特別展 ホーム・スイート・ホーム

国立国際美術館

  • 開催期間:2023年6月24日(土)~2023年9月10日(日)
  • クリップ数:15 件
  • 感想・評価:5 件
特別展 ホーム・スイート・ホーム 国立国際美術館-1
特別展 ホーム・スイート・ホーム 国立国際美術館-2
特別展 ホーム・スイート・ホーム 国立国際美術館-3
特別展 ホーム・スイート・ホーム 国立国際美術館-4
Andro Wekua《Levan Portrait》, 2017
©Andro Wekua, Courtesy of the artist, Gladstone Gallery, Sprüth Magers, and Take Ninagawa
Andro Wekua《Yet to be titled (the house)》, 2012
Photo by David Regen
©Andro Wekua, Courtesy of the artist, Gladstone Gallery, Sprüth Magers, and Take Ninagawa
鎌田友介《The House》, 2018, “How Little You Know About Me" Courtesy of MMCA, Korea / Photograph by Moon June Hee(参考図版)
マリア・ファーラ《テラスのある部屋》, 2021, 国立国際美術館所蔵
特別展 ホーム・スイート・ホーム 国立国際美術館-1
特別展 ホーム・スイート・ホーム 国立国際美術館-1
特別展 ホーム・スイート・ホーム 国立国際美術館-1
特別展 ホーム・スイート・ホーム 国立国際美術館-1

この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

「ホーム・スイート・ホーム」では、アンドロ・ウェクア、竹村京ら国内外で活躍する現代美術作家たちによる「ホーム」をテーマにした作品を紹介します。

歴史、記憶、アイデンティティ、場所、家族のあり方・役割等、キーワードに表現された作品群から、私たちにとっての「ホーム」――家、国そして家族とは何か、私たちが所属する地域、社会の変容、普遍性を浮かび上がらせることを試みます。

タイトルの「ホーム・スイート・ホーム」は、愛しい我が家などとも訳せられ用いられてきました。「ビター」な社会が続く中、出品作品を通して私たちのホーム・スイート・ホームについて考察します。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2023年6月24日(土)~2023年9月10日(日)
会場 国立国際美術館 Google Map
住所 大阪府大阪市北区中之島4-2-55
時間 10:00~17:00
  • 金曜・土曜は20:00まで
    ※入場は閉館の30分前まで
休館日 月曜日 
7月18日
※ただし、7月17日は開館
観覧料 一般 1,300円(1,100円)
大学生 800円(500円)
  • ※( )内は20名以上の団体および夜間割引料金(対象時間:金曜・土曜の17:00~20:00)
    ※高校生以下・18歳未満無料(要証明)
    ※心身に障がいのある方とその付添者1名は無料(要証明)
TEL06-6447-4680 (代)
URLhttps://www.nmao.go.jp/

国立国際美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

国立国際美術館 国立国際美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

3.0

甘くないスィートホーム

さる所から頂いた招待券で訪れた展覧会。
事前の知識がない分、展覧会の「ホーム・スィートホーム」という題に郷愁やノスタルジーをイメージしていたが、そこには自分のアイデンティティを改めて考えさせる「甘くないスィートホーム」が待っていた。
 自分の出自の国とは違う国・文化の中でアートを紡ぎだす作家。
中国生まれの幡逸舟の「「ほうれん草たちが日本語で夢を見た日」は日本語のロゴがある箱に無数の窓を開けた段ボール箱が部屋に点在する。日本語がそのまま読めるもの、窓で切り刻まれて読めなくなった日本語・・彼のスィートホームはいずれの国にあるのだろう。
 また、ジョージア生まれのアンドロ・ウェクアは「タイトル未定(家)」で幼少期に住んでいた家を表現すると同時に同じ部屋に「無題」で後ろから大きな黒い狼に迫られる少女像を据えた。少女の指はない・・
 ウクライナだけでなくジョージアもロシアの介入をこの作品を制作する以前にうけている。黒々とした巨大な狼と少女の欠けた指はじわじわと領土を脅されるジョージアの危うく脆い「スィートホーム」の表現なのだろうか。
 そして翻って日本にルーツを持つ自分の「スィートホーム」は安心できるものだろうか?と考えさせられた展覧会であった。

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morinousagisanさん

3.0

複数化する「ホーム」という現実

「ホーム」という言葉の持つごくごく個人的な安心感は、他人にとってはその反対か、あるいは無関心の対象でもありうる。本展に漂う現代アート特有の「言葉少ない」雰囲気は、そのようなことを感じさせつつも、それが危うい考え方であることも突き付ける。
自分が属する場所がそのまま自らのアイデンティティの在処であると認識できることは幸福なことなのだろうか。「ホーム」がいつまでも居心地の良い、唯一無二の場所、あるいは自己の在処であると信じ続けることは、必ずしも正解とは限らなくなっている。本展が着目する「ホーム」にまつわる作品は民族的アイデンティティの揺らぎを多分に示唆しているが、いまその感覚は柔軟に捉えられるべきなのかもしれない。
作品展示を通して複数の「ホーム」の存在を体現している本展は、そのときの心性をとても静かに表現しているようだった。私はまだ、その現実を完全に理解するには至っていない。

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morinousagisanさん

5.0

落ちついて、いま、日常を捉え直す

タイトルを、おちついたニュアンスで、受けとめるといいのかな、と思いました。甘さをイメージするよりも、安らかとか、そういった。いろんな作品があったけれど、どれも、特にコロナや辛い思いを喚起するというよりは、この日常をていねいにみるまなざしを教わったように思いました。

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morinousagisanさん

3.0

展示室をただ回るだけではなかなか理解し難いのでは?

まだ展示されていない作品もあったりしました。
ギャラリートークや参加作家さんのスクリーニング・レクチャー・プログラム、アーティストトークなどに参加しないと、私などにはとてもとてもわからない。
漫然と展示場回っているだけだったような気がしました。
先に感想を書かれたkarachan さんは、アーティストトークに参加されており、評価も星5つですね。
特別展で????だった私にとって、今回のコレクション展は私でも知っている現代作家ばかりで、令和4年に初収蔵され、ポスターにもなっている村上隆の作品、当然のことながら国際美で初めて見る村上作品で、間近でじっくり見る事が出来ました。
兵庫県美にも最近収蔵された西山美なコ、県美より大型作品でまた違ったインパクトがありました。最近話題になっている福田美蘭、もっと見たい!国際美さん25年ぶりに展覧会やってほしい。関西で彼女の展覧会が出来るのは国際美さんだけなのでは?お父さん、お爺ちゃんの作品も一緒に見たい!

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ぷりんさん、シンディさん、さいさん、karachanさん、micco3216さん、他1人

5.0

内容の濃いアーティスト・トーク

現代アートの強みは、アーティストから直接お話しが聞けることだと思います。
本展覧会で一番印象に残ったのは、①鎌田友介『Japanese Houses』2022の映像作品でした。建造物内の作品を見て、最後に映像作品で、答え合わせみたいな感じで、作品の意味を少し理解しました。建築家A:アントニン・レーモンドの書簡を引用し、日本家屋の話をしながら、日本家屋の画像が流れているが、その横の建物の看板はハングル文字、あれっ何か変?との小さな違和感から、植民地時代に日本が侵略した国で建てられた日本家屋であることを理解しました。そして、その日本家屋は、加害国である日本にいては見えないものとして、目を閉じた女性、パントマイムで表現されている事に気づきました。
②潘逸舟「ほうれん草たちが日本語で夢を見た」2020:ダンボールによる鳥籠は、今ある環境、フレームは脆弱で、いつでもその枠から飛び出すことができることを意味し、その象徴表現で、移民の子供たちに向けて作られた作品との事。何の情報もないと、素通りしそうな作品ですが、アーティストトークを聞き、一番の落差で作品の意味を感じることが出来ました。
同時開催の『コレクション1 80/90/00/10 』では、③会田誠『滝の絵』2007-10:美少女の造形のリアルさ、ゼッケンの名前でよりリアルが増し、俯瞰で見ると、岩肌の植物の緑とスクール水着の青がバランスよく配置されていることが分かり、なんか惹きつけられる。エロを刺激されているだけか…
④アラヤー・ラートチャムルーンスック『ミレーの《落穂拾い》とタイの農民たち2008:名画のオマージュ作品というより、名画を通じることで、タイの文化、農民たちのリアルをより感じる作品でした。言葉で絵画を説明する、全盲の白鳥さんの美術鑑賞と重なり、知らない世界(タイ文化)を垣間見ることができました。

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アバウトさん、uchikoさん、micco3216さん、morinousagisanさん、さいさん

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出展作品・関連画像IMAGES

Andro Wekua《Levan Portrait》, 2017
©Andro Wekua, Courtesy of the artist, Gladstone Gallery, Sprüth Magers, and Take Ninagawa

Andro Wekua《Yet to be titled (the house)》, 2012
Photo by David Regen
©Andro Wekua, Courtesy of the artist, Gladstone Gallery, Sprüth Magers, and Take Ninagawa

鎌田友介《The House》, 2018, “How Little You Know About Me" Courtesy of MMCA, Korea / Photograph by Moon June Hee(参考図版)

マリア・ファーラ《テラスのある部屋》, 2021, 国立国際美術館所蔵

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