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【記者発表】2024年春 『没後50年 福田平八郎』を大阪中之島美術館で開催!!

福田平八郎の代表作である重要文化財《》を所蔵する大阪中之島美術館において、2024年3月9日(土)より開催される『没後50年 福田平八郎』の記者発表に参加しましたのでご報告いたします。

本展は京都で絵を学び、大正、昭和期に京都で活躍した日本画家・福田平八郎(明治 2 5 年[1892]~昭和 49 年[1974])の没後 5 0 年の節目に開催する大規模な回顧展です。


【見どころ】

1.     2007年春に京都国立近代美術館で開催されて以来、関西では17年ぶり、大阪の美術館では初の回顧展となります。

2.     大阪中之島美術館では初めての日本画家の回顧展です。

3.     初期から晩年まで、資料も含め120件以上が展示され福田平八郎の画業を一望します。

4.     オープン以来いつ展示されるのかとお待ちかねの方も多かったのではないでしょうか。2022年2月の開館以来大阪中之島美術館で初めての展示となる  重要文化財《漣》(大阪中之島美術館蔵)をはじめ、《竹》(京都国立近代美術館蔵)や《雨》(東京国立近代美術館蔵)など代表作が集結します。

5.     グラフィックのようにも見える《雲》(大分県立美術館蔵)は、修復後所蔵先である大分県立美術館ではお披露目されましたが、大分県立美術館外では初めての公開となります。一見単純化されたされかのように見える作品ですが、実際に作品の前に立つことでどのような印象を受けるのか楽しみな作品です。

6. 画家の瑞々しい感動を伝える写生帖や素描も多数紹介し、その創作の秘密にも迫ります。


展覧会は、4章で構成されます。

第1章 手探りの時代(~1918年) 絵を学び始めた若き日の平八郎

大分市で生まれ育った平八郎は、数学が苦手で旧制大分中学校3年で留年が決まったことから画家の道を志し京都へ向かい、京都市立美術工芸学校、京都市立絵画専門学校で学びながら文展へ作品を出品します。京都市立美術工芸学校卒業制作《雨後》は、同校買い上げとなりました。画力がある分、学ぶ絵のままに描ける平八郎に、同級生の岡本神草から指摘を受け、客観的な見方の追究が始まりました。

 

第2章 画壇の寵児へ(~1928)一躍脚光を浴びる

第1回、第2回と帝展入選となり、大正10年(1921)第3回展では《鯉》が特選となり宮内省買い上げとなりました。京都画壇の新星として注目されるようになります。第2回帝展入選作の《安石榴》は、中国宋元院体画の影響を受けた作品で、色彩がとても鮮やかです。後にカラリストとも呼ばれる平八郎の萌芽が見られます。写実に基づいた新たな表現様式を生み出そうとするなど、平八郎の独自色が表れはじめます。


福田平八郎《竹》 昭和17年(1942) 京都国立近代美術館

第3章 鮮やかな転換(~1944)平八郎自身の独自性が出てくる時代

ガラッと変化する画面。線や面でなく色を使って形を表現する、色彩を追究することで写生を基本にした装飾画という平八郎らしさが表れ、高く評価されるようになります。


福田平八郎《雲》 昭和25年(1950) 大分県立美術館

第4章 自然の美をうたいあげる(1945~) 独自の境地に達した平八郎の作品

鮮やかな青空に湧きあがる雲だけを描いた《雲》や、雨が降り出した瞬間を大胆なクローズアップと絶妙のトリミングで表した《雨》など平八郎の代表作を展示します。

 


福田平八郎《漣》 重要文化財 昭和7年(1932) 大阪中之島美術館

◎特集展示 水の探究-重要文化財《漣》を中心に

私も、重要文化財《漣》という作品を知ってかなりの衝撃を受けて、大阪中之島美がオープンするずっと前の準備室時代にこの作品をどうしても見たくて心斎橋のビルへ観に行きました。この水面(みなも)を表現した作品は、どのようにして生まれたのでしょう。関連作品も展示して、《漣》が誕生した経緯を紹介します。

日本画の装飾的表現に自然観察による写生を融合した平八郎の《漣》は、近代日本画の新境地と高く評価されています。

◎平八郎の「写生帖」「素描」

「写生狂」と自称していた平八郎、本画に至るまでに残された膨大かつ多様な「写生」にその創造の秘密を探ります。


【開催概要】没後50年 福田平八郎

会期:2024年3月9日(土) – 5月6日(月・休)

前期:3月9日(土) – 4月7日(日)/ 後期:4月9日(火) – 5月6日(月・休) *会期中、展示替えがあります

会場:大阪中之島美術館 4階展示室

開場時間:10:00 – 18:00(入場は17:30まで)

休館日:月曜日(4/1、4/15、4/22、4/29、5/6は開館

観覧料:一般1800円(前売・団体 1600円)/高大生1000円(前売・団体 800円) /中学生以下 無料

 ☆企画チケット★ 2024カレンダ―&特別前売券セット 詳しくは⇒コチラから

〈価格〉カレンダー・特別前売券(一般観覧券)セット:2800円(税込)/カレンダー単体:1500円(税込)*ともに送料(別途)全国一律350円 〈販売期間〉カレンダー・特別前売り券(一般観覧券)セット:2023年10月10日(火)~ 12月3日(日)/カレンダー単体:2023年10月10日(火)~*数量限定のため売り切れ次第、販売終了となります。

【展覧会公式サイト】https://nakka-art.jp/exhibition-post/fukudaheihachiro-2023/

公式 X(旧 Twitter)@heihachiro50

【Instagramイベント】フォトイベント「平八郎フォトグラフ」詳しくは⇒コチラから

2023年10月10日スタート!

参加方法:本展公式Instagramアカウント@heihachiro50をフォロー⇒・本展公式Instagramにて発表するお題が映った写真を撮影⇒お気に入りの写真に「#平八郎50」をつけてInstagramに投稿→参加完了


はがきの中央部分をくり抜いて写生帖に当てトリミングに試行錯誤する平八郎の作品は、Instagram時代の今日にも相通じるものがあるはずです。

最後に菅谷館長の言葉を紹介します。

「福田平八郎は近代の日本画を作ってきた重要な一人であり、私たちがモノを見るということがどういうことであるのか、ということを改めて教えてくれるのではないかと思います。」




プロフィール

morinousagisan
阪神間在住。京都奈良辺りまで平日に出かけています。美術はまるで素人ですが、美術館へ出かけるのが大好きです。出かけた展覧会を出来るだけレポートしたいと思っております。
かつて関西のアートサイトに読者レポートとしてアートブログを掲載して頂いていたご縁で、展覧会担当の広報会社さんから私個人に内覧会や記者発表のご案内を頂戴し、「アートアジェンダアートブログへ投稿」という形を広報会社さんに了解頂いて、アートブログを投稿しています。アートブログは全くの素人の個人としての活動です。
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