開館20周年記念展
中川 衛 美しき金工とデザイン

パナソニック汐留美術館

  • 開催期間:2023年7月15日(土)~2023年9月18日(月・祝)
  • クリップ数:27 件
  • 感想・評価:7 件
開館20周年記念展 中川 衛 美しき金工とデザイン パナソニック汐留美術館-1
開館20周年記念展 中川 衛 美しき金工とデザイン パナソニック汐留美術館-2
開館20周年記念展 中川 衛 美しき金工とデザイン パナソニック汐留美術館-3
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開館20周年記念展 中川 衛 美しき金工とデザイン パナソニック汐留美術館-7
《象嵌朧銀花器「チェックと市松」》 中川衛 2017年 金沢市立安江金箔工芸館蔵
《象嵌朧銀花器「北杜の朝」》中川衛 2016年 パナソニックホールディングス株式会社蔵
《「の」の字文象嵌鐙》17世紀(江戸時代) 加賀本多美術館蔵
《加賀象嵌 埴輪馬置物》高橋介州 20世紀(昭和時代) 公益財団法人宗桂会蔵
《象嵌朧銀孔雀伏香炉》中川衛 2016年頃 個人蔵
《Heel-less Shoes "Downtown I"》中川衛・舘鼻則孝 2022年 個人蔵
中川衛 2022年
開館20周年記念展 中川 衛 美しき金工とデザイン パナソニック汐留美術館-1
開館20周年記念展 中川 衛 美しき金工とデザイン パナソニック汐留美術館-1
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

パナソニック汐留美術館開館20周年を記念する展覧会第二弾として、パナソニック出身で、金沢を拠点に活動する金工作家・重要無形文化財「彫金」保持者(人間国宝)、中川衛の展覧会を開催します。

中川の前半期の金工作品から最新作までを辿るとともに、デザイナーとして活動した1970-80年代の工業デザイン、金工の道に進む原点となった加賀象嵌の名品、わざを受け継ぐ次世代の作品まで、作品と資料を合わせて約100点により、中川の制作に息づくデザインの精神と、伝統技法の継承を目指すさまざまな取り組みを見つめます。

◆ 中川衛プロフィール
中川衛は1947(昭和22)年、石川県金沢市に生まれ、金沢美術工芸大学産業美術学科で工業デザインを専攻し、柳宗理や平野拓夫らの薫陶を受けました。1971(昭和46)年に同校を卒業後、大阪の松下電工(現パナソニック)に入社し、美容家電製品などのプロダクトデザインに携わります。27歳で帰郷し、石川県工業試験場に勤務していた頃に、石川県立美術館で行われていた鐙の展覧会を観たことがきっかけで、加賀象嵌に魅了されました。「加賀象嵌」で石川県の無形文化財保持者に認定された彫金家の高橋介州(1905~2004)に入門し、工業試験場に通いながら修業し、日本伝統工芸展に出品していきます。その後も入選・受賞を重ねて作家として頭角を現し、2004(平成16)年には金工の技術継承に尽力した功績により、重要無形文化財「彫金」保持者(人間国宝)に認定されました。また今日まで、母校の金沢美術工芸大学をはじめとして、後進の育成に尽力する一方、積極的に海外研修を行うなど国際的な視野で活動を展開しています。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2023年7月15日(土)~2023年9月18日(月・祝)
会場 パナソニック汐留美術館 Google Map
住所 東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階
時間 10:00~18:00 (最終入場時間 17:30)
  • ※8月4日(金)、9月1日(金)、9月15日(金)、9月16日(土)は夜間開館を実施
    20:00まで開館(最終入場時間 19:30)
休館日 水曜日(ただし9月13日(水)は開館)
8月13日(日)~17日(木)
観覧料 一般 1,200円
65歳以上 1,100円
大学生・高校生 700円
中学生以下 無料
  • ※障がい者手帳を提示の方、および付添者1名まで無料で観覧できます
TEL050-5541-8600 (ハローダイヤル)
URLhttps://panasonic.co.jp/ew/museum/

パナソニック汐留美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

パナソニック汐留美術館 パナソニック汐留美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

デザイン性。

工芸品を見に行った感じが全然なく。
デパートなどの「工芸品展」のイメージで行ったら確実に違いました。
元々工業デザインの方だからなのか、「デザインが素敵だなぁ~」というストレートな印象。
プロダクトデザインなどに興味がある人の方が、ビビッとくるものがありそうです。
それとも今の工芸というのはこういうものなのかな。
「アート・・デザイン・・工芸・・どれがどうなのか・・・」などと思わず頭の中でぐるぐる言葉を巡らせました。
どの作品も素敵で見られてよかったです。

入口の40分の映像ですが、どうやら混んでしまい、あのスペースに入れず断念する方もいるようです。
見たい方はお時間に余裕を持ってどうぞ。
ちなみに私もタイムアップで見切れなかったので、近々行きたいとは思っているのですが、混んでるかなぁ・・・。

THANKS!をクリックしたユーザー
karachanさん、morinousagisanさん、micco3216さん

5.0

制作過程もよくわかり、素晴らしい展示

作品の数もかなり多く、制作過程の映像も長いので、2時間ほどを要した。
お盆前の猛暑であったが、涼しくゆっくり鑑賞可能。
会期終盤は混雑必至とおもわれる。
こだわりぬいて作られた数々の作品はまさしく国宝級。間近で拝見するとその技におそれいるばかり。
素晴らしいです。後継者も育てられているとのこと、芸術は技術だけではないわけであるが、少なくとも技法が継承される可能性があるのはたいへんうれしい。

3.0

クール象嵌

中川衛、結構良かったです。

金工作品かつ流麗なフォルム、クールなデザインでとっても涼やかです。
先達、作家、後進の作品など充実の作品群を丁寧に紹介していました。
実際に利用するのかは分かりませんがプロダクトデザイン作品は欲しくなりました。
会場レイアウトもとても良かったです。
一部写真撮影可能。

入口付近の映像、今回はなんと40分!
それだけの分量が必要なのか、自社製品の広告なのか、長過ぎです。
10分、長くとも15分程度にはコンパクトに収めて欲しい。

THANKS!をクリックしたユーザー
シンディさん、uchikoさん、morinousagisanさん

5.0

素晴らしい展示構成

中川氏の軌跡をたどる構成で、金工の過去、現在、未来が展開されてました。

・松下電工の工業製品のデザイン画は、昭和レトロで人気がでそう
・中川氏が伝承した加賀象嵌の巧の技
・中川氏のたくさんの超絶技巧の作品達。特に下絵も展示されている作品は、表現の取捨選択が興味深く。
・金工×プロダクトデザイン、建築は、金工の枠を超えた国際的な活躍ぶり
・中川氏の弟子達の作品

会場入り口のいつものコーナーでちょっと長めドキュメンタリー(40分)が上映されてました。
中川氏の修業時代のエピソード、作品の製作光景、金工の技を国内外の若手の伝授する様子などなど。
展示作品も登場するので、時間の余裕があれば、ぜひ、入館前の視聴をお勧めします。

会場は、空調が効いてましたので、寒がりの人は羽織ものがあるとよいです。
一部、写真撮影可でした。

良い仕事、見せていただきました。
中川氏の金工の技を絶やさないように、という志に感じ入りました。

THANKS!をクリックしたユーザー
morinousagisanさん

4.0

工業デザインから工芸まで

松下電工勤務時代のシェーバーなどの家電製品デザインがまず興味深い

このように紹介されるとそのデザインの意図や形状などに好奇心をそそられ
手に取って弄ってみたくなるから不思議だ

そして次のコーナーに移るとそこは伝統工芸の世界

象嵌はどういう技術で、何をしていて、そしてどうしてこういう風になるのか
それぞれはちゃんと理解できるものなのに

実際に出来上がった作品を見ると
「一体全体どうしてこんなことになるんだ???」
と、とても理解の及ばない何かを見せられた気分になるので面白い

それぞれのシルエットも、その表面に金属光沢をもって浮かび上がる図案も
モダンであり都会的なものを感じさせとても楽しい

パナソニック汐留美術館の展示はコンスタントに混雑するのだけど
行った時間がやや遅かったせいかゆったりと鑑賞することができた

THANKS!をクリックしたユーザー
morinousagisanさん

5.0

展示構成が素晴らしい!

「人間国宝」というフレーズが先行していたので、勝手に「一子相伝の伝統技巧」とか「頑固職人」みたいなイメージを持っていましたが、真逆のような方でした。

技術系サラリーマンから象嵌に目覚め、師匠に弟子入りし、自身の腕を磨き、後進を育て、世界でコラボする(←いまここ)。
作家の人生がそのまま展示構成とリンクしていて、すごく納得感がありました。

工芸品に実用性を求めると花器や香炉になりがちで、本展でもそういう作品が多いんですが、意匠として風景やチェック柄を嵌め込むことで技術の高さを見せつけるという合わせ技に、ただただビックリします。

ご本人の作品も素晴らしいものでしたが、お弟子さんの水代達史氏の「彩」が素敵でした。何種類もの葉っぱ(もみじ、シダ、松、銀杏などなど)の形の金属片をつなぎ合わせた鶏のオブジェで、絶対いないのに、どこかにいそうな存在感です。気に入りすぎて、いろんな角度から写真を撮りまくりました(笑)

映像やパネルでは大きな作品が紹介されていて、象嵌の用途の広がりを感じることができます。一人で大きな仕事をされていまだ現役続行中という、作品以上にスゴイ人生の展覧会です。

THANKS!をクリックしたユーザー
morinousagisanさん

5.0

金工の超絶技巧、中川の加賀象嵌

廃れようとしていた加賀象嵌の奇跡の助っ人が中川衛。
石川県出身、パナソニックで培った工業デザインの技能を持ち故郷の展覧会で象嵌作品に出会う。そして加賀象嵌の彫金家の最後の弟子となり11年間の猛烈な修行。そして人間国宝となる。まるで小説のようだ。

ずらりと並ぶ作品にはユニークな形に繊細な模様が施されている。
洗練された形は商品開発に携わった証か。
一見、幾何学的に見える模様は森の木々や波や渦、夕焼けに染まる雲、小さな屋根が重なる村が有るかと思えば摩天楼や集合住宅の窓などだ。
一つの器に一つの物語が潜んでいる。

若手育成にも熱心で日本のみならず世界に象嵌の技術を広めている。
後半はそんな次世代の作家の作品が並ぶ。間にに本人の最新作も混ざっている。此処は撮影可。
ヒールレスシューズで有名な舘鼻則孝とのコラボシューズも面白い。

入口前で映像が流れている。約40分有るが是非先に見て欲しい。
象嵌の仕事の凄さや中川氏の素晴らしさがとても良く分かる。

8月20日は先着200名にポストカードのプレゼントが有る。
ホームページに100円引き券有り。

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出展作品・関連画像IMAGES

《象嵌朧銀花器「チェックと市松」》 中川衛 2017年 金沢市立安江金箔工芸館蔵

《象嵌朧銀花器「北杜の朝」》中川衛 2016年 パナソニックホールディングス株式会社蔵

《「の」の字文象嵌鐙》17世紀(江戸時代) 加賀本多美術館蔵

《加賀象嵌 埴輪馬置物》高橋介州 20世紀(昭和時代) 公益財団法人宗桂会蔵

《象嵌朧銀孔雀伏香炉》中川衛 2016年頃 個人蔵

《Heel-less Shoes "Downtown I"》中川衛・舘鼻則孝 2022年 個人蔵

中川衛 2022年

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