているのかもしれない・・・と思ったり思わなかったリ。
自らのうちに本当にわいた感情なのか、だれかの意図で社会等によってつくられた感情なのか・・・。ゆるキャラ文化とか・・・。

対する土偶は、政治的シンボルに使用されるなどの経歴はなかったようで、埴輪のような切り口でのアプローチはされず(というか、できず?)。
戦後、戦前の価値への忌避感もあり、埴輪(戦前的シンボル)の対局的なものとして位置づけ・評価された点にフォーカスされてました。
土偶と言えば、岡本太郎、イサムノグチなど、名声のある芸術家に強烈な支持を得てブームとなったイメージが強いのですが、実はそれ以前から評価している人はいましたよ、という点がポイント。
埴輪との対立構造、新しい価値・新しい時代のシンボルにすえられた土偶。これもまた社会や文化背景によってつくられたもの…。いろいろと興味深く。改めて、私を取り巻く身の回りのアレコレとそれに抱く感情について、どんな関係性で成り立っているものなのか、思考を巡らせるよい機会となりました。

そして、ハニ丸世代、かつ、映画ドラえもん『日本誕生』の土偶キャラの奇怪さに恐れをなした子供時代を過ごした私としては、埴輪と土偶の影響力を再認識しました。
(ハニ丸と写真撮影しましたよ。「かわいい… Read More

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Sukekiyo-Acckermanさん、Camdenさん

3.0

2019年の展覧会を思い起こした。

夜間開館で常設展もゆっくり見た。
新潟県立歴史博物館「あ、コレ知ってる!はにわ、どぐう、かえんどきの昭和平成」(2019年)を思い起こした。
その展覧会には、私の野焼き陶彫、油彩画とそのモチーフとなった国宝土器土偶も展示していた。
土器土偶がかなり多めで、美術作品は少なかった。展示のはじめは、短甲の武人ハニワとその写真の1940年東京オリンピックのポスターからだった。
https://pineart.exblog.jp/29688101/
https://pineart.exblog.jp/29688125/
図録は展示作品写真は少なく、読みもの、論考がおもしろいものだった。
https://www.amazon.co.jp/%E3%81%82%E3%81%A3%E3%80%81%E3%82%B3%E3%83%AC%E7%9F%A5%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%82%8B%EF%BC%81%E3%81%AF%E3%81%AB%E3%82%8F-%E3%81%A9%E3%81%90%E3%81%86-%E3%81%8B%E3%81%88%E3%82%93%E3%81%A9%E3%81%8D%E3%81%AE%E6%98%AD%E5%92%8C%E5%B9%B3%E6%88%90-%E6%96%B0%E6%BD%9F%E7%9C%8C%E7%AB%8B%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E5%8D%9A%E7%89%A9%E9%A4%A8/dp/4861327202

4.0

アートの埴輪、実物埴輪よりも複雑系の性格してます

11月某日、はにわツアー。東博の「特別展はにわ」で実物を先に見てから当館に。多くの方がこの順番なのでしょうか、私はこれが良かったと思います。

絵画・アートのモチーフとしての埴輪。戦中期には抽象絵画への厳しい統制がかかるなか、それをすり抜ける手段としてはにわが利用されたとか。はにわが抽象化のアイコンに。
その後、戦後期になると、敗戦後の日本のアイデンティティーを示すモチーフとして登場する。
更に時代が進めば、キュビズム的表現との相性もよく、モダンと伝統が絡み合う、都合の良いモチーフともなってきたようだ。

実物の埴輪の造形美は、ピュアでシンプルで溌溂とし、自ら発散する波動やチカラを感じた。
対して、後の世で、何かを表現するためのモチーフとなった埴輪は、何か別のものを背負わされている。複雑系の性格を帯び、本来の溌溂とした「らしさ」が乏しい。
埴輪もつらいよ、ですね。

コレクション展では「生誕100年 芥川(間所)紗織」「シュルレアリズム100年」の企画が良し。

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komagatayaさん、黒豆さん

4.0

アートにも様々な視点が必要

ハニワや土偶が近代のアーティストの表現にどう活かされたかを歴史を追ってみていく感じです。社会がアートに与える影響など、いろいろ考えさせられました。月の輪古墳の発掘なんてよい活動だと思います。子どもを働かせて、とかいろいろ言われそうだけど、農作業など、継続して活動することで得られるものも多いと思います。今年はハニワ関係いろいろ見て勉強することができ良い年でした。

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Camdenさん

4.0

ハニワそのものは展示されていません

上野ではハニワそのものを展示する展覧会を開催中ですが、
こちらはハニワと土偶が明治から現代にかけて
どのように扱われて社会や文化に影響を与えてきたかを
検証するという感じの展覧会です

なので、ハニワそのものは展示されていません

ハニワを描いた絵やハニワから影響を受けた美術作品など、
そして写真、文献資料が展示されている
異色の展覧会です

明治天皇稜にハニワが作られて一緒に埋められたこととか
戦時中に利用されたことなど新たに知ることが出来ました

そして戦後は、前衛的な現代美術の波に
ハニワが取り込まれていきます
斎藤清の版画が複数展示されていますが、
なかなかいい作品で、気に入りました

展覧会を観たら、本物のハニワも無性に観たくなったので
上野の展覧会にも足を運びたいと思います

THANKS!をクリックしたユーザー
uchikoさん、morinousagisanさん

4.0

埋没した古代のインスピレーション

国立の展示を見る前にと足を延ばした
「埋蔵物の近代への影響」の展示

原初の造形が様々な人の心をつかみ
想像力と創造力にいかに刺激を与えたのかが手に取るように感じられて楽しい

ちょっと風呂敷広げた発言をすれば、
何かの思い付きで出てくるようなビジュアルではないもんな
土偶も埴輪も

しかし漫画などへの影響まで言及されてるとは思わなかった

ついつい近代に与えた原初の美みたいな視点で観てしまいそうになるが
公式サイトにもあるように展示の意図はちょっと違う

そのあたりを意識して思い返すと二度おいしい展示だ

THANKS!をクリックしたユーザー
morinousagisanさん

4.0

美術館的視点でのハニワ

先週はトーハクで「はにわ」展を観たのですが、トーハクの「博物館的展示」とは趣を異にする「美術館的」な展示だった。情緒的。
単に歴史的遺物としての素焼きの人形ではなく、古の日本人の美意識を反映したものとして捉えている。戦時中にはそのシンプルで簡素で飾り気の無い造作と、ハニワがかつて天皇と共に埋葬されたという由来から「日本人の本質」「国粋主義」に利用されたというから驚き。
また、多くの日本画家が絵画のモチーフとしてハニワや土偶を描いていて、芸術家も惹かれる何かがハニワや土偶にはあったのだと分かる。
かの岡本太郎にいたっては縄文美術の虜となって「現代のハニワ・土偶」とも思えるような作品を多く制作しており、岡本太郎がハニワの芸術性を誇張してくれているお蔭で、古代のハニワの芸術性もうかがい知ることが出来た。
どうしてもハニワや土偶は「美術」というよりも「博物」の目で見てしまい、トーハクでは完全に「古代史の学び」に終始してしまったが、今回の展覧会では「アート鑑賞の視点」でハニワや土偶を観ることが出来、興味深かった。

THANKS!をクリックしたユーザー
Camdenさん、にゃんちゅうさん

5.0

ハニワは今も

20241022
ハニワって古墳から出てくる昔のものかと思っていたら、明治天皇陵にも収めたという。
新たに作成して魂を鎮め、お守りするものとしてつくったとは知らなかった。
じゃあ、大正天皇や昭和天皇は?と聴きたい。

2.0

はに丸とひんべえ

ハニドグ、好みと興味が薄いのであまり楽しめず。
ハニワと土偶が近現代美術にどのような影響を与えたのかを探るというような感じだったかも。
近代らへんの作品はちょっと退屈で、現代らへん芥川(間所)紗織の大作は良かったです。
一番人気ははに丸の映像コーナーだったかな。あと大魔神がカッコいい。
大体写真撮影可能だった気が。再入場不可がとっても不便。

THANKS!をクリックしたユーザー
シンディさん、Camdenさん、karachanさん、morinousagisanさん

4.0

茶色だけじゃないww

「ハニワと土偶」?って・・色味無いのかなぁ・・とあんまりアガラない心境で見に行ったのですが楽しめました。色味もありました。特に岡本太郎、イサムノグチなんかが良かったかな。岡本太郎の絵画作品には良さを感じないのですが彫刻とかオブジェはいいですね。

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都路華香《埴輪》(左隻) 1916年 京都国立近代美術館

都路華香《埴輪》(右隻) 1916年 京都国立近代美術館

斎藤清《土偶(B)》1958年 やないづ町立斎藤清美術館
©Hisako Watanabe

虫山人《陸奥全国古陶之図》(部分) 1877~1886年頃 弘前大学北日本考古学研究センター

河鍋暁斎《野見宿禰図》1884年 松浦武四郎記念館

五姓田義松 《埴輪スケッチ(『丹青雑集』より)》1878年 個人蔵(團伊能旧蔵コレクション) 写真提供:神奈川県立歴史博物館

蕗谷虹児《天平神助》1943年 新発田市

日名子実三《全日本軍用保護馬継走大騎乗メダル》1940年 個人蔵

斎藤清《埴輪》1953年 福島県立美術館
©Hisako Watanabe

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