神戸六甲アイランドの美術館へ
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- by morinousagisan
山陽本線住吉駅から六甲ライナーに乗り換えて六甲アイランドへ渡る。
2月でも晴れ渡り気持ちのいいお天気で、山側を振り返っても、瀬戸内海を眺めても窓から見える景色も気持ちいい。
六甲アイランドは、島の中で生活が完結し、この中に美術館が3館もあるのです。
人工の島は、震災の時は液状化で大変だったようですが、人工の小川が流れ、そこに集う人々、車は別の所を往来しています。住まう人々の生活の中に溶け込み、散歩のついでに「ちょっと寄ってく?」の感じで美術館が存在していると良いな。
今回のお目当ては、特別展「貝殻旅行 ー三岸好太郎・節子展ー」@神戸市立小磯記念美術館
コロナの感染者数が増えに増えて、またもや会期末に滑り込み。
本展を紹介する館のFBより「本展は、好太郎と節子の「出会いから100年」を記念した約30年ぶりの二人展。近代洋画史上に名を遺した夫婦の作品80点余と、作品のモチーフとなった貝殻などの資料を紹介します。」
「貝殻旅行」と称した最後の夫婦旅行は関西を巡ります。しかしその帰路、夫好太郎は急逝してしまいます。29歳で3人の子を抱えて一人になった節子です。子育てしながら描けるのは身近な画題で、その頃節子が室内を描いた作品にはマティスからの影響を感じました。身勝手な夫が亡くなったときは、これで自殺しなくて済んだとホッとしたそうですが、好太郎の才能を一番理解していたのも、節子でしたでしょう。後には好太郎の作品を集めて好太郎の郷里である北海道へ寄付し、記念館が建てられることとなります。節子は念願のパリへ出かけて、一気に解き放たれたようです。
三岸節子、秋野不矩、小倉遊亀、片岡球子20世紀を生きたご長寿の女性画家たち。女性の画家として立っていくのも難しい時代に、しなやかに逞しく生きて、描いています。
特別展 「光の芸術家 ゆるかわふうの世界 ~宇宙(そら)の記憶~」@神戸ファッション美術館
昔スタイロ畳ってありましたよね。あのスタイロという発泡断熱材、3㎝ほどの厚さを削ったり、はんだごてのようなもので焼いて凹凸を作り、裏面からLEDを当てると陰影が出来て「光彫り」が出来上がる。
作家「ゆるかわふう」が独自の技法で創り出された作品群です。
もちろん、初めて見ました。このスタイロという素材に出会ったのは、作家が建築専攻だったことにも関係があるのかもしれません。
この前にこの美術館を訪れたのは、アクリル絵具と樹脂の積層から生まれる深堀隆介の金魚の世界でした。ファッション美術館が、これからも新しい技法で現代に打って出る芸術家だちを紹介する発信基地となって注目されると面白いかも。
ゆるかわふうHP:ホーム | 【公式】光彫り作家ゆるかわふう|現代アート | 日本 (yurukawafuu.com)