3.0
デザインの授業を受けているような感じ
東京都庭園美術館の「戦後西ドイツのグラフィックデザイン モダニズム再発見」展に行って来ました。土曜の午前、会期末が近いせいもあってか、天気が良いせいもあってか、ワリト大勢いらしていました。でも、ものがモノだけに、全く見辛いことはなく、ゆっくり鑑賞出来ました。西ドイツのポスターが中心の展覧会です。西ドイツにおけるグラフィックデザインの発展とその魅力を紹介する展覧会の様です。都庭園美術館さんは時々、ポスターデザイン中心の企画展、やりますよね。今回は「戦後西ドイツ」?? 言いたいことは分からないではないのですが、変な表現が気になってしまいます(笑)。
1950年代末には「経済の奇跡」と称されるほど急成長した西ドイツの、その経済発展の裏には、商業と密接な関係を持った、モダニズムを基とするプロダクトデザインやグラフィックデザインの存在があったと‥。さて、同じ敗戦国の日本と違うのは何処なのか‥(笑)。
若い頃のデザインの授業を受けているような展覧会でした。ちょっぴり懐かしくもありました。
前半、なかなか面白かったのですが、途中から少し気持ち悪くなりました。多分これらのデザインが私には合わなかったのだと‥。このデザインで商業的に有効なのだとしたら、ドイツの一般の方々の認識力の方向性が、または浸透している文化が、私とは大分違っているということなのですね。デザインとして優れていれば良いわけではないですよね。経済発展を支えたデザインなのですから‥。私には、映画ポスターなども、面白い、いいなと思うモノもあるにはあるのですが、ほとんどが、伝えたいことがよく分からず、知っている作品でも、「えっ!なんでこんな??」と思わず言ってしまうものがぞろぞろ、でした。
ともあれ、モダンな朝香宮邸で見るモダンなポスターの数々に、色々お勉強させられた、ってところでしょうか。西ドイツのポスターにこれほど沢山出会えることはなかなかない、筈です。デザインに関心のある方は是非、覗いてみては、と思います。
これだけ見たのだからついでに、今月末からのギンザ・グラフィック・ギャラリーでの「第408回企画展 アイデンティティシステム 1945年以降 西ドイツのリブランディング」にも行こうと思っています。