5.0
邸宅と鉄とガラスの見事な調和
まず美術館ホームページとか、このページの過去作画像を見て判断してはいけません。
庭園美術館独特の空間に置かれた作品達の存在感は、まったく違いました。
入り口横の部屋からすでに始まり、期待が高まります。
大広間に入ると巨大なライトテーブルに置かれた三嶋の膨大な量の作品が光り輝く。
まさにタイトルの「光の海」。眩い作品達がざわめいています。
小さな部屋の「宇宙の雫」に心奪われ、
大客室・大食堂に足を運ぶと青木の「ふりそそぐもの/朝香宮邸-Ⅰ、Ⅱ」が
窓からの光に照らされ圧倒的な存在感を示す。
部屋と作品の違和感は無い。以前から作品が住んでいるかのように存在している。
その先どの部屋も素晴らしき調和を奏で、ため息の中進んでいきました。
鉄とガラス、この2人を選び企画した人はすごい!
正反対とも言える素材なのに作品達は旧知の間柄のようだった。
2人の原初的自然を思い起こすようなフォルムはどれも素晴らしく、
三嶋の光を透し反射するガラスと、青木の鉄の円形の繰り返しが生む影は、
詩的で、囁いたり、お喋りしたり、沈黙したりして存在していた。
いつもこぼれた作品や説明に使われる新館ギャラリー1も、
巨大な青木作品が巣くう状態で〆としても最高でした。
12月3日(火)11時入館。少し混雑。撮影可(映像は不可)。
余談:午前中はマダムが多く、ちょっと混雑。午後2時くらいには空いていた。
午前中と午後2時くらいでは部屋に差し込む光が変わり、違った感じに見えた。
これを楽しんでいると美術館からいつまでも抜け出せないw。