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日本の重要な美術運動。ただ、専門家以外にはちょっと難解な展覧会かも
正月開館ということもあり結構混雑していた。読む部分も多く、展示点数が多かったのでちょっとしんどい。でもやはり日本の重要な美術運動だったこともあり必見と思い足を運んだ。
木工・漆芸の黒田辰秋が民藝運動に加わった作家と初めて知った。唯一撮影可だった柳の書斎の再現にも、黒田の特徴のある彫りの机があった。
山本鼎の農民美術運動の方が先行しておりそれとの軋轢があったことや、戦中の体制側との距離の近さが気になったが、全体としてポイントを絞って解説がなされていればもっとメリハリのついた展覧会になっていたのではないか。専門家には情報が多くてよいのだろうが、専門外の者には総花的な情報でわかりにくい。
柳の作品収集の重要な出発点が写真4/16の《染付秋草文面取壺》で、それが上半分が欠落したものだという説を出川直樹という方の著作で読んだ記憶があるが、説明書きでは触れられていなかったがどうなんだろう。
写真撮影不可は納得するが、他の方の感想にもあったがこれだけのボリュームの展示なので再入場可能は必須ではないか。また、コロナ対策なのだろうが、ペーパーのハンドアウトがないのもやっぱり不便でした。