4.0
秘仏をじっくりと
入場制限により、落ち着いてゆっくり鑑賞できました。
天台宗と最澄に詳しくない私でも、素晴らしい秘仏の数々にお目にかかることができ、とても満足でした。
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平安時代に比叡山ではじまった天台宗は、弟子たちがその教義を深め、さらに平安以降一大教団となり全国に広がっていきました。本展では国宝・重要文化財を多く含む、仏像、絵画、書、工芸といった各地で守り継がれてきた宝物を一堂に集めて、紹介します。
また、本展に出品される彫刻には、各寺院で「秘仏」とされるお像も含まれます。数十年に一度しか公開されないお像や、これまで決して寺外には出なかったお像を拝見できるまたとない機会です。
◆ 最澄とは
伝教大師最澄は、真言宗を開いた弘法大師空海とならんで、中国に渡って仏教を学び、新しい平安仏教の一翼を担った名僧です。最澄の生涯は、あらゆる人々を救うという『法華経』の説く理想の世界を実現することに捧げられました。全国に『法華経』を収めた宝塔を建てる六所宝塔(ろくしょほうとう)、比叡山における大乗戒壇(だいじょうかいだん)の設立の構想などはいずれも、この理想を実現し、人々の幸せを祈るためのものでした。なかでも、出家者にしか許されなかったそれまでの受戒を、より開かれたものにした大乗戒壇の設立はきわめて革新的であり、日本の仏教に大きな影響を与えました。
◆ 天台宗とは
最澄が打ち立てた日本天台宗は、釈迦の教えの中でも『法華経』こそが完全円満な究極の教え(円教(えんぎょう))であるとした中国・隋時代の天台大師智顗(てんだいだいしちぎ)(538~598)の仏教理念のもと成立しました。そこに最澄が中国で学んだ密教・禅・大乗戒を加えた「円教・密教・禅・大乗戒」の四つの柱をもつ点が、日本天台宗の最大の特色です。すべてのものに仏になる素質があることを説く『法華経』の一乗思想を教えのいしずえとしながら、弟子たちによって多様に展開した教学は、その後、多くの祖師たちをはぐくむ母体となりました。
会期 | 2021年10月12日(火)~2021年11月21日(日) |
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会場 | 東京国立博物館 Google Map |
展示室 | 東京国立博物館 平成館 |
住所 | 東京都台東区上野公園13-9 |
時間 | 9:30~17:00 (最終入場時間 16:30) |
休館日 | 月曜日 |
観覧料 | 【前売日時指定券】 一般 2,100円 大学生 1,300円 高校生 900円 中学生以下 無料 ※ただし「日時指定券」を要予約 【当日券】 一般 2,200円 大学生 1,400円 高校生 1,000円 中学生以下 無料 ※ただし「日時指定券」を要予約 |
TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル)(午前9時~午後8時/年中無休) |
URL | https://saicho2021-2022.jp/ |
4.0
入場制限により、落ち着いてゆっくり鑑賞できました。
天台宗と最澄に詳しくない私でも、素晴らしい秘仏の数々にお目にかかることができ、とても満足でした。
5.0
文化の日に行きました。
最澄展は有料でしたが、無料開放日だったからか、人は多めでした。窓口でチケット買えましたが、会場入口で10分ほど並びました。
特に、最初の部屋が混雑。映像解説もあり、足が止まります。
ここに、国宝「聖徳太子及び天台高僧像」(一乗寺蔵)全10幅もあって、11/3~7は原品展示でしたし…
これ、平安時代作ですが、保存状態も良く、それぞれのキャラクターも立っていて、とても惹きつけられました。
10幅の中に聖徳太子像があるのも興味深いです。
今年は、聖徳太子も遠忌1400年で、この夏「聖徳太子と法隆寺展」でも、太子をたくさん拝見しました。
聖徳太子って、非凡な能力のためか、どれもキリッとした表情が多いのですが、この太子は穏やかで一気にファンになりました。
今回の最澄展は、九州、京都へ巡回し、それぞれご当地感が演出されていているとか。
東博では、お隣の寛永寺や浅草寺からの出品があり、それらが信仰の場であることを再認識しました。
最後に、調布市の深大寺(じんだいじ)からは、慈恵大師(じえだいし)が、205年ぶりに寺外にお出ましになられています。インパクトあり過ぎで、記憶が飛びそうになるのでお気をつけて。
5.0
真如堂の阿弥陀如来の登場を待って訪問。
平日10時、とてもすいている中、秘仏の数々をこんなに一度に拝観できるとは夢のよう。
中でも数年前の開帳に行けなかった法界寺の薬師如来は素晴らしかった。
衣の裾のプリーツ、袖の薄さ、截金など繊細の一言。
他にも日本各地からよくぞ来てくださいました、と大好きな平安仏を堪能した。
また、読み始めた永井路子『雲と風と』の冒頭にでてくる「沙弥最澄 年十八・・」の文書を見られたのは感激。
追記:三井寺から智証大師もさりげなく出ています。びっくり。
14室の浅草寺のみほとけ。観光名所としか認識していなかった浅草寺の別の一面を見られてよかった。
5.0
最澄天台展、良かったです。
トーハクの仏教美術展はやはりスゴイと思わされます。
最澄、嵯峨天皇の真筆、高僧像全十幅(複製あり)、六道絵、普賢菩薩像など
優品が集結していて眼福です。
慈慧大師像がデカくて吹きました。
後半の秘仏オンパレードは見応えあり。
各所にある映像も分かりやすくて良いですね。
ゆとりのある展示構成で当日券でも入場出来るくらいで余裕あります。
会期が短いのでお早めにどうぞ。
5.0
秘仏のオンパレードで有難い展覧会でした。優しい顔の仏像が多く、拝顔していて心休まる思いがしました。最澄さんが弟子に送った最澄さん唯一の直筆の手紙は必見です。空海さんから送られた詩の中に知らない内容があり、何か分からないまま返信出来ないから空海さんのところで修行している愛弟子に確認して欲しいとお願いしている内容だそうです。最澄さんのお人柄が伝わりました。
5.0
名前の通り、日本天台宗の始まりからほぼ全てを網羅する内容の展覧会。天台宗の展覧会は個人的に思い出深く、当時大阪に住んでいた私は戦国時代の史跡をめぐる中、豊臣秀吉の創建した方広寺跡地を散策する中で偶然京都国立博物館で行われていた「最澄と天台の国宝」展を鑑賞し、以来美術館巡りが趣味の一つとなった。今当時の図録を見返すと、本展覧会と共通する作品が多く、当時の図録の表紙になっていた国宝の「聖徳太子及び天台高僧像」は今回も出展されており、非常に懐かしく感じた。
最後の章で怒涛の仏像ラッシュになるのは東京国立博物館の仏教系展覧会ではお約束だが、今回も素晴らしく、特に巨大な「慈恵大師坐像」には本当に驚いてしまった。
5.0
次回はいつお目にかかれるかわからない、名宝多数出展。まずは国宝最澄の肖像画、山家学生式(最澄自筆一隅を照らすの原典)、久隔帖をじっくり観てから、展示会場を廻ると気分も盛り上がる!仏像ファン必見の台密の仏様群、秘仏も多数お出まし、総合文化展でも関連展示を開催してますが、これが良い!本館11室の仏像、14室の特集浅草寺のみほとけは必見です(受付にてリーフレット配布中)
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