5.0
開催されましたよ
延期の末、2021年の春に開催。
巴水再評価の機運らしく、今年はたくさん展示があり、楽しいことです。
平塚はゆかりの地とのこと、ほかの新版画と合わせてたくさん見ることができました。
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川瀬巴水(かわせはすい 東京生、1883-1957)は、大正から昭和にかけて風景版画を数多く制作した版画家です。
幼少より絵に関心を寄せて十代で断続的に日本画を学びますが、家業を継ぐべき長男であったことから本格的に画業に身を投じることができませんでした。転機が訪れた20代半ばから葵橋洋画研究所での学習を経て、27歳で鏑木清方に師事し、ようやく画家として歩み始めました。大正時代前半の巴水は、清方の弟子として雑誌の挿絵や口絵、広告図案などの仕事をし、「版」による制作に親しみました。
やがて同門の伊東深水が制作した風景版画《近江八景》の連作に影響を受けて木版画制作をこころざし、版元・渡邊庄三郎と協力し、大正7(1918)年に塩原の写生にもとづく三部作を発表します。以後、約40年にわたって日本各地を写生旅行し、その地に暮らす人々の生活や四季折々の風景をもとに、詩情あふれる作品を数多く生み出しました。
本展は、昨年度開催を予定していた「川瀬巴水展」が新型コロナウィルス感染症のために中止になったことを受けて、荒井寿一コレクションのみで再構成したものです。荒井寿一コレクションは、川瀬巴水の初期から晩年までの優れた版画作品を網羅するほか、これまで紹介される機会の少なかった本の装丁や雑誌の表紙・挿絵・口絵、絵はがきなどのグラフィックデザインを含む充実したコレクションです。「版」という表現手段を通じて生み出された巴水作品の幅広さをお楽しみください。
会期 |
2021年4月24日(土)~2021年6月13日(日)
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会場 | 平塚市美術館 Google Map |
住所 | 神奈川県平塚市西八幡1-3-3 |
時間 |
9:30~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
月曜日 5月6日(木) ※ただし5月3日(月)は開館 |
観覧料 | 一般 800 (640円) 高大生 500 (400円)
|
TEL | 0463-35-2111 |
URL | http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/ |
割引券 | http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/info3.html |
5.0
延期の末、2021年の春に開催。
巴水再評価の機運らしく、今年はたくさん展示があり、楽しいことです。
平塚はゆかりの地とのこと、ほかの新版画と合わせてたくさん見ることができました。
4.0
期待していたような彩りの美しい作品と十分な作品展示数で、ワクワクしながら鑑賞することができた。
特に朝焼け、夕焼けの風景は青系と赤系のコントラストがとても綺麗で印象的だった。
富士山の描かれている作品が特に気に入り、作品集やポストカードなどが欲しくなったが、物販が少なくて残念。
展示の順番は年代順となっていたが、川瀬巴水の作風が年代・年齢によって大きく変わっていないように感じられたため、この順番が良いのか疑問に思えた。
風景作品は地域別などに纏めて展示した方が見易いのではないかと思えた。
なお、映像は古いものであったが、製作過程を記録した映画を鑑賞できたのは良かった。
5.0
平塚駅からぶらぶらと美術館へ。平日ということもあり落ち着いてみることができました。
会場1階のホールでは、巴水自らがナレーションを行った、制作現場の記録映像が流れていました。1950年代の銀座や車窓から見た富士山、スケッチ旅行先の奈良の場面もあり、巴水が制作に取り組んだ時代の雰囲気を感じることができました。
巴水の新版画は色使いや人物配置などが素晴らしいと改めて感じました。
追加資料として展示されていた、絵葉書や切手の初日カバーも面白く楽しめました。
旅情を誘う巴水の作品は、海外でも人気があるとのことですが、コロナ禍で遠出ができない今改めて見て、理由が分かった気がします。
最後に、アートアジェンダ様、招待チケットありがとうございました。興味はあっても平塚までわざわざ行くのも・・・、という気持ちが行く方向に傾きました。
4.0
川瀬巴水の初期作品から、晩年の作品までの作風の変遷がよくわかる展示でした。時系列で眺めてみると、初期はやっぱりそれほど色をかさねて摺らないし、奥行きはなく、なんかのっぺりしている。昭和に入ると、段々と凝った構図や、重ねる色も増えて、力が入っているなあ、という印象を受けた。雨の表現も時代とともに上手くなっていって、小雨や夕立、暴風雨、など表現のこだわりが見える。初めから上手かったわけじゃなくて、精進してあの版画世界を築いたんだなぁ、と思った。水面に映る木々や、人影の表現がとくに初期と後期じゃ違う。こだわりかたも変わったのだと思う。
訪れた日は小雨交じり。帰りに平塚神宮に寄った。巴水ならこの風景をどう描いたかな、と想像して歩くと何か違った風景に見えてきた。
5.0
昨年、コロナの影響で中止になってしまった川瀬巴水展。
再構成して開催され、楽しみにしていました。
今までまとまった作品を見た事がなかったのですが、充実した作品群で大好きな川瀬巴水の絵を堪能する事が出来ました。
夕闇のグラデーションは秀逸。
どなたかがレビューに「巴水ブルー」と記していらっしゃいましたが、納得です。
清々しさを感じられるブルーから橙、ブルーから桃色などのグラデーションも新鮮な美しさ!
思っていたよりも鮮やかな色使いに感激しきりでした。
雪の作品は歌川広重に似ているなぁと思っていたのですが、実際「似ている」と言われていたと言う事もわかり面白かったです。
版画だけでなく、本の装丁や雑誌の表紙、挿絵、口絵、絵葉書などもあり、充実した展覧会でした。写真撮影可能な作品も数点あります。
5.0
アートアジェンダの抽選で、平塚市美術館で開催中の川瀬巴水展のチケットが当たりましたので、先日見に行ってきました。昨年から大ファンになった川瀬巴水ですが、やはり本物を間近で見ますと、その良さに改めて感動しますね。大正時代から戦後の大判の作品の素晴らしさはもちろんですが、今回は荒井寿一氏の収集した挿絵や絵葉書など貴重な作品もあり、大変有意義でした。個人的にすでに15作品ほど購入、保有していますが、ますます収集意欲が高まりました。期間中にもう一度見に行こうと考えています。
4.0
平塚巴水、良いですね。
会場に入って全体を見回して藍色が多いことにガッツポーズ。
馬込の月に代表される夕闇、宵の口、巴水ディープブルーを楽しみます。
観たことがない作品もチラホラあり画業を満遍なく展観しています。
増上寺、鶴岡八幡宮など数点写真撮影可能です。
巴水自らナレーションの映像アリ。巴水くん、ありがとう。
5.0
作品の中でも特に江戸から東京へ移り変わって行く途中の街を、名所だけでない場所を描く。版画とは思えない表現で、江戸時代の浮世絵とは数段レベル違いの技術を見た。一部撮影可能。
5.0
初期、全盛期、戦後と巴水作品をバランス良く展示、特に初期作品が充実しているのと、有名なシリーズの他、単独作品の名品が多数展示、状態もかなり良く、油彩、日本画では味わえない、和紙の繊維に染み込んだ透明感ある版画特有の美しい色彩を堪能出来ます。版画作品以外にも、国際観光局受注の仕事、絵葉書、本の装丁、挿絵、雑誌の表紙等の展示がかなり充実しており、コアな巴水ファンも必見です。
4.0
東京だけでない昭和の日本の静かな風景だ
夏の日差しもしんしんと降る雪も、静かに風景に溶け込んでいく
私の好きな知らないけど懐かしい東京の風景がいっぱいでうれしい。
コロナの中、一年待ったこの展覧会。またまたお預けかと心配したが杞憂に終わりよかった。
5.0
新版画流行の昨今、「東京十二題」など有名な作は勿論、装丁、挿絵、記念切手の初日カバーなどの印刷物も多数有る。特に演芸雑誌表紙に歌舞伎役者の大首絵が役者そっくりに描かれていてとても素敵。挿絵のコミカルな表現にも驚き!
当時の創作版画展覧会の出品目録を見ると同時代に活躍した吉田博や笠松紫浪の名が有り興味深い。
カタログはカラー頁とは別に全作の白黒写真が付いているがカラー頁と重複する作品は掲載不要では?白黒でしか掲載されない作品も多く残念。
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